みんなの心にも投資 … ソーシャルインベスター(社会投資家)への道

個人投資家の”いとすぎ ”が為替・株式投資を通じた社会貢献に挑戦します。すべてのステークホルダーに良い成果を!

フランス並みの家族政策予算で不況脱却を -「フランスは産めば得をする社会」

2009-03-31 | いとすぎから見るこの社会-少子化問題
慶應大学の駒村教授は近著で、少子化問題が改善しなければ
社会保障制度も実質的に崩壊するとの認識を示されています。

内需と雇用創出が求められている今こそ、
育児関連部門へ大規模に予算を投入して
海外への輸出に依存しない経済を構築すべきです。





『大貧困社会』(駒村康平,角川・エス・エス・コミュニケーションズ)


暫く前の、毎日新聞の福島記者のコラムを紹介します。
視野がグローバルで着眼点が鋭く、
読んでいて参考になるのでお薦めします。


発信箱:産めば得する社会=福島良典(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/science/news/20090318k0000m020130000c.html

”「あなたは結婚していますか」「結婚はしていません。子供は3人います」
 「独身です。ブリュッセルで8年前から、彼女と一緒に住んでいます」
 言葉は社会を映す鏡だ。通っている語学学校での教科書や会話練習から、
 未婚の母や同居カップルを受け入れる欧州の結婚観や家族の形が透けて見
 える。
 フランスでは同性愛者を念頭に10年前に導入された婚姻によらない共同
 生活契約「連帯市民協約」(PACS)の裾野が広がり、今では契約カッ
 プルの約9割が事実婚の異性同士だ。
 07年の大統領選でサルコジ仏大統領と争った社会党のロワイヤル元家庭
 担当相もPACS組だった。事実婚や同居のカップルは社会的に認知され
 ている。
 結婚よりも肩ひじ張らない共同生活は、少子化対策の効果も生んでいる。
 フランスで生まれる子供の2人に1人は結婚しないカップルの「婚外子」
 だ。
 見逃せないのは、結婚・非婚を問わず、共同生活と出産を「促す」社会の
 仕組みだ。2人なら税金は約半分。子供が多いほど手当は厚く、税金は安
 い。フランスでは大学まで授業料無償のため教育費も家計を圧迫しない。
 「産めば得する社会」だ。
 日本での少子化対策を巡る議論は、出産・子育てと仕事との両立をいかに
 「支える」かに集中する傾向がある。しかしそれでは、両立に疲れ、保育
 所費用の捻出(ねんしゅつ)と教育ローンに追われる親を大量生産するだ
 けだ。

 知人の欧州人女性は「もっと産みたい」と口をそろえる。日本人は「お金
 がかかるから」と尻込みしがちだ。「誰もが家計の心配をせずに子供を産
 み、育てられる社会」の実現を日本は最優先すべきだ。
 (ブリュッセル支局)”

高齢層に偏った社会保障予算配分のために、
家族政策(育児関連)へ廻す予算が不足し、
大規模な雇用と労働力を生み出せる好機を
みすみす逃しているのが今の日本です。

子供を扶養しない世帯の税率の引き上げや、
積み立て分を大幅に上回る額の高額年金に課税しても、
何としてもこの分野を確実に成長させる必要があります。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『週刊東洋経済』4月4日号 - 神野直彦教授「育児や高齢者福祉サービスの提供で共同体依存の克服を」

2009-03-30 | 『週刊 東洋経済』より
今週の『東洋経済』の特集は「経済 超入門」でした。
総花的で焦点が絞り切れていませんが、
調査取材の熱心さが表れており良かったと思います。

付録の小冊子はいいのですが、
投資に関する内容はいまひとつ。
景況に合わせた投資戦略を簡単にでも紹介すべきです。
(2002年や2008年のリセッションの教訓が生かされていない)




『週刊東洋経済』2009年 4/4号



P156以降の「危機後の日本はこうなる」が
よく纏まっていて参考になると思います。

個人的には市場規模の大きいコンテンツと観光が
深掘できる面白い分野だと考えています。

ただ決定的な失策は、
育児部門を入れていないことです。
(このセクターは雇用誘発効果きわめて大です)
勝間和代女史が「ベビーニューディール」を
提唱されているので、インタビュー記事が欲しいところ。

