英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

「社会保障と税の一体改革」って?

2012-03-31 21:03:26 | 時事
 野田総理の言う「社会保障と税の一体改革」の名のもとに、消費税率引き上げ関連法案を閣議決定し、国会に提出された。
 「社会保障と税の一体改革」と言うと聞こえは良いが、この二つは全く別物であり、「一体改革」という架空の正義の隠れ蓑によって、なし崩し的に増税しようとしていると思える。
 確かに社会保障の必要性は言うまでもない。「社会保障」というと…高齢化社会が直面する年金や介護の問題、少子化対策、さらに災害対策も雇用問題も社会保障の範疇であろう。とにかく、その範囲は広く、差し迫った問題が多く、重要事項であることは間違いなく、現状でも困窮している財源が、将来は更に窮することも目に見えていて、増税は避けられないように思える。
 しかし、現在の政治を見ると、それぞれの各種の社会保障の問題を分析し改革を考えているとは思えない。取りあえず財源を確保するのが先決で、その後は「社会保障」が指すものが広いので、何とでもなると考えているように感じる。
 民主党政権が誕生し、その後しばらくして、管総理が「消費税率のアップ」を持ちだし、その後、「消費税率アップするための法的環境を整えるための法案作り」とか言い出して、野田政権になって一体改革の名のもとに法案提出。……消費税率アップが使命のような雰囲気である。

 私はNHKの7時のニュースはほぼ毎日(録画して)見る。その中で、野田総理の口から「社会保障と税の一体改革」という言葉が何度も出てきて、最近では「政治生命を懸けて」といった決意的なフレーズが聞かれるようになった。
 しかし、社会保障の具体的な問題点やその改革の説明をされたことはない。これは、私の聞き方や耳が悪いのか、NHKの報道が悪いのか、野田総理に問題があるのか……
 そもそも、消費税率を倍にしても税収が倍になるとは到底思えない。消費税をアップした場合の消費の停滞、停滞による所得の減少。さらに経費の切り詰めによる賃金や雇用のカット。こういった負の影響を真剣に想定しているのだろうか。
 天下りや税の無駄使いなどの構造改革を成し遂げてから消費税をアップして欲しいものである。消費税は一見公平に思えるが、低所得者ほど負担が大きくなる。サンデル教授(ハーバード大学)によると、日本はトップから1%の裕福な者たちが日本全体の富の20%を所有しているそうで、それならば、彼らの富をもう少し社会に還元してもらうという考えもあって良いと思う。(「個人の所得は、社会の仕組み(通貨など)を利用して得られている。社会の仕組みをより多く利用しているもの(富裕層)が相応の税を払うのは当然」という考え方)

 私が学生時代、「勉学に励んでいる?無収入な学生から、年金を集めるのはおかしい」と文句を言ったら、年金係の女性に「今、きちんと納付しておかないと、将来、年金が支給されないことになりますよ」と叱られたが、ちゃんと払ったのに、年金がもらえない、遅れる、減額される可能性が高い。その上、税金をアップして補てんする。…詐欺に近い。
 しかも、年金の下手な運用(国民宿舎などの大甘な運営による財政破綻)による使い込み?……どろぼ○……。
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『謎解きはディナーのあとで』SP

2012-03-30 16:57:09 | ドラマ・映画
 いつも以上に、ハイテンションな風祭警部(椎名桔平)がうざく、事件関係者の三人の女性をくどくシーンなどは、苦痛に近いものがあった。
 さらに玲子(北川景子)の事件と捜査の説明と影山(櫻井翔)の冒険活劇が細切れに挿入されて、グダグダ感が最上級だった。

 実は、これらのグダグダ劇には、全く関係のなさそうな2つの事件が、密接に関係していて、玲子の語る順番による時系列のミスリードが、今スペシャルのミソであった。
 しかし、櫻井翔のファンでないものにとっては、あの活劇は時間の浪費に近いモノがある。確かに、玲子による時系列のミスリードに影山の1週間の留守は必要であるが、それは単に留守扱いで済むところで、冒険活劇はまったく本筋とは関係ない。ただ、それを挿入しないと主役である櫻井翔の出番が少なくなってしまうという事情があるからなのだろう。
 そもそも、影山君は新聞やニュースを見ないのだろうか?世界的に有名な画家、しかも影山自身がファンであったなら、慶山(國村隼)の死を知らないというのはおかしい。
 また、沖縄の部屋の間違いによる玲子の混乱劇も、無理やりミステリーにしただけのように思える。事件の背景にあるものを示すだけにするとか、もう少し整理して欲しかった。
 これらのグダグダのエピソード、細切れに見せられ。その上、ドラマ枠の2時間18分のうち、CMが何度も挿入され(合計25分)更に話が分断され、相当な苦痛を感じた。 しかも、肝心の自殺に見せかけたトリックも、身元確認が記念のリングだけで、被害者・松下慶山の写真も示さないのだから、沖縄で登場した絵描きが慶山であることは見え見え。慶山が生きているとすると、指紋認証システムの密室もなんでもなくなり、謎解きの価値もなくなってしまった。
 さらに、風祭警部の執拗なデートの誘いも、影山が時系列のミスリードに気付く手がかりにされただけで、椎名桔平さんがこの事件の被害者であった。
 本来なら、1時間ドラマ枠でも時間が余る内容を、2時間20分近くつき合わされてしまった……

 とは言え、このドラマ(小説)の一番の見所の「失礼ながら、お嬢様…」の件(くだり)は、楽しめた。
「失礼ながら、お嬢様、お嬢様はいつまで酔っ払っていらっしゃるおつもりですか?そのおつむ、泥酔状態です」
《しばしの間をおいて》
「そうかしら、私は全くのしらふだけど」
と、両手を広げ、まっすぐ歩き、アピール。

「クビよ、クビクビ、クビクビクビ~クビクビ~!」
と声塊り攻撃。影山はバリアで防ぐ。

 さらに、事件の真相を知りたい玲子に対し、
「やさしくて、頼もしくて、いつでも誉めちぎってくれる最高のジェントルマンの執事にお聞きください」と玲子の言葉の揚げ足を取り、いやいや教えを請う玲子に対して、よく聞こえないと言い、
「事件の真相を私に分かるように、説明して頂戴」
と3度も言わせた挙句、
「あ~あ、そういうことでございましたか」
とおちょくる。
「なんくるないさ~」と遠い目で強がる玲子。

