みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

ちょっと面白いロイターの報道 - アメリカの大学生の優秀さ?

2006-04-30 | いとすぎから見るこの社会-全般
ちょっと毛色の変わったロイターの報道です。

米ベイラー大学、プレイボーイ誌のモデルとなる学生に停学処分と警告(ロイター)
http://news.goo.ne.jp/news/reuters/geino/20060420/JAPAN-210674.html

日本で大学当局が同様の処置に出たら、どう世論が反応するのでしょうか。

いとすぎが面白かったのは、そのアメリカの大学の女子学生の反応です。

大学側にはもっと重要な問題があるはず
だろうというのが最初の一言で、
女子学生の写真が掲載されたプレイボーイ誌を読む男子学生に対し
大学からどのような処分が下されるのか知りたい

(男女それぞれに公平な処分があるのか疑っている)
という見事な切り返しが続いているのです。

アメリカだけではなく、日本の大学生もこのくらいのエスプリを見せて欲しいですね。

   ◇     ◇     ◇     ◇

… これは色々と応用ができそう。

例えば教育基本法の「愛国心」条項の問題については、

教育基本法に入れるよりも
議員規約に「愛国心」を入れた方がはるかに効果的である

とか、
今の日本を借金まみれにした人物に「愛国心」があるのか、
特殊法人の給与体系は「愛国的」なのか、
今の年金制度の不公平を放置しての年金受給は「愛国的」か、

などなど。

高校生ぐらいの年代であれば、東条英機や松岡洋右、近衛文磨らの
「愛国心」の評価を討論させても面白いでしょうね。
226事件の将校たちの「愛国心」のもたらした結果を論じるとか。
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丸紅、2005年3月期 本決算を発表 - 驚きの今期見通し+35%当期増益!

2006-04-29 | 注目投資対象・株価の推移
これは驚きでした。

丸紅、今期業績の見通しを+35%と公表(日本経済新聞)
http://markets.nikkei.co.jp/kokunai/gyoseki.cfm?id=d2d2601e26&date=20060426

前期の当期益の数値は、『四季報』第1集の見通しとほぼ一致、
今期の当期益の見通しは、『会社四季報』第2集の数値と一致しています。

7円への増配も発表されております。
株主の皆さん、おめでとうございます!

主要商社の今期見通しの概況を見ても、丸紅が最も強気です。
当期益の見通しがすべて発表されたので、
各社の2005年3月期と2006年3月期とを比較してみました。

 ◎ 三菱商事 3500.45億 → 3700.00億(+5.7%)

 ◎ 三井物産 2024.09億 → 2400.00億(+18.6%)

 ◎ 住友商事 1602.34億 → 1700.00億(+6.1%)

 ◎ 伊藤忠  1451.46億 → 1550.00億(+6.8%)

 ◎ 丸紅    738.00億 → 1000.00億(+35.5%)

丸紅のこの見通しは、エネルギー部門の寄与かと思ったのですが、
「非資源分野」ということですから、どうも違うようです。

あくまでも現時点での見通しに過ぎませんが、今後も要注目でしょう。

   ◇     ◇     ◇     ◇

商社のエネルギー部門の収益に直結する、原油先物相場についての続報です。

アメリカが石油備蓄を停止、それを受けて原油先物は急落(毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/kaigai/news/20060426ddm003020057000c.html

「歴史的な高値にある原油相場は、これからも乱高下するでしょう」
と先週書きましたが、ほぼ想定通りです。
下のような警戒を要する談話も中東から出ています。

イラン石油公社理事、日本を牽制(毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/kaigai/news/20060426dde007030041000c.html

日本と中国が原油の権益を巡って争奪戦を繰り広げており、
イランがそれを外交戦略に利用している、という図式です。
アメリカの対イラン戦略にも目を配っておかなければ。

   ◇     ◇     ◇     ◇

注目銘柄です。シーズクリエイトなぜか後退中。
ちなみに来週からは東証一部指定となります。

  【シーズクリエイト(東証二部 8921)の株価推移】

 [11月22日] [4月28日]
   74,500円 → 101,000円 △ 26,500(+35.57%)

  【クリード(東証一部 8888)の株価推移】

 [12月15日] [4月28日]
   578,000円 → 616,000円 △ 38,000(+6.57%)

  【新日本建物(JASDAQ 8893)の株価推移】

  [2月7日]  [4月28日]
  1,200円 → 930円 ▼ 270(-22.50%)

  [4月14日] [4月28日]
   985円 → 930円 ▼ 55(-5.58%)