また、P160の「医療・介護」の記事で慶應大の権丈教授が
現役世代の高所得層に社会保障負担を求めようとされていますが、
これは明らかに間違いで、有能な人材の海外流出を招くでしょう。
教授は日本の富裕高齢層の膨大な資産額を知らないようです。

まずは3~4割は高く貰い過ぎている高額の年金給付、
貧困層と同レベルの激安医療費負担を見直す必要があります。

     ◇     ◇     ◇     ◇

P208に小池和男名誉教授が登場されていて感動しました。

日本は集団主義の社会である、長期雇用である、年功賃金である、
これらの通念が真っ赤な嘘であることを暴いた本物の研究者です。





『日本産業社会の「神話」―経済自虐史観をただす』(小池和男)

日本の雇用系ジャーナリストは労働経済のごく一部しか見ず、
狭い正義感を振り回して特定階層の代弁しかしないケースがほとんど。
最低でも小池名誉教授の著作は一通り読みましょう。

     ◇     ◇     ◇     ◇

今週のダイヤモンドの特集を見ると、
今が「キャッシュに余裕のある富裕層にとっての黄金期」
であることが分かります。





『週刊ダイヤモンド』2009年 4/4号


リビアのSWFの話が興味深いです。
やはり世界にはまだまだ投資余力が確実にあるのです。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミネアポリス連銀スターン総裁「米リセッション、年央に終了する可能性」- 金融市場は世界経済回復を予告

2009-03-29 | 注目投資対象・株価の推移
先週、明確に世界経済の回復が予告されました。
FRBの不良債権買取ファンド案と
それに対する市場・金融界の反応を見ると、
語られているメッセージは余りにも明白です。

先週末の市況を概観する限り、
株式市場と商品市場の同調性が甦り、2005年と質的に近い
「株式も商品も連動して強含む」気配を感じました。

株式も資源国通貨も原油もややオーバーシュートであり、
短期的に調整する可能性があるものの、
先は明るいと確信しています。


直近1年の豪ドルの推移
http://quote.yahoo.co.jp/q?s=audjpy=x&d=c&k=c3&h=on&z=m

 → 株式市場、商品市況とともに急騰して
   久々の69円台に到達しました。
   その後は反落して67円後半の水準です。


▽ infoseek にドル円20年チャートあり。
http://finance.www.infoseek.co.jp/MnForex/fxchart/?fx=F1001


バーナンキ議長は「不況から米経済を救った」として
名声を失墜させたグリーンスパン元議長に替わって
「救国の英雄」として遇されることになるでしょう。
3月第四週の報道と市況を見て確信しました。


ダウ急伸、一時300ドル超高 不良資産買い取り策好感(朝日新聞)
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/business/K2009032303610.html

”【ニューヨーク=山川一基】週明け23日のニューヨーク株式市場は、米財
 務省が公表した不良資産買い取り策で金融安定化が進むとの期待感から、金
 融株を中心に幅広い銘柄が買われた。大企業で構成するダウ工業株平均は急
 伸し、一時、前週末と比べ305.37ドル(4.20%)高の7583.75
 ドルをつけた。
 金融株ではシティグループとバンク・オブ・アメリカが一時20%を超える
 値上がり。2月の中古住宅販売件数が市場予想を上回り、住宅関連株も買わ
 れた。”

 → 月曜夜のNYの市況を捉えた記事です。
   ロイターより早かったと思います。
   これを書かれた記者はかなり優秀な方でしょう。


米不良資産買い取り計画、ヘッジファンドからは慎重ながらも評価の声(reuters)
http://news.goo.ne.jp/article/reuters/business/JAPAN-371274.html

”米政府が発表した不良資産買い取り計画について、ヘッジファンドやプライ
 ベートエクイティの間では、正しい方向への第一歩だとして慎重ながらも評
 価する声が大勢だ。
 ヘッジファンドのピクォート・キャピタル・マネジメントの投資ストラテジ
 スト、バイロン・ヴィーン氏は、計画を「賢明なもの」と話す。
 同氏は、ニューヨークで開かれたロイター・プライベートエクイティ・アン
 ド・ヘッジファンド・サミットで「銀行からすべての不良資産を切り離すこ
 とはできないにしても、分離はかなり進む」と述べた。
 計画の詳細公表を受けて、23日の米国株式市場は約7%上昇した。
 ヴィーン氏とその他の著名投資家は、計画について、銀行システムを修復し
 経済に活力を与えるうえで、重要な第一歩となると考えている。
 スカイブリッジ・キャピタルのマネジングパートナー、アンソニー・スカラ
 ムッチ氏は「現実味のある計画のように思われる」とし「市場に資金が集ま
 り、投資家は利益を得ることができるだろう」と指摘した。
 ただヘッジファンドやプライベートエクイティはまだ、不良資産買い取りへ
 の参加に積極的な姿勢は示していない。サミット出席者は、政府支援を受け
 た銀行が支給する賞与に高率の税金をかけるべきとの議論が出ていることも、
 ファンドが参加をためらう理由になる、と指摘した。
 UBSのグローバルプライムサービス部門を率いるアレックス・アーリッチ
 氏は、分離できる不良資産は5000億ドルが上限、と述べた。
 不良資産買い取り計画には、ブラックロックとパシフィック・インベストメ
 ント・マネジメント・カンパニー(PIMCO)が参加を表明している。P.
 シェーンフェルト・アセット・マネジメントを運営するピーター・シェーン
 フェルト氏は、ディストレス資産投資を専門とするヘッジファンドは関心を
 持つかもしれないが、この種の投資は専門性が高いため、業界から幅広い関
 心が寄せられることはない、としている。
 サミット出席者の一部は、計画は発表されたばかりであり、まだ精査できて
 いないとして、参加の是非を決めるのは時期尚早、としている。”

 → 先週、最も重要な報道でした。
   月曜昼過ぎには早くもブラックロックが
   この計画への参加を表明しており、
   計画の詳細は分からないながらも
   事態が新しいフェーズに進んだのは明白でした。


米リセッション、年央に終了する可能性=ミネアポリス連銀総裁(reuters)
http://news.goo.ne.jp/article/reuters/business/JAPAN-371896.html

”スターン米ミネアポリス地区連銀総裁は26日、米リセッション(景気後退)
 が年央あたりに終了する可能性がある、との見方を示した。経済はその後限
 定的に回復し、2010年半ばからしっかりした成長になるとした。
 総裁は当地での講演原稿で「金融市場および経済活動の改善に向けて、足元
 多くの事柄が備えられていると、わたしは慎重ながら楽観的にとらえている。
 改善はそれほど遠くないと考えられる理由が存在する」と語った。
 政府の大規模な景気対策は時宜に適い、総需要の押し上げや連邦準備理事会
 (FRB)などによる政策対応の補完につながるはずだが、FRBの政策の
 効果を判断するのはまだ時期尚早で、追加措置が必要かどうかも分からない
 とした。
 スターン総裁は2009年の連邦公開市場委員会(FOMC)で投票権を有
 していない。”

 → 極めて的確な分析です。
   年央にリセッションが終了するとすれば、
   今現在、既に金融市場に回復の兆候が見えるのも
   当然と言えるでしょう。

   今後、このような楽観的な見通しが
   増加してゆくと予想されます。


    ◇     ◇     ◇     ◇

注目銘柄。

 丸紅(東証一部 8002) 336円

 住友金属鉱山(東証一部 5713) 1,010円

 昭和シェル石油(東証一部 5002) 979円

 石井表記(東証二部 6336) 1,356円

先週の中頃から太陽電池関連が動き始めましたので
石井表記を買い増ししました。
「政策に売りなし」息の長いトレンドになるかもしれません。

一方、先週に原油とゴールドがともに反落したため、
住友金属鉱山と丸紅は調整せざるを得ないでしょう。


NY原油:反発、54ドル台 4カ月ぶり高値(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/biz/news/20090327k0000e020002000c.html

”26日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は反発し、
 指標となる米国産標準油種(WTI)5月渡しは前日比1.57ドル高の
 1バレル=54.34ドルで取引を終えた。終値としては、昨年11月末
 以来、約4カ月ぶりの高値水準となった。
 オバマ政権の経済対策による米景気の底打ちを期待して買いが集まった。
 米株の上昇も買い材料となった。”