 その他に、
「ちょっと、私は麗しさに欠けるってこと?」
と突っかかる玲子に
「いえ、そういうわけでは」
と、言葉では否定しつつ、思い切り頷く影山も笑えた。

 2度のフェイントのエンディングの遊び心も、私は好きである。


 基本的には、こういうドラマは好きだが、2時間20分近くのグダグダ感は辛かった。

【その他、どうでもよい突っ込み】
 4部作というが、朝、昼、夜ときて、4作目が夕方というのは、順番が違う気がする。


【ストーリー】(番組サイトより)
 影山(櫻井翔)が仕える宝生麗子(北川景子)の父、清太郎(高橋英樹)に年次報告のために香港へ旅だったあと、久しく大きな事件がなかった国立署管轄で世界的に有名な画家、松下慶山と見られる焼死体が発見されるという事件が発生する。
 捜査のために駆けつけた風祭警部(椎名桔平)は久々の事件とあって、いつも以上にテンションが高い。焼失したのはアトリエで、焼死体と思われる慶山自身が灯油をまき自ら火をつけたと並木(野間口徹)と山繁(中村靖日)が説明するが、小心な風祭は遺体を確認しようとしない。おそるおそる遺体を確認した麗子が、美大を首席で卒業した際の記念リングを指に見つける。
 アトリエには静脈認証システムが設置されており、本人以外は出入りができないということを知った風祭は、駆けつけていたマスコミ関係者に向かい「これは密室殺人です!」と宣言する。完全な密室ではあるが、静脈認証は生きている本人以外には作動しないことから、殺人ではないのでは?と麗子ら国立署の面々が風祭に詰めよっていると遺書まで発見され、風祭はいよいよ追いつめられる。
 いつものように関係者の事情聴取を終え、麗子が自宅に戻ると1週間ぶりに影山が戻ってきていた。麗子が松下慶山が焼死体で発見された事件の話を影山にすると、影山は宝生家の美術品置き場にある慶山のコレクションを麗子に見せながら、完全なる密室での自殺という状況を疑う。風祭も同様のことを言っていたと影山をからかう麗子。プライドをいたく傷つけられた影山は風祭と同レベルにされてはかなわないと、必ずや謎を解くので事件の詳細をと麗子に迫る。
 一通りあらましを聞き終えた影山だったが、結局のところ松下慶山は自殺という結論に落ち着いてしまう。一段落し、ディナーに戻ろうとした麗子はそこで思い出したように、もう1つの大事件に関して話し始める。その大事件とは風祭警部の提案で急きょ催された沖縄への慰安旅行の話で・・・。
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『平清盛』 第12話「宿命の再会」

2012-03-25 22:44:07 | ドラマ・映画
 それぞれの恋
明子に先立たれ、意気消沈する清盛
 明子(加藤あい)の死で腑抜け状態、しかも朝廷の番犬状態に嫌気がさしていた清盛。鳥羽法皇(三上博史)の時期外れの水仙の要求を拒絶しようとするが、弟・家盛(大東駿介)に悲恋の過去を打ち明けられ、気を取り直す。兄弟仲崩壊の恐れもあったが、清盛、ぎりぎり踏みとどまる。

続・ひとりラブコメ その1
 時子(深田恭子)は清盛邸に通う。清盛の子どもたちと戯れるが、清盛を慕う故らしい。ただ、明子への遠慮もあり、心を押しこめているよう。
 清盛は時子の琵琶を「下手くそ」と止めさせるが、耳に残る明子の琵琶の音色をかき消されたくはなかったからと告げる。しかし、盛国(上川隆也)は時子が来た時の清盛の声に張りが出てくると指摘していた。もしかすると、清盛も時子に惹かれ始め、それ故、時子の琵琶の音に明子への思いが消されていくように感じたのかもしれない。

「もうそなたでよい!…皆、後添えをもらえとうるさい。そなたは俺に惚れておる。子どもたちもそなたになついておる。あとは俺がそなたに惚れればよいだけじゃ」
「あの…何の話ででござりまするか?」
「ええい、わからぬ女子じゃ!俺の妻に…成れというておるのじゃ!」
掴みかかる清盛を振り払い、
「さように失礼な話が、ござりまするか!」
と走り、背を向ける。
「あんまりでございます。光る君と紫の上のごとき恋にあこがれていたのに……どこまでも光らない君!
「あぁ?」
と呆ける清盛に、相撲のぶつかり稽古ごとく体当たり、寄り倒す。

続・ひとりラブコメ その2
 気位が高いが、一途な由良御前(田中麗奈)、ようやく会えた義朝(玉木宏)に「…と父が申しておりました」と相変わらずの虚勢を張るが、本心は見え見え。義朝も既にふたりの息子を持つ(母親は別々)ことをわざと告げるSっぷり。
 由良姫を利用価値ありと、「嫡男を産め」と直球求愛。
 由良姫も一応拒絶するが、義朝の高飛車な押しの強さに、今まで待ち焦がれていたこともあり、
「義朝様、お待ちしておりました。ずっと……ずうっと」
と、簡単に籠絡。でも、言われてみたい台詞だなあ。
 そして、頼朝誕生。

今更な恋心
 待賢門院[璋子](檀れい)の重い病に、取り乱す鳥羽院だが、「今更何を」という感じ。時期外れの水仙所望の馬鹿さかげんに、風紀院長の頼長(山本耕史)の小言を聞きたいところだ。

 ふたつのライバル物語
待賢門院を一方的にライバル視する得子(松雪泰子)
 待賢門院に勝ちたくて、鳥羽院の心や国母としての権力を手に入れたが、待賢門院の心が別次元にあるため、競争にならず、空回りの感が強い。最後は待賢門院が安らかになるよう願っていた。

宿命のライバルであるはずだが
 廊下で口喧嘩とドツキ合い、昔のコント55号やネプチューンの猿芝居を彷彿させる低レベル。
 義朝は水仙を手にさっそうと再登場したものの、宿命のライバルの様を、もう少し格好良く描いて欲しい。


【ストーリー】(番組サイトより)
1145年、出家した待賢門院(檀れい)は重い病にかかる。鳥羽院(三上博史)は取り乱し、待賢門院を慰めるには水仙の花しかない、と季節外れの水仙を探すことを配下の武士に命じる。明子(加藤あい)を失った悲しみに落ち込んでいた清盛(松山ケンイチ)だが、家盛(大東駿介)に励まされ、一門のために水仙を探すことを決意。京の野山をかけまわる清盛の前に一人の精かんな武士が現れる。東国の武者修行でたくましくなった義朝(玉木宏)であった。義朝はすでに水仙を手に入れ、これから鳥羽院に届けるところだと告げる。清盛は宿敵との再会に、闘志をみなぎらせる。  

 時子(深田恭子)の弟:時忠(森田剛)登場!
亡くなった清盛の妻・明子(加藤あい)の親友であった時子は清盛と明子の子どもたちを案じ、清盛の館を訪ねるようになる。それを知った時子の弟:時忠(森田剛)は清盛にある提案を持ちかける。
のちに平家一門の躍進に貢献し、「平家にあらずんば人にあらず」と言ったとされる時忠。注目です。
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マイケル・サンデル 究極の選択 「許せる格差 許せない格差」

2012-03-25 13:00:27 | 日記
また、観てしまいました、『マイケル・サンデル 究極の選択』を
2月19日の記事では「お金で買えるもの買えないもの」でしたが、今回は「許せる格差 許せない格差」でした。

 まず、番組サイトの案内文を

マイケル・サンデル 究極の選択
「許せる格差 許せない格差」 3月19日(月)午後10時~11時13分

あなたは企業の社長である。業績好調で100万ドルの余剰金が生まれたとき、あなたは100人の社員にボーナスをどう分配するだろうか。重役たちか。最も功績のあった社員なのか。それとも社員全体に平等に配分するのか。ハーバード大学のマイケル・サンデル教授があなたに究極の選択を突きつける。
今回のテーマは経済格差。今世界中で経済格差への怒りが噴き上がっている。先進国では景気の悪化で、若者の雇用が真っ先に切り捨てられ、医療や教育など社会保障が削減され続けている。一方で、一握りの成功者による富の独占が進んでいる。「格差」は、経済活動のためにはどうしても避けられない必要悪なのだろうか。それとも絶対に許されないものなのか。ハーバード大学のマイケル・サンデル教授が、日米中の若き知性とインターネット中継で結びながら、多彩なゲストを交え、格差をめぐる難問・究極の選択を突きつける。

出演 ハーバード大学 マイケル・サンデル教授
ゲスト 竹中平蔵 猪瀬直樹 古田敦也 眞鍋かをり ピース又吉



 「許せる格差 許せない格差」というと、硬くて難しそうですが、とっつきやすい事例を上げて導入します。
 AKB48総選挙などの「競争原理」、一方で小学校では順位をつけない徒競走に代表される「平等思想」……「格差」を肯定(必要)か格差をなくす「平等」なのか?という番組冒頭の問題提起。

野球はチームスポーツであり、メンバー全員がチームの勝利に貢献しているのだから、選手の年俸は一律にすべきだ
【一律支持意見】
能力の低い選手がいるからスター選手が引き立つ。いろいろな個性の選手がいるからおもしろい
【実力・収入比例支持意見】
結果を出した人が報われる世界でなければいけない。そうしないと全体が弱くなる。

竹中平蔵(元経済財政政策担当大臣・慶應義塾大学教授)
「私がいなくなったらどうなるか?居る時に比べて、居なくなった時の差額が、自分(選手)の価値であり、それに応じた報酬を求めるべき」

猪瀬直樹(作家・東京副都知事)
「優勝するためにはインセンティブ(意欲)が必要で、年俸でそれを引き出すのが有効である」

古田敦也
「最低年俸が保障されていて(1軍だと1500万円)、その上に能力給があり、そこに差が生じるのは仕方がないこと」

 とサンデル教授は古田氏に一応の結論(現状)を示させ、サンデル教授自身も「市場原理に従って払い、最低賃金の保障はする」とまとめるが、ここまでに留め、次の問題を提起する。

ある社(従業員100人)ヒット商品による特別ボーナス(100万ドル)の分配方法
役員「新製品開発の決断をし、リスクを引き受けたのは役員なのだから、役員10人に50万ドル、残りの50万ドルを残りで均等割りでよい」
開発チーム「開発チームの成果なのだから、開発チームが半分の50万ドルを受け取るのが当然」
一般社員「直接の成果を上げたのは開発チームだが、これは会社全体の利益なので、全社員に平等に分配すべき。役員も開発チームも給料は高いのだから」



猪瀬氏「開発チームに功績があるのだから、報いるのは当然。会社全体に均等割りするのは、会社が伸びない怖れもある」
竹中氏「研究者がどれだけ成果を出しても報われないのなら、他社に流れてしまう」

 これにサンデル教授が突っ込みを入れる
「優秀な社員や有能な野球選手により多くの報酬を与えるのは、一見、道徳的に正しい主張に見えて、実は彼らを引きとめておくための賄賂と考えられないのか?」

竹中氏「それがどうして賄賂になるのか?例えば、古田さんがいなくなれば、球団の収益が減るのだから、それを補うためにお金を出すのは当然。その労働が生み出す価値が、市場で評価されているということだ」

サンデル教授のこの時点のまとめ
「モチベーションのための報酬という考え方に加えて、人一倍貢献している人は人一倍もらう資格がある(倫理的観点)という考え方がある」

学生B「ボーナスや利益を平等に配ってしまったら、みんなが他の人の努力に便乗するようになってしまう」(学生Aは省略)
学生C「一番貢献した人(開発チーム)に報いるべきだ」
学生D「役員が半分得るべき。開発チームは昨年まで赤字を出し続け、今年やっと成功したのかもしれない。将来を考え投資し続けた役員の決断がなければ、今回の成功はなかった」

 サンデル教授「報酬の分配する方向は違うが、どちらもモチベーションや成果主義であると」

学生E「均等に平等に分配すべき。差のある給料でモチベーションは保たれているはず。ボーナスはご褒美のような追加的ものであるべきだ」
眞鍋「(学生Eの意見に乗っかり)平等に分けることによって会社の雰囲気が良くなる」

学生F「ボーナスとは報酬であり、貢献に対する金銭的な見返りという意味がある。今回の場合、全員が同じように貢献したのではなく、役員と開発チームのどちらが貢献したのかの判断は難しいが、貢献度によって分配されるべき」

ここでサンデル教授が現状を説明
「日本の場合、上位1%の富裕層が日本全体の富の20%を所有しているて、アメリカの場合は40%である。この事実は、実際には貧富の差が生じていて、そしてアメリカより日本の方が平等な社会ではないのか?」

学生G「立場によって考え方が変わる。富裕層はより多く貢献したのだからより多くの報酬を貰うのは当然。下のポジションだったら、文句を言うのは当然」

この意見を引き出し、さらに(学生の意見は省略するが)
「社会における所得の格差は不公平なものかどうかを議論してきたが、公平な正しい税制とはどういうものか、富裕層に税金を掛けて、貧しい人との格差を減らすことについて考えてみよう」
と、議論を展開させる。

増税のやり方、
①所得税を増税(累進課税をさらに進め、所得の多い人がもっと多くの税金を払う)
②消費税を増税(国民が平等に負担を分かち合う)


【②の消費税増税を支持する理由】
・①の所得税増税は働くモノのやる気をそいでしまう
<学生の意見>
・政府の再分配が信用できないので利益を強引に徴収される所得税には抵抗を感じる。その点、消費税なら何を買うか選択できるので納得がいく(←まあ、これは所得がある人の考えである)

【①所得税増税の支持する理由】
・そもそも税金の役割は、たくさんお金を持っている人から貧しい人に再分配することのはずなのに、②の消費税で一律に取るのはおかしい
・もっと働いて、もっと稼げばいいじゃないか!
・40%を50%に上げる程度なら仕方がない
<学生の意見>
・消費税は収入の少ない人の方が負担が大きい
・個人の所得は、社会の仕組み(通貨など)を利用して得られている。社会の仕組みをより多く利用しているものが相応の税を払うのは当然。
・富を再分配するのは当然

 さて、この議論の中で、「所得税の累進課税を強くすると、働くモチベーションが薄れ、国際競争で遅れを取る心配が出てくる。そもそも、富は努力をしたから得られたわけで、多く税金を払う必要はない」という意見が出てきた。
 その反論として、「今の富裕層にいる多くの者は、親が裕福でその資産や地位を受け継いだだけに過ぎず、努力の結果ではない」
 さらに、その反論として、「いや、努力によって今の地位を得られたものはたくさんいるはず」(カメラは古田氏を捉える)
 そしてさらに、『得られた成果(富)の要因の一番は運が良かった』ということだと主張する学生が現れた。
 普通の人は、「え?そんなことはないだろう。確かに運、不運はあると思うが、何よりも本人の努力が一番のはず」と考えるだろう。
 他の学生も、彼女に「あなたは今、この大学に在籍しているが、それはあなたの努力の結果ではないのか?」とするどく突っ込む。
「いえ、私は本が好きだったという幸運に恵まれ、たまたま、本を読む環境にいたからだ」
と、切り返す。まあ、かなりこじつけの理屈に思えるが、彼女は続ける。
「例えば、ジャングルの奥地で、非情に頭の良くて勉強をすれば画期的な発明や研究の成果を上げる資質があっても、その人はそれを発揮する機会がない。これこそ運ではないのか」

 古田氏も謙虚で努力家で思慮深い選手であり、私も好きなスポーツ人である。しかし、その彼も、心の中では、自分の今の地位は運もあったが人一倍努力したその結果が反映されているという自負を持っているはず。
 私も常々思っているが、他のスポーツに比べて野球選手は恵まれ過ぎている。もちろん、それだけ、トップを目指す数も多いので、より多くの努力は必要なのも理解できる。ただ、古田氏が野球を好きになったことは、かなりの幸運だったのではないかと。
 その点を、サンデル教授は鋭くえぐる。
「私が戦国時代や、狩猟時代に生きていたなら、全く役に立たない。古田さん、あなたは優れた武士になる自信はありますか?」
 古田氏は納得した顔で苦笑い。無理に反論せず、素直に人の意見に耳を傾けるクレバーな人だと思った。 ここで、面白かったのは、ハーバード大学の学生が、「サンデル教授なら、若者を騙して扇動する立派な悪党?になれます」と揶揄する。爆笑。

 それはともかく、この理論、最初の問題提起の野球選手の年俸についての答えの一つになっている。もちろん、これが正解とは言い切れないが、野球の組織や野球好きの国民性の上に乗っかってプロ選手として成り立っており、それを利用したのだから利益を還元しなければならないという理論を当てはめても良いのではないか?と言えないだろうか。



 ここから先は、疲れてきたので端折ります。(この記事の動機は、人生の成功は運が大きいという理論や野球選手の年俸の話です)
アウトソーシングでの賃金格差は許せるか
 この問題は、異なる2点の問題を抱えていて議論しにくかった。
 ひとつは、安い賃金で他国民を働かすことがいいのかという問題(物価が安いので低賃金でも構わない。同じ労働なのに国が違うだけで賃金が違うのはおかしい。「安くこき使う」という差別思想があるのではないか)。
 もうひとつは、会社自体がアウトソーシングを行うと、社員の首を切らなければならなくなるという雇用の問題。競争に敗れて会社そのものがなくなってしまっては元も子もない。

 そこで教授は、もっと分かりやすく、他国民を自国に呼んで、同じ労働を低賃金で働かせる方法の是非を問う。
 結局、この状況にしても、先の2点の問題は存在しており、議論はやや混乱してしまう。
「同じ労働なのになぜ賃金に格差はあるのか?」という人道主義的視点と、低い賃金を選択するのは会社としては当然であるという自由主義の視点。

 教授が竹中氏に突っ込む
「自由主義を支持する経済学者なら、選択の自由や市場主義を支持するのなら、低賃金でもかまわないという労働者を雇う自由になぜ反対なのか?」

竹中氏「外国で10ドルで売られているオレンジを国内で10ドルで売るのはかまわないが、労働力は他のものとは違い生身の人間が関係している。社会の仕組みとして、それぞれの国家でルールがあり、本来は同じルールであるべきだが実際は難しい。そのルールの中では、「同一労働、同一条件」であるべきだ」
 
 そこで、さらに教授は竹中氏に突っ込む。
「では、派遣労働者も外国人労働者と同じ理屈ではないのか?

竹中氏「正社員は転勤や残業の制約があり、自由な業態を選ぶ権利がある。私が言ったのは「同一労働 同一賃金」ではなく、「同一労働、同一条件」でなければならないと言ったのだ」

 うまい切り返しだが、詭弁に聞こえないこともない。猪瀬氏も竹中氏の言っていることは正しいが、現状としては同一労働でも賃金に差があることは認めなければならない。派遣労働者にチャンスがないという現状も大きいと指摘している。


 いや、疲れますね。
 学生が鋭いなあと思いました。特に、ハーバード大学生は柔軟で視野が広い。上海の復旦大学も現状を冷静に把握している。東京大学は画一的あるいは人道的なものが多く、「これは」という意見はほとんどなかった。頑張って欲しい。

 サンデル教授は、問題にぶつかった時、いろいろな立場のいろいろな視点で物事を考えることが必要だと締めていた。
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『相棒season10』 最終話 「罪と罰」

2012-03-22 10:19:23 | ドラマ・映画
 クローン赤ちゃんを巡る様々な思惑、そして、尊君(及川光博)の退場劇がメインで、推理モノとしては、殺害状況と黒いコートの移動の謎ぐらいで物足りなさであったが、却って焦点がはっきりしてよかったのではないだろうか?
 あと、切羽詰った状況で、尊に右京(水谷豊)が「そばに茜(浅見れいな)さんは居ないのではないか、もし近くに茜さんが居たとしたら、君はそんなむごいことは言えるはずない」と推理する細かさは、あまりに右京らしくて、尊ではないが、苦笑いしてしまった。

★クローン赤ちゃんを巡るそれぞれの思惑
①亡くなってしまった夫や息子の代わりが欲しい茜
②娘・茜の心を救いたい母の気持ちとクローン人間の誕生の研究心と功名心が抑えられない科学者のエゴを持つ嘉神郁子(真野響子)
③信仰心から神を冒涜する行為だとクローン人間の存在を否定する隼斗(窪塚俊介)
④社会的影響を考えクローン人間の存在を隠蔽したい政治的思惑の片山雛子(木村佳乃)と長谷川宗男(國村隼)
⑤クローン赤ちゃんが公表されれば、無事に社会生活が営めないことを危惧し、公表(郁子への立件)を阻止しようとする優しい尊
⑥罪は罪、例外は認めない頑なな遵法精神の右京


 それぞれが強く主張したため衝突が起こってしまった。
 ①の隼斗は、妹の気持ちを理解せず芽吹いている生命を否定しようとしたため②の茜に殺害されてしまった。
 ②の茜にしても、兄を殺さなくても
 ③の郁子は、クローン赤ちゃんの存在をあっさり認めたのは、いろいろ詮索される煩わしさを避けるためや、政治的に罰せられることはないという判断もあったが、クローン人間の誕生を誇りたいという科学者のエゴがあった。
 ④のふたりは、⑥の右京は手ごわいので⑤の尊を利用する。困った立場に居るはずなのに、大して慌てず、他人を利用するのはいかにも雛子らしい狡猾さだ。
 そして⑤と⑥の対立……

★尊と右京の対決(尊の反抗)
 右京は尊の「クローン赤ちゃんの存在が明らかになった後の行く末を案じる気持ち」は理解し、尊も右京の「罪を犯したいかなる者も裁かれなければならないという信念の揺るぎなさ」を理解している。
 しかし、それでも、譲れない今回の思い。
 今回は尊の赤ちゃんを殺すという不退転の決意に、右京が折れた。これは尊の決意の強さによるものではあるが、何より、右京の虚を突いて茜を拉致し先手を取ったということが大きかった。そして、その先手を取らせたのは④のふたり……
 右京は「キミ(尊)に人殺しをさせるわけにはいかないじゃありませんか」と赤ちゃんの命より尊のことを思っての譲歩と告げたが、尊は「そう、僕が殺そうとしているのは人間なんです。怪物じゃない」と切り返す。右京に負けていない。この辺りも、尊の覚悟の強さが感じられる。また、先の右京の言葉は自分の信念より尊の方が大事だとも言っている
 右京も、今回の件で尊の思惑どおりになっても、被害者・隼斗の狂信者まがいの歪められた人物像として騙られるという罪があると示唆する。
 まだ見ぬ、そして、赤の他人の赤ちゃん(洒落ではないです)の為、捨て身の覚悟をする尊、強い信念とあくまで深い思慮をめぐらす右京……ふたりならではの対立だった。

★皮肉な結末
 種々の思惑を巻き込んクローン赤ちゃんであったが、流産。……それぞれの思惑が台無しになる相棒らしい結末であった。(④のふたりは無傷、しかも尊を得る)
 どうせ流産(あまりよい表現ではないですね)するなら、もっと早く起こっていれば、今回の悲劇は起こらなかったのに。

★真の相棒となったが……別離
(バーで)
大河内「資格が要るのか?特命係は」
尊  「杉下さんが大事にしているモノを、踏みにじったというか……」
大河内「わからんなあ」
尊  「何でもいいから、俺をどこかにやるよう、人事にかけ合ってください」
 いつも、なんとなくおかしな雰囲気になる二人だが、今回は深刻。やたらでかいグラスが印象的。ここでは、尊は右京を裏切った意識から異動を願っていた。大河内に対しては「俺」と言うんだ。

(特命係の部屋で)
右京「君はそれが正しいと信じて罪を犯そうとした…心情的にはキミの訴えは良く分かります。しかし…」
尊 「罪は罪…。犯した罪は償わなければならない」
右京「断じてそう思っています。なのに、キミを説得することができなかった。…これは僕の罪なのでしょうねえ」
 この言葉に、ここまで正面の一点に視線を固定していた尊だが、驚いたように右京を見る。


尊 「お先に、失礼します」
右京「ああ、もうひとつだけ。………僕はキミを追い出すつもりはありませんよ。そもそも、資格などと言うものはありません。人事にかけあっても、無駄だって仰っていました」

 複雑な表情を浮かべ、軽く頭を下げ、名札を裏に返す尊。
 「か~ん」と軽い木の音がやたらと響く。別れを象徴する音か。

 この音の演出は、よく分からない。
 別れを暗示させるのなら納得だが、右京の言葉は、尊の行動を肯定するものではないが、尊の信条や行動を容認し、相棒と認めたものだったと感じられた。また、尊の複雑な表情も、最後はやや嬉しそうに見えたし、異動の辞令が出た後は、大河内や尊の意図しない異動だったようであるし、長谷川に対しても「動く気はない」と。
 真の相棒誕生のはずだったが……

 ならば、あのシーンの「か~ん」には、異を感じてしまう。


 「尊の相棒最終回」としては、非常に見ごたえのある最終回だった。

ラストシーン
「送ります」
「やめときます。ようやく、ひとりに慣れてきたところですから
「では、またいつか、どこかで」
「ええ、じゃあ」

並木道、ひとり歩く右京の横を、クラクションを鳴らして走り去っていく尊。

 ぱらぽろぱらぽろぱらぽろぱらぽろぱらぽろぱらぽろ♪
 ぷ~わ~ぷわわわ~わ~ぷ~~わ~わ~わ~~ぷわわわ~ぷ~わ~わ~ぷわわわ~~ぷ~~わ~わ~♪
 ぷじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃ♪
 ぷじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃぷわ~~~ぷわ~~~♪
 相棒の本気モードのエンディングテーマ(平仮名で書くと、間抜けだ)

 
【ストーリー】(番組サイトより)
シーズン10もついにクライマックス!
神戸尊が特命係を卒業する最終回は絶対に見逃せない!

バイオテクノロジー研究所の主席研究員・嘉神郁子(真野響子)が、文科省に呼び出され、娘の茜(浅見れいな)を使いクローン人間を作っていることを認めた。
何者かが告発文を文科省に送り付けたらしいが、クローン人間が誕生するというのは本当なのだろうか?

娘の茜は、半年前に夫と5歳の息子を事故で亡くし、自殺未遂を起こすほどのショックを受けていた。
そんな失意のどん底にある茜に頼まれ、やむなくクローン人間の制作に着手してしまった郁子。
郁子の息子で茜の兄でもある隼斗(窪塚俊介)だけは茜が身ごもっているのがクローン人間だと知っていたが神への信仰心が強く、たとえ母親や妹であろうとも、クローン人間を作ることは「神への冒涜」だというのだ。

しかし、そんな隼斗に対して郁子は勝ち誇ったように言い放つ。
「ママは捕まらないと思う」と。
事実が公になれば、国際的な問題となってしまう。
そんなことになるぐらいなら、日本国家は事実を隠ぺいするはず…。
強気な母に驚きを隠せない隼斗だったが、事実、隼斗は片山雛子(木村佳乃)とあの長谷川宗男(國村隼)に首相官邸に呼び出されてしまう。
代議士の雛子は現在は総理補佐官を務めており、元警視庁副総監の長谷川は、警視庁人質籠城事件(「相棒-劇場版II-」より)を受けて警察庁長官官房付きという閑職の身分にいた。
「君は今後一切このことを口外しないこと」と言われクローン人間のことを口止めされてしまう。

やり切れない隼斗は公園にやってくると、突然大声で演説を始めてしまう。
「あと数カ月でこの日本に、クローン人間が誕生するんです!」
そんな奇行に誰もが耳を貸そうとしない中、偶然通りかかった右京(水谷豊)と尊(及川光博)は顔を見合わせ…。
事件に興味を抱いた右京と尊は、やがて真相へと近づくのだが、その解決方法をめぐって2人は…。

右京の相棒として3年間特命係に在籍した尊が特命係を卒業する大変革が起きる最終回、再登場ゲストも交えた壮絶なストーリーの結末は絶対に見逃せない!

ゲスト:真野響子 浅見れいな 窪塚俊介 木村佳乃 國村隼
脚本: 輿水泰弘  監督:和泉聖治
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『ストロベリーナイト』 最終話「ソウルケイジ 後篇」

2012-03-20 23:04:40 | ドラマ・映画
 事件の真相はほぼ予想通り。耕介(濱田岳)と中川美智子(蓮佛美沙子)が、今回の殺人にどれだけ関わっているのかが不明だったが、耕介が美智子を何か(戸部)から守ろうとしていた為、ふたりが戸部(池田鉄洋)殺人に直接関わっていないことは推測できた。
 しかし、耕介の工具に着いた血を拭う様子や、切断された胴体の写真を高岡だと証言したことから、薄々高岡が加害者側でないかと気づいていたと考えられる。

今回のテーマは親子愛
 高岡(石黒賢)の父性は誤った方向に進んでしまったが、腕を斬り落とすという凄まじいものだった。
 高岡の凄まじい愛が玲子の心のわだかまりを解き、母親を抱きしめ、自分は強くなったから心配しないでと、安心させるに至った。
 日下も高岡に影響されたかは微妙だが、いじめに遭っている息子の困難な状況に正面から向き合おうとする。(単に、事件が解決したからかもしれない)


 面白かったが、前後篇の2話構成(後篇は拡大版)の方が良かったように思う。親子相のテーマがあったとはいえ、事件の真相は中篇でほぼ見えてしまったので、間延び感が強かった。
 最終回としての不満もある。高岡の愛の凄まじさに感化されたと先述したが、玲子は事件の真相を解明、証明するのに一生懸命で、そういう描写は薄かったように感じる。
 最終回だというのに、姫川班の他のメンバーは存在が薄かったのも残念だった。


【その他の疑問点など】
・高岡が犯行後、ホームレスたちにお近づきのしるしに金品を寄与したが、これは、玲子が高岡の居所に到達するためのヒントのためだけの行為に思える。せめて、金品の代わりに手当てを頼むとかなら納得できる。そもそも、高岡が金品を持っていたとは考えにくい。
 犯行の偽装をするのが精いっぱいのはずで、ブルーシートの小屋は誰が作ったのだろうか?
・高岡の切断された左腕に戸部の血を染み込ませるという偽装工作はかなり苦しい。第一、そういう知識を高岡が持っていたとは考えにくい
・最低な男・戸部を愛する小林実夏子(霧島れいか)って……
・ガンテツ(武田鉄也)は必要なかった

【ストーリー】(番組サイトより)
姫川玲子(竹内結子)は、発見された胴体が戸部真樹夫(池田鉄洋)のものだと橋爪俊介管理官(渡辺いっけい)に進言。戸部は過去の出来事で高岡賢一(石黒賢)を脅していただけでなく、三島耕介(濱田岳)にも害を及ぼそうとしていたと玲子は推測。そのため高岡が戸部を殺害し、自ら姿を消すことで被害者を装ったと続ける玲子だが、橋爪は受け付けない。玲子が反論していると、耕介が高岡の遺体確認に来た。日下守(遠藤憲一)の付き添いで胴体を確認した耕介は、高岡のものだと証言。捜査は再び戸部の捜索へと戻ってしまう。

玲子は國奥定之助(津川雅彦)に手首と胴体の 再鑑定を 求める。すると國奥はそれぞれが別人のものである可能性を示唆し、科捜研への連絡を約束してくれた。さらに、國奥は胴体の持ち主は感電死したと玲子に教え る。一方、日下は戸部の愛人、小林実夏子(霧島れいか)を訪ね、胴体の写真を見せていた。

中川美智子(蓮佛美沙子)を訪ねた玲子は、戸部から酷い目にあっていたことを告白させた。また、美智子は耕介が自分の父親が事故死ではないことを 教えてくれたのが本当の出会いだったことも打ち明ける。耕介は戸部のことを何も知らないと訴える美智子だが…。

捜査の禁を犯して胴体と手首の再鑑定を依頼した玲子は、橋爪に激しく責められる。そこに、日下が実夏子の証言をもたらし…。
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『平清盛』 第11話「もののけの涙」

2012-03-20 10:54:14 | ドラマ・映画
 タイトルの「もののけの涙」、得子(松雪泰子)のどろどろの権力欲、白河法皇の血をひく平清盛(松山ケンイチ)と崇徳天皇(井浦新)の対比……この脚本家(制作サイド)は、こういった宮廷のドロドロ劇場を描きたいらしい。
 主人公サイドの清盛の妻・明子(加藤あい)の死も、明子のつつましさと優しさ、夫婦愛も描かれていたが、ドラマを通じての流れは前者(どろどろ・血の因縁)にあるため、後者(夫婦愛)が添え物のように感じてしまった。


★そもそも、ナレーションが良く分からない。
 最初に得子の陰謀についての事前説明(女性アナウンサー)があり、その後、源頼朝(岡田将生)による義清出家に関する語りが続く。その後、璋子(檀れい)と堀河局(りょう)が義清について語り合い、主題曲が流れる。
 これは変。先週の終わり方からすると、義清の出家から始まるべきだ。『平清盛』なら冒頭は義清出家の話、主題曲、清盛と崇徳帝(井浦新)との対面と続くべきで、得子の野心(陰謀)云々の語りは入れないか、どこか適当なシーンで入れるべきであろう。
 得子の野心をどうしても冒頭に入れたいのなら、得子の野心のナレーションの後主題曲、そして義清出家の語りとするのならまだ納得できる。
 とにかく、得子の野心を脚本家は宮廷のドロドロ絵巻を一番に描きたいらしい。そろそろ、それに、いいかげん「もののけ」から離れて欲しい。視聴離脱も本気で考える時期かもしれない。取りあえず保元の乱までは様子を見ようか。

★野心ギラギラ、ひとり浮いている感の得子
 院政で政をしようと目論んだ崇徳帝を嵌めた件は面白かったが、メインであるらしい得子の野心、ひとりだけギラギラ燃えていて浮き気味。どうせなら、得子や璋子をとりまく貴族(藤原摂関家や新興貴族)などの勢力争いなどを描いて欲しい。
 そもそも院政はどういういきさつでこの制度が生まれたか、上皇と天皇の力関係など詳細が分からないので、どうもピンとこない。この辺りはドラマ初期にしっかり描くべきではなかったのだろうか。
 聖人と化した璋子(檀れい)も変わり過ぎ。(天然と言えば天然だが)
 
★対照的な純愛とホームドラマの清盛家
 宮廷のドロドロ劇場とは対照的な清盛一家。優しく気が利き控え目な明子、明子に心酔する清盛、さらに明子に甘える息子たちとほのぼのシーン。……そして不治の病にかかり、明子との悲しい別れ。
 しかし、悲しみのあまり読経の効果がなかったと、僧侶を蹴り飛ばす清盛の様を「もののけの如く生きた白河院の血が清盛に流れていることを、育ての父・忠盛(中井貴一)にいやおうなく思い出させた」と語り(ナレーション)が入るのはどうなのか?
 このシーン、清盛の情けの深さを表すシーンだと感じたが、脚本家はどうしても「もののけ」と結び付けないと気が済まないようだ。
 それにしても、思い切り蹴りをいれられていた僧侶、大丈夫だったのだろうか?

★ひとりラブコメ1 「時子の巻~台無しの大便のどけ男の光らない君~」
 清盛との再会(三度目の出会い)に心を揺らす時子(深田恭子)だが、「お初にお目にかかる」とあいさつされ、「妙な女子(おなご)」とまで言われてしまう。

★ひとりラブコメ2 「由良姫の巻~義父に八つ当たり~」
 義朝(玉木宏)の帰りを待ちわびる由良姫(田中麗奈)、恋しさゆえ、為義(小日向文世)に八つ当たり、そして、寂しさに涙を流す。おろおろする為義と鎌田通清(金田明夫)。
 なぜ、由良姫に叱責されるのか分からない為義の様も面白かった。

★ひとりカヤの外、義朝
 強奪まがいに勢力(精力)を伸ばす義朝だが、「カヤの外」の感が強い。
 次週の予告で、「清盛、生きておったか」と呼びかける義朝だが、そりゃ、お前のことだろう。


【ストーリー】(番組サイトより)
 内裏に呼ばれた平清盛(松山ケンイチ)は崇徳天皇(井浦新)に、佐藤義清(藤木直人)が出家した際に詠んだ歌を伝える。清盛は崇徳帝と同じく白河院(伊東四朗)の血をひく宿命を背負ったが、自分なりに面白く生きていくと告げる。
 1140年、崇徳帝に待望の皇子・重仁が誕生する。崇徳帝は帝(みかど)の座を重仁に譲りたいと、父である鳥羽院(三上博史)に表明。しかし得子(松雪泰子)は、崇徳帝を言いくるめ、自らの子・躰仁(なりひと)に帝の座を譲ることを約束させる。
 翌1141年、躰仁がわずか3歳で近衛天皇として即位。しかし譲位の儀式で崇徳帝は、躰仁に自分の養子としてではなく、弟として位を譲る形式になっていることを知る。弟に譲ったのでは上皇として院政を行うことができず、だまされたと知った崇徳帝は怒りをさらに募らせていく。出家して法皇となった鳥羽院が引き続き政治の実権を握ることとなった。
 1142年正月、皇后となった得子の勢いを前に、にわかに平氏一門は騒がしくなる。今後平氏は誰に忠義を尽くすべきなのか──。清盛は答えの出ない議論を、「くだらぬ」と一蹴。 そんな兄に家盛(大東駿介)が食ってかかる。そこで宗子(和久井映見)、明子(加藤あい)、家盛の妻の秀子(海老瀬はな)が、新年を祝う演奏を開始。3人の奏でる和琴(わごん)、琵琶、笙(しょう)の調和を元に忠盛(中井貴一)は一門の結束が大切だと話す。
 後日明子は、貴族の娘たちに琵琶を教えることに。助手として駆り出された明子のかつての教え子・時子(深田恭子)は、そこで清盛と再会する。そんな中、明子は琵琶の生徒の侍女・波子(岩田さゆり)を見つめる盛国(上川隆也)の視線に気付き、2人の縁談を進める。清盛は、明子のこまやかな気遣いに感心する。
 そのころ、東国にいる源義朝(玉木宏)は相模(現・神奈川県)の波多野一族を家来にするなど、地域一帯の武士の多くを配下におくほどに武名を高めていた。三浦一族の娘との間に義朝の長男・義平が生まれ、波多野一族の娘との間に次男・朝長が生まれる。京では由良姫(田中麗奈)が義朝の帰りを待ちわびていた。
 台頭する得子の陰で、すっかり権勢を失った待賢門院璋子(たまこ・檀れい)は、ある日、得子に呼び出される。待賢門院に仕える者が得子を呪詛(じゅそ:呪いをかけること)したというのだ。得子の陰謀と悔しがる堀河局(りょう)だが、待賢門院は鳥羽院や崇徳院を苦しめ、義清を出家に追いやった罪深き自分を得子が救ってくれていると説き、堀河局らとともに仏門に入る。
 ある日、清盛に大事件が起こる。神社参詣の帰り、参道にうずくまる物乞いを介抱した明子は疫病にかかってしまう。治せる薬はないという薬師の言葉に清盛は動転。感染するおそれがあるため、介抱することも許されない清盛は、僧を呼び一心に祈りつづける。そんな清盛に、見舞いに訪れた忠盛や宗子たちは声をかけられない。やがて目をさました明子に、ふたりで海を見る約束のためにも死んではならないと清盛は呼びかけるが、明子は清盛のお陰で十分楽しませてもらったと告げ、息をひきとる。清盛は我を失い祈とうする僧たちに襲いかかるが、盛国に止められ「みなが健やかに生きる国を殿がつくりなさい」と諭される。一方、その清盛の姿を見た忠盛は、「もののけ」と言われた白河院の血が清盛に流れていることを改めて気づかされていた。
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福井県職域団体対抗将棋大会

2012-03-19 21:31:05 | 将棋
 通称「職団戦」、この記事を書くに当たって、正式名称を書こうとして、ハタと止まりました。福井県将棋職域団体対抗戦?福井県職域団体将棋対抗戦?……ちょっと違うなあ……福井県職域団体対抗将棋大会でした。
 参加資格は、県内の同一の会社、官公庁、学校の構成員で1チーム3名(2名でも可だが、不戦敗1が確定し、ふたりの内ひとりでも負ければ、チームは負けになる)で編成する。職域団体となっていますが、学生も学校単位で参加でき、家族単位でも参加できるということです。
 という訳で、私も福井大学時代に参加したことがあります。あの頃は将棋人気があり、(たぶん、職場の昼休みやレクレーションで将棋が良く指されていたのではないでしょうか)、A~D級のクラスに分かれて、全部で100チームを超える参加があったと記憶しています。今年の参加は確か18チーム(A級7チーム、B級5チーム、C級6チーム)だったかと。
 将棋の人気自体はこの参加数の減少率ほどは衰えていないと思います。確かに、将棋を指せる(ルールを知っている)人の率はかなり下がっているとは思いますが、羽生名人(敢えてこの名称で呼びます)が登場して以降、世間の将棋に対する認識は好意的になってきていると思います。
 この時期、年度末で何かとあわただしいしく、3人を揃えるのが難しいのと、そもそも職場で将棋を指す環境がないのかもしれません。

 それはともかく、私が教えている武生南小学校の3人も、揃って将棋を指すのはこの3月でおそらく最後(朋樹と裕貴は中学進学、仁は転校)。
 最後の団体戦ということで、参加(C級)に踏み切ったのですが、小学校の参加は南小のみで、苦しい戦いとなりました。私は仕事が一段落してから会場に行きました。その時点で3局目に入っていて、対戦表を見ると、0-3、0-3と辛い状況。3局目の局面を見ると、朋樹は敗勢、仁も駒損が大きく勝ち目はなさそう。裕貴は桂得で、玉形は堅いくはないが、相手の居玉と比べるとかなり安定している。が、まだ、勝ちが見える段階ではく勝利への道のりは遠そう。ほどなく、朋樹、そして仁が投了。裕貴は歩を使って相手の守備銀を動かし、と金を作り、そのと金を足がかりに、得した桂馬を金と交換し、優位をじわじわ拡大。歩を使ってと金を作るなんて、普段は素通りしそうなところである。ちょっとびっくり。
 その後も、厳密にはやや間違えてはいるものの、差をキープして終盤に。相手の残り時間も少なくなってきている。これは、いけるかも……
 その後、決め手を逃がしたり、飛車取りの対応を誤って飛車と金を交換することになったが、依然敵玉に迫っており、差は縮まってはきたが、勝利には近づいている。
 しかし、金を只で取られ、逆転模様。しかし、敵玉は薄く、ここまでの相手の指し手から考えると勝負はまだまだ分からない。
 案の定、指し手は怪しく、棋勢は揺れに揺れ、揺れながら徐々に敗勢に向かっていく。しかし、このまま普通に負ければ……将棋は負けであるが、詰まされるまでにはまだ手数が掛かる。しかし、受け方を誤り、簡単に、しかも分かりやすい必至が掛かってしまった。

 まだまだ手数が掛かると思っていたが、6七銀と打たれてあっと言う間の必至。しかも、全く紛れようがない。受けるとしたら▲7八桂しかないが、△8七銀と駒を足されると逃れようがない。もう少し、もう少しだけ複雑な必至だったら、相手は10秒ぐらいしかなかったので、時間切れで勝っていただろうに。それにしても、頭に銀を打ってくださいというような6八の角の配置、不運としか言いようがない。しかも、駒がたくさんあれば、無駄な王手ラッシュで勝つことも可能だが、持ち駒が桂しかなく、盤上の駒も何故か王手で迫りにくい配置だった。ただ、無駄な王手のラッシュをして時間で勝とうとしたら、私は止めさせるつもりではあったし、裕貴はそういうことをしないと信じていた。

 まだ2局あるので、チームの勝ち点はともかく、1勝して欲しい(できれば全員)。
 4局目、前局の敗局が響いたのと慣れない相振り飛車ということもあり、指し手に脈絡を欠き惨敗。朋樹も劣勢を耐え続けたが、力尽きて投了。仁も劣勢から辛抱できず自爆に等しい手順で敗局。
 終局の数手前、仁の玉は必至が掛かっており、相手の玉は詰まない。指すとしたら、相手の龍を取って詰まされるか、寄らないのを承知で角を切って形を作るかという局面。ここで、仁の残り時間は12分。そこで、10分考え、玉砕の順を選ぶ(角を切ってもどうにもならないのは2、3分考えれば分かる)。そして、5手後もはや王手もできない状態で、2分考え時間が切れた。
 「そういうのは、粘ったとか頑張ったかとは言わない。醜いだけ。相手の龍を取って詰まされるのが将棋というもの」
と、叱る。


 将棋を知らない母さんの息子さんのKくんの将棋も1局観ました。
 既に最終盤、相手が苦し紛れに角で王手したところ。合駒をどこにするか?……小考後、自分の飛車の利きに歩を打った。自分の飛車の利きを止めてしまうので、少し打ちづらいが、相手のなけなしの角はその歩によって全く封じ込められてしまう。自分の飛車は筋を変えれば活躍は容易であるし、その飛車を活用しなくとも充分戦力は足りている。迷いなく歩を打ったことに、K君の充実ぶりが感じられた。
 Kくんから「大会には出ないんですか?」と尋ねられました。どうしようかな~。


 さて、最終局。
 手拍子で指してしまう朋樹には「20分は考えろ。そして、できるだけ攻めよう」と。
 朋樹は三人の中で最も芯が強く、気も強い(ビビらない)。しかし、それでいて辛抱強い。ただ、辛抱強過ぎて、受けがちになってしまう。せっかくの飛車も自陣に打って守ってしまうことさえある。しかも、その飛車は守りにあまり役に立たず、目標にされることが多い。それでも、根気強く受け続ける根性は凄い受け続け受け切り、そして最後に一気の寄せ。最初から攻めろよと思うことがしばしば。ちなみにバスケ少年。

 まじめな裕貴は、勝負を重く考え過ぎて消耗してしまうことが多い。「今日は冴えてるから、さっきの調子で大丈夫」と。
 読み抜けが多いが、将棋の方向性(大局観)は、3人の中で一番確か。ただ、その大局観に読みが追いつかないことがまだ多く。真面目さゆえ、勝ちにくい気がする。ちなみにバレー少年。

 他の二人よりは2学年下の仁。筋に明るく、「次の一手問題」など派手な手はすぐ見える。独特(独善)の感覚が強いので、「将棋の正道を考えて指せ」と。
 年下だが、将棋を覚えたのは一番先。他の二人より、ほんの少し強いので、大将を任せられた(押しつけられた)ようで、少し荷が重かった。手は見えるが、視野が狭いので、彼の将棋は遊び駒が多い。
 自己顕示欲が強いので勝負向き。親父ギャグまでも届かない低レベルのギャグを飛ばし、ひとりで受ける強者。いじられやすいが、根はやさしく、素直なやつ。

 朋樹は調子が悪かったなあ。もう少し、指せるはずだが、不出来な出来だった。
 仁は序盤で失敗、終盤、勝負形に持ち込むが、開き直りが出来ず、敗局。形勢が悪い時は、ぎりぎまで踏ん張り、どこかで開き直って勝負に出なければならない。その見極めが難しい。
 裕貴は序盤不利だったが、勝負勝負と挑んでいるうちに混戦に。今日の裕貴は踏み込みが良く、手が常に敵玉に向かうのが素晴らしかった。時々、間違えるが、手の方向がぶれないので、致命傷にならない。
 やや、攻めあぐんだかと思われた局面。

 ここで相手が△6四角と攻防の角を放つ(放ったつもり)。次に△3六桂や△3六歩の狙い。しかし、これが守りに利いていた飛車の利きを自ら遮ってしまう大悪手。▲7四銀まで、終局。………勝つ時はこういうものなんだな。裕貴が銀をつかんだ時は嬉しかった。
 裕貴、嬉しい1勝。三将という一番楽なポジションだったとはいえ、今日の出来は一番良かった。おめでとう。
 他の二人も残念だったが、よく頑張った。

 これが最後……ではなく、実は、昨日来れなかった中学生二人を含め、5人でお別れ合宿が26、27日にあります。それがあるので、最後という気がしなくて、明るく解散。来週は頑張らねば。
(昨年度まで、公民館で将棋教室を行っていました(大人を含め20人弱)。いろいろ多忙になったため、公民館での将棋教室は終了しましたが、5、6人ならということで、この1年は自宅で将棋会を開いていました(毎月、第2、第4水曜日)。公民館で将棋教室を開いたのが8年前、「8年間も」なのか「8年間しか」なのか、よく分かりませんが、と言うより「8年間だったのか、7年間だったのか、9年間だったのか」さえ、よく分かりませんが、「よく続いたなあ」とも「あっという間だった」とも感じています。
 来年度はどうするのか未定です。将棋に関わる(教える、指す、大会の手伝い)ことは続けるつもりです。今回は、ここ数年の主要メンバーと一区切りがついたので、ちょっと、センチメンタルになってしまいました。

【補足】
 子どもたちの応援に行ったその日は、非常に疲れが残ります。
 大概、劣勢の時が多く、その局面で何とか逆転できそうな勝負手を必死で探します。
 でも、その通りには進まない。そして、また、勝負手を模索します。しかし、違う手を指す。
 ああ、ダメかと思っていると、相手も間違え、望みが出てきて、また、良くなる順や、逆転の順を探す。ところが、そうは進まない。これを同時に何局も繰り返すのです。
 一番疲れるのは、勝ちそうな時。これで勝ったかと思うと、さにあらず……
 逆転の手を模索するのも疲れますが、勝てそうな将棋を見るのは力が入り、ドキドキします。

 本人たちも一生懸命指すので疲れますが、こちらはその人数倍疲れます。たぶん、読んでいる量も数倍以上ですし。
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震災がれきの受け入れについて

2012-03-15 23:14:26 | 時事
 静岡県島田市が東北地方以外では、東京都に次いでがれきの受け入れを正式に表明しました。
 「東北の被災した皆さまの痛みを少しでも分かち合おうという思い」と市長は述べていました。視聴の真意だとしたら、拍手を送りたいです。
 と言っても、受け入れる地元の人々にとっては心配でしょう。実際、3か月前にこの意向を表明したところ、地元の方から猛烈な反対を受けたようです。特に処分場付近には茶畑があり、農家の方は、たとえ実害がなくても風評ほがいが心配であると。
 また、こういった産業的な心配以外でも、(この地域の方々に限らず)子どもへの影響が心配という声が大きいです。
 そこで、市は実際にがれきを焼却処分して、がれき、焼却灰、排ガス、さらに周辺の放射線量を測定したところ、一般のごみだけを燃やした場合と変わらなかったそうです。
 また、自治会長連合会も自主的に現地に訪れ、被災地の厳しい現状やがれきの放射線量を測定し、がれき受け入れに賛成し、協力していく考えを市長に伝えたとのことです(今月6日)。
 一方、汚染や風評被害を心配し、受け入れ反対の市民グループは14日に、処分場周辺の土壌でも測定することや、市民への説明会を開催するよう市に求めたようです。
 市民グループの共同代表者は「安全性が確認されれば、受け入れてもよいが、環境汚染の可能性が高いと思うので、しっかりした測定の仕方で、然るべき方法で測定してをしていただきたい」と述べています。
 この市民グループがどういう方たちの集まりかは不明ですが(そもそも市民グループの礼儀が良く分かりません)、今回の測定結果は信用していないようです。確かに、測定値は安全でも測定方法を吟味する必要はありそうです。
 しかし、現実に被災地にはそういったがれきがあふれています。その中で生活している被災地の方々の事を考慮すると、市民グループの考え方には賛同できません。
 がれきがあふれている状態の被災地の方々は、安全ということを信じて(疑っているかもしれませんが)生活しているわけです。もし、がれきが安全だとすると、被災地の方々も、がれきを受け入れる方々にとっても、許容できるということになります。
 そして、もし、がれきが危険なものだとすると、受け入れ拒否は当然と主張できるかもしれませんが、だとしたら、被災地の方々の危険性は考えない(見ないふり)をするということになります。
 市民グループの定義が良く分からないのですが、市民グループの「市民」は、一般的市民、つまり日本のどの市民にとっても当てはまるような公共の「市民」という意味で活動するグループだと思っているのですが、今回ニュースで登場した市民グループの「市民」は、特定の地域での意味だということになります。
 受け入れ反対という気持ちは良く分かりますが、実際に現地まで行って状況を把握しようとした自治会長連合会を私は支持したいです。

 「他人事だから、そういう偉そうなことを言えるんだ」と反論されるかもしれませんが、私は受け入れる覚悟は持っています。福井県は原発銀座と言われる最も原発が多い県です。福井で原発事故が起きることを考えると、福井県は率先して受け入れるべきだという打算もありますが、今回の災害は日本全体で受け止めるべきだと思っています。
 風評被害という安全性とは別の次元の問題もあり、農家の方々にとってはより深刻な問題ですが、先の市民グループの方々が、もし、深く考えないで反対しているだけだとしたら、その考え方自体が風評被害を招くモノだと考えます。
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『ストロベリーナイト』 第10話「ソウルケイジ 中篇」

2012-03-14 23:08:33 | ドラマ・映画
★徐々に明らかになっていく事件の全貌、そして、高岡賢一と三島耕介の絆
 高岡(石黒賢)は高岡ではなかった。では、高岡を騙っている男の正