そろそろシーズクリエイトと新日本建物の本決算発表が近づいています。

~~~~~~(過去の注目銘柄)~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

  【東誠不動産(JASDAQ 8923)】

 [12月9日]  [2月6日]
  105,000円 → 157,000円 △ 52,000(+49.52%)

  【オークマHD(東証一部 6103)】

 [11月2日]  [4月7日]
    1,000円 → 1,631円 △ 631(+63.10%)

  【丸紅(東証一部 8002)の株価推移】

 [10月24日] [4月14日]
    507円 → 631円 △ 124(+24.46%)

  【三菱商事(東証一部 8058)の株価推移】

 [10月24日] [4月14日]
    2,065円 → 2,740円 △ 675(+32.69%)

※ このウェブログを参考とし、めでたく投資収益を得られた方は、
  譲渡益税の分を社会に貢献する組織・団体に寄付して下さい。
  (当ウェブログのこちらのカテゴリーも御覧下さい。)
Comments (3)
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GWに見る映画(DVD)- 国際問題・国際援助に関するもの

2006-04-28 | こんな映画を観ました
本日の深夜(正確に言えば明日の午前2時50分から)に
フジTVでこちらの映画が放映されます。
『すべては愛のために』(アメリカ、2005)☆☆★★★

珍しく、国際援助に絡んだ映画です。

一応アマゾンにリンクを張っておきましたが、
これは正直言って買わなくともいいDVDです。
後味の悪い後半部をもう少し上品にしないと ……
国際援助に携わっている人が、我がまま放題だと誤解されそう。

ただ、最初のアフリカ難民キャンプと内戦中のカンボジアの場面は、
困難を抱えた国際援助の現場を知るには良い題材かと思います。
(チェチェンは題材として正直、難し過ぎる)

TVで途中くらいまで観ることをお薦めします。

※ 題材がかなり重いので、娯楽性は期待しないで下さい。

   ◇     ◇     ◇     ◇

『ザ・インタープリター』(アメリカ、2005)☆☆☆★★
こちらは内戦とテロが絡んでいます。
社会派の皮を被ったシリアスミステリー、でしょうか。

国際問題の解決の難しさが理解できる、というメリットがあります。

いとすぎは、国連が舞台になっているので面白く観られました。
内戦で荒れた国の「映像のつくり方」もなかなかですね。
(やはり一般の方と目の付けどころがずれていますか?)
あとはニコール・キッドマンのファンの人向けでしょう。

※ 題材がやはり重いので、娯楽性は期待できません。

   ◇     ◇     ◇     ◇

『ブラックホーク・ダウン』コレクターズBOX(アメリカ、2002)☆☆☆☆☆
これは、買いです。映画を超える真摯さとメッセージがあります。
スタンダード版とコレクターズボックスがありますが、
コレクターズボックスでないと意味がありません。

劇場でこれを観て、「何だ、迫力勝負のハリウッド戦争映画か」
と思った方は特に、コレクターズボックスの特典ディスクを観て下さい。

当時の、一筋縄ではゆかないソマリア情勢と、
多くの制限を受けている国連平和維持活動の困難さが分かります。

いとすぎは、人々が歓呼する映画の終わりの場面を「メイキング」だと
思っていましたが、それが事実だと知って非常に驚きました。

「アメリカの視点でしか見ていない映画」という批判がありましたが、
浅薄で無責任な論です。代案もなく口先で正義を振り回しているだけですから。
そもそもそうした論者は、ソマリアの人々の為に何ひとつ行動していないでしょう。

アメリカで放映されたドキュメンタリーも収録されており、
この超大国の底力を如実に感じ取ることができるでしょう。
危機対応能力も、現実に対する真剣な取り組みも、
他国の到底及ぶ所ではありません。

ソマリアに派遣された或る空軍指揮官は、

「 軍の最高司令官であり、この国のリーダーなら、
 戦地に送って死なせる兵士と同じ覚悟を持つ必要がある 」

とこのDVDのなかで語っています。
しばらく前の日本の自衛隊派遣論争と比較すると、まさに雲泥の差です。

※ 題材がこの中で最も重いので、娯楽性は期待しないで下さい。

   ◇     ◇     ◇     ◇

上映中の作品としては絶対に『ホテル・ルワンダ』がいち押しですが、
既に観た方や上映していない地域の方は、上記のDVD が良いかと思います。

… それにしても、どうしてこんな重い映画ばかり観ているのでしょうか。うーん。

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渡部恒三 国対委員長、小泉首相を激烈批判 -「頭がどうかしている」

2006-04-27 | いとすぎから見るこの社会-対アジア・世界
「黄門様」と呼ばれ一躍人気の人となった渡部 国対委員長が、
次のような発言をなさっています。

渡部恒三 氏、小泉首相発言を「頭がどうかしている」と批判(毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060427k0000m010029000c.html

これは、小泉首相の次の発言を受けてなされたものです。

小泉首相「中韓は後悔することになると思う」(毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20060426ddm002010030000c.html

渡部 氏の指摘は正鵠を射たもので、これは小泉首相の完全な敗北です。
あと数カ月で首相をやめると決めている人が、
このような、余計なしこりを残すだけの発言をしてはいけません。
小泉首相自身が「私には徳がない」と語っていますが、全くその通りです。

実際問題として、中国韓国とも内政を意識して強硬な態度に出ているのであり、
自国と日本の双方の選択肢を狭めることは充分理解しています。
(理解していなければ、それを日本が教えればいいのです)

「自分の国であれば受け入れられないはずの要求を他国に行っている」
というロジックで中韓を批判するのであれば正しいのですが、
小泉首相はそこまでの水準に達していない、ということでしょう。

… 中国側にも次のような冷静な見方があります。

中国の国際問題研究者「両国関係の悪化は中国の戦略的利益に合致しない」(共同通信)
http://news.goo.ne.jp/news/kyodo/kokusai/20060329/20060329a3130.html?fr=rk
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韓国を理解するひとつの契機 -『ブラザーフッド』(韓国、2004)

2006-04-26 | こんな映画を観ました
2週間ほど前に、このような報道がありました。

外務省の半島情勢分析に怒る韓国世論(毎日新聞)
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060406k0000m030048000c.html

いとすぎなどは、実に客観的かつ正確な分析だと思います。
何故怒るのか、理解に苦しむところです。
でも、国民性は様々ですし、日本だって決して欠点のない国民ではありません。

私は、他国を尊重し賢明な対処ができる日本であることを望みます。
従って、自国に対しての要求水準が高くなるのは当然の帰結でしょう。

他国の長所は賞賛しつつ、短所を理解し公正な主張と態度を選択できる国こそ、
日本の目指すべき姿ですし、同時に日本国民が追うべき姿だと考えます。

例えば明確に自国に敵意を持っている国があるとしても、
正しい情勢の見通しに立脚し、感情的な挑発に対しては冷静に対処し、
常に国際世論を味方に付け信望を集めるオプションが残されています。

… そのためにも常日頃から他国を理解していることが必要でしょう。

   ◇     ◇     ◇     ◇

漸く本題に入った、という訳でもないのですが、
韓国を、その熱情と悲しい歴史の傷跡を理解するためには
こちらが適していると思います。
『ブラザーフッド』スタンダード・エディション(韓国、2004)

こちらは早くから発売されていたので、たくさんのレビューが付いています。
『ブラザーフッド』プレミアム・エディション(韓国、2004)

韓国の人々の美点も欠点もこの作品に凝縮されているように思います。
どちらを重視するかで評価が変わってくるでしょう。

確かにこの作品には大袈裟で誇張したシーンが多過ぎます。
しかし同時に、民族的悲劇を強烈に投影しているのも事実です。

「同胞が殺し合うほど、思想と言うものは大事なのか?」
との作中の問いかけの重さを多分日本人は理解できないし、
いとすぎも本当の意味で理解することはできないと思います。

「決して消えない傷跡」である朝鮮戦争をこれほど真剣に、
情熱を込めて撮影したチームに、私は敬意を払わずにはいられません。
同胞が殺戮しあったり、赤狩りで人々の記憶に深い傷が与えられたこと、
韓国寄りの視点ながら明確に表現しています。

日本は対照的に、司令官が「鬼畜」と呼ばれたインパール作戦や
兵士のほとんどが餓死したニューギニアなど
倫理的な苦渋に満ちた歴史から目を背けようとし、
結果として当時の指導層と軍上層部の責任を誤魔化したのです。
(その悪しき伝統は、今現在でも続いています)

… アマゾンのカスタマーレビューが両極端で感情的であるのは、
多くの日本人がこの隣国に対して平静でいられない事実を示唆していて
興味深いところです。

   ◇     ◇     ◇     ◇

朝鮮戦争の戦史を少し御紹介します。

『勝利なき戦い 朝鮮戦争』(ジョン・トーランド、1997)
によれば、やはり朝鮮戦争の前半の主役はアメリカ軍、
後半は中国人民軍とアメリカ軍の死闘が中心となっています。

開戦時にジョージ・ケナンのような優秀なブレーンがアメリカ政府内におり、
「ソ連の介入はない」と完全に読み切っていたことや、
洛東江(ナクトンガン)の戦線では既に戦力バランスが北朝鮮に不利であったこと、
中国人民軍の巧みな戦略と戦術がアメリカ軍を苦しめたこと、
映画では分からない部分が理解できます。

『朝鮮戦争』(児島襄、1972) ← 在庫があるのにびっくり!
では、『ブラザーフッド』のような兄弟の悲劇が実際に起きていたこと
(すぐにどちらかが殺されてしまいますが)が書かれています。
朝鮮戦争がコリアの人々にとっていかに過酷な体験だったかについては、
こちらの著作の方が勝っていると言えるでしょう。

当時の李承晩大統領が、かつて日本の官憲の拷問を受けて爪を剥がされ、
後々までその古傷を気にしていたなどという、日本人にとっては耳の痛い話も。

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