蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『伍法@新橋』さんの涼しげな「噴火湾水蛸たたき」

2014-07-31 17:05:00 | 東京23区(港区)

お蕎麦屋さんの多いビジネス街「新橋」。
しかし、平日のみの営業だったり、夜は予約で埋まっていたりするなど、席に着くことが難しいお店も多いと感じる町でもあるように思います。

今回訪れた『和旬蕎 手打蕎麦・伍法』さんもその中の1軒で、仕事で近くへ出掛けた際に何度か伺ったことがありますが、いずれも「予約で満席」となっていて1度も席に着くことが出来ていません。そのため、今回も「予約で満席」と言われることを覚悟し、開店直後に暖簾を潜ってみるとやはり「予約で満席」とのこと。

まぁ、予想通りの展開なので残念に思うことも無く、「予定しているお蕎麦屋さん」へ向かおうとすると、「19時スタートの予約があるので19時までなら・・・。」と声を掛けられます。

時間限定とはいえ1時間半以上あるので問題は無く、ありがたく、先客のいない全席「予約席」となっている4人掛けテーブル席に着かせていただき、早速メニューを広げてみると・・・。

板わさや玉子焼といったお蕎麦屋さんの定番料理や季節感の感じられるお勧め料理(?)、そして新鮮さに拘った刺身などそそられる料理も多く、また、お酒の品揃えを見ても定番物から数種類のお酒を少しずつ飲むことの出来る飲み比べセットまで用意されていて、仕事を終えたビジネスマンが料理とお酒を楽しむことの出来る、新橋らしいメニューとなっています。


今回は、そんなメニューの中から「出汁巻玉子」と「焼きそら豆」をいただこうと思いましたが、「刺身はいかがですか?。」と勧められたことから、「噴火湾水蛸たたき」を一緒にお願いします。

まず運ばれてきた「焼きそら豆」ですが、こんがり焼けた鞘(さや)が香ばしく、美味しそうです。
ちなみに、そら豆は茹でていただく事の方が多いように思いますが、焼くことで甘みが増すと言われていて、塩を付けていただくと美味しいという話を聞いたことがあります。

ということで、皮を剥いたり剥かなかったり、塩を付けたり付け無かったりと、あれこれ色々な食べ方で楽しませていただきました。なお、醤油を付けると美味しいという声もありますが、それはしませんでした。


次に運ばれて来た「噴火湾水蛸たたき」は、季節感と清涼感が感じられる一品で、美味しそうです。
ちなみに、噴火湾(内浦湾)とは北海道南西部にある、三方を渡島半島に囲まれている湾で、海から親潮と津軽暖流が流れ込み、山からは森林の栄養が注がれるという、豊富な餌がもたらされる北海道有数の漁場となっています。そして、その栄養タップリの餌を食べた絶品の蛸が水揚げされる事でも知られています。

その絶品の水蛸をいただいてみると、みずみすしさと新鮮さの感じられる食感がなかなか良い感じで、旨みのある美味しい日本酒がほしくなってしまう一品でした。


ということで、水蛸が残っているうちにお酒をいただこうと思い、飲み比べセットの中にあった香川県の地酒「特別純米無濾過生原酒・大瀬戸」という飲んだことの無い日本酒を単品でいただきましたが、旨みのある日本酒で、新鮮な水蛸を肴に美味しくいただきました。

最後に運ばれて来た熱々の「出汁巻玉子」は、フンワリというよりしっかりした歯応えで、甘さの抑えられたアッサリした味わいではありますが、上品さの感じられる美味しい玉子焼でした。


制限時間の19時にはまだまだなっていませんでしたが、美味しい料理とお酒を十分楽しませていただいたのでそろそろ蕎麦をいただこうと思い、「せいろもり」をお願いします。

キリッと引き締まった辛口の蕎麦汁いただいた蕎麦は、腰のあるしっかりした蕎麦で、喉越しも良くもっと食べたいと思ってしまう美味しい蕎麦でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『和旬蕎 手打蕎麦・伍法』さんは、男性2名(調理、接客各1名)で切り盛りしている、広過ぎず狭過ぎずの適当な広さが何だかとっても落ち着くお蕎麦屋さんでした。

また、花番さんの付かず離れずの接客もなかなか好印象で、清潔感の漂う明るいテーブル席で美味しい料理とお酒をいただきながら、気分良く憩いの一時を過ごすことの出来るお蕎麦屋さんでした。

ごちそうさまでした。