蕎麦前で憩う

お蕎麦屋さんで蕎麦前をいただきながら憩いの一時を過ごさせていただきました。

『京金@江東区・森下』さんの美味しい「鮪のぬた」

2016-10-23 11:20:00 | 東京23区(江東区)

所用で門前町として栄えた門前仲町(東京都江東区)へ向かうことになったため、少し早めに家を出て、都営新宿線・森下駅直ぐ近くにある『石臼挽き手打そば・京金』さんに立ち寄ってみることにしました。

電車の乗り継ぎが良かったことから予定よりも早く、かつ開店時間の随分前に到着してしまいましたが、付近をブラブラしている問に開店を待つお客さんの列ができてしまうことも考えられるため、風情あるお店の前でおとなしく開店を待つことにします。すると、開店10分前に暖簾が掛かり、店内に通されます。

上品で落ち着きのある店内に入ると、「どちらでもお好きな席にどうぞ!」との案内だったことから、入口近くの明るい2人掛けテーブル席に着き、早速日本酒と料理のメニューを眺めてみると、お気に入りの日本酒でもある福島県の地酒「特別純米生原酒・飛露喜」が目に止まります。


そういえば、しばらく「飛露喜」は飲んでいないな・・・、なんて思いながら開店時間を待っていると、花番さんがやって来て、「お決まりの物がありましたら伺います。」とのこと。

早めに入店させてくれたのは、単に店内で開店時間を待たせてくれた訳では無く、開店が10分早かったということのようです。

ということで、今日は初めから最後まで「飛露喜」のみと既に決めているので、その福島県の地酒「特別純米生原酒・飛露喜」をお願いし、併せて「鮪のぬた」と「にしんの姿煮」をお願いします。


直ぐに運ばれて来た「飛露喜」を気分良くいただいていると、続々とお客さんがやって来て、本来の開店時間である11時半には約半分の席が埋まってしまうという状況で、お店に到着した時は「早かったかな?」なんて思いましたが、開店前早い時間に訪れて良かったという感じです。

最初にいただいた「鮪のぬた」は、ぬた味噌の味も控えめで、マグロの味をしっかり感じることのできる一品でしたが、ぬた味噌はマグロよりもネギ&ワカメとの相性が良いようで、シンプルに、ネギ&ワカメとぬた味噌だけでいただきたくなってしまう、美味しいぬた味噌でした。

なお、好みの日本酒でもある福島県の地酒「特別純米生原酒・飛露喜」は、これといった特長が無いようにも感じられるスッキリした味わいですが、静かな旨味と爽やかな口当たりが心地良い、流石の一本でした。


次にいただいた「にしんの姿煮」は、姿も味付けもオーソドックスでしたが、その普通さとほんのり感じられる温かさがとても美味しい鰊煮でした。


その後もお客さんの来店は途切れず、12時前に席のほとんどが埋まってしまいましたが、単に混雑しているのではなく活気と賑わいが感じられ、なかなか居心地が良いです。

それにしても、多くの客さんが「土日等の繁忙時には御容赦ください」とメニューに記述されている「出し巻き卵焼き」や「蓮根の天ぷら」を何ら気にすることも無く当たり前のように注文していて、花番さんも何ら問題無く普通に受けています。

ならばと思い、「にしんの姿煮」が無くなったところで、断られることも想定しながら申し訳無さそうに「出し巻き卵焼き」をお願いできるか花番さんに確認してみると、笑顔で「全然大丈夫ですよ!」とのこと。

なお、「出し巻き卵焼き」は小サイズも可能とのことでしたが、「飛露喜」をもう一杯いただきたいと思っていたことから、「飛露喜」のおかわりと一緒に卵3個の普通サイズ(小サイズは2個)をお願いします。

他のお客さんの注文と間違えたのかな?、それとも注文が多いから作り置きしているのかな?と思うほど素早く運ばれて来た「出し巻き卵焼き」は、外側はしっかりした食感ながら中はフンワリした綺麗な玉子焼で、甘さ控えめの酒の肴に相応しい玉子焼でした。


さて、お昼時が近づき、お客さんの出入りも更に増えてきたことから蕎麦をお願いすることにします。

メニューを見ると、「せいろ」と「田舎」がそれぞれありますが、「二色」という合い盛りは無いようです。
しかし、「半量の追加」というおかわり蕎麦があったので、「そば(せいろ)の半量の追加」は「せいろ」に対してしか追加できないのか、それとも、「田舎」の注文に対しても可能なのか確認したところ、笑顔で「関係ないです」とのこと。そのため、「せいろ」+「田舎の半量の追加」をお願いすることにします。


まずいただいた普通サイズの「せいろ」は、喉越しの良い、蕎麦汁を付けずにそのままいただいても十分に美味しい蕎麦でしたが、平打ちなのか少々潰れたような、普通の麺とは食感の異なる麺でした。


丁度良いタイミングで運ばれて来た追加の「田舎」(半量)は、予想とは異なる柔らかい歯応えの細麺で、「田舎」という言葉から勝手に想像するイメージとは異なりましたが、感じられるザラザラ感がなかなか美味しく、半量ではなく普通サイズでも良かったかな?と思う「田舎」でした。


今日、蕎麦前と蕎麦をいただいた『石臼挽き手打そば・京金』さんは、小奇麗で落ち着きのある上品な店内で、笑顔溢れる花番さんの丁寧できめの細かい接客を受けながら、美味しいお酒と料理と蕎麦をいただくことのできるお蕎麦屋さんでした。


そして、一人のお客さんあり、男性のみ数人で訪れているお客さんあり、女性二人で訪れているお客さんありと、老若男女様々なお客さんが訪れていましたが、それぞれがそれぞれの楽しみ方で思い思いに楽しい一時を過ごしていて、活気と賑わいの感じられるとても良い雰囲気のお蕎麦屋さんでした。

なお、近所のサラリーマンと思われたのか、会計時に平日の営業時間について花番さんから丁寧な説明を受けるなど、「会社帰りに立ち寄って下さいね。」という感じでしたが、会社も自宅も近くは無く、その上通勤途上でも無いので残念ながらそう簡単にはいかないんですよね・・・。すみません。

ごちそうさまでした。