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「家事でお金を貰い、専業主婦になりたい」が半数超、日本女性の本音 -「相手の収入で生活したい」も多い

2017-02-28 | いとすぎから見るこの社会-雇用と労働
日本女性の「不満」や「不機嫌」の表明をメディアでよく見るようになった。
かつての「遅れた」日本社会ではそれほど不満や不機嫌は表に出ていただろうか?

日本女性の高学歴化や高収入化が進み、家事は省力化されたのは明らかである。
日本女性の「不満」や「不機嫌」はどこから来たのだろうか?

…というのが大きな謎であったが、幾つかの調査から解明できそうだ。

怒らないで聞いて欲しいが、日本女性は「活躍」をそもそも望んでいないようだ。
日本女性の意識は変わったと言われるが、本音としては「仕方ないから働く」である。
だから高学歴高収入になっても満足せず、自分自身が被害者であるかのように思っているのだ。
だからシングルマザーの貧困や子供の貧困に冷淡でいられるのだ。
(自分が被害者と思っているから、他人に同情する余裕がないと言っていられる)

何故なら、「結婚しても働く」のがコンセンサスとなりつつあっても
「家事でお金を貰いたい」や「できれば専業主婦になりたい」という意識が強く、
調査によっては過半数を占めてすらいるからだ。
「夫の収入で生活したい」という意見も相変わらず残っている。
「本当は働きたくないが、仕方がないから働く」というのが多数派なのだ。

男女平等が進んだ「先進国」欧州のように、「働くのは当然」
「高学歴なのに働かないのはおかしい」という自立した意識ではない。
北欧では、日本女性の意識は奇妙だ、自立していないと見られるだろう。

平気で配偶者控除の恩恵を得て、家計は補助的役割で、
かつ夫が家事育児を手伝って当然というのは日本特有のジェンダー意識である。
それを認識できない限り、男女平等や女性の自立は絶対にあり得ないのだが。

その功利主義は就業抑制を招き、日本経済の低迷にも直結しているので
一刻も早くレジームチェンジが必要なのだが、それができないのは
公共性や連帯よりも私益が優先されているからである。残念ながら。

▽ 日本女性は「上昇婚」志向が強くて就業率は低く、生活レベルは夫の所得で決まる

『夫婦格差社会 - 二極化する結婚のかたち』(橘木俊詔,中央公論新社)


当ウェブログの懸念は、残念ながら当たっていたと言えよう。

「日本企業の中にいる女性が仕事と育児の両立に苦労するのは
 トレンダーズ創業者である経沢元社長が何年も前に指摘したことであり、
 今更取り立てて言うものではない陳腐な話である」

「多忙な夫を選んだなら妻が育児しながら仕事にフルコミットするのは
 極めて困難であると考えねばならない。
 長時間労働にフルコミットしたいなら家事育児の大半をカバーできる夫を選ぶべきだ。
 また、やり甲斐のある仕事を求めるなら起業の道を選ぶのが理の当然である」

「多忙でも社会的地位の高い夫と結婚したい、育児にも時間をかけたい、
 やり甲斐のある仕事も貰って当然、というのは単なる強欲に過ぎない」

「あのアメリカですら、経営・管理層の女性の出生率が低いという事実は重い。
 ましてや北欧のように育児・雇用支援のため重税負担に耐えていない日本では、
 仕事と育児の両立が困難なのは当たり前で、所詮は自業自得でしかない」

「女性は高学歴層ですら他国に比べ専業主婦志向の者が異常に多く、
 しかも大多数が「上方婚」なので仕事を捨てざるを得ない選択肢を自ら選んでいるのだ。
 (女性医師が高所得な同業と結婚して、仕事を自ら辞めるのと似ている)」

「日本経済の停滞と人口動態劣化が強力に進んでいるのは、政治の責任だけではない。
 「育休世代のカリスマ」を含め、多くの人々の視野が狭く自己中心的だから、である。
 日本の女性就労率が歴然と低く、最も効果的な経済回復・所得向上策が実施できないのも同じ理由だ」

「基本的に、「女性」を単一セグメントとして語る論者は
 我が国の社会構造を全く分かっていないと見て間違いない」

「東洋経済オンラインで元大手メディアの高学歴女性が「女性活用」と言っているのは、
 「私達のような高学歴・高所得でハイスペックな夫と上方婚した女性の活躍」という意味である。
 高卒で低賃金で必死に働く労働者や、苦境に喘ぐ大多数のシングルマザーや、
 凡庸な大学・短大を出て仕事より私生活を重視する層は、はなから無視している訳である」

「また、日本の高所得女性については別の問題もある。
 税・社会保険料負担が北欧諸国より遥かに軽い日本では、
 仕事と育児の両立が極めて困難なのは当たり前の話である」

「担税能力が高い高所得女性労働者の負担が軽い現状では、
 誰が一体、育児支援のコストを払うと言うのであろうか。
 いかに裕福な男性でも、その利己主義に対して流石に頭にきてコスト負担を拒むであろう」

「ジャミングばかりで政策議論がまともな方向に進まないのは、
 残念ながら声も影響力も大きい(同世代男性より時間的余裕もかなりある)高学歴女性の責任が大きい」

「日本の女性労働者の多くは負担の重い正社員の長時間労働を嫌っている。
 時間拘束の少ない契約社員や派遣社員の方が実は満足度が高く、
 土日に休める事務職(労働需要は少ない)にばかり希望が集中する。
 低賃金の保育士や介護士は避けられる」

「独身の時は給料が安く税金は高いと不平を言い、
 結婚して子供ができると子育て支援が手薄と政府や行政を咎め、
 育児と両立する環境がないと職場を批判する」

「アメリカでは育休のための制度が整っておらず、無給の場合すらある。
 酷い話にも、学歴によって育休を取得できる率が大幅に違ってもいると言う。
 メイヤーCEOが二週間の育休で復活せざるを得なかったため、大きな議論になったほどである」

「それでもアメリカでは「企業のせい」「政府のせい」「夫のせい」という議論には殆どならない。
 しかも調査では日本よりも遥かに「育児しやすい社会」だとする回答が多いのである。
 (確かに、格安でベビーシッターが見つかる点では優れているが)」

「それなのに、より育休制度が整っていている日本では
 企業や政府や夫への不満が強いのである。不思議ではないだろうか」

「欧州の労働者は平均的な手取りが日本よりも低く、つつましい暮らしをしている。
 日本の親元同居の独身女性労働者のように、大金を美容や旅行といった消費に注ぎ込んでいない。
 (これは調べればすぐ分かる話であり、この層は消費性向が非常に高いのが特徴)」

「もし日本の労働者がそうした欧州国に転居したら、
 年収500万だったら税と社会保険料で年間50万円は手取りが減る。
 年収300万なら年間30万、年収200万なら20万減るのである。
 月単位に換算したらどれ程の負担であるから分かるだろう」

「被害者意識を募らせているばかりでは、永遠に問題は解決しない。
 自称被害者こそ、今の社会システムを支えている張本人だからだ」

「もし真の「女性活躍」を望むなら、企業に丸投げする低次元の政策を改め、
 虫のいい要求を突きつけて企業に責任転嫁する労働者を根絶しなければならない」

「政策によって長時間労働を強力に規制するとともに
 育休等の際の給付や代理要員に所得移転しなければならない」

「独身労働者が一方的に不満を強めたり、
 育児中労働者がフリーライダーとなる社会にしてはならない。
 (公務員だけが悠々と産休育休を取るのも、同様の「ただ乗り」である)
 日本の女性労働者には、そうした健全な意識を持つ層が余りにも少ない」

「真の「女性活躍」とは必然的に、怠惰で他者に依存する女性をも政策誘導し、
 働かざるを得ない状況に向かわせて日本経済と日本社会に貢献して貰う政策だ」

「だから、安倍政権は根本的に間違っている。国民負担を高めて働かない層に課税強化し、
 一生懸命仕事と育児を両立している層に所得移転しなければならないのである」

「三年前に衆院選で「確実に達成する」と大口をたたいた「指導的地位の女性30%程度」が
 到底実現できないことが明らかになり、「1億総活躍」を持ち出したようだ。
 安倍政権の繰り出す「口だけ政策」はこのような竜頭蛇尾ばかりだ」

「そもそも「女性活躍」という概念や目標設定自体が間違っているだけでなく、
 我が国よりも高成長で労働生産性でも一人当たりGDPでも勝っている
 賢明で合理的なスウェーデンの政策から学ぶこともしない始末だ」

「スウェーデンの成長率見通しは3%を超えている。
 次元の低い安倍政権は今年、成長率1%にも及ばないのは確実で、
 スウェーデンの3分の1以下の低成長でしかない己の能力のなさをいまだに認識していない。
 (序でに言えば、間接税は日本の方が軽いから言い訳は許されない)」

「経済政策の面から言う正しい「女性活躍」は女性就業率の引き上げであり、
 労働者の税・社会保険料負担を引き上げて育児支援・積極的労働市場政策に投入し、
 家事育児を集約化して労働投入を増やし、総量でも一人当たりでもGDPを増大させるものだ。
 同時に長時間労働への規制やペナルティを強化すれば労働生産性を改善させることもできる。
 安倍政権はそうした実効性ある施策を何ひとつ実施していない」

「また、日本の女性労働者が求めているのは出世や起業ではなく
 残業等の負担がない職種で安定した所得を得られる、快適な職場環境だ。
 つまり自分にとって都合の良い雇用を求めているに過ぎない。
 自分が結婚・出産したら「企業がサポートして欲しい」が、
 そのために租税負担や社会保険料負担が増えるのを非常に嫌がる」

「「当然、夫が家計を支えるので自分の稼ぎは補助的なもので良い」という意識なのだ。
 誰が家計を支えるべきかとの意識を男女で比較すればすぐ分かる」

「労働市場の現状も理解せず虫のいい願望を持つのが多数派である。
 経沢社長のように、企業や社会を変えたければ他人のせいにせず起業すべきだ」

「横浜市で行われた独身非正規女性への調査が非常に興味深い。
 「正社員になりたい」「転職したい」よりも「収入を増やしたい」との声が多く、
 労働市場における自らの評価を直視せず、「負担なき恩典」を求めているのである」

「調査を見る限り、女性非正規労働者自身にも問題があると推測される。
 なぜなら、「転職する意向はない」が「賃金を上げたい」、
 でも「やりがいのある仕事」や「現職場で働き続ける」ことも求めていない」

「こうした意識を持っていること自体が、日本女性がいかに深くジェンダーに囚われているか、
 自分が支援されることを当然視していて納税者として自立する意識がいかに希薄であるかを示唆する」

「これは女性に限らず男性も似たようなもので、
 税負担や社会保険料負担の上昇を非常に嫌がるのに、
 自分が不利な立場に陥ると政府や企業からの支援を求めるのである。
 日本でよくあるバラマキ・リベラルの偽善性もこれと同根だ」

「女性の犠牲者としての側面ばかり強調する愚かなリベラル的言説は、
 拡大しつつある「女性格差」から人々の目を逸らして隠蔽し、
 現状に満足し多大な恩恵を得ている高所得世帯の女性こそが、
 配偶者控除や第3号被保険者の利権を握りしめて貧困層を見殺しにする一般の女性こそが、
 現下の病んだ構造を支え強化しているという現実を見抜かなければならない」

「家庭環境に恵まれず低所得で苦境にある女性労働者を支援するには、
 配偶者控除を全廃するか退職金控除を縮小して給付付き税額控除を適用すれば容易だが、
 豊かで現状に満足している層は全力で反対するだろう」

「労働環境が良くて平等度の高いデンマークと比較すると、日本の労働者の本音が分かる。
 日本はデンマークよりも税負担が軽く、手取りは多いというのが事実であり、
 日本は平等やQOLや手厚い育児支援・両立支援よりも自分の可処分所得を増やすことを重視しているのだ。
 北欧に1人当たりGDPで負け、出生率で負け、女性就労率で負け、成長率で負けるのはそれが原因である」

「致命的な人口老化・生産年齢人口が続く現下の日本において、
 最も効果がある経済政策は女性就業増と出生率向上であるのは
 既に同志社大学の柴田悠准教授の計量分析で証明されている」

「その際に鍵を握るのは「財源」であり、
 「働いていない豊かな層から、努力して仕事と家庭を両立する層への所得移転」
 が絶対に必要であるのは経済合理性の観点から言えば明白である」