 → そろそろ過熱感が出てきたところです。
   中印などアジア新興国経済が回復してくれば
   再度のコモディティ価格高騰が予想されます。





『会社四季報』2009年 2集春号


東洋経済新報社の皆様、
『為替二季報』の出版をお待ちしています。





『日経会社情報』2009年 04月号



    ◇      ◇     ◇     ◇

  【 いとすぎの為替ポジション 】

先週初めは豪ドルのロングポジションを拡大させ、
68円に達したので一気に決済しました。

豪ドルが69円台で頭打ちになったのでショート転換、
NZドルの急騰を見てこちらにもショートポジション、
金曜夜にいずれも反落したので金曜夜に全部決済。

打診買いで少し豪ドルロングにしておきました。
(そろそろ60円台前半に急落する可能性もある)

幸いにもほぼ想定通りの動きで今週も+15%超。
何か寄付を増やそうかな。


 2009/03/27 67.39 AUD/JPY Lev ×2.5

    現在 > 67.79 豪ドル/円(損益178%)

  ▼ ポジション解消済み
 2009/03/20 65.80 AUD/JPY Lev ×5
 2009/03/12 62.10 AUD/JPY Lev ×4
 2009/02/24 63.20 AUD/JPY Lev ×4
 2009/02/27 76.93 CAD/JPY Lev ×2 (ショート)
 2009/02/28 62.84 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
 2009/02/25 62.15 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
 2009/02/24 60.78 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
 2009/02/06 61.89 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
 2009/02/05 58.56 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
 2009/02/04 58.01 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
 2009/01/30 57.18 AUD/JPY Lev ×2 
 2009/01/30 57.24 AUD/JPY Lev ×2 
 2009/01/19 62.01 AUD/JPY Lev ×2 
 2009/01/19 62.00 AUD/JPY Lev ×2 
 2009/01/16 60.88 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
 2009/01/16 60.79 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
 2009/01/08 64.46 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
 2009/01/07 66.23 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
 2008/12/16 60.94 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
 2008/12/13 60.29 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
 2008/12/23 61.83 AUD/JPY Lev ×2 (ショート)
 2008/11/07 66.58 AUD/JPY Lev ×1
 2008/12/12 59.16 AUD/JPY Lev ×3
 2008/11/07 66.58 AUD/JPY Lev ×1.5
 2008/11/07 66.58 AUD/JPY Lev ×2.5
 2008/12/05 58.44 AUD/JPY Lev ×2
 2008/12/05 58.12 AUD/JPY Lev ×3
 2008/11/11 65.78 AUD/JPY Lev ×5 (ショート)
 2008/11/06 65.33 AUD/JPY Lev ×4
 2008/10/29 61.08 AUD/JPY Lev ×5
 2008/10/24 58.49 AUD/JPY Lev ×5 (ショート)
 2008/10/17 70.33 AUD/JPY Lev ×6 (ショート)
 2008/10/10 63.58 AUD/JPY Lev ×3 (ショート)
 2008/10/06 77.21 AUD/JPY Lev ×10 (ショート)
 2008/09/30 83.32 AUD/JPY Lev ×4
 2008/10/01 83.65 AUD/JPY Lev ×3
 2008/10/02 82.58 AUD/JPY Lev ×3
 2008/09/19 87.10 AUD/JPY Lev ×4 (ショート)
 2008/09/18 84.02 AUD/JPY Lev ×3 (ショート)
 2008/09/20 89.04 AUD/JPY Lev ×3 (ショート)
 2008/09/12 88.02 AUD/JPY Lev ×3 (ショート)
 2008/09/11 87.58 AUD/JPY Lev ×4 (ショート)
 2008/09/10 85.29 AUD/JPY Lev ×3 (ショート)
 2008/09/01 92.84 AUD/JPY Lev ×10 (ショート)
 2008/08/28 94.43 AUD/JPY Lev ×10
 2008/08/11 94.12 AUD/JPY Lev ×10 (ショート)
 2008/08/05 99.18 AUD/JPY Lev ×5.0 (ショート)
 2008/08/04 99.98 AUD/JPY Lev ×5.0 (ショート)
 2008/07/16 101.87 AUD/JPY Lev ×2.5 (ショート)
 2008/07/15 104.40 CAD/JPY Lev ×5.0 (ショート)

 …以下省略…


「資源国通貨に復活の兆候が見えます。
 豪中銀の利下げは最終局面に接近しており、
 豪ドルのボックス圏入りが予想されます」

中長期的な見通しは変わりません。

「62~69円のボックス圏を想定」

短期的な見通しを上方に微修正しました。
商品市況の回復傾向が明確になってきたことと、
豪ドルが世界経済回復を織り込みつつあるためです。

「金融市場が世界経済の回復を予告しています。
 水平線の彼方に夜明けが見えてきました」

これが現在の認識です。

※ くれぐれも投資家各位で御判断下さい。
※ このウェブログを参考とし、めでたく投資収益を得られた方は、
  収益への課税分を社会に貢献する組織・団体に寄付して下さい。
  (当ウェブログのこちらのカテゴリーも御覧下さい。)
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

選手とチームはトップレベル、政治指導者の質はキューバに完敗 -「スポーツ1流、政治3流」?

2009-03-27 | いとすぎから見るこの社会-対アジア・世界
一連のWBC報道を見ていて、感心したのはカストロ議長です。
観察が的確でかつ鋭いですし、何より風格がありますね。

前回のWBCと比較すると日本チームが成長したのは明白で、
それはそれで素晴らしいことですが、政治指導者の格は
残念ながらキューバに劣ってしまったのではないでしょうか。


カストロ前議長もイチローを激賞「間違いなく世界最高」(読売新聞)
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/sports/20090325-567-OYT1T00879.html

”キューバのフィデル・カストロ前国家評議会議長(82)は24日、政府系
 のウェブサイトに掲載したコラムで、第2回ワールド・ベースボール・クラ
 シック(WBC)の準決勝と決勝戦について論評、日本を優勝に導いた原辰
 徳監督の 采配を「投手の選択を間違えなかった」などと絶賛した。
 前議長は、日韓対決となった決勝戦について「両チームの質を証明するかの
 ように、想像できる限り、最も緊迫した試合の一つとなった」と指摘。日本
 の専門家や打者が、2敗を喫した韓国先発の奉重根投手をよく研究していた
 ことや、原監督の投手起用を勝因にあげた。また、前議長は、決勝打を放っ
 たイチローについて、「間違いなく、世界最高の打者だ」と激賞した。
 準決勝の日米戦に先発した松坂大輔投手については、「調子は良くなかった」
 としたが、原監督が「わずかな危機を感じると、ためらいなく素晴らしいリ
 リーフ陣へとつないだ」ことが勝因と分析した。
 カストロ前議長は大の野球好き。2000年には訪問先のベネズエラで、と
 もに反米の盟友、チャベス大統領と野球対決を行ったことでも知られる。”

 → 試合の分析はほぼ完璧だと思います。
   原監督の采配が大きな勝因のひとつであるということも
   全くもって同意見です。
   原監督の采配がなかったら、優勝できなかったでしょう。

   ただひとつ残念なのは、
   「世界最高の打者」と称えられたイチローが
   次回のWBCで同様の活躍を見せる可能性が低いことです。
   (2年後に、あれ以上のプレーを見せるのは容易ではない)


WBC:日本の投手陣褒めたたえる…キューバ共産党機関紙(毎日新聞)
http://mainichi.jp/enta/sports/news/20090320k0000m050128000c.html

”野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で18日、日本に敗
 れたキューバの共産党機関紙グランマ(電子版)は「主要な武器であるピッ
 チングで、われわれの攻撃を無力化した敵の能力を認めなければならない」
 と日本の投手陣を褒めたたえた。バッティングに関しては「強力ではないが、
 そつがない」と評価した。
 これに対し、キューバ代表については「強い愛国心をもって戦った」としな
 がらも、投手力の弱さなどを指摘した。”

 → 日本の報道よりも冷静で、大人のコメントです。
   我々も是非こうありたいものです。

   韓国世論の若さや感情的な論調は大目に見て、
   彼らの勝負強さや爆発力を称えるとともに
   スポーツ強国として相応しい態度を教える、など。


「国民に勇気と感動」=麻生首相【WBC】(時事通信)
http://news.goo.ne.jp/article/jiji/politics/jiji-090324X444.html

”麻生太郎首相は24日、野球のワールド・ベースボール・クラシック(WB
 C)で日本が連覇したことについて、「キューバ、米国、韓国という世界の
 最強豪チームを次々に破っての堂々たる優勝は、多くの国民に大きな勇気と
 感動を与えてくれた。今回の戦いを通して、わが国の底力を再確認した」と
 のコメントを発表した。
 首相は「原辰徳監督率いる日本代表の皆さんを大変誇りに思う。これからも
 世界王者にふさわしい活躍を期待している」と表明した。”

「今回の戦いを通してわが内閣の支持率も上がると思った」
という意識が滲み出ている賛辞です。
キューバのカストロ議長のコメントと比較すると、
オリジナリティや洞察力において負けているのではないでしょうか。


…… ところで、これだけヒートアップするのが分かったのですから、
アジアでも野球の国際大会を開催した方が良いのではないでしょうか。
最初はエキシビジョンで良いのです。
中国の実力が飛躍的に伸びているので、
いずれ一大イベントに発展するのは確実です。
ASEANも加わってくるでしょう。

これから若年人口の減少が確実な日本社会。
優秀なアジアの選手が日本に集まってくる仕組みの構築が
まさに今こそ求められています。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

失われた15年で個人金融資産が2倍になった不思議な国・日本 - 年金の3割は預貯金になり死蔵される

2009-03-26 | いとすぎから見るこの社会-格差の拡大
大前研一氏が日本の小金持ち高齢層を皮肉っています。
所謂「失われた15年」の不況の間に
何故か個人の金融資産だけが700兆から1500兆円に倍増、
こんな国は「あり得ない」とのこと。

不況を他人のせいにする主張はよく見られますが、
不安に嘖まれた自己保身本能の集合もまた、
マネーを「死蔵」して経済の活力を損なったのではないでしょうか。

高齢層の中にある巨大な格差をあばいて
適切な再分配政策を断行しない限り、
この国の社会保障の腐敗は止められないでしょう。


大前研一氏が大不況の経済界に特別提言 「メンタルブロックを破って商機を掴め!」(産経新聞)
http://news.goo.ne.jp/article/diamond/business/2009012703-diamond.html

”日本経済は先行き不安に怯えている。だがそれは間違いだ。日本はいくらで
 も繁栄できる要素を持っている。その引き金となるのは「心理」である。
 現在、日本の個人金融資産の総額は約1500兆円ある。これはGDPの約3倍。
 これほどの個人金融資産を持つ国は日本だけだ。仮に1500兆円の10%、150
 兆円が市場に染み出せば、日本の経済状況は激変する。
 これは国と地方自治体すべて合わせた税収の1.5倍。どれほど巨大な財政出
 動よりも絶大な効果があることがわかるだろう。
 じつは個人金融資産はバブル崩壊以前は700兆円程度だった。これが“失わ
 れた15年”のあいだも増え続け、1500兆円に達した。これは大変不思議な
 ことである。不況のときに個人金融資産が2倍になる国などありえない
 つまり日本は「真に不況ではなかった」のだ。新聞もテレビも皆口を揃えて
 不況だというので、そう思い込んでフリーズしてしまった。心理的な思い込
 みから、メンタルブロック状態に陥った。そこで国民は財布の紐を固く締め、
 資産を貯め込んだ。
 世界では高齢になると金融資産は減少していくのが普通。だが日本の高齢者
 の資産は増えている。年金で足りないぶんを貯金を取り崩して使うのが普通
 だが、日本人は年金の3割を貯金に回す。そして平均3500万円もの金融資産
 を残して死んでいく。死ぬ瞬間がいちばんカネ持ちなのである。

 残された資産が相続されるにしても、子どももすでに五十代、六十代で、そ
 のカネをまた墓場に持っていくのだ。
 彼らに「なぜ貯めるんですか」と聞くと「イザというときのため」と言う。
 「イザというときとは?」と聞くと、「そりゃ、イザってときだよ」と同じ
 答えが帰ってくる。考えていないのである。”

年金の3割は「死蔵」されているのです。
日本経済が萎靡沈滞するのも当然ではないでしょうか。

日本の介護職員の待遇が極端に悪い原因のひとつは、
明らかに自己中心的な富裕高齢層の行動様式にあります。

数千万の金融資産を残して死ぬ人間が、
どうして社会的弱者なのでしょうか。
Comment
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする