蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『石臼そば@逗子』さんの「イカの沖漬け」

2014-07-13 13:30:00 | 神奈川県(逗子市)

お酒の在庫が品薄になってきたことから一人で仕入れに出掛け、満足できる買い物が出来たのでビールでも飲んで気分良く帰ろうと思い、帰宅途中にあるお蕎麦屋さん・・・ではなく、自宅最寄り駅を通過して更に遠いお蕎麦屋さんへと向かいました。

向かったのは、地元の方を除けば利用する機会はあまり無いかな?と思われる、JR横須賀線・逗子駅西口を出て直ぐの所にある『石臼そば』さんで、なかなかモダンな外観のお蕎麦屋さんです。
そして、そのモダンな外観の撮影も程々にして店の扉を開けると・・・。

正面すぐの所に石臼が置かれていて、入り口入ってすぐ右側に厨房、左側に何とか6人程度が座れそうなテーブル席(横並び2人掛けテーブル席&少々狭い4人掛けテーブル席)があるというフロアで、過去に訪れたお蕎麦屋さんの中で最も狭いお蕎麦屋さんかもしれません。


まぁ、狭いといえば狭いのは確かと思いますが、特に問題も支障も無いので2人掛けテーブル席に着いてメニューに目を向けると、冊子になっているメニューに色々な料理が書かれていますが、その他にもカードケースになっている「おすすめ」メニューがあるなど、思っていた以上に料理の品数が豊富です。

今回は、そんなメニューの中から「厚焼き玉子」と一杯(食材だから正しくは「本」?)丸ごと提供される「いかの沖漬け」をお願いします。


お店は、調理から接客&会計までをご主人が一人で対応しており、4人掛けテーブル席で蕎麦を待っている若い男女の蕎麦を用意しいている最中だったことから少々待つかな?と思いましたが、待つことも無く生ビールと「いかの沖漬け」が運ばれてきて、後を追うようにすぐ「厚焼き玉子」が運ばれてきます。

さて、まず良く冷えた「いかの沖漬け」を一切れいただいてみると、控えめながらもしっかりした沖漬けらしい味わいの感じられる一品で、ビールではなく熱燗がほしくなってしまいます。
しかしこの沖漬け、少々量が多く、最後はなんとか食べ切ったという感じです。


注文して直ぐに運ばれてきたので作り置きかな?と思われる「厚焼き玉子」は、甘さが強い印象ではありますが、温かさも程好くまずまずの玉子焼きでした。


さて蕎麦ですが、カレーのセットに気持ちが傾いたものの、胃袋が「いかの沖漬け」で満杯になっていたことから普通の「盛りそば」をいただきます。

運ばれてきた「盛りそば」は、蕎麦汁も麺も「普通に美味しい」という印象の蕎麦でしたが、量も多く、食べ応えのある納得の蕎麦でした。ただ、麺の量に比例してタップリいただける蕎麦汁が、蕎麦猪口に入った状態で提供されるため蕎麦湯の(濃さの)調整が難しく、濃い目の蕎麦湯を飲みながら徐々に薄くしなければならないので、やはり蕎麦汁は徳利でいただきたいかな?と思います。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『石臼そば』さんは、学生時代に留学で日本を訪れ、その時に蕎麦を口にしたことがきっかけとなって蕎麦職人の道を歩んだというバングラデシュの方が営んでいるお蕎麦屋さんで、毎日石臼でそば粉を挽いている、「挽きたて」、「打ちたて」、「茹でたて」と言われる基本の「3たて」を忠実に守っているお蕎麦屋さんとのことです。

そして、インターネットで色々調べてみると、「バングラデシュの方が打っている」という「持たれる印象」で苦労することもあるようですが、とても優しい穏やかな人柄のご主人で、その人柄が蕎麦と蕎麦汁に現れている優しさの感じられる蕎麦でした。

ということで、今回はいただく事が出来ませんでしたが、「おもいっきりスパイシーなんだろうか?。」と興味津々のカレーをぜひ一度いただいてみたいです。

ごちそうさまでした。


『中清@吉祥寺』さんの旨みタップリの地酒たち

2014-07-12 14:15:00 | 東京都(武蔵野市)

所用で東京都小金井市へ出掛けたその帰り道、カラカラに渇いた喉をキンキンに冷えたビールで潤そうと思い、吉祥寺駅から徒歩15分程度のところにある『手打そば・中清』さんへ立ち寄ってみることにしました。

お店に到着し、1組の家族と入れ違いで店内に足を踏み入れると、14時を過ぎた時間にもかかわらず7つあるテーブル席は5つが埋まっている状態で、家族と入れ違いにならなければ6人掛けの大きなテーブル席しか空いていなかったという状況です。そして、みんな飲んでるし・・・。

ということで、運良く丁度空席となった4人掛けのテーブル席に着いて、とりあえずプレミアムモルツ(小瓶)と一緒に「ほたるいか」と「定義三角あぶらあげ」をお願いします。

そして、まずプレミアムモルツが運ばれてきましたが、喉がカラカラに渇いていたためゴクゴクと飲んでしまい、「ほたるいか」が運ばれて来る前にプレミアムモルツは空瓶になってしまいました。

そのため、「ちょっとペースが速いかな?」と思いながらも、「ほたるいか」に手を付ける前に東京都東村山の地酒「純米無調整生・屋守」(おくのかみ)をお願いします。


最初にいただいた「ほたるいか」は、食感が良く、大根おろしと共に美味しくいただきました。
また、初めていただく東京都東村山の地酒「純米無調整生・屋守」は、旨みの感じられる美味しい日本酒で、失礼な話ではありますが、「東村山でこんなに旨い酒が造られているなんて。」と少々驚きです。


「ほたるいか」を肴に「屋守」をゆっくりいただきましたが、それでも次の料理が運ばれて来る前に空になってしまったことから、宮城県の地酒「純米吟醸・日高見」をお願いします。

「日高見」の後を追うように運ばれて来た「定義三角あぶらあげ」は、全体が薄っすらと焼かれた中身のしっかり詰まった厚みのある油揚げで、簡単な料理ではありますが、日本酒が進んでしまう一品です。


暑さも落ち着いてきたことからそろそろ蕎麦をいただいても良かったのですが、お客さんの出入りが落ち着く時間になったのか、帰って行く先客も増える後客も無いマッタリした雰囲気になってきたことから、もう1品いただこうと思い、気なった「練り物三昧」を追加でお願いします。

そして、今日の昼酒を締めくくるお酒として山口県の地酒「獺祭」(種類不明)をお願いします。
ちなみに、日本酒の銘柄は紙に書かれて店内に貼られていますが、書かれている銘柄は全てではなく、まだまだ美味しいお酒を多数抱えているようですが、書かれている銘柄を見ただけでも十分美味しい日本酒が並んでいるので、それだけでも十分です。ただ、好みが合わない・・・。


あれも食べたい、これも食べたいと思うメニューの中から選んだ「練り物三昧」は、3種類の練り物盛り合わせでしたが、日本酒の肴というよりビールに似合う料理で、もう少し「日本酒の肴」という点を踏まえた選択をすべきだったと少々反省です。

ちなみに山口県の地酒「獺祭」ですが、このお酒については今更あえて触れる必要も無いと思いますが、何も言うことのない旨いお酒です。


旨みタップリの地酒をあれこれしっかり楽しませていただいたところで蕎麦をいただきます。
いただいた蕎麦は群馬県の赤城山深山で打った「生粉打ちせいろ」で、食感も風味も味わいも良く、納得の美味しさです。また、蕎麦汁は辛さの抑えられた「やや甘辛でスッキリした後味」という印象ですが、添えられているワサビも蕎麦湯も美味しく、高い満足感を得ることの出来る蕎麦でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『手打そば・中清』さんは、蕎麦の種類もメニューも多く、一見どこにでもありそうな町のお蕎麦屋さんですが、14時を過ぎた時間にも関わらず満席に近い状態で、若い女性の姿も多く見られますが、そのお客さんのほとんどが日本酒を飲んでいるというお蕎麦屋さんで、明るく楽しく賑わっているという雰囲気のお蕎麦屋さんでした。

また、後から来店した若い女性2人組が厨房に顔を出してご主人と挨拶を交わしているなど馴染みのお客さんが多いといった印象で、しばらくするとご主人が姿を見せて、自ら一升瓶を持って三重県の地酒「而今」(じこん)を進めているなど、何度も通うことで、このお蕎麦屋さんで過ごす一時の本当の楽しさを味わうことが出来るのかもしれません。

ごちそうさまでした。