「誤摩化しだらけの安倍政権に鉄槌を下し、低レヴェルな「働き方改革」ではなく
 北欧並みの真の女性活躍政策を断行しなければ、日本の潜在成長率を引き上げることはできない」

「はっきり言っておくが、配偶者控除は全廃して現物給付に転換し、
 育児関連費用を控除しないと経済効果は殆どないに等しい」

「同時に保育ママの制度を変えて女性の新規参入を促進すれば
 間違いなく莫大な経済効果が出るのである。
 日本では子育ての終わった後の女性の就業率が欧州よりも明らかに低いからだ
 (賭けてもいいが、安倍政権にはこの程度の知恵すらない)」

「高学歴高収入エリート女性は、日本女性の平均像を分かっていない。
 現状を肯定し恩恵を受けている層が多数派だから社会が変わらないのだ」

「日本には、北欧のように女性に自立を強いる強烈な社会的圧力が殆どない。
 インセンティブも圧力もなければ自ら進んで厳しい労働市場にとどまろうとする筈がない。
 収入が少ないから止むなく働くが、「主な家計を担うのは男性」と固く信じているのが大多数だ。
 (そうした日本型ジェンダーの強固な意識が経済を停滞させ、片親家庭を困窮させるのである)」

「安倍政権は配偶者控除を「拡大」するというとんでもない愚策に出るようだ。
 これで日本経済の低迷が決定的であるばかりか、回復の望みすら潰えたと言えよう」

「このような意味不明の制度に変えようとする理由は明白で、
 「選挙対策」或いは「買票」、つまりただの党利党略である」

「自民党の支持層には企業の経営・管理層の高所得世帯が多く、
 公明党の支持層には低所得の専業主婦世帯(パート含む)が多いことが知られている」

「配偶者控除は、こうした政党にとって「恩を売りつける」あさましい手段となっているのだ。
 まして、就業能力のある女性が働かない、或いは就業時間を抑制することに公費を払うのだから、
 無責任でかつ頭が悪いとしか言いようがない政策である」

「現在、アメリカの成長率よりもスウェーデンの成長率の方が高く、
 女性が働かない韓国・ギリシャ・スペインの財政が悪化し成長率が低迷していることから、
 安倍政権が全く経済政策を理解せず「次元の低い」状態であることが証明されたと言えよう」

「当ウェブログが懸念した通りであり、この愚かで選挙ばかり気にするバラ撒き政権により、
 我が国の経済低迷は愈々逃れられないものとなりつつあると言えよう」

「元々、日本の女性労働者は階層によって全く意識が違っており、
 上層は納税を嫌がるのに社会や企業が自分のWLBを助けるのが当然と思っている。
 中層は長時間労働を嫌って夫が家計を支えてしかも家事育児を手伝うべきと考えている。
 下層は自分が弱者だから社会から支援されるのが当たり前と思って、納税者としての意識が希薄である」

「働けるのに働かない層に課税し、努力して一生懸命に働く層に所得移転しなければ
 制度を利用し「働かないことによって自己利益を最大化」しようとするのは明白だ。
 だから日本の女性就業率の低迷が続き、経済も財政も停滞しているのだ」

「日本女性の多くはジェンダー意識が奥深くまで浸透しており、
 最も発信力や政治力の強い高学歴層ですら北欧並みの自立した意識ではない。
 男性社会を批判しておきながら同時にそれを支えており、自ら平等を放棄しているのである」

「政府が配偶者控除を巡ってみみっちいすったもんだを繰り広げている。
 日本経済が豊かになるにはどうしたら良いかとか、
 働く女性や育児世帯の両立支援には何が必要かとか、
 そういった公益に直結する議論が全くない惨状には溜息しか出ない」

「あるのはただ、「改革ポーズ」は示したいというスタンドプレー根性と、
 選挙が怖くて何としても権力の座にしがみつきたい安倍政権と、
 政権の意向を忖度して出世に響かない小手先の施策ばかり出してくる官庁の保身主義だ」

「そうした本音を見抜いて、日本経済新聞ははっきりと「パート減税」と呼んでいる。
 経済効果が貧相で、大衆に迎合しても票を欲しがる安倍政権に相応しい名称だ」

「はっきり言って、安倍政権は選挙に勝って権力を握ることしか考えておらず、
 真の「女性活躍」に必要な政策など全く理解していないし、関心もない。
 日本のジェンダーギャップ指数が「中東並み」なのは、安倍政権の次元の低さに原因がある」

「まともな先進国のどこに、「配偶者控除」などという頭の悪いバラ撒きがあると言うのか。
 海外先進国の実情に無知な癖に、ふざけるのもいい加減にすべきである」

「本来なら配偶者控除はすぐさま廃止して、育児関連の現物給付に転換すべきである。
 高所得層に所得制限などという馬鹿馬鹿しい小細工をせずに、
 出生率の高い欧州国に倣って、育児や家事の外注費を税控除すべきである」

「成長率でも生産性でも女性就業率でも出生率でもスウェーデンに惨敗しているのだから、
 「劣等生」である安倍政権の閣僚は全員、歳費を大幅カットすべきなのである」

「有権者も、次元が低く無能な安倍政権のもたらした「ぬるま湯」でゆでガエルになりつつある。
 一刻も早く安倍政権を叩き潰し、北欧型の高効率で勤勉な社会に転換しなければ地獄を見るであろう」

「日本の場合、大卒で有能な女性が働かないことにカネを出しているのが諸悪の根源なのだ。
 日本は上方婚と同類婚が非常に多いのだから、
 育児家事は外注しないと絶対に有能な女性の就労継続はできない。
 だから、育児家事の外注を促進するインセンティブを付けなければならないのは自明だ」

「三世代同居の場合には、親世代が保育ママの資格を取って面倒を見るのも一案だ。
 可愛い孫の世話をして収入が増えるのだから、互いにメリットしかない。
 (娘に懇願されボランティアで面倒を見させられるより遥かにましだ)」

「逆に、働けるのに働かず、育児の負担もない妻には絶対に公費を与えてはならない。
 怠惰に対してカネを与えているも同然だからだ」

「社会現象となった「逃げ恥」は日本の文教政策の誤りを警告しているだけでなく、
 安倍政権による「女性活躍」の虚妄と確実な失敗も予言している」

「男性が稼ぎ、女性が家事能力でそれを支えるという図式が鮮明だからだ。
 決して、バリバリ働くみくりと、平匡が家事育児を分担する話ではない。
 つまりこれは古いジェンダーの物語に過ぎず、配偶者控除を受けて
 みくりが家庭で夫のサポートをする手垢のついたストーリーである」

「「逃げ恥」が人気を得た有力な理由の一つは、
 実社会で働く女性の多くが冷酷な労働市場の現実に疲れていること、
 実社会で長時間労働を強いられる独身男性が家事サポートを受けたがっていること、
 つまり「女性活躍」と真っ向から反する願望を抱いている日本人が多いということだ」

「実際の両者は高所得者同士による「パワーカップル」に該当するのだから、
 みくりが妄想する以前に「逃げ恥」そのものが体のいい妄想に過ぎない」

「そうした見え透いた妄想が好感をもって受け入れられるのは、
 旧態依然のジェンダーを望んでいる層が意想外に多いからである」

「つまり、女性は高所得であっても実社会で活躍ではなく家庭重視の生活を望んでいる層が多く、
 男性はみくりのような純朴で家事能力の高い女性(今や天然記念物並みに少ない)を望む層が多い。
 勿論、平匡が京大卒の有能な人物だったからこそ成り立っている物語だということも忘れている」

「もし日本社会が真に「女性活躍」を求め、男女平等と女性の自立を本気で望んでいるなら、
 「逃げ恥」は決して歓迎されることはなかったであろう。
 それどころか、「女性差別社会である日本の象徴」と見られであろう」

「配偶者控除と「逃げ恥」には共通点がある。「建て前と乖離した欲望」だ。
 口では平等を唱えているが、実際には古い価値観に固執し功利主義的な行動をやめない」

「配偶者控除維持どころか「拡大」が決まった日本は、海外先進国から嘲笑されるのは間違いない。
 「逃げ恥」はそうした不平等社会の象徴として、歪んだ日本の自画像として論じられるだろう」

「この「逃げ恥」ブームは欧米諸国では奇異の目で見られ、
 「女性差別の象徴」「日本のジェンダー意識の古さの証明」として
 批判的なもしくは軽蔑の目で欧米メディアに論じられるのは間違いない」

「「女性活躍」や男女平等などどうでもいいから、自分が心地よい生活ができることを
 第一に考えている層が相当多いことは認識すべきである」

「前々から指摘しているが、夫への要求が多い場合、
 その理由は義理の両親や自分の両親と違い、コントロールし易いためだ。
 どんなにシングルマザーが苦しい生活をしても無関心なのは、
 自分の生活が第一で、他人が苦しんでいようと何とも感じないからだ」

「ある調査によれば、結婚した女性が「いらないもの」として挙げているのは
 「義理の両親」なのだと言う。二世帯同居のため建てられた家を「爆破したい」とか、
 「夫は生活費を払ってくれればいい」との回答もあったそうだ」

「こうした功利主義が多くの者の行動原理となっているのが実態である。
 断言しておくが、一生懸命働く女性を支援する税制とインセンティブにすれば女性就業率は上がる。
 育児世帯に手厚いインセンティブを設ければ確実に出生率も上がる」

「そうしたありのままの事実を認めない限り、男女平等も実現しないし日本経済も甦らない。
 「女性活躍」はインセンティブで促進しない限り実現しないものだからだ」

「今回の「働き方改革」とは名ばかりの「働き方改悪」、
 いや「経済停滞を決定づけるバラ撒き」の裏事情が分かってきた」

「選挙が怖くて猛烈に反対したのが公明党で、
 それに官邸が同調して配偶者控除の「拡大」などという
 意味不明の愚策になった、という顛末であるようだ」

「おまけに公明は高齢者医療でも負担の適正化にゴネている。
 未来世代にどれだけの重荷を負わせても平気ということなのか、
 時間があって投票率の高い層にカネを配って議席を増やしたいようにしか見えない」

「夫婦控除を主張した自民党は一見「筋を通した」ように見えるが、
 どのみち怠惰を助長するバラ撒きであることに変わりはない」

「碌な成果を出していない癖に尊大で、
 今年も日本経済をアウトパフォームするスウェーデンに学ばず、
 「女性活躍」後進国であるとの自覚の全くない「バラ撒き三兄弟」は、
 これで日本経済の停滞と先細りを決定付けたのだ」

「しかもその理由たるや、「女性活躍」「働き方改革」などと嘘八百を並べて
 その実は「嘘でもバラ撒きでもあらゆる手段を選ばず選挙に勝ちたい」という
 権力へしがみつこうするさもしい根性でしかない訳だから、
 情けないを通り越してもはや唾棄すべき領域に達していると言える」

「経済政策リテラシーの果てしなく低い連中がどうして理解できないのか分からないが、
 真の「女性活躍」「働き方改革」とは先進国としては低い女性就業率を上げること、
 つまり配偶者控除を完全廃止して育児や介護の現物給付に予算移転し、
 「働かない層から一生懸命仕事と家事育児を両立する層へ所得移転」することだ」

「ところが、安倍政権・公明党・自民党の「バラ撒き三兄弟」は
 「働けるのに働かない層」にカネをバラ撒いているのである。
 (本当に「働けない層」はごく一部に過ぎないので全員を控除する必要はない)
 消費も生産性も経済成長率も低迷するのは当たり前ではないか!」

「実際には金持ちを優遇しているのに弱者の味方のような顔をして、
 自党の得票数を増やそうと図るさもしい党利党略しかないのは明白である」

「自民党税調も「現物給付」の「げ」の字も出ないのだから、
 「先進国」スウェーデンに10年以上遅れている「落第生」でしかない」

「保険クリニックの調査によれば、配偶者控除の拡大によっても
 「働き方は変わらない」が圧倒的多数(7〜9割)を占めたことが分かった」

「詳しくは、配偶者控除内で働いている主婦は71%が「変わらない」、
 配偶者控除外で働いている主婦は何と92%が「変わらない」との回答だった」

「しかもこれは対象を「働く主婦」に限っているので、
 実際の効果は更に低いことは間違いない」

「はっきり言って悲惨な程に程度の低い「失敗」である。
 経済政策の効果としては、ほぼマイナスと言うべきであろう。
 愚かで選挙ばかり気にする安倍政権の施策なのだから、当然の結果である」

「ただ、いくら安倍政権が愚かでレヴェルが低いと言っても、
 それを有権者の利己主義が支えているのだから、嘲笑している場合ではない」

「と言うのは、既に厚生労働省の数年前の調査によって
 功利的かつ利己的な日本女性の意識が明らかになっているからである」

「その調査では、独身女性の中で「出産したら仕事を辞めたい」と考える者が
 24.5%(2002年)から6.9%(2012年)と激減しているにも関わらず、
 「世帯収入のあるべき姿」としては「夫が主に責任を持つ」が
 依然として40%もの高い比率を保っているからである」

「しかも、男性の側では「夫婦いずれも同様に責任」が49%と最多回答となっていることから、
 (つまり、「夫が家計に責任を持つべき」と考える割合は、女性の方が多いということだ)
 日本では「女性の方が意識が遅れている」可能性が高いと考えざるを得ない結果だ」

「当ウェブログは、日本女性を責めている訳ではない。
 日本のように旧態依然のジェンダーの強い社会では、
 日本女性がジェンダーに囚われて功利主義や利己主義に基づいた行動をとり、
 堂々と功利主義的・利己主義的な主張を行うのは寧ろやむを得ないと考える」

「だから、日本女性が湯水のように公費を使う認可保育所を利用するのを当然視し、
 支払う税に対し余りに過大な公費を貰って平然としているのはジェンダーに支配されているからだ」

「日本の高学歴・高所得女性が、低所得女性やシングルマザーの苦境を完全無視して
 マイQOL(生活の質)や自分のやり甲斐だけを求めるのもジェンダーに支配されているからだ」

「夫が家事育児を手伝わなければ苛酷なほど非難するのに、
 女性が夫の家族にひどい文句を言ったり、夫を「利用」していたり、
 夫の「稼ぎが悪い」と罵るのに対し何とも言わないのもジェンダーに支配されているからだ」

「日本社会においては、それらは単に深層心理にこびりついた
 日本型ジェンダーに操られているというだけに過ぎない」

「ただ、「やむを得ない」からと言って肯定はできないし評価もできない。
 日本経済に打撃を与え、経済縮小と絶望的な少子高齢化・人口減少に直結する以上、
 日本社会の古臭いジェンダーに浸潤され事実上「操られている」日本女性が、
 真の意味で「自立」し「活躍」できる制度に変えなければならない」

「そうした意味で、全く効果がないばかりか
 日本女性を旧来のジェンダーに縛られたままにする配偶者控除の「拡大」が
 馬鹿馬鹿しい愚策であり、選挙対策の単なる「バラ撒き」であると批判しなければならない」

「旧来のジェンダーに囚われた女性を解放し、自立し活躍する女性を支援するため
 現物給付を増強し、育児家事関連費用を控除する新しい制度に変えなければならない。
 夫が家事育児に関わろうが関わるまいが、夫がいなくとも遠地赴任でも
 育児を担う全ての女性に公平な現物給付に切り替えてゆかなければならない」

「選挙の票目当てに、日本女性を相変わらずの補助的地位に貶める
 自民・公明のバラ撒き政策も壊滅させなければならない」

この日本型ジェンダーの「岩盤」は、或いは永久凍土のように強固なものかもしれない。

▽ 高学歴女性の就業率が低く、OECD平均に劣る日本は「ジェンダー・ガラパゴス」社会である

『「教育超格差大国」アメリカ』(津山恵子,扶桑社)


日本経済が、人口動態の劣化とともに低迷に陥っているのは当然かもしれない。

「当ウェブログが注目している社会統計学の舞田敏彦氏が、
 またしても日本社会の「不都合な真実」を明らかにしている」

「日本の男性の婚姻率は所得に比例して高くなるが、
 日本の女性の婚姻率は所得と逆相関になっている。
 (所得が高くなると婚姻率が低下する)」

「また、日本女性が「主な家計支持者」である比率は僅か5%で
 この数値はドイツの5分の1、アメリカの4分の1でしかないそうだ」

「このことから舞田氏は、日本では建前と本音が乖離しており
 日本女性は本音では「旧来のジェンダー観」が強いのだと結論づけている」

「当ウェブログは各種調査を分析した結果として同様の結論に辿り着いた。
 不幸なことに、日本女性は深層心理でジェンダーの支配されており、
 日本経済の停滞の一因にすらなっているのかもしれない」

「と言うのは、日本の女子中高生の就業や育児に関する調査で
 「専業主婦」志望が第1位であること、夫に対しては
 「育休を取らなくて良いから、育児も手伝うべき」が最多であること、
 こうした志向は母親の影響であることが判明しているからだ」

「日本女性は自分の母親から強い影響を受けて意思決定している傾向が強く、
 自らが親よりも高学歴化し、いくら家事が省力化されても、
 依然としてジェンダーは旧来のまま、という問題を深刻化させているのだ」

「日本では平均所得の高い高学歴女性の婚姻率が低い、
 つまり出生率も低いのだから、本来ならば課税して育児支援に充てなければならない。
 その層が働かない場合は社会的損失なのだから、課税は二重の意味で公益に適う。
 通常の先進国ではまさにそうなっているのだから、配偶者控除や第三号被保険者制度は
 国益を損ない日本女性のポテンシャルを抑圧している害悪なのである」

日本女性をマインドコントロールしている日本型ジェンダーは、
日本経済にとって安倍政権を超える重大な「敵」かもしれない。

 ↓ 参考

「主たる家計を担う」日本女性は僅か5%、世界最低レベル -「夫が働き、育児も手伝うべき」が本音か
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/dcf01dce53580730ef38ea60ee11c320

7割の未婚女性が結婚・出産で退職を選ぶ?「今の仕事が嫌」「待遇が悪い」- 職場への責任転嫁も多い
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/371ec249c7443eda7409d56a4638edac

母親の三類型「ずるい人、文句ばかりで動かない人、必死で働く人」-世間を知らない「育休世代のカリスマ」
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/35403c6328cd6afbc187477e119f45dd

高い教育を受けても就業率が著しく低い日本女性、先進国比で明確 - 配偶者控除廃止への批判が多い理由か
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/5a5b865d08ad919c9fe0115b89a4ac3b

▽ 女性就業率の高く男女平等が進んだスウェーデンは、高負担により充実した育児・雇用支援を実現した





『スウェーデン・パラドックス』(湯元健治/佐藤吉宗,日本経済新聞出版社)


「毎晩残業する男性よりも、残業をしない男性の方がかっこいい」 大学生のライフスタイル調査で明らかに(careerconnection)
https://news.careerconnection.jp/?p=31486
”マイナビは、2月16日、2018年卒業予定の大学生・大学院生を対象とした「2018年卒マイナビ大学生のライフスタイル調査」の結果を発表した。安定志向の学生が多く、出世や起業よりも幸福な家庭を望む学生が多いことや、結婚後に共働きを望む学生が増えていることが明らかになった。
 調査の対象になったのは、マイナビ会員の大学3年生および大学院1年生で、3942人(男子1365人、女子2559人)から回答を得た。
安定志向進む?「愛する人と結婚して子供ができ幸せに暮らす」が理想
 最近はワークスタイルが多様化しているが、どういった働き方をする人が「かっこいい」と思うだろうか。
 異性の働き方について、それぞれの働き方をどう思うのか質問したところ、「時間内に仕事を終え、積極的に子育てする」男性を「すごくかっこいい」、「まあまあかっこいい」と回答した女性は、合わせて91.3%に上った。
 また「子育てに専念するため育児休暇を取得する」をかっこいいと回答した人も78.1%に上っており、女子学生が子育てに積極的な男性を評価していることが明らかになった。
 残業については、「時間内に仕事を終え、一切残業しない」男性をかっこいいと思う女子学生は70.2%で、「毎晩遅くまで残業し、トップの成績を上げている」の57.0%を上回った。
 男子学生も「積極的に子育てする」(88.6%)、「育児休暇を取得する」(80.5%)女性をかっこいいと思う割合が高く、男女ともに子育てにも積極的な異性をかっこいいと思うようだ。
「理想とする『将来の自分』像」としては、「愛する人と結婚して子供ができ幸せに暮らす」を選ぶ人が男子27.2%、女子40.1%で、男女ともに最も多かった。この回答が、「出世して社長・役員になる」や「起業して成功を収める」を上回っており、学生の安定志向が露わになった。
女子の4人に1人「相手の収入のみで生活するのが望ましい」
 結婚後の仕事については、「夫婦共働きが望ましい」と答えた学生が男女ともに最も多く、男子49.5%、女子65.7%に上った。
 共働きを希望する理由は、男子では「結婚相手が仕事を続けたいならその意思を尊重したいので」が最も多く、女子では「仕事を続けることが生きがいになると思うから」が最多だった。
「主に自分の収入のみで生活するのが望ましい」という回答は男子では42.3%で、その理由は「結婚相手には苦労をかけたくない(楽をしてほしい)から」が最も多かった。

〔中略〕
「自分の収入のみで」と回答した女子も1.3%いた。理由としては「結婚相手には家事や子育てに専念してほしい」というのが理由のようだが、専業主夫の夫を希望する女性も増えているということだろうか。
 逆に「相手の収入のみで生活するのが望ましい」と答えた女子は25.0%ほどいた。「家事や子育てに専念したい」ということらしいが、復職の難しさや離婚のリスクを認識しているのかどうか気になるところではある。”

興味深いのは、男性側の共働き志向は「相手の意思を尊重」なのに、
女性側の共働き志向は「自分の生き甲斐」が優先されていることだ。
また、「相手の収入のみで生活するのが望ましい」という意見がこれだけ出てしまうのは
相変わらず日本型ジェンダーに完全にマインドコントロールされているためであろう。


「家事でお金をもらいたい」女性は半数以上 「専業主夫になりたい」男性は4人に1人という調査結果(careerconnection)
https://news.careerconnection.jp/?p=31240
”ワタベウェディングが行った「家事に関する意識調査」によると、既婚女性の半数以上が「家事を行うことでお金を得たい」と回答したという。それはそうだろう。毎日やっている家事労働でお金がもらえるものなら、やりがいはもちろん、やり方すら変わってくるはずだ。
 調査は、2016年12月21日にインターネットを通じて行われ、20~40代の既婚男女402人(男性:201人、女性201人)から回答を得た。1月31日の「愛妻の日」にちなんで1月26日に発表されている。「専業主婦(主夫)になりたいですか?」という質問もあり、回答は興味深いものだった。(文:okei)
40代男性は家事に賃金が発生するのはおかしい、と考えている?
「家事を行うことでお金を得たいと思いますか?」という質問では、性別と年代別で結果が違う。女性は男性の約1.6倍となる58.2%が「はい」と回答。年代別では、男女共に30代(男性43.3%、女性62.7%)が、最も家事の対価としてお金をもらいたい考えであることがわかった。
 また、「いいえ」と答えた割合が最も高い(80.6%)のが40代男性だ。お金を貰いたくないというより、「賃金が発生するなんておかしい」という考えが根強いのではないだろうか。
「日常の役割分担」についても訊いているが、家事20項目中、女性が6割以上担当するものが15項目に上っている。さらに、女性の82.1%が「毎日料理をしている」と回答する一方で、男性は料理を「ほぼしない」が約4割だった。相変わらず、女性の家事負担割合は大きいようだ。
 数年前から、「主婦の仕事は年収換算すると数百万円」などと話題にのぼることがあるが、現実的に賃金が発生するはずもないので、個人的には不毛な議論のようにも感じる。ただ、そこには家事の重大さを認識しようという意図があるらしく、こうした結果をみると具体的な金額を出す意味はあるのかもしれない。
40代女性の6割超が「専業主婦になりたい」
〔中略〕
「専業主婦(主夫)になりたいですか?」と尋ねたところ、男性の4人に一人はなりたいと回答していた。男性全体の7割以上は「いいえ」なのだが、「はい」と答えたのは40代では20.9%、20~30代で26.9%だった。また、女性も全体の半数以上となる54.2%が「専業主婦になりたい」と回答し、中でも40代女性は64.2%が「専業主婦になりたい」と考えていることがわかった
「なりたい」のと「実際になる」では違うわけで、内閣府の調査を見ても、40代既婚女性のおよそ7割が働いている(「配偶関係・年齢階級別女性の労働力率の推移」より)のが現状だ。
 家事には育児や介護も含まれ、年齢や健康状態によっても負担が大きく変わってくるため、専業主婦(主夫)の大変さがどれだけのものか、一概には言えない。しかしこの結果は、男女とも仕事に疲れており、家でゆっくり家事でもやって過ごしたい、という気持ちの表れのように感じられた。”

「家事で賃金」を望むなら、ハウスキーパー等により市場価格で堂々と稼ぐべきである。
管理も叱責も厳しい評価もされない自宅の家事で賃金を得るのが当然と思うなら、
自分が幼い時に面倒を見てくれた親や祖父母に賃金を払うのが先だろう。

そうしないのであれば、夫を親よりも完全に下に見る差別意識の発露か、
自分がケアされるのは無料で当然だが自分がケアするならカネを貰って当然と言う
自己愛に塗れた欺瞞的なダブルスタンダードなのではなかろうか。

これもまた、矢張り日本型ジェンダーに完全に洗脳されているからなのだろうか。
歪んだ日本型ジェンダーの弊害は、これ程迄に深刻なものであるのだ!
Comments (2)
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森友学園が盛大に自滅している、典型的な「確証バイアス」の歪み - 翁長知事を「中共の手先」と中傷

2017-02-27 | いとすぎから見るこの社会-全般
個人的には、塚本幼稚園を御用メディアがやたら賞揚していた時から
怪しい匂いを感じていたが、最近になって見事に炎上し始めた。
(異様に規律化された身体運動といかにも虚飾重視のアピールが中国や北朝鮮と酷似)

産経報道によれば安倍首相はトランプと「メディアに勝った」と意気投合したらしいが、
その直後から朝日報道を発端に森友問題で散々な目に遭うことになり、
どもったり声を荒げたり、国会で醜態を晒したのは自業自得と言うべきであろう。

森友問題はまだまだ延焼しそうである。
原理主義勢力が、まるで話の違う「朝日本社の払い下げ」問題で
(朝日新聞本社は特定政治家の威光を利用しておらず、森友問題の方が悪質である)
つまらない揚げ足取りをしているところからも彼らの慌てぶりが分かる。

森友学園の理事長夫妻は大変興味深い人物で、
メディアに自縄自縛の迂闊なコメントを次々に出しているので、
日本国民の目の前でいかに独善的でいかに奇妙な考えに取り憑かれているか
証明してしまっている、という状況だ。

小学校用地の問題も突っ込みどころ満載で今後も「延焼」必至だが、
理事長夫妻の言動も非常にユニークなものであり
翁長沖縄県知事を「中共の手先か」とネットで中傷していたらしい。
これだけでも人間性が実によく理解できようというものだ。

日本の自称保守は中韓の原理主義勢力と同類であり、
共存共栄の関係にあると当ウェブログは指摘してきたが、
森友学園が自らそれを証明しつつあるのかもしれない。

自称保守はカネと権力が大好きだ。
保守系政権が長く続くと脇が甘くなって「自滅」するようになる。

2015年は予想通り「保守自滅」の年になった訳だが、
2017年は「保守轟沈」の年となりつつあるようだ。

これから数年は中国と韓国が人口動態の老化により経済低迷に陥る時期だ。
中韓が内政混乱と経済対策に必死にならざるを得ないから、
日本国内の自称保守も「燃料」が不足して大人しくなると予想される。
日本社会にとっては良い傾向である。

▽ 自称保守の多くが悪しき戦前の日本への回帰を求め、今上陛下に背いている

『日本会議 戦前回帰への情念』(山崎雅弘,集英社)


日本社会は漸く、原理主義が跋扈する憂慮すべき状態から抜けつつある。

「各媒体の世論調査が興味深い傾向を示している。
 集団的自衛権をはじめとする安倍内閣の安全保障政策への支持率は低く
 概ね半数を割り込んでいるが、自衛隊に対する世論は対照的だ」

「自衛隊への信頼度は安倍内閣支持率より高く、印象も良い。「自衛隊を強化すべき」も過去最高だ。
 つまり安倍内閣の安全保障政策より自衛隊への支持率の方が歴然と高いのである」

「人よりコンクリートにカネを使い、土建バラ撒きで寧ろ復興を妨害している安倍内閣より
 震災や災害で泥をかぶり必死で生存者やご遺体を探す自衛隊の方が
 国民に支持されているのは極めて当然である」

「ただ、そうした「支持率格差」が生じるのは他に重大な理由がある。
 戦後の日本が、歴史上初めて安全保障上の脅威を実感しているからだ。
 それは言う迄もなく、中国の軍事力強化と膨張主義である」

「そうした現実を理解できず、世論を読めていない保守と安倍政権支持派は
 安倍内閣への支持率の主因が「他に人がいない」「民主よりはまし」である事実も見えておらず、
 現下の日本の安全保障問題についても誤った認識を持っている」

「現代における安全保障は国力すなわち経済力に裏付けられたものであり、
 自衛隊が最前線で何とか優位を保っていられるのも過去の経済成長の「遺産」である。
 無意味な異次元緩和でゼロ成長、若者は急減して財政悪化は依然として変わらない日本が、
 減速しつつあるとはいえ5~6%成長で10倍の人口を擁する中国に対し、
 互角以上に相対していくことには重大な困難がある」

「しかも脆弱極まりない原発銀座を抱え、狭い国土に人口が密集している日本が、
 ミサイル戦になったら致命的に弱いという事実も益々明らかになってきている」

「当ウェブログは2015年は「保守自滅」の年だと予言してきたが、
 まあ予想通りと言うか馬鹿馬鹿しい末路となっている」

「日本の保守はイデオロギーに浸潤されて根本的に戦前の歴史への理解が乏しい。
 偉大な明治の先人が立脚していたリアリズムを捨ててしまい、
 狂信的なナショナリズムに従った結果があの焼け野原であることを分かっていない」

「メディアからの異論反論にいちいち感情的に言い返すのは
 いかに論理的に弱く知的に劣っているかの証左である」

「自らに理があるなら堂々と説得すれば良いのだが、
 うまくいかず苛立っているのは単に論理が脆弱で事実認識が甘いからだ」

「帝国議会で「黙れ!」とどなった佐藤賢了や、
 東條の悪評高い取り巻きである三奸四愚のように
 論敵を論破できず、権力と暴力で沈黙させようと図るメンタリティが現代に生きていると、
 今回の自民党の「勉強会」が証明したと言える」

「自民党議員の中には、昭和の悪しき言論弾圧の歴史に無知な輩が確実にいる。
 そのような連中が教育を論じるなどとんでもない傲慢不遜である。
 (日本史を学んだ高校生にすら劣っている訳だから)」

「いかに戦前のメディアが沈黙し、政府の発表を垂れ流すだけの存在になり下がったか、
 きっちり研修を行わなければまた無知な放言を繰り返すであろう」

「中共がメディアを操って日本企業を「懲らしめ」ているのは公然の事実であり、
 中共と完全に同じ体質の議員が自民党の中に棲息していることになる」

「「保守」政治家の最大の特徴は、口先では公益や愛国を掲げながら
 実際には権力や自己利益(自分の支持基盤の利益を含む)への固執が強いことだ」

「だから、戦後日本の「政治とカネ」の問題はほぼ全て自民党に絡んでいるし、
 財界や原子力利権勢力からカネを貰って利益誘導を行っている常習犯も自民党である」

「今回の、馬鹿みたいにカネのかかる新国立競技場の問題も、
 問題の源を辿っていくと森・石原という自民党政治家・保守政治家に行き着く」

「自民党の長尾議員は「反社会的な行動をする人がいる」と放言したが、
 そうした言葉は自党の長老である森喜朗やOBの石原慎太郎に向けるべきであろう。
 それが出来ないと言うなら、二枚舌であることを自ら証明したことになる」

「更に言えば、新国立競技場に限らず現下の日本で建設コストが急騰しているのは
 建設業界と癒着した自民党の「国土強靭化」が元凶である。
 政権そのものが国民の税金と借金(国債)にたかる獅子身中の虫と言うべきであろう。
 そうした本性が発覚して「駆逐」されるのは時間の問題である」

「日本で最も体質が中共に近いのは、間違いなく自民党である。
 利益誘導、株価操作、金権体質、情報操作、非妥協的な傲慢。
 まさに双子のように似ているではないか」

「安倍首相は情勢悪化を受けて参院選の目標を「下方修正」し、
 (程度の低いアベノミクスと全く同じ運命である)
 自民党の公約からは遂に金融政策が姿を消した」

「「大胆な金融緩和」「異次元緩和」「次元の違う金融政策」「デフレマインドの一掃」
 などと馬鹿丸出しの誇大広告を展開した上で、見事な大失敗に終わった訳だ」

「手詰まりに焦った悪あがきでしかないマイナス金利政策も悪評芬々で、
 賞賛するのは御用メディアと太鼓持ちエコノミストだけという惨状だ」

「おまけに民主党と中韓のおかげで首相の在任期間が伸び過ぎたため、
 安倍政権の害悪は今や取り返しのつかない程に深刻な域に達した。
 2010年代後半は、程度の低いアベノミクスで日本経済が病み衰えるフェーズになるだろう」

「政権がB層のマインドコントロールのためメディア統制にばかり必死になった末に、
 自己洗脳の毒が政権自身にまで回ってしまったものと見える」

「現代の軍事は経済力と不可分であるから、安倍政権はその経済政策の失敗により
 我が国の安全保障の基盤すら脅かしているのである」

「2015年は予想通り「保守自滅」の年となったが、
 2016年は安倍政権の「終わりの始まり」になるかもしれない」

「植松容疑者は犯行直前に「安倍首相を尊敬している」との趣旨の言葉を
 友人に対して語って驚かれていたそうだ。
 普段は政治に対して関心がないかのような人物が突然そのような話を始めたのである」

「これでは、非理性的で粗暴、かつ攻撃的な精神を、
 安倍政権が惹き寄せている可能性が高いと言わざるを得ない」

「現代の日本では、まるで戦前の日本のような
 「日本賞賛」の書物や言説が溢れていると指摘される。
 人間の精神迄もが戦前回帰しているとすれば大変なことだ」

「事実、戦前の歪んだ国家主義社会に親和性の高い日本会議の論客、
 小川榮太郎は以下のような言葉をわずか2年前に残している」

「「保守は安倍政権の支持率アップに向けて毎日策謀の限り、
 宣伝広報の限りを尽くさなければなりません」」

「つまり愚民大衆へのマインドコントロールを堂々と宣言している訳だ。
 今まさにファナティシズムの土壌が養成されている、ということなのだろうか」

「金権体質にファナティシズムが加わったら、
 非常に危険な社会になりかねない」

「戦前の歴史が証明しているように、
 経済低迷は極右の台頭と白色テロをもたらす。
 人口動態から見て可能性はかなり低いものの、警戒しなければならない」

「終戦の日に「深い反省」と述べられた陛下に対し、
 安倍首相は無礼なことにそれを完全無視した式辞を述べた。
 両者を比較すれば、数段違う「人品」の大差は明らかであった」

「陛下は幼少期に、同世代の国民が大勢戦争で亡くなったのを心から悲しまれている。
 かつての戦地においても、被災地においても、国民の悲しみに寄り添い、
 少しでもその痛みを共にしようとされてきたことは全日本国民の知るところである」

「そうした陛下の深甚たる思いを完全無視した首相の独善的な態度は、
 必ずや首相自身に報いとなって返ってくることは間違いない。
 政治家として不名誉極まりない、惨憺たる終わりを迎えることになろう」

「かつて、国際協調を重んじ、国益の面から対米戦争を避けようとされた昭和天皇に対し、
 嘘をつき欺いて自らの野心や思惑のために利用しようとした松岡・大鳥・板垣、
 優柔不断で自己弁護ばかり繰り返し日本を誤った道へと陥れた近衛、
 彼らは因果応報とは言え汚辱の中で生涯を終えることとなった」

「安倍首相も同じである。この日本を、国民を思う陛下の心に背いた者に未来はない」

「首相周辺の無礼者は、陛下に対して「国体の破壊者」ととんでもない陰口をたたいていると言う。
 彼らの日頃の言動から見て何ら不思議はないが、こうした連中こそ真の「反日」「反社」である」

「陛下は安倍政権になってから「深い反省」を使われるようになった。
 「平和の存続を切望する国民の意識」に言及されたのも懸念の裏返しであり、
 安倍政権に対する深い憂慮があることは明白である」

「安倍政権は何よりも権力第一で、有権者に本音が漏れて選挙で負けるのを何より恐れている。
 陛下のお言葉が直接国民に届いてしまったので今頃は地団駄を踏んでいるのだろう」

「あとの展開は予想がつく。有権者に醜い本音がバレないように
 委員会やら審議会やらで時間を引き延ばし、うやむやにしようとする筈だ」

「安倍政権には、本音を隠して周辺の跳ねっ返りに代弁させるという通弊がある。
 今回の、今上陛下のお言葉を受けた有識者会議にも
 そうした姑息で陰険な本性が実によく表れている」

「毎日新聞に生前退位と法制への賛否が出ているが、
 安倍政権の意を受けた「忠犬」が人選を歪め、
 政権の意向が最終的には多数派となるように小細工をしている」

「原理主義者達が、天皇陛下は「種」や「存在」だけで良い、
 つまり何も主張せず彼らにとって操りやすい「傀儡」になった方が良いと
 考えているのは明白だと言えよう」

「有権者は、安倍政権の意を受けた代弁者の醜い本音をよくよく見ておいた方が良い。
 昭和天皇にテロの危険すら感じさせた戦前・戦時下のファナティシズムは、
 こうしたイデオロギーに隷属した原理主義者たちが主導したものである」

「つまり、日本を滅亡の淵まで追いやった「亡霊」が、安倍政権とともに甦ったのだ。
 彼らは「愛国」を自称して天皇陛下に逆らい、自由な言論を攻撃して
 メディアを統制化に置き、悪しき道へと戦前の日本を導いたのである」

「日本の歴史をよく知る者なら、今回の生前退位の件が
 戦前に問題になった「天皇機関説」とよく似ていることが分かるだろう」

「「不敬」と称して暴力と罵倒で他者を弾圧した原理主義者たちは、
 実際は昭和天皇のお考えに真っ向から背いていた連中だった」

「今回も全く同じである。原理主義者が陛下のお考えに背き、
 己のイデオロギーを貫こうと不遜な言動を繰り返している」

「しかし、幸いなことに世論はこうした原理主義者に同意していない。
 戦前は原理主義者に煽動された白色テロが横行する危険な社会だった。
 現代は、原理主義者のファナティシズムと危険性が察知されているので、
 世論調査では生前退位への賛成が圧倒的多数を占める」

「そもそも原理主義者の言う「伝統」など皇室の歴史に反する嘘っぱちでしかない。
 日本の歴史を偽る嘘つきが有識者会議に複数棲息しているのは間違いなく、
 今上陛下を敬愛する日本国民は、こうした歪んだ有識者会議の欺瞞を暴き、
 選挙で安倍政権に厳しい審判を下さなければならない」

「石田衣良氏が、今の日本社会の差別意識の強まりは
 日本人が貧乏になったからではないかと指摘している」

「確かに、日本経済が絶頂であった時代はヘイトスピーチなど存在しなかった。
 実際にあるかどうかすら分からない「在日特権」が狂ったように攻撃されることもなかった。
 中国や韓国に対する原理主義的な批判や敵意は欠片も存在しなかった。
 日本にはそれだけの余裕があったが、今はそのような余裕はなくなったのだ」

「二国関係が悪化したアジア人に対してだけでなく、
 沖縄に対しても、国内の弱者に対しても容赦なくなった。
 自らの抱える不満を誰かにぶつけたい不機嫌な大衆が多くいる」

「安倍政権が成立して以来、明らかにイデオロギストが増えた。
 この悪しき風潮を座視するのは亡国への道である」

「…日本の近現代史における事実が語っているのは、
 外国に敵意剥き出しの日本は身の程知らずで敗北に次ぐ敗北を重ね、
 外国から謙虚に学ぶ日本は飛躍的な進歩が可能になり強いということだ」

「最近になってやけにリベラル或いは左派が攻撃されるようになったが、
 日本が高度経済成長を実現し、勤勉さと技術力によって尊敬された時代は
 リベラル或いは左派が強かった、というのが史実である。
 (個人的には日本のそれはリベラルではなくバラ撒き派と思うが)」

「逆に、右派が強い時代は粗暴かつ独善的で、碌なことがない。
 典型的なのが昭和初期で、白色テロの嵐が吹き荒れただけでなく、
 野心の強い軍人達が出しゃばって日本を焼け野原にし、
 日本史に消すことのできない汚辱を残した時期であった」

「今になって明治を賞賛する言説が出てきつつあるが、
 史実を無視するイデオロギストがとんでもない嘘をつき、
 明治時代の日本の躍進が国際協調とナショナリズム抑制によって実現したことを語らない」

「明治は政府が国際協調なのに粗暴な民間のナショナリズムが強く、
 日比谷焼き討ち事件や海軍司令官自宅への投石事件が起きた時代だ」

「そうした史実の教訓を忘却したところに、昭和初期の増長と
 国力を弁えない覇権主義とが存在するのである」

「悪しきナショナリズムに感染したイデオロギストには論理は通じない。
 あれこれ理屈をつけ自らの敵意と憎しみを正当化し、
 法の網をかいくぐって日本社会を腐蝕させ続けるであろう」

「軍部の横暴と粗暴に脅かされながらも日本を平和へと導いた昭和天皇、
 戦争の惨禍を決して忘れない今上陛下こそ日本の宝であり、良心そのものだ。
 その心に背く叛逆的な自称保守が跳梁跋扈するのを、決して許してはならない」

イデオロギストの自滅が始まりつつあるとすれば、
日本社会が瀬戸際で良識を取り戻した証拠であろう。

▽ 「愛国心」を標榜する連中こそ、この日本を焼け野原にした「戦犯」だった

『太平洋戦争と新聞』(前坂俊之,講談社)


安倍政権が森友問題で本性を曝け出し、大きく躓く可能性が見えてきた。

「『日本会議の研究』の菅野氏が、非常に興味深い記事を書いている。
 数年前の稲田防衛大臣が、靖国神社で本音を漏らしたと思われる
 演説をしており、その内容が極めて無礼で尊大なのである」

「これだけで大臣としてはクビ間違いない程のレヴェルである。
 何しろ、現職の裁判官を「視野が狭窄」「とても左翼的な集団」
 「今の憲法が正しいと信じている憲法教という新興宗教」と侮辱しているのだから。
 これは「一部」とかそういう慎重な表現でもなく、完全に否定しているから始末が悪い」

「菅野氏は、稲田大臣の父があのチャンネル桜に関わっていたことも指摘しており、
 稲田大臣は「チャンネル桜の子」とでも言えるような存在な訳だ」

「予想通りだが、稲田大臣は野党に手柄を上げさせて辞任するか、
 安倍首相の手厚い庇護を受けてやっとのことで大臣の地位に齧り付くかしかなくなっている。
 口だけで勇ましいことを言って一部支持層にウケてもこのような結末しかない訳だ」

「国会では今、自業自得であろうが野党から締め上げを食らっており
 安倍首相が助けてやらないと炎上寸前という醜態である。
 こんな大臣の元で海外において命を失いかねない自衛官の方々はどのような思いであろうか。
 (そもそも政治的野心のために、自衛官を国民が賛成しない海外に送るような首相も大問題であるが)」

「そもそもこの南スーダン問題は、愚かな安倍首相の政治的野心から始まった。
 現実を無視して「国際貢献のため自衛隊を海外に送った首相」として
 歴史に残りたい、自民党の所謂「普通の国」願望を叶えたいとの
 あさはかな思いから発した愚行の一端でしかないのである」

「こうした、かつての東條内閣の「三奸四愚」のような輩が出現するのも
 ひとつは現下の日本社会が貧困化し、かつての力と良識を失いつつあるからかもしれない」

「稲田大臣の支持層こそ、日本社会に相応しくないこうした
 排外主義的・攻撃的・狭量な資質を備えた警戒すべきものである。
 国益のためにも公益のためにも、注意深く監視する必要がある」

と当ウェブログは予見していたわけだが、
この「稲田大臣の支持層」こそが今まさに森友問題を生み出した源である。
指摘した「排外主義」も「狭量」もまさに今、証明されている訳だ。

 ↓ 参考

石田衣良氏「日本の貧しさが、むき出しの差別意識に」- 排外主義が、日本の衰退によって強まった
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/93ed124c53f78a5e6be57546cde0277e

今上陛下の言葉を平然と無視した安倍首相、「反省」すらできない政治家に未来なし - 醜い本音を隠す怯懦
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/d3c72bf85dc1b6380809ae4bd5772871

保守はカネと権力が大好き - 悪評高い新国立競技場は石原都政の「負の遺産」、石原利権が元凶か
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/47ecb65d6563ead5f1f0d1563a62a756‎

2015年は「保守自滅」、渡辺喜美・百田尚樹・曽野綾子みな炎上 - 中韓が静かになると失速しかない
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/939ea08753fef63361ba7185d73a1aec

フランスの英雄は国歌を歌わず、ドイツの教員は国歌1番を歌うとクビ - 日本の保守論者が語らない現実
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/df28d76a69d85e4c61fe550c985c0b39

▽ 安倍政権のメディア統制と世論誘導は、中露とよく似ている

『安倍官邸とテレビ』(砂川浩慶,集英社)


“安倍晋三記念小学校”総裁「夫妻と日本会議と私の関係」(ポストセブン)
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20170220-00000016-pseven-soci
”話題の総裁は安倍首相に心酔
 ドナルド・トランプ米大統領との「外交成果」を誇り、天皇の生前退位問題でも「政府方針」で強行突破。“オレオレ感”が増幅する安倍晋三・首相の力の源泉には保守層を中心とした高い支持がある。
 中でも安倍政権と“親密”と言われてきたのが保守系団体「日本会議」であるが、大阪で建設中の小学校を巡る問題で、両者の結びつきが浮かび上がっている
「支持者への利権還流」疑惑まで浮上する中、渦中の「小学校総裁」に直撃した。その口から出てきたのは釈然としない説明と、熱烈すぎる安倍首相の礼讃だった。
「いかにも朝日新聞とか新左翼による、日本の歴史と伝統を潰そうという動きですよ! 絶滅危惧種みたいな人たちが朝日と手を組んで我々の学校を潰そうとしている」
 のっけから憤りを露わにした初老の男性は、問題となった小学校の総裁・籠池泰典氏(学校法人・森友学園理事長)。安倍首相の支持基盤として知られる「日本会議」大阪支部の幹部(代表委員)でもある。

 すでに「不可解な取引」の内容は初報の朝日新聞をはじめ複数メディアで報じられている。概要をまとめる。
〈安倍昭恵氏が名誉校長を務める私立「瑞穂の國記念小學院」(大阪府豊中市。今年4月開校予定)が近畿財務局から近隣国有地の10分の1という格安価格(1億3400万円)で学校用地の払い下げを受けていた問題。朝日新聞が最初に報じた〉
 要は「国有地の払い下げを巡って、安倍政権の支持者である籠池氏が、国(財務省)から特別に土地を格安で譲り受けていたのではないか」──という疑惑である。当事者である籠池氏は、これまで口利き疑惑を否定してきたが、本誌記者の直撃に「私の考えを話す」として、森友学園が運営する幼稚園に記者を招き入れた。

◆安倍総裁の直筆手紙
 園長室に入る前に籠池氏が記者に案内したのは、金の襖で囲まれ、金屏風も置かれた「玉座の間」。
「ここは尊い方をお迎えする場所です。あなたはきちんと取材してくれる人だと思ったのでお通ししました」
 玄関には皇太子と園児が一緒に収まる記念写真が飾られていたので、記者が「皇太子殿下もいらしたんですか?」と訊ねると、嬉しそうな表情で「それはまぁ、そう考えてもらっても」と曖昧な言い方をする。よく聞くと、皇太子と園児たちの写真の場所は幼稚園ではなく、皇太子が大阪を行啓した際に園児がエスコート役を務めた時のものらしい。
 そして園長室に促されると、籠池氏の隣に副園長を務める夫人も着席した。早速、記者が「国から払い下げを受けた小学校建設用地が安すぎると指摘されているが?」と訊くと、出てきたのが本稿冒頭の発言だった。

──財務省(近畿財務局)は「埋蔵廃棄物の撤去費用を控除した金額」とする一方で、「金額を非公開としたのは法人側の要請があった」とも説明していた(国有地の売却額は公開が原則)。
「(控除された額について)そんなのは知りませんでした。ただね、私たちは清廉潔白なので(売却経緯は)公開してくれていいと近畿財務局にはお答えしています」

 説明や反論に具体性が見えない。ところが、安倍首相との関係について話題を変えると、俄然、籠池氏の口調は滑らかさを増す。
──当初は、小学校の名称は「安倍晋三記念小学校」として寄付を募っていた。
「学校名に安倍さんの名前を冠することは、総理(自民党総裁)になる前に、昭恵夫人を通じて内諾をいただいていたんです。ただ、天下の総理大臣となったらそうもいかないでしょ。ですから(安倍首相サイドが)ご辞退されたということですね」

──でも昭恵夫人は「名誉校長」になりました。首相夫人が一法人の役職に就くのは異例であり、何か特別な関係があるのでは。
「昭恵夫人には3~4回ほどこの幼稚園に来ていただきました。(学園の)古き日本の素晴らしい道徳性がある子供たちをご覧になって、教育方針に感動されたと思うんです。ファーストレディと言われるだけの器がある方だと思いますよ」

──安倍首相も来園したことがあるのですか?
「(2度目の)総理就任前に講演をお願いしていました。しかしそれが自民党総裁選のタイミングと重なってしまった。その時にはお詫びの電話をいただき、その後には直筆のご丁寧なお手紙までいただきました」

◆『永遠の0』は5回観た
──あなたは日本会議の活動もされている。当然、安倍首相の支持者ですよね。
「それは当たり前ですよ。日本国をしっかり引っ張っていくのは安倍さんしかいないと思っていましたから。安倍さんは日本の国柄のことをよく認識されていると思います。純粋に我が国のことと、皇室のことを考えてらっしゃる」
 ここで夫人が口を挟んだ。
安倍総理は、偽物と本物をきちんと見分けることができるんです。うちの園長先生(籠池氏)は清廉潔白
 籠池氏は夫人の話を引き取ってこう話す。
「清廉潔白の人間は、相手が清廉潔白だとわかる。私の周りは天下国家を考えている人が集まるんですが、それは安倍さんも同じ。安倍さんとは共鳴する部分があるんです。一方、悪人の周りには悪人が集まる
 おもむろに夫人が、籠池氏の携帯電話の画面をチラッと見せる。何と「安倍晋三の携帯電話番号」だという(本物かどうかは確認できなかった)。親しさを証明したかったのかもしれない。さらに夫人が話を被せる。
「園長は清廉潔白で清貧ですよ。背広だって私が買ってくるのを着るだけ。ATMだって使ったことがないし、(クレジット)カードも持ったことがない。それこそコンビニでチョコ買うくらいしかお金を使わない。あっ、でも『永遠の0(※注)』は5回も観ましたけどね」
〔中略〕
 その後も2人からは日本会議の活動と安倍政権の礼讃があふれるばかりだった。この払い下げ問題について、『日本会議の研究』の著者・菅野完氏が指摘する。
日本会議は基本的に言論ネットワークであって、利権で結びついている組織ではない。それだけに、幹部が日本会議の理念に沿った学校を建設するため、安倍首相夫人を看板に国有地の払い下げや学校設置認可を得ていたのは非常に驚きです。今後、こうした例が他に出てこないかチェックしていく必要があります
 取引の核心についてははぐらかされるばかりだったが、少なくとも「安倍首相の熱烈な支持者」の“実相”に触れることができたことがインタビューの収穫だったと思いたい。”

この週刊誌報道が本当に素晴らしい。
理事長夫妻の人間性が実によく表れている。

自分で「清廉潔白」などと言える点がその象徴である。
夫妻はぜひ辞書で「独善」という日本語の意味を調べて欲しいものだ。


森友学園理事長デマ記載 HPに「知事は中共の手先」(琉球新報)
http://ryukyushimpo.jp/news/entry-450778.html
”【東京】大阪府豊中市の国有地が格安で払い下げられたとして、国会で論戦となっている学校法人「森友学園」(大阪市)の籠池泰典理事長が翁長雄志知事について「現知事は親中華人民共和国派、娘婿も支那の人である。もともと中共に従いたいと心から思っているので、中共の手先かもしれない」などと事実に基づかない内容を、運営する幼稚園のホームページのコラムに記載していることが分かった。
 籠池氏のコラムは「平成27年2学期 園長の部屋」と題されており、日時の記載はないが2015年中とみられる。1945年当時の県知事が大阪府から赴任し「6月に県庁の職員とともに亡くなった。決して見殺しにしていない」などと称賛。しかし当時の県知事は、兵庫県出身で事実と異なる。さらにその知事を引き合いに翁長知事について言及し、基地問題などにも触れている。
 コラムに記載された中国との関係について、翁長知事は2015年10月の県議会一般質問で同様の内容を問われており、家族の噂について否定している。
 籠池氏は米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設については「米軍基地によって生活している人も多い。土地の権利者もいる。基地の場所を変更してほしくない人も多いので、辺野古移転は米軍が沖縄にいることを嫌がる人と、普天間基地の場所は危険なので基地を現場所から移転するだけで納得な人がいる。また、今のままでよいのではという人もいる」と持論を展開している。
〔中略〕
 コラムの内容について、当該幼稚園に問い合わせたところ担当者は「電話では答える者がいない」と述べた。メールでも問い合わせているが、二十四日までに返事はない。”

自称「清廉潔白な人」がこのような流言飛語を垂れ流すものだろうか。
他人に対し「中共に従いたいと心から思っている」と決めつけるような人間は、
日本の恥だと思うのが普通の良識的な日本人ではないのか。


教育勅語を毎朝朗唱、君が代も 森友学園の幼稚園(朝日新聞)
http://www.asahi.com/articles/ASK2Q7R6TK2QPTIL01D.html
”22日の大阪府私学審議会では、学校法人「森友学園」が運営する大阪市内の幼稚園についても取り上げられた。この幼稚園は、ホームページ(HP)によると、毎朝の朝礼で、明治天皇の名で教育理念などを規定した教育勅語の朗唱、君が代を斉唱するとしている。
 府は、幼稚園側が「よこしまな在日韓国人・支那人」などと記した文書を在園児の保護者に配っていたほか、園のHPでインターネット上に園に対する誹謗(ひぼう)中傷があったとして、「(記事の)投稿者は、巧妙に潜り込んだ韓国、中華人民共和国人等の元不良保護者」などとする文書を一時、公開していたことを報告した。
 府が事実確認をしたところ、学園の籠池泰典理事長は「誹謗中傷に対する対抗言論だ」などと回答したという。ただ、委員からは、教育基本法に規定する「我が国と郷土を愛するとともに、他国を尊重し」という教育の目的とのずれを指摘する声が出たという。
 府は保護者と幼稚園の間で訴訟になっているケースがあることにも触れたが、詳細は報告しなかった。”

この朝日報道で間違いなく園児は減り、学園も一層苦しい立場に追い込まれよう。
(変な支持者は増えるかもしれないが、それらは寧ろ害になる)

「誹謗中傷に対抗」と自分で言っているのだから、
自らも「誹謗中傷」を行っていると認めている訳だ。


フェイスブックなどSNS、視野狭め偽情報拡散の一因にも 研究論文(CNN.co.jp)
http://www.cnn.co.jp/tech/35095395.html
”(CNN) フェイスブックなどのソーシャルメディア(SNS)はユーザーの世界を広げるどころかむしろ視野を狭めさせ、特定の先入観の形成を促し、それが誤った情報の拡散につながる――。イタリアや米国の研究チームがそんな論文を米科学アカデミー紀要に発表した。
 研究チームはデータモデリングの手法を使って、陰謀説と科学情報の2種類のコンテンツが拡散する様子を描き出した。
 その結果、「ユーザーは特定の論調に関連したコンテンツを選んで共有し、それ以外は無視する傾向があることが分かった。特に、社会的均一性が情報を拡散させる原動力になっていることが示されており、ありがちな結果として、均一的で偏向した集団が形成される」。論文はそう結論付けている。
 言い換えれば、たとえ根拠のない内容だったとしても自分や友達がそれを共有するのは、その集団の中では皆が同じような思考を持ち、やり取りされる概念は決まり切っていて、新しい概念や疑問をはさむような概念が入り込む余地はないためだ。
 論文共著者で南カリフォルニア大学の研究者アレッサンドロ・ベッシ氏はこの研究について、誤った情報がインターネット拡散する様子とその理由を探ることにあったと説明する。
 科学情報と陰謀説のような話題について同氏は「ユーザーは既に出来上がっている信念を裏付ける情報を検索し、解釈し、思い起こす傾向がある」と述べ、「確証バイアス」と呼ばれるその現象が、コンテンツ共有の主な原動力になっていると解説している。
 つまりソーシャルメディアのユーザーは、異論をはさんだり情報を提供したりするためではなく、自分が所属するグループの中で既に受け入れられている概念を再確認したり同意したりする目的で情報を共有している公算が大きい。従って、「偽ニュース」と呼ばれるデマも事実関係が確認されないまま広まってしまいかねない。
「実際に、陰謀説のような情報は、普段から代替情報源を支持していて公式発表や大手報道機関のニュースを信じないユーザーの集団の内輪のみで広まって反響する」とベッシ氏は言う。
 たとえ自分は偽情報には惑わされず、開かれた姿勢を持っていると思っていても、誰もがある程度は確証バイアスの影響を受けるという。
〔中略〕
 それが内容を十分に確認しないまま軽い気持ちで共有する行動につながるといい、「例えば自分が信頼していて考え方も近い友達が投稿したというだけで、自分もその内容を投稿するかもしれない」。
 将来的には誤った情報を締め出すためのプログラムやアルゴリズムが登場するかもしれないとベッシ氏は話す。しかし当面は、共有する前に自分で事実関係を確認し、自己分析を行う必要があると助言している。”

理事長夫妻がどうして理解に苦しむ言動を行うのか、
実はすでに社会科学が解明している。
ごく単純な「確証バイアス」であり、それ以上でもそれ以下でもない。
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2017年2月第4週チャート

2017-02-26 | 注目投資対象・株価の推移
ロイター報道によると、外国人投資家の
日本株への関心が薄れているようだ。

ゴールドマンが今年の米株に対して悲観的であるのも変わっておらず、
問題続出のトランプ政権の醜態がその悲観をより深める可能性もあろう。

トランプラリー(或いは金利上昇ラリー)も東証にとっては
外国人の思惑によって形成された「先走り相場」でもあるので、
梯子を外されたらひとたまりもない。

金曜日の米金利の急低下は、グローバル投資家が
思惑先行のトランプラリーを見切って手仕舞いを始めた前兆かもしれない。


先週、はっきりとダウントレンド継続の方向性が浮上したドル円


ユーロはフランス懸念でより急激に下落


ポンドは金曜の急落で、下抜けの可能性が高まってきた



需給要因で上がってきた5384も6141も息切れか、7261などショートを考えておきたい


6027は吃驚の急騰、9769も堅調だが今週に変調が生じるかどうか要注視だ


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『週刊エコノミスト』2月28日号 - 社会福祉法人への会計監査に猛反発、不正のある可能性が極めて高い

2017-02-24 | 『週刊エコノミスト』より
今週の『週刊エコノミスト』の特集「弁護士vs会計士 司法書士」は力が入っていたが、
ダイヤモンドの「弁護士・裁判官・検察官」特集の迫力に完全に押し切られてしまった!
マンパワー等で太刀打ちできないので仕方がないところと思うが。。

しかしエコノミスト特集も見所はあるので、両誌の併読をお薦めしたい。
エコノミスト恒例の「ランキング」とダイヤモンド特集を比較すると
表裏両面がより深く理解できて良かろうと思う。

さて、それでエコノミスト誌をエントリーの先頭に廻したのは理由があり、
第一に磯山友幸氏の素晴らしい記事を評価してのことだ。

78頁で磯山氏は社会福祉法人や医療法人への会計監査導入について記事を書いているが、
自民党や社会福祉法人の反対を押し切って導入された会計監査について、
「一割に満たない」導入比率にも関わらず反対が根強いと言う。

当ウェブログは断言しておくが、絶対に不正が隠れている
この業界は公私混同が信じられないくらいに広がっている。
会計監査の費用を何としてくれではなく、監査そのものに反対ということは、
「不正がバレるからまずい」という本音があるとしか思えない。

各メディアは、この分野を絶対に監視しておいた方が良いだろう。
直近でも前町長が逮捕されるというスキャンダルが報じられている。
これからとんでもない話が更に表面化する可能性が高い。

『週刊エコノミスト』2017年02月28日号


他にも国広正氏の「「不良委員会」根絶が課題」や
伊藤歩氏の「会計監査のチャイナリスク」も良記事であり、
ダイヤモンド特集しか見ていない方々にも強くお薦めしたい。

    ◇     ◇     ◇     ◇

『週刊ダイヤモンド』の弁護士・裁判官特集は高く評価できる。
今年、ストロング・バイの一冊のひとつに選んで良さそうだ。
安倍政権の人事介入問題はほぼ間違いないと考えて良さそうだ。

かなり売れているのも納得の充実内容である。
特に、メイン特集冒頭の「五大弁護士事務所の実像」、
「弁護士キャラクター図鑑」、「危ない橋を渡るセンセイ激増」、
インハウス(組織内)弁護士の仕事と待遇(38ページ)、
「崩壊寸前の法科大学院の今」。
どれも鋭い内容で、関係者や志望者は保存版であろう。

『週刊ダイヤモンド』2017年 2/25号 (弁護士・裁判官・検察官 司法エリートの没落)


以前、当ウェブログにコメントを頂いたUBSの居林通氏が
連載の市場分析コラムで鋭い見解を示しており、強く一読を推奨したい。
日本企業の収益は為替依存であるため、下方修正の可能性を指摘している素晴らしい分析だ。

    ◇     ◇     ◇     ◇

『週刊東洋経済』の花粉症特集は予想よりも良かった。
舌下免疫療法と「花粉米」は症状に悩む人々にとって朗報である。

私は食べ物に気を遣っているためか無縁なのだが、
親戚や知人で花粉症に悩まされているケースも目にする。
そうした方々には注目の特集である。

『週刊東洋経済』2017年2/25号


「評伝 日銀総裁 黒田東彦 知将の誤算」は確かに面白そうなのだが、
前振りが長くて疲れてきた。そんなに褒める程の材料がないような気がしてきた。。
続編で一気に変わってくれるかどうか見ておきたい。

    ◇     ◇     ◇     ◇

次もダイヤモンドに注目、「鮮度」の高いテーマは編集部の十八番である。

▽ ただ、ウェルク問題を見ても分かるように悪用もされそうな予感。。(煽りに気をつけよう)

『週刊ダイヤモンド』2017年3/4号 (勝つための絶対スキル データ分析)


▽ 単純に、一斉値上げと引き換えにすればと思うが。。下請け法違反とかでアマゾンを締め上げれば良いのでは?

『週刊東洋経済』2017年3/4号 (物流が壊れる アマゾンの大奔流にヤマトも悲鳴)


▽ レポート「待機児童解消の処方箋」に大いに期待している

『週刊エコノミスト』2017年03月07日号

しかし、サブ特集のガス自由化は竜頭蛇尾に終わりそうな予感。。
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九州北部で風力投資が続々決定、港湾での風力発電も五島での洋上風力も - 原発停止で投資増・波及効果大

2017-02-23 | いとすぎの見るこの社会-地球環境を考える
九州北部で次々と風力発電への投資が決まっている。
日本には、まだまだ風力発電の適地が数多く残っているのだから当然である。

北九州では風が強いことで知られる響灘に着床式洋上風力発電群が並び、
五島列島では浮体式風力発電所が建設されるようになる。

当面、優先すべきは技術が確立しておりコストの安い着床式だ。
日本はスペインと同様の緯度に位置しており
偏西風という半永久的に得られる天然資源に恵まれている。
(半永久的に害を及ぼす原子力とは大違いである)

響灘だけでなく下北半島などの北東北、御前崎、敦賀半島、淡路島、
まだまだ風力開発の潜在力のある地域は多い。
日本経済のためにも、地域経済のためにも、エネルギー安全保障のためにも、
風力発電は公益にも国益にも資する優れた電源である。
(地震にもテロにも軍事攻撃にも強く、地域波及効果が大きい半永久的なエネルギー)

今のシェアであれば電力供給が不安定になることなどあり得ない。
今まで原子力に散々投資した分の数分の一でもあれば、
送電網の整備も確実に進むであろう。

▽ 原子力利権勢力にとって風力発電は「真の脅威」、福島事故前は徹底的に「弾圧」してきた

『総力取材! エネルギーを選ぶ時代は来るのか』(NHK出版)


日本で風力発電が普及していないのは、単に妨害されてきたからだ。

「日本では世耕弘成・官房副長官への原子力マネーの「上納」が発覚して
 衆目の一致する通り自民党の金権体質と利権癒着が益々明白になっており、
 安倍政権も日本財界もエネルギー政策の後進性を国際社会に証明することになった」

「個人献金を装って国民の目を欺く原子力業界の事実上の「買収」行為は、
 電力大手役員の横並び献金と同質の醜い「お家芸」である」

「電力の「ベストミックス」などという欺瞞的な文言をまた持ち出したのは、
 「利権癒着政党と業界にとってのベストミックス」で国民を騙し儲けるためだ。
 再稼働で誰にカネが流れるかを調べれば明白である」

「せこい小細工と情報操作に長けた彼らによる、国民を欺く「戦略」は
 再生可能エネルギーを普及させるなら同等には原子力シェアを維持し、
 たっぷりと原子力利権勢力が稼げるような態勢に持っていきたい、というものだ」

「国民を欺くには「再生可能エネは高価」「不安定」と洗脳し、
 馬鹿で騙されやすい連中から操って切り崩してゆく意図であろう」

「「国土強靭化」と称するバラ撒きの一部でも使えば送電網整備と風力開発が飛躍的に進む。
 発電部門でのエネルギー効率が悪い日本では省エネの拡大余地が膨大にあり、
 太陽光発電は自家消費を優先して他を大幅に引き下げれば済む話であるが
 利権勢力やその第五列どもがそのような「正論」を語る訳がない。
 (そんなことをしたら自分達にカネが入ってこなくなる)」

「日本では原発の近くの強風地帯で容易に送電網に接続できる場所が複数あり、
 5~10%の程度のシェアであれば電力供給が不安定になどなる筈がない」

「原子力が市場で淘汰されつつあるアメリカでは、
 風力発電強化という合理的な政策に踏み出しつつある」

「稼働率とコスト面を考慮するなら、投機的な原子力を徹底排除し、
 沿岸・陸上風力と効率の良いコージェネを普及させるのが理の当然である」

「風力大国スペインと同じ緯度で偏西風に恵まれたこの国で
 風力が普及していないのは、原子力利権勢力の稼ぎが減るため
 国益を無視してカネを狙う連中が全力で妨害してきたからだ」

「原子力利権勢力の言う「送電線の容量に限度が」という次元の低い言い訳も、
 鉄道会社の場合は全く通用しない。人口集中値に鉄道網があるのだから、
 潜在的発電能力は高く送電ロスは低く、需要地も近い。
 (寧ろ、大都市圏から遠い原発の方が垂れ流すエネルギーロスが多い無駄の塊だ)」

「我が国の風力発電は、スペインと同じ偏西風に恵まれた地域特性にも関わらず、
 そして既に風の強い原発立地に立派な送電線が設置されているにも関わらず、
 エネルギー政策の「次元の低い」、しかも利権癒着政権がのさばっているために
 産業規模や発電量の伸びは遅々として進んでいない」

「産経報道では日本の大型風力発電設備が再び増加傾向にあるようだ。
 今まで散々FITに反対してきた立場上、FITが風力増の要因のひとつであると
 明言しないのは実に産経らしいところではある。
 (猶、増加まで時間がかかったのは環境アセスメントの影響)」

「当ウェブログが前々から指摘していた通り、
 日本における風力発電の拡大には送電網増強のコストを考慮し、
 消費地に近く初期コストの低い場所を選ぶべきだったのである。
 (具体的には東北や淡路島、敦賀半島、御前崎、玄界灘等である)」

「当然、洋上風力も浮体ではなく着床式で都市部に近い場所を優先しなければならない。
 環境省は送電網増強コストを試算し、ゾーニングを行うべきである」

「それでこそ健全で合理的な再生可能エネルギーの拡大が可能になり、
 日本経済が内需で成長できるようになるのだ。
 風力のシェアは最低でも電力供給全体の5%には達するポテンシャルがある」

「利権勢力が風力発電を妨害し中傷する理由は、
 高コストな太陽光と違って原子力の真の脅威となるからだ。
 (「劣等生」原子力のような突然の事故や稼働率急低下といった投機性は、風力にはない)」

「一部利権勢力とエネルギー多消費企業だけが儲かる原子力と違い、
 風力と省エネ(コージェネ等)は日本経済そのものを大きく成長させる」

「それなのに現実を認めない原子力擁護派は古臭い認識を改めず、
 風力は安定しないだの稼働率が低いだの「敗者の言い訳」を重ねている。
 利権勢力の安定収益に貢献するだけの悲しい言説でしかない」

「彼らは円安が進んでいた時期は「原発停止で国富流出」などと
 ふざけた主張をしていたが、輸入燃料費と日本のGDP成長率はもはや無関係だ。
 それが原油安で明白になってきて、次の口実を探すのに必死だ。
 何をやっても嘘の上塗りにしかならない惨めな連中である」

「経済効果や投資促進効果において、原子力は明白な「劣等生」だ。
 嘘だと思うなら日本の原発の総発電量の推移とGDP成長率を比較するがいい。
 寧ろ逆相関と言っても過言ではないのが事実である」

「真に日本経済に貢献する風力発電や省エネに力を入れない限り、
 一部利権勢力にカネをバラ撒くエネルギー政策を続ける限り、
 現下の低成長と投資抑制は変わらない」

「彼ら利権擁護者の主張は徹頭徹尾間違っている。
 原子力代替の主力はガス・コージェネレーションであり、
 最近素晴らしい進歩を遂げている地中熱のような省エネ技術である」

「それに風力発電と、夏期日中のスーパーサブである太陽光発電が加わり、
 あと10年以内にEV・PHVやその中古蓄電池の活用が確実に進むので、
 原子力は自動的に不要になる。原発立地自治体は確実に人口流出するので
 老朽原発だけが残されて若者がいないゴーストタウンになるだろう」

「IRENA(国際再生可能エネルギー機関)によれば、
 2015年の再生可能エネルギーの設備容量は世界で8%超の成長、
 風力だけで17%、太陽光は26%もの増加だった」

「あくまでも設備容量なので発電量はこの10分の1程度であろうが、
 計画ばかりで一向に進まない原発より優れているのは明白である」

「勿論、風力と太陽光発電のコストも着々と低下していて、
 安全コストが重くなる一方の「劣等生」原子力とは大違いである」

「こうした明々白々な数字を見れば、IRENAの設立時に
 経産省が後ろ向きだった理由がよく分かるというものだ」

「日本のエネルギー政策が何年もガラパゴス化しており、
 利権擁護の保守退嬰型であることが誰の目にも明らかになるからだ」

「折しも原発事故で甚大な打撃を受けた福島で、
 風力発電の新設計画が進んでいる。
 投機的な原子力と違い、安全で経済効果の高いエネルギーが
 中長期的に福島の復興に貢献するであろう」

「風力発電が有望な地域は福島以外にも数多い。
 北海道、北東北、遠州灘、敦賀、淡路、佐多岬、玄界灘。
 地域経済ばかりでなく日本経済の成長とエネルギー安全保障のために、
 風力発電を拡大させなければならない」

「カネが欲しい原子力利権勢力は喧しく電力不足と喚いてきたが、
 当ウェブログはその虚妄と有権者を欺く薄汚い動機を暴き、
 一貫して「東日本は電力不足になどなる筈がない」と主張してきた」

「どちらが正しかったか、どうやら事実が立証しつつあるようだ。
 東日本ではまだ強風で知られる北東北での潜在風力が未開発のまま眠っている。
 西日本では淡路島などの潜在風力資源が出番を待っている」

「最近では、矢張り予想通り地熱発電の開発遅滞も明白になっており、
 当ウェブログがそのコスト優位性を取り上げている
 地中熱とコージェネの優秀さとポテンシャルが益々はっきりしてきた」

「風力発電・コージェネ・地中熱が日本経済の癌細胞である原子力を撃滅し、
 投資が増えるだけでなくエネルギーコストも低下し燃料輸入が激減する。
 自家消費の太陽光発電のコスト低下で震災対策も強化される。
 原子力利権勢力にとっては自業自得だが、日本経済には微かな希望が見える」

「各地の自治体も一刻も早く目覚めるべきである。
 投資を抑圧し地域経済の独自技術を育てない原子力を排し、
 エネルギーシフトで中長期的に経済を支える政策に転換しなければならない」

「予想通り風力開発が日本全国で進んでいる。
 環境アセスメント要因でリードタイムが伸びているが、
 地域住民をカネのバラ撒きで黙らせる原子力よりも遥かにまともである」

「コスモ石油系のエコ・パワーが大幅に風力開発を増やす計画を立てており、
 安倍政権の大失態により低迷している国内投資を上積みする効果が期待できる」

「北海道に潜在風力資源が豊富であることはよく知られているが、
 需要地の近さと送電網との接続を考えても本州の強風地帯での風力開発が先決である」

「当ウェブログは一貫して風力発電の開発余地は大きく、
 電源シェアの5%は確保できる、その程度なら安定供給の妨げになどならないと
 前々から主張してきたが、完全に想定内の展開と言えよう」

「環境省も(やっと)風力開発のゾーニングを始めたようで、
 今後は地域経済への恩恵が大きい風力発電の着実な伸長が期待できる。
 原子力利権にしがみつく地域との「格差」がますます開くであろう」

「直近の注目としては、北朝鮮のミサイル実験の成功である。
 日本海側で、敵対国の絶好の標的となる原発を稼働するなどとんでもない話だ」

「近隣の独裁国家が核武装し、ミサイル戦力を向上させている今、
 原発稼働はもはや反社会的、反日的行為と言っても過言ではない」

「有事に強い分散型の半永久的電源、つまり再生可能エネルギーと地中熱が
 以前よりも一層その重要性を高めているのである」

「安全保障でも、エネルギー安全保障でも、経済効果でも結論は同じだ。
 風力発電などの「純国産」エネルギーの開発が日本を支えるのである」

「経産省は風力の買取価格を引き下げているが、たった1円だ。
 ほぼ家庭用電気料金と変わらない水準で、風力の経済性の高さが改めて確認できる」

「以前は電力大手が10円程度で風力事業者を「搾取」していた。
 そうした電力大手の横暴がほぼなくなった点ではFITの功績は大きい」

「愚かな安倍政権が国土強靭化などという建設業界との癒着政策に走らず、
 送電網整備を公共投資としていたらもっと風力は伸びていただろうが。
 (そうすればマイナス金利などなくとも投資は間違いなく増えていた)」

「ただでさえ投機的な原子力発電が安全対策でコストが上昇している。
 必死にコストをかける理由は明白で、特定事業者だけが儲かるからだ。
 かつては「クリーン」と偽称していた欺瞞的なエネルギーに相応しい末路と言える」

「それに対して、長年差別され利権勢力やイデオロギストの罵詈雑言を浴びていた風力は、
 「醜いアヒルの子」のように素晴らしい成長を見せている」

「僅か5年ほどで風力発電の稼働率が6%も上昇しており、
 目出たく買取価格も引き下げられることとなった。
 それでも採算は取れるのだから、結構な話である」

「しかしそうした優秀な数値も理解できないのか、
 安倍政権からは「サハリンから電力輸入」などと馬鹿馬鹿しい、
 しかも政治的思惑で汚染された案が出ているそうだ」

「北海道北部には送電網が整備されていないから風力発電は増やせないという話は
 矢張り利権勢力の利益を図る癒着政権の意向を反映させたものであろう」

「サハリンから長大な送電線を付設して電力をわざわざ輸入するのと、
 その半分以下の長さとコストで風力発電の送電網を整備するのと
 どちらが容易に採算を得られるか、どちらがリスク要因が少ないか、
 馬鹿でなければすぐに分かる話だ」

「いかに公益を軽んじて利権を優遇しているか、
 いかに選挙でB層を騙すことに必死になっているか、
 はっきり示されているというべきであろう」

「サハリンから電力輸入するより夕張の炭素ガス開発の方が
 地域経済に遥かに大きな恩恵を与えるのは自明である。
 半永久的にエネルギーを供給できる風力も幅広く地域経済を支える」

「劣等生である原子力と、優等生の風力は好対照である。
 技術革新で言えば風力の完全勝利、原子力は惨敗だ。
 欧州の新型原子炉など未だに動いていないのだから、結論は明白である」

「日本には公共事業バラ撒きで港湾が異様に多い。
 風力発電として役立つのであれば、漸く真の地域振興になる。
 (沖であれば魚礁にもなるので、漁業組合も出資した方が良い)」

「特に玄界灘や淡路島は強風に恵まれているから、
 港湾風力発電が成功する可能性は高い。
 西日本では貴重な、純国産エネルギーを開発する好適地だ」

東芝の経営危機でも原子力の投機性や欺瞞性が益々明らかになり、
コストの安い風力と省エネの威力が実証され続けるのは間違いない。

▽ 風力発電は地域波及効果が大きく、騒音やバードストライクの抑止も可能である

『風力発電が世界を救う』(牛山泉,日本経済新聞出版社)


利権癒着の自民党政権が居座ったままで速度は鈍いだろうが、
「真実」が最後に勝利するのは間違いない。

「福島原発の廃炉にとんでもない巨額の費用が必要と判明し、
 原子力利権勢力とその第五列がいかに嘘つきか、
 「原子力は低コスト」などと嘯いて日本国民を欺いた輩が
 いかに反社会的な存在であるか、白日の下に晒されつつある」

「今迄、原子力利権勢力は情報を隠蔽し真実を隠し続けてきた。
 何故なら、彼らの動機が根本的に汚れているのを自覚しているからだ」

「我が国の原子力が単なるレント(政治的利権)に過ぎず、
 それを覆い隠すために低コストだのエネルギー自給だの安定供給だの、
 温暖化対策だの嘘の限りをついてきたことは今や明々白々である。
 (原子力の真の姿は、「利権勢力の安定収益源」でしかなかった)」

「そうした嘘と欺瞞に満ちた原子力利権勢力が
 異常な敵意と憎悪を見せて批判してきたのが風力発電だ」

「口では風力発電が不安定で適地が少なく、いかにも使えないかのように吹聴してきた。
 彼は利益で動くので、彼ら自身の行動が風力発電の潜在能力を証明していたのだ」

「つまり、彼らが風力や省エネを敵視してその成長を妨害しようとしてきたのは、
 両者が彼らが儲けるのに最も邪魔になる存在だからなのである」

「事実、安全コストが上昇する一方だという「隠れた高コスト」が明確になり、
 利権勢力やその第五列は原子力規制委に八つ当たりするという醜態を見せている」

「その間に、風力発電は利権癒着政権の陰湿な妨害に遭いながらも奮戦している。
 また、カネ食い劣等生の原子力と違ってイノベーションも進んでいる」

「九州大学の学生ベンチャーは、風車の後に羽根を付けることで
 発電量が2倍になるという驚くべき技術革新に成功したようだ」

「規模を大きくできれば素晴らしいイノベーションだ。
 再生可能エネルギーはあまりに広大な土地が必要と中傷してきた利権勢力と第五列は、
 またしても打撃を受けてただでさえ低い信用度を更に低下させつつある」

風力発電の導入が進むことにより、「嘘」が滅んでゆくであろう。

 ↓ 参考

発電量が2倍になる風力のイノベーション、お荷物のカネ食い原子力と大違い - 九大学生ベンチャーの殊勲
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/0ccad23265390af93e2e0c572bdba522

世界の再生可能エネの成長が過去最高、風力タービンの価格大幅低下 - 日本でも東京ガスが風力発電に参入
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/a2db7f0f30e7ea7ea81d26c2aff09c43

日本の風力発電能力は今の約3倍、原発10基分に急成長する - 原子力擁護派は旧套墨守の言い訳ばかり
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/6935d93b30d1c04dce1a1b3bda6cc6fa

世界の風力発電は2030年迄に5倍増か、IEAの保守的な見通しでも3倍増 -「コストが下落している」
http://blog.goo.ne.jp/fleury1929/e/b861851c2b4460d0c70dfe318c82024a‎

▽ 日本よりも成長率の高い欧州国の特徴は、風力発電とコージェネの普及である

『欧州のエネルギーシフト』(脇坂紀行,岩波書店)


北九州・洋上風力発電:「ひびきウインドエナジー」選定へ(毎日新聞)
http://mainichi.jp/articles/20170215/k00/00m/020/160000c.html
”北九州市が公募していた同市若松区沖の響灘での洋上風力発電所の設置・運営事業者について、九州電力子会社や西部ガスなど計5社で構成する企業連合「ひびきウインドエナジー」を選定する方針を固めたことが分かった。最大で風力発電44基を設置し、総出力は22万8800キロワットになる見通し。環境影響評価などを経て、2022年に着工して順次稼働する予定。総事業費は約1750億円。完成すれば、国内最大規模の洋上風力発電所になるという。15日に正式決定する。
 北九州市は昨年10月に事業者を募集して「ひびき」のほか、四つの企業グループが応募した。
〔中略〕
 「ひびき」の代表企業は再生エネルギーの発電事業を手掛ける九電子会社の九電みらいエナジー(福岡市)で、西部ガス、電源開発、風力発電機メンテナンスの北拓(北海道旭川市)、九電工が加わっている。新日鉄住金エンジニアリング(東京)や五洋建設などが風車設置工事で協力する。
 建設海域の響灘は平均風速約7メートルと風力発電の適地。北九州市が管理する若松区沖約10キロにある港湾区域の4エリア(計約2700ヘクタール)で、風車の柱を海底に設置する着床式の風力発電装置を設置する。再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に基づいて九電に売電する。
 港湾区域の利用について昨年改正された港湾法が国内で初めて適用され、「ひびき」は契約更新まで最低20年間、運営可能となり、経営が安定的になる。
 北九州市は風力発電関連メーカーなどの誘致も進めており、臨海部の響灘地区に風車の組み立てなど風力発電関連産業の総合拠点「グリーンエネルギーポートひびき」の実現を目指している。
風力発電は部品数が約2万点と多く、裾野の広い産業で、同市は風車の部品製造や組み立てなど関連産業の集積を通じて雇用創出など地域経済活性化につなげたい考えだ。【石田宗久】”

北九州は、炭鉱に代わる新しいエネルギーを手に入れたのである。
鉄鋼業は中韓の追い上げを受けて以前のような繁栄はない。
風力発電という新しい成長分野を見つけることが死活的に重要なのだ。


五島の洋上風車、3漁協が同意 漁業振興へ市が基金設立(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLZO13004950W7A210C1LX0000/
長崎県五島沖で戸田建設が計画している浮体式洋上風車群について、五島ふくえなど、関係する地元3漁協が同意した。五島市は漁協の同意を受け、戸田建設とともに漁業振興のための基金を設立、漁業者の経費負担の軽減や藻場の再生などに活用する。五島の漁業協調の仕組みは、日本で洋上風車が普及する上でのモデルケースになりそうだ。
 同社は五島列島最大の福江島東方の水深100~150メートル、約26平方キロメートルの海…〔以下略〕”

長崎にも強風地域がある。
こちらは着床式よりも難易度が高く需要地も遠いので、
コストに留意して慎重な開発が望まれる。
ただ、メンテナンスに漁協の協力が不可欠なので新規雇用が生まれるのは間違いない。


北電、揚水発電所の利用率2%どまり(日本経済新聞)
http://www.nikkei.com/article/DGXLASFB17H8T_X10C17A2L41000/
北海道電力が2014年に新設した揚水発電所の発電利用率が低迷している。15年度は約2%にとどまり、16年度も同程度で推移している。
 北電は低利用率を「火力発電所の計画外停止に備えて常に使える状況にしているため」と説明。ただ太陽光や風力など再生可能エネルギーの発電量の変動を吸収するために利用率を高め、再生エネの活用促進につなげるべきだとの声もある
 北電は14年10月に道内で初めて純揚水発電所、京…〔以下略〕”

北海道は潜在風力資源が膨大にあるが、
需要が小さいのでコージェネを優先した方が良い。

しかし、この日経報道は電力大手の本音と「不都合な真実」を示していて興味深い。
電力大手には再生可能エネルギーを本気で伸ばすインセンティブがなく、
自社の利益につながるかどうかが重要なのである。
だから潜在風力資源を利用するよりも自社発電所のシェアを優先しているのだ。
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