英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

今日で最終回

2014-06-30 17:28:24 | 日記
 長らく続けてきたこのブログも、今日で最終回です。
 ≪我ながら、けっこう続いたなあ≫と思っています。




 ん?言葉が抜けていました。

【訂正】
 長らく続けてきたこのブログ毎日更新も、今日で最終回です。


 はい、わざと間違えました(笑)
 何の気なしに始めた「毎日更新」でしたが、意外と続くもので、1か月、2か月と続いて、≪それなら3か月≫、≪せっかくだから4か月≫と欲が出て……今日に至りました。
 毎日更新は大変でしたが、思ったよりは楽しくアップし続けることができました。これは、ひとえに皆様の温かいコメントによるものだと………半分くらい思っています。あとの半分は……根性です。
 で、今日で半年(6か月)です。さすがに息が切れ、根性も尽きてきました。
 まあ、連続更新なんて途切れてもかまわないとは思っていますが、力尽きたり、何かのアクシデントで途切れて、≪ああ、途切れてしまった≫となるより、キリのいいところで宣言して終了した方が、精神衛生的にもいいのかなと思いました。一応、半年…目標の1年の半分を達成できたので十分でしょう。(実際は181日で正確には一年の半分ではないのが気になりますが、無視してください)
 「半年で終了」を決めた一番の理由は、毎日更新を意識して、最近の記事の質が落ちてきているなあと感じたからです。(「もともと質などないだろう」という突っ込みはいくらでも承ります)
 主に記事を書くのは、「ストレス発散」、「記事を書くという欲求を果たす」が目的で「更新」が目的となってしまう本末転倒の状態は避けたいです。若干そういう状態に陥りつつあった気もしますが、アップが苦痛と思ったことはなかったので、そうはなっていなかったと自負しています。
 ではありますが、そろそろ「毎日更新」の足かせを外したほうが良いと判断しました。

 一応、「毎日更新終了宣言」はしますが、書きたいという欲求は衰えず、書きたい事項も山積状態です。
 おそらく、記事アップのペースは、あまり変わらない気もします。

 今後とも、よろしくお願いします。
コメント (8)
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『軍師官兵衛』 第26話「長政初陣」

2014-06-29 21:40:06 | ドラマ・映画
今回も、出来事の列記から。
①秀吉軍の侵攻(長政も出陣)
②高松城主・清水宗治への調略の試み
③長政、加藤清正(虎之助)、福島正則(市松)と再会する
④信長、武田氏を滅ぼす
⑤信長、秀光に(光秀の)恩師・快川紹喜(恵林寺)を焼き払わせる
⑥再び、清水氏を調略(物別れ)
⑦高松城付近の下見・攻略の策を練る
⑧毛利方の会議(後述の小早川隆景の言葉を参照)
⑨冠山上の戦い(長政初陣)
⑩官兵衛、長政の猪武者をたしなめる。長政、反感を持つ。
⑪官兵衛、善助に本心を明かす(長政を評価、長政に太兵衛を付けた理由)
⑫官兵衛、恵瓊の密会(「織田と毛利」ではなく「羽柴と毛利」が手を組まぬかと)
⑬高松城の水攻めを考案
⑭光の出産、次男誕生
⑮水攻めの準備

今話の主題は長政初陣でのそれぞれの思い
長政……血気に逸り、功を焦り、猪武者振り。
    官兵衛に窘められるが、調略ではなく、槍働きで武功を上げたいと反発
官兵衛……内心、長政を認めるが、死を恐れない長政に、「命を粗末にするな」と窘める
光……長政を心配
善助・太兵衛……温かい目で長政を見守る

 前話の松寿丸の元服から、松坂桃李くんが演じる。
 松寿丸の時には、やたら“出来た子”であったが、桃李くんになってからの方が、若さ(未熟)さが露見
 それに、ほぼ絶体絶命状態のところを太兵衛に助けられたというのに、≪危なかった≫とか≪太兵衛の制止を聞けばよかった≫とか、反省は無しなのか?
 とはいえ、土方仕事も一生懸命するのは、さすが松寿丸だ。

それにしても光が、
「早いものです。長政とてこんなに小さかったのに、この子(お腹の子)も、あっという間に大きくなりますねえ
と感慨深く話すが、ほんと、あっという間に桃李くんになってしまった
 この時、(桃李くんの演じる)長政は14歳とのこと。

(その他として)水攻めを思いつく官兵衛
 うまく水量や人足を確保できるのか?と疑問を持ったが、ドラマではうまく解決。
 水攻めはお百姓さんには恨まれるだろうなあ。

(“その他2”として)着々と完成する『本能寺の変』への布石
⑤信長、秀光に(光秀の)恩師・快川紹喜(恵林寺)を焼き払わせる
 なのだが、やたら進行が速かった。
 本来なら、秀光の葛藤をもう少し掘り下げるところであるが、主人公が官兵衛なので、このくらいが妥当なのかもしれない。

今週の『ナイス台詞』
「ぇえええっ?」(by善助)
長政が、官兵衛の若い頃に似ているという指摘を受けて
「わしはあのように血気に逸っていなかった」と言った官兵衛に対しての善助の驚きの台詞である。

 
小早川隆景の矛盾した台詞
「織田は嵩にかかって攻めてきている。和睦を受け入れるとは思えぬ!」(吉川元春)
「兄上のおっしゃる通りだ。
 戦うしかあるまい。
 だが、比類なき忠義者の清水宗治を見捨てるわけにはいかぬ。
 ………恵瓊、お主は官兵衛と話をつけよ。いずれ、和睦の道を選ぶ時が来るやもしれぬ」


 矛盾していない?
 「だが」という接続詞、おかしくない?
 いろいろ想定して策を講じた結果なのだろうが、一気の台詞でまとめてしまうには無理がある。
 それに、「比類なき忠義者の清水宗治を見捨てるわけにはいかぬ」というセリフは、取って付けたような表現。
 今後の前振り(伏線)か?
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越前海岸と浜昼顔(5月17日撮影)

2014-06-28 21:46:53 | 歳時
 撮影してから1か月以上が経過してしまいました。
 この日は若干水蒸気が多くやや空が白っぽかったのですが、雲一つない青空、穏やかで初夏の光にあふれていました。
 越前海岸(米ノ)は過去にも登場しています(『穏やかな日本海と夕焼け 【9月15日撮影】』『煌めく日本海 9月8日撮影』



 ん?遠くの方に……


 灯台?……灯台にしては小さいような……はっきりわかりません(今度、近く通った時、確かめます)




 沖に小さな船も見えます。



 防波堤付近の丘には浜昼顔が咲いていました。

 白状すると、昼顔、西洋昼顔、浜昼顔の区別がつきません。
 浜に咲いていたので、「浜昼顔」だろうと……。

浜昼顔……「葉は長柄があり互生し、緑色のハート型ないし腎臓形で、厚く、光沢がある。5~6月には淡紅色で直径4~5cmのヒルガオに似た花を開く」とあります。
 葉っぱが、ハート形にも見えるし、光沢もあるみたいです。
 ちなみに、昼顔は「夏に薄いピンク色で直径5~6cmの花を咲かせる。花の形は漏斗形。苞葉が萼を包み込むので、帰化植物のセイヨウヒルガオ(西洋昼顔、学名Convolvulus arvensis)と区別できる」とあります。
 「淡紅色」と「薄いピンク色」と花の色が表現されていますが、違いはよくわかりません。
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「ブランコ」(中田七段作詰将棋)の解答

2014-06-27 20:25:19 | 詰将棋
「ブランコ ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2014年6月号」の解答です。



 初手は▲2五飛打や▲3三飛打なども見えますが、続きません。
 ここは平凡に▲3二飛成としてみましょう。

 一瞬、上部脱出の不安がよぎりますが、龍(飛車)の後ろへの射程距離の長さと3六の桂の利きがあり、1二に避難するしかありません。


 これに対し、さらに▲2一龍と追いかけます。


 これには△2三玉の一手。

 第4図は、初図より3五の飛車が2一の龍に変化しています。
 ここで▲3二龍と引くと第2図に逆戻りしてしまい、2図→3図→4図→2図と永遠に王手を楽しむ?ことができます(指し将棋では連続王手の千日手で反則負け)。

 その永久運動を断ち切るのが、▲3三飛。

 飛車を捨てて玉を3三に呼びこんでおけば、1二の避難所に逃げ込まれません。
 △3三同玉に▲3二龍で詰みます。

 龍と桂馬とと金の連係が素晴らしいです。

詰手順……▲3二飛成△1二玉▲2一龍△2三玉▲3三飛△同玉▲3二龍まで7手詰

 飛車が3五→3二→2一と動き、ブランコの振り戻って3二にピタリと着地しました。
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「今クールドラマ、感想」の終結編

2014-06-26 20:58:07 | ドラマ・映画
『「今クールドラマ、感想」のその後』(5月28日記事)のその後です。

『MOZU』
 ~妻を失った公安のエース。記憶を失った殺し屋。激しくぶつかりあう魂は、一体どこへ向かうのだろうか?~

 (TBSとWOWOWの共同制作のハードボイルドドラマ)

 マルチサイトのアドベンチャーゲーム風仕立てのドラマで、主要登場人物4人の背負うものを並立して描きながらストーリーが進んでいくという私好みのドラマであった。
 しかし、第二部(WOWOW)へも謎を残さなくてはならなかったので、真相解明や決着のつけ方も中途半端で、ストーリー自体も破綻気味であったのが残念。
 しかも、謎(真相)の明かし方が、登場人物の語りで済ませてしまうことが多かったのもマイナスポイントであった。

 新谷宏美を筆頭に登場人物の多くが、「これは死んだだろう」⇒「かなり平気そう」というパターンが何度も繰り返され、ゾンビ並みの回復力であった。

『ホワイト・ラボ~警視庁特別科学捜査班~』
 ~かっこいい科学オタクたちが日本の犯罪捜査を大きく変える~


 前回も記述したが
 『科捜研の女』より、それぞれの刑事がキャラが立っていて、展開がスピーディーだ。
 ただ、人情話を絡め、その部分が長くしつこい。

という感想は変わらず。

 最終回は、ちらちらと顔を出していた朝比奈沙羅 (矢田亜希子) の事件の究明・解決編(主人公・ 一ノ瀬 (北村一輝)の父が殺人を犯し、自決した真相の究明でもあった)。
 天才科学者・沙羅の狂気が引き起こした事件で、父親は巻き込まれただけであった。
 正直言って、使い古されたパターンで、シリーズを通して引っ張るネタではなかった。警察上層部の大掛かりな関与も匂わせていたが、それほどのモノでもなかった。
 そもそも、父親が拳銃で命を絶つ回想シーンが何度も流されたが、捏造された事実で実際は違っていた。これは、ルール違反であろう。

 最近のドラマはこういうパターンが多い。
 そういう盛り上げ方はやめて、個性的なキャラや科学捜査の面白さで勝負すべきである

 


『ビター・ブラッド』
 ~最悪で最強な親子バディ刑事が誕生!!!本格的な刑事ドラマをコメディータッチで描く!~


 “コメディータッチ”と言うより、コメディそのもの。
 「擦れ違いが多かった親子が刑事としてバディを組み、事件を解決し心が通じ合っていく」が主題であろうが、“おちゃらけ”が多過ぎて、事件解決に至るまでにイラつきストレスを感じてしまう。
 せめて、事件周辺がしっかり練り込まれていれば、それも我慢できたが……

 1~5話、7話、8話、10話、11話(最終話・小峯裕之と共同)の脚本を担当した小山正太氏は第25回「フジテレビヤングシナリオ大賞」で、大賞と佳作を史上初めて同時受賞した若手脚本家であるが、ストーリーの整合性とキャラの感情部分の起伏を折り合わせなけれならない連続刑事ドラマは、荷が重かったように感じる。回が進むごとに、質が落ちていったように思う。

 最終回も突っ込みどころが多かった。
①シリーズを通して、仇敵の貝塚(及川博光)が意味不明であった。
 サイトによると
「かつて犯罪を犯し、その際に明村に足を撃たれたため足が不自由。明村に復讐心を抱き続けている。明村の元バディである、瞳の父である前田修一を殺した犯人。現在も逃亡中」
 らしいが、どういう経緯で刑事であった貝塚が犯罪に手を染めたのか、足を撃たれた時の詳細も語られないし、「家族や仲間を失った」と明村をののしるが、どう考えても単なる「逆恨み」にしか思えない
 犯行は狂人だが、動機は凡人以下。

 シリーズ中盤、自らビルから落下したが、どういうトリックで逃げ延びたのかも分からない。
★足が不自由と言う割には、かなりの身体能力があるようだ
 最終回がらみについてだけでも、
・足を撃ち抜かれて気を失っていた明村を逆さ吊りにするのは、かなりの身体能力が必要。そもそも、アジトへ運ぶのも至難の業。
・遊園地の観覧車にどうやって爆弾を仕掛けたのか?
・子どもを誘拐したり、バスの運転手に爆弾を取り付けたりするのも、相当大変
・明村が囚われている場所に夏輝は一直線に走っているが、遊園地を熟知していたのか?
 全力疾走で相当な時間走っていたが、その距離を貝塚は容易に移動したのだろうか?

★貝塚以外でも突っ込みどころは多々ある
・刑事課の連中は、バスジャック事件のことを知っていたと思うが、夏輝からの時限爆弾の解除法を尋ねられても、遊園地のアトラクションと判断してしまうのはお気楽すぎる
・バスジャック犯はどうなったのだろうか?警察に出頭しないの?運転手は?
・貝塚が生きていることを知った瞳、パニックになり過ぎ
・撃たれて(実は警察手帳で命拾い)死んだふりの明村だが、足を撃たれるなど貝塚にいたぶられたので、入院したのだろうか?
 それに対し、夏輝は腹部を撃たれたはずなのに、平気?

 時限爆弾解除→明村に仕掛けられた時限爆弾の起動、
 明村の時限爆弾解除→銃弾発射
という二重三重の仕掛けは評価できる。
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『BORDER  ~警視庁捜査一課殺人犯捜査第4係~』 最終回

2014-06-25 22:34:07 | ドラマ・映画
 本当は、今クール視聴した『BORDER』、『MOZU』、『ホワイト・ラボ~警視庁特別科学捜査班~』、『ビター・ブラッド』すべて観終わってから、ひとまとめで感想を述べようと思っていましたが、終了日時に間があったのと、『BORDER』が他の3作とは水をあけた出来だったこと、最終回がショッキングだったことから、今作だけ独立して記事を書くことにしました。

 前回も書いたように、「霊と対話できる」というのは刑事としては最強の反則技であるが、その制約の中で、種々のシチュエーションを駆使して、謳い文句の「正義と法など様々な境界で命と向き合うヒューマンサスペンス」を見せてくれていた。(お助けマンの力を借り過ぎるきらいがあったのが不満点)

 さて、最終回だが、刑事の正義が暴走してしまい、犯人を突き落としてしまうという衝撃のラストであった。
 正義が暴走して法を犯してしまう刑事という設定は稀有なものではない。しかし、それは主人公とは対極に位置す者であった。主人公の正義が暴走し、殺人を犯してしまい終了!……主人公・石川刑事が犯人を思わず突き落としてしまった時に、「あっ」と言葉を発したのと同じ感情を抱いてしまった。

 そして、皮肉にも、「死者と話ができる」石川の特殊能力により、自分が殺した犯人の声を聴くことになる。
 石川の背後を意識させるカメラワーク、そして「こちらの世界にようこそ」という犯人の言葉………まさに『世にも奇妙な物語』の世界である。


 ……そう、『世にも奇妙な物語』なら、良いのである。
 視聴後、衝撃と共に、もやもやしたモノが残った。

 大森南朋さんが演じた犯人・安藤……「殺人鬼」、いや、「殺人者」と言ったほうが良い。平淡で静穏な「狂気」……いや、これも違う……「快楽」「憎悪」などの感情を持たない存在である。もはや、人間ではなく「悪、そのもの」「殺人を行うために存在する者」である。
 安藤が石川を「お前と俺の違いは、正義(悪)のために殺人ができるかどうかだ。お前には殺せない」といったような挑発をするが、石川が≪殺せない≫とタカをくくっていたのではなく、石川が自分の側に来ることを望んでいたように思える。
 何らかの感情を持って殺人を行っていたのなら、殺されてしまったことで≪今後、殺人を犯せなくなってしまう≫……そういった無念さを「こちらの世界へようこそ」の台詞からは、全く感じられなかった。


 石川が、凶弾を受けたことによって得た特殊能力。しかし、この事と結末の因果が薄い。
 もちろん、この能力により死者の無念さやこの世への未練を感じ、それによって、平穏な精神状態を保てなくなることはあった。最終回も、殺された少年の思いに応えられなかった悔しさも殺人を犯してしまった原因のかなりの部分を占めていたが、最後は石川の犯人への怒りによって衝動的に突き落としてしまった。
 殺人のボーダーを超えてしまったのは、特殊能力によるものではなく、怒りだった。
 特殊能力の意義は、ラストシーンで安藤が「こちらの世界へようこそ」と言わせて、井上と視聴者に聞かせることであったと言って良いだろう。

 「死者と会話できる能力」による葛藤が主題ではなく、能力は単なるドラマを展開するための道具に過ぎなかったのだ。


 今クールの視聴したドラマの中では、頭一つ抜けた面白さだったが、この点が残念だった。
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ブランコ ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2014年6月号

2014-06-24 23:51:27 | 詰将棋
『将棋世界』2014年6月号掲載、中田七段詰将棋コーナー(第7問)です。

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「金魚すくい」(中田七段作詰将棋)の解答

2014-06-23 23:13:14 | 詰将棋
「金魚すくい ……中田七段作詰将棋 『将棋世界』2014年6月号」の解答です。



 初図から、≪玉を1三に呼び、▲1四歩と叩いて△同玉とさらに呼び込んで▲2四銀成までの詰み上がりが浮かびます。
 なので、それを目指して▲2二金と指してみます。△1三玉の一手に狙いの▲1四歩と打ちたいのですが

 打ち歩詰になり打てません。
 なので、玉を追い込む前に工夫が必要です。
 失敗図で打ち歩詰めになる要因は、2五の角の存在です。これを消すのが常套手段です。
 というわけで、▲3四角と捨てます。

 この角捨てを取らずに、天邪鬼に△1一玉や△1三玉や△2三合駒もありますが、簡単に詰みます。
 やはり、△3四同桂と取るしかないようです。


 角を消しておいて、▲2二金を実行します。


 初手からの動きは、取れる桂を取らずに、取らないどころか角を献上して桂を逃がしてから▲2二金と、いかにも詰将棋らしい面白い手順。


 △1三玉に、角を消した効果で


 今度は▲1四歩が打ち歩詰めになりません。


 △1四同玉に


 狙いの▲2四銀成で詰みます。

詰手順……▲3四角△同桂▲2二金△1三玉▲1四歩△同玉▲2四銀成まで7手詰

 個人的な感触ですが、「打ち歩詰打開の角捨て」より「取れる桂を跳ねさせた後、逃がした桂の位置に金を動かす」の方が主題のような気がします。
 金魚をすくうように、下からふわっと救い上げるような詰手順でした。 
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『軍師官兵衛』 第25話「栄華の極み」

2014-06-22 22:47:21 | ドラマ・映画
まず、今回の出来事を列記してみる。
①吉田兼和の秀光への働きかけ
②光秀の娘・倫の心情の訴え
③光秀と官兵衛の対談(軍師にならぬかと誘う)
④吉田兼和、官兵衛に朝廷の危惧を吐露、明智を盛り立てよと要請
⑤宇喜多直家、秀吉に息子・八郎(秀家)を託す
⑥秀吉の浮気(直家の妻・鮮と)
⑦直家、官兵衛に信長の危機を予言し、没する
⑧信長教室「アフリカの人との遭遇」
⑨普請された姫路城にて、橋場家と黒田家、宴会で盛り上がる
⑩秀吉、浮気がばれる。おね、怒る。官兵衛、呆れる
⑪光、ご懐妊
⑫信長、再び官職を拒む
⑬安土城、ライトアップ
⑭信長、世界へ旅立つ決意を、秀吉と官兵衛に表明
⑮小早川隆景、毛利勢城主を集め、決起集会。猛将・清水宗治、登場!
⑯松寿丸の元服、名を長政と改める

 盛りだくさんのイベントであったが、内容は薄かったように思える。
 さて、今回のテーマは「光秀謀反のお膳立て」であった。
 これまでも、謀反の伏線はあった。それは、村重の行動や心情に共感する心の布石であった。
 今回は、官職を返上した信長に、朝廷を蔑ろにする危惧を感じ、吉田兼和に「朝廷は光秀を後押しする」と示唆され、実行面での拠り所を意識することになった。
 この吉田氏は、官兵衛にも接触し、光秀を盛り立てるよう画策。この時、「古き体制を維持しようとする朝廷」と「新しき世を創る信長」を対比させたとも言える。

 ここまでは、理解はできた。しかし、光秀の娘・倫の訴えは意味不明
 倫の件は、光秀が娘を不憫に思い、心を揺らす一つの因であるということは分かる。しかし、この娘、官兵衛に自分の心情を吐露したが、この行為の目的が全く分からない。何のために、非礼を承知で訴えたのだろう。官兵衛に何をしてほしかったのだろう?

 もう一つのテーマは「信長が思う“秀吉(官兵衛)と光秀の違い”であった。
 でも、「信長教室」はもういいよ。安土城ライトアップも要らない。
 信長に官職を受けるよう願う光秀を、≪わが心を理解しない≫と嘆き、≪わしの真の心中を分かっておるのは、その方ら(秀吉、官兵衛)だけ」と言うが、秀吉、官兵衛は信長に話を合わせただけのようにしか思えなかった。
 世界に目を向け信長の大きさを表現しようとしているのかもしれないが、足元を見ない見栄っ張りのただの“うつけもの”にしか見えない。


 秀吉、おねの浮気騒動も要らない。


そして、納得がいかないのは、巷の官兵衛の評価
「お主のような優れた軍師が何としても欲しい」(by明智光秀)
「播磨にその人ありと言われた黒田さま」(by吉田兼和)
「名うての軍師」(by清水宗治)
 半兵衛がいたころは、官兵衛の未熟さが見られた。これは、半兵衛の死や幽閉生活を経て、官兵衛が成長するという意図と理解していたが、巷の評価はそうではなかったらしい。
 幽閉など、周囲の制止したにもかかわらず、村重の説得を強行し捕まってしまい、黒田家滅亡の危機に陥れた愚かさを世間に知らしめ、それ以前も大した活躍はしていなかったはず。
 「兼続は大した奴だ」というセリフだけで片づけてしまった数年前の大河を思い出してしまった。
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A級順位戦 森内竜王×渡辺棋王・王将 その2

2014-06-21 20:27:50 | 将棋
「A級順位戦 森内竜王×渡辺棋王・王将 その1」の続きです。


 森内竜王の▲3五歩は、後手が左翼の金銀を中央に寄せたのを逆手に取った手。
 これに対し、渡辺二冠の△1四角は、先手の3七の桂を目標にした手。▲3五歩を突いたことよる3六の桂頭が露わになったことを逆用している。2五の地点もカバーしているので、「最悪、桂得になりそう」というのが渡辺二冠の見込み。
 ▲3五歩△1四角以下、▲1六歩△2五歩▲同桂と進む。2五の地点は後手の利きの数が多いので、△2五同角(飛)で桂得である。
 しかし、「△2五同角は▲3四歩(△同金は▲2三歩)で手が難しい。△2五同飛▲同飛△同角も後手の駒が重い」(中継サイト)とのこと。また、△2四歩と確実に桂馬を取りに行く手も考えられるが、▲1三桂成がうまい手で先手が良いようだ。
 実戦は△2四飛。

 この手は先手の馬筋を利した技をあらかじめかわしつつ次に△3三桂を見た手だと思われるが、“一手パス”になってしまう危惧を感じた。

 ここでの森内竜王の次の一手には驚いた。
 ▲4三馬!………先手の主張の馬を後手のお荷物の金と刺し違えてしまった……。
 その狙いは……▲1五金。

 露骨な飛角両取り。と言っても、先に角(馬)金交換をしているので、駒割は互角に戻るだけ。森内竜王は何より、2筋の攻防を制するのを重視したのだ。

 控室では「△2二飛▲1四金△同歩▲3一角のあと、①△5二飛②△3二飛③△2三飛などの変化を調べていたが、「難解」、あるいは「先手良し」というのが大まかな見解。
 しかし、渡辺二冠の指し手は△2三歩!

 先手の攻勢を、真っ向から受け止めようという手だ。
 ≪ならば、受けて立とう≫と▲2四金△同歩▲1三桂成△同香▲2四飛と踏み込む。


 2筋の折衝が一段落した局面。
・桂を1三に成り捨てたので先手の桂損だが、飛車を成り込めば駒損は自然解消
・手番は後手だが、先手の次の▲2一飛成より価値のある手はなさそう
・「先手の2枚飛車」対「後手の2枚角」の対抗は先手に分がありそう
・後手は歩切れ
 というわけで、「先手良し」っぽい。

 渡辺二冠の感想を要約すると、、▲3五歩(第2図)の仕掛けに△1四角の反撃に期待したが、苦しい戦いになってしまった。やはり馬が手厚かった。▲3五歩以降は苦しい感じ」

 第5図以下は、渡辺二冠は押したり引っ込んだりして、森内竜王のペースを乱そうとするが、森内竜王は動じず、着実に押し切った。
 以下は、図面を載せるに留めます。


 終局時刻は22時33分。消費時間は▲森内5時間24分、△渡辺4時間51分。
 大一番だったが、渡辺二冠の拙戦と言って良いだろう。
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