大内裏の焼失(仁寿殿だけではなく、所蔵されていた累代の宝物などが焼失)
源頼政の孫・頼茂が三寅の鎌倉下向を不満に思い謀反
《源頼政って誰?》と思ったが、“以仁王の挙兵”に加わった人物(品川徹さんが演じている)
大内裏の焼失に後鳥羽上皇は大激怒。
再建費用を日本中の武士から取り立てるだけではなく、義時追討の院宣を出す。
慈円は義時を失っては全国の武士を治められないと忠告するが、上皇や藤原兼子は聞き入れない。
鎌倉を不安にさせるため、義時に呪詛を掛ける。
一方、鎌倉は……
鎌倉を納めることが先決と方針を決定(泰時や他の御家人たちは、上皇との関係悪化を懸念。長沼宗政は義時排除を主張)
そんな中、隙あらば義時を追い落とそうと考えていた義村に、朝廷に手を貸すようにという文と義時追討の院宣が届く。
義村の目がきらりと光ったが、ここは慎重に動くべしと用心、長沼宗政にも慎重に動くよう釘を刺したが……しかし……
……義時追討の宣旨が、実は長沼宗政にも届いていたことが判明。しかも、2通だけではなく、8通も(時房を含む)
さらに、義村より先に宗政に届けられてていた。
使者は押松
「押松を呼べ」と上皇。“押松”って誰?…善児みたいな暗殺者?とも思ったが、正体は平知康。頼家の蹴菊の師匠だ。(史上では“鼓の名手”だったらしい)
頼家蟄居、謀殺により、京に返っていたらしい。鎌倉事情通と言うことで使者の任を任せたようだ。
ところが、この押松、“お気楽者”で院宣を渡す順番など無頓着。義村よりも先に長沼宗政に院宣を渡してしまった。
今回の企ての要となる義村に院宣を渡し。その後、誰に渡すかは義村に任せるべきであった。押松としては、院宣の使者として厚遇されることが目当てだったようだ。
《なぜ、最初に俺に渡さん?》という怒りもあったが、この無頓着さに、計画の漏れ、破綻を危惧した。
それにしても、長沼宗政はいい味を出していた。
番組サイトの紹介文には「下野の有力豪族である小山政光の息子で、結城朝光の兄。気性が荒く、しばしば暴言を吐く」とあるように、執権・義時に対して不平不満たらたら。そのくせ、自力では解決しようとしないという男だったが…
「院宣が出たぞ」という義村に、「実は俺のところにも、院宣が来た」とそそくさと院宣を出す仕草。「なぜ、それを早く言わん?」という義村に、「こういうモノは、おいそれと見せるものではないと思って…」(←台詞は適当)
また、幹部の会議の場で、「実は俺のところに院宣が来た」と変わり身の早さを見せる義村に、目をむいて驚き、おずおずと院宣を取り出す。
そんな訳で、上皇の動きが露見。
義時は泰時、時房、朝時を前に、決意を語る。
「京の軍勢を迎え撃つ」という泰時に対して
「院宣は、”鎌倉に攻め込む”というモノではなく、”義時追討”だ。私一人のために鎌倉を灰にすることはできない」と
「太郎(泰時)、お前が跡を継いでくれること何よりの喜びと感じている。
お前なら、安心して北条を…鎌倉を任せられる。
五郎(時房)、太郎を支えてやってくれ。次郎、お前もだ」
この話を、部屋の外で聞いていたのえ、義時の真意を知り(のえの息子に北条を継がせる意思はない)、悲しみに沈む。
義時の鎌倉を思う気持ちに打たれ、改心したとも思われるが、一瞬、鬼のような表情を見せる。京都守護の兄を見殺しにしたことと合わせ、怒りに任せた行動をとるか…
義時、政子、実衣の三者会談
《自分が犠牲となる。後は泰時に任せる》と告げる。
止める政子に対し
「伊豆の片田舎の小さな豪族の次男坊が、上皇が自分の名を挙げ、討伐すると兵を差し向ける……平清盛、源義経、源頼朝と並んだのです。北条史郎の子せがれが。………面白き人生でございました」
政子の演説(朝廷と坂東武者の戦で、鎌倉が危ないと訴える原稿……目を患っていた広元がきちんと書けるのか?)
(今後の方針を語ろうとする義時を制止し、政子が原稿を読み上げるが、出だしだけで、書面を閉じる)
「上皇様が狙っているのは鎌倉ではない……ここにいる執権・義時の首です。
《首さえ差し出せば、兵を収める》と院宣には書かれています。
そして、義時は己の首を差し出そうとしました・
(「姉上、もういい」と言う義時を制し)
鎌倉が守られるのなら、命を捨てようとこの人は言った。あなたたちのために犠牲になろうと言った。
もちろん、私は反対しました。しかし、その思いは変えられなかった。
ここで皆さんに聞きたいの。あなたたちは本当にそれでよいのですか?
確かに、執権を憎むものが多いことは私も知っています。彼はそれだけのことをしてきた……
……でもね。この人は生真面目なんです。すべて鎌倉を守るため。一度たりとも私欲に走ったことはありません(”それは私も知っています”と実衣も後押し)
鎌倉始まっての危機を前にして、選ぶ道は二つ。
《ここで上皇様に従って、未来永劫、西の言いなりになるか》
《戦って、坂東武者の世を創るか》
ならば、答えは決まっています。
速やかに上皇様を惑わす姦賊どもを討ち果たし、三代に亘る源氏の遺跡を守り抜くのです。頼朝様の恩に今こそ応えるのです。
向こうは《あなたたちが戦を避けるために、試験の首を差し出す》と思っています。
馬鹿にするな!そんな卑怯者はこの坂東には一人もいない!そのことを上皇様に教えてやりましょう」
「おおぉぅ!」
泰時
「その様な者(敵は官軍で上皇に従う者)がここにいるはずがございません。
今こそ、一致団結し、尼将軍をお守りし、執権殿の下、敵を打ち払う。
ここにいる者たちは皆、その思いでいるはずです。
違うかぁ!」
「おおぉぅ!」「うおうおっつ」「そうだそうだ」「やるぞお」
……涙目の義時……「つづく」
【三谷笑劇場】
「私のこと、殺そうとしたでしょう」(実衣)
「してない」即答(義時)
「首を撥ねろと言ったでしょ」(実衣)
「言ってない。言ってないよな)(時房に同意を求めるが、時房は返答に困る
「我が妹、愛しき実衣、これからも鎌倉のために尽くしてくれ」
とは言うものの、実衣とは目を合わせない。
義時が立ち去った後
「言ってました」(時房)
朝廷と戦うかどうかを議論している最中、時房が真顔で
「これ(院宣)を貰っていいですか?…記念に」
8通の院宣を前に、真剣な顔の義時。BGMの打楽器が緊迫度を加える。
「次郎っ!」
すっと現れた朝時に
「次郎と太郎を呼んできてくれ」
この時、朝時が《おお、大事な指令を命じられる》と思ったか定かでないが、少なくとも私は肩透かしを食らった。
当の朝時は表情を変えずに、命に従った。
「頼朝様から(鎌倉を)引継ぎ、何とかここまでやってまいりました……多少手荒なことはしましたが、いささかの後悔もございません」(義時)
「“多少”?……“かなり”の間違いでしょう」(すかさず突っ込む実衣)
第1話「大いなる小競り合い」 第2話「佐殿の腹」
第3話「挙兵は慎重に」 第4話「矢のゆくえ」
第5話「兄との約束」 第6話「悪い知らせ」
第7話「敵か、あるいは」 第8話「いざ、鎌倉」
第9話「決戦前夜」 第10話「根拠なき自信」
第11話「許されざる嘘」 第12話「亀の前事件」
第13話「幼なじみの絆」 第14話「都の義仲」
第15話「足固めの儀式」 第16話「伝説の幕開け」
第17話「助命と宿命」 第18話「壇ノ浦で舞った男」
第19話「果たせぬ凱旋」 第20話「帰ってきた義経」
第21話「仏の眼差し」 第22話「義時の生きる道」
第23話「狩りと獲物」 第24話「変わらぬ人」
第25話「天が望んだ男」 第26話「悲しむ前に」
第27話「鎌倉殿と十三人」 第28話「名刀の主」
第29話「ままならぬ玉」 第30話「全成の確率」
第31話「諦めの悪い男」 第32話「災いの種」
第33話「修善寺」 第34話「理想の結婚」
第35話「苦い盃」 第36話「武士の鑑」
第37話「オンベレブンビンバ」 第38話「時を継ぐ者」
第39話「穏やかな一日」 第40話「罠と罠」
第41話「義盛、お前に罪はない」 第42話「夢のゆくえ」
第43話「資格と死角」 第44話「審判の日」
第45話「八幡宮の階段」 第46話「将軍になった女」
【ストーリー】番組サイトより
幕府の後継者争いが発端となり、乱れる京。朝廷の象徴である内裏が焼け落ちると、後鳥羽上皇(尾上松也)は再建費用を日本中の武士から取り立てることを決める。
しかし、北条義時(小栗旬)は政子(小池栄子)と大江広元(栗原英雄)の支持を得て、要求を先送りにすることを決断。泰時(坂口健太郎)をはじめ御家人たちが後鳥羽上皇との関係悪化を心配する中、三浦義村(山本耕史)は京で大番役を務める弟・胤義(岸田タツヤ)に……
脚本:三谷幸喜
源頼政の孫・頼茂が三寅の鎌倉下向を不満に思い謀反
《源頼政って誰?》と思ったが、“以仁王の挙兵”に加わった人物(品川徹さんが演じている)
大内裏の焼失に後鳥羽上皇は大激怒。
再建費用を日本中の武士から取り立てるだけではなく、義時追討の院宣を出す。
慈円は義時を失っては全国の武士を治められないと忠告するが、上皇や藤原兼子は聞き入れない。
鎌倉を不安にさせるため、義時に呪詛を掛ける。
一方、鎌倉は……
鎌倉を納めることが先決と方針を決定(泰時や他の御家人たちは、上皇との関係悪化を懸念。長沼宗政は義時排除を主張)
そんな中、隙あらば義時を追い落とそうと考えていた義村に、朝廷に手を貸すようにという文と義時追討の院宣が届く。
義村の目がきらりと光ったが、ここは慎重に動くべしと用心、長沼宗政にも慎重に動くよう釘を刺したが……しかし……
……義時追討の宣旨が、実は長沼宗政にも届いていたことが判明。しかも、2通だけではなく、8通も(時房を含む)
さらに、義村より先に宗政に届けられてていた。
使者は押松
「押松を呼べ」と上皇。“押松”って誰?…善児みたいな暗殺者?とも思ったが、正体は平知康。頼家の蹴菊の師匠だ。(史上では“鼓の名手”だったらしい)
頼家蟄居、謀殺により、京に返っていたらしい。鎌倉事情通と言うことで使者の任を任せたようだ。
ところが、この押松、“お気楽者”で院宣を渡す順番など無頓着。義村よりも先に長沼宗政に院宣を渡してしまった。
今回の企ての要となる義村に院宣を渡し。その後、誰に渡すかは義村に任せるべきであった。押松としては、院宣の使者として厚遇されることが目当てだったようだ。
《なぜ、最初に俺に渡さん?》という怒りもあったが、この無頓着さに、計画の漏れ、破綻を危惧した。
それにしても、長沼宗政はいい味を出していた。
番組サイトの紹介文には「下野の有力豪族である小山政光の息子で、結城朝光の兄。気性が荒く、しばしば暴言を吐く」とあるように、執権・義時に対して不平不満たらたら。そのくせ、自力では解決しようとしないという男だったが…
「院宣が出たぞ」という義村に、「実は俺のところにも、院宣が来た」とそそくさと院宣を出す仕草。「なぜ、それを早く言わん?」という義村に、「こういうモノは、おいそれと見せるものではないと思って…」(←台詞は適当)
また、幹部の会議の場で、「実は俺のところに院宣が来た」と変わり身の早さを見せる義村に、目をむいて驚き、おずおずと院宣を取り出す。
そんな訳で、上皇の動きが露見。
義時は泰時、時房、朝時を前に、決意を語る。
「京の軍勢を迎え撃つ」という泰時に対して
「院宣は、”鎌倉に攻め込む”というモノではなく、”義時追討”だ。私一人のために鎌倉を灰にすることはできない」と
「太郎(泰時)、お前が跡を継いでくれること何よりの喜びと感じている。
お前なら、安心して北条を…鎌倉を任せられる。
五郎(時房)、太郎を支えてやってくれ。次郎、お前もだ」
この話を、部屋の外で聞いていたのえ、義時の真意を知り(のえの息子に北条を継がせる意思はない)、悲しみに沈む。
義時の鎌倉を思う気持ちに打たれ、改心したとも思われるが、一瞬、鬼のような表情を見せる。京都守護の兄を見殺しにしたことと合わせ、怒りに任せた行動をとるか…
義時、政子、実衣の三者会談
《自分が犠牲となる。後は泰時に任せる》と告げる。
止める政子に対し
「伊豆の片田舎の小さな豪族の次男坊が、上皇が自分の名を挙げ、討伐すると兵を差し向ける……平清盛、源義経、源頼朝と並んだのです。北条史郎の子せがれが。………面白き人生でございました」
政子の演説(朝廷と坂東武者の戦で、鎌倉が危ないと訴える原稿……目を患っていた広元がきちんと書けるのか?)
(今後の方針を語ろうとする義時を制止し、政子が原稿を読み上げるが、出だしだけで、書面を閉じる)
「上皇様が狙っているのは鎌倉ではない……ここにいる執権・義時の首です。
《首さえ差し出せば、兵を収める》と院宣には書かれています。
そして、義時は己の首を差し出そうとしました・
(「姉上、もういい」と言う義時を制し)
鎌倉が守られるのなら、命を捨てようとこの人は言った。あなたたちのために犠牲になろうと言った。
もちろん、私は反対しました。しかし、その思いは変えられなかった。
ここで皆さんに聞きたいの。あなたたちは本当にそれでよいのですか?
確かに、執権を憎むものが多いことは私も知っています。彼はそれだけのことをしてきた……
……でもね。この人は生真面目なんです。すべて鎌倉を守るため。一度たりとも私欲に走ったことはありません(”それは私も知っています”と実衣も後押し)
鎌倉始まっての危機を前にして、選ぶ道は二つ。
《ここで上皇様に従って、未来永劫、西の言いなりになるか》
《戦って、坂東武者の世を創るか》
ならば、答えは決まっています。
速やかに上皇様を惑わす姦賊どもを討ち果たし、三代に亘る源氏の遺跡を守り抜くのです。頼朝様の恩に今こそ応えるのです。
向こうは《あなたたちが戦を避けるために、試験の首を差し出す》と思っています。
馬鹿にするな!そんな卑怯者はこの坂東には一人もいない!そのことを上皇様に教えてやりましょう」
「おおぉぅ!」
泰時
「その様な者(敵は官軍で上皇に従う者)がここにいるはずがございません。
今こそ、一致団結し、尼将軍をお守りし、執権殿の下、敵を打ち払う。
ここにいる者たちは皆、その思いでいるはずです。
違うかぁ!」
「おおぉぅ!」「うおうおっつ」「そうだそうだ」「やるぞお」
……涙目の義時……「つづく」
【三谷笑劇場】
「私のこと、殺そうとしたでしょう」(実衣)
「してない」即答(義時)
「首を撥ねろと言ったでしょ」(実衣)
「言ってない。言ってないよな)(時房に同意を求めるが、時房は返答に困る
「我が妹、愛しき実衣、これからも鎌倉のために尽くしてくれ」
とは言うものの、実衣とは目を合わせない。
義時が立ち去った後
「言ってました」(時房)
朝廷と戦うかどうかを議論している最中、時房が真顔で
「これ(院宣)を貰っていいですか?…記念に」
8通の院宣を前に、真剣な顔の義時。BGMの打楽器が緊迫度を加える。
「次郎っ!」
すっと現れた朝時に
「次郎と太郎を呼んできてくれ」
この時、朝時が《おお、大事な指令を命じられる》と思ったか定かでないが、少なくとも私は肩透かしを食らった。
当の朝時は表情を変えずに、命に従った。
「頼朝様から(鎌倉を)引継ぎ、何とかここまでやってまいりました……多少手荒なことはしましたが、いささかの後悔もございません」(義時)
「“多少”?……“かなり”の間違いでしょう」(すかさず突っ込む実衣)
第1話「大いなる小競り合い」 第2話「佐殿の腹」
第3話「挙兵は慎重に」 第4話「矢のゆくえ」
第5話「兄との約束」 第6話「悪い知らせ」
第7話「敵か、あるいは」 第8話「いざ、鎌倉」
第9話「決戦前夜」 第10話「根拠なき自信」
第11話「許されざる嘘」 第12話「亀の前事件」
第13話「幼なじみの絆」 第14話「都の義仲」
第15話「足固めの儀式」 第16話「伝説の幕開け」
第17話「助命と宿命」 第18話「壇ノ浦で舞った男」
第19話「果たせぬ凱旋」 第20話「帰ってきた義経」
第21話「仏の眼差し」 第22話「義時の生きる道」
第23話「狩りと獲物」 第24話「変わらぬ人」
第25話「天が望んだ男」 第26話「悲しむ前に」
第27話「鎌倉殿と十三人」 第28話「名刀の主」
第29話「ままならぬ玉」 第30話「全成の確率」
第31話「諦めの悪い男」 第32話「災いの種」
第33話「修善寺」 第34話「理想の結婚」
第35話「苦い盃」 第36話「武士の鑑」
第37話「オンベレブンビンバ」 第38話「時を継ぐ者」
第39話「穏やかな一日」 第40話「罠と罠」
第41話「義盛、お前に罪はない」 第42話「夢のゆくえ」
第43話「資格と死角」 第44話「審判の日」
第45話「八幡宮の階段」 第46話「将軍になった女」
【ストーリー】番組サイトより
幕府の後継者争いが発端となり、乱れる京。朝廷の象徴である内裏が焼け落ちると、後鳥羽上皇(尾上松也)は再建費用を日本中の武士から取り立てることを決める。
しかし、北条義時(小栗旬)は政子(小池栄子)と大江広元(栗原英雄)の支持を得て、要求を先送りにすることを決断。泰時(坂口健太郎)をはじめ御家人たちが後鳥羽上皇との関係悪化を心配する中、三浦義村(山本耕史)は京で大番役を務める弟・胤義(岸田タツヤ)に……
脚本:三谷幸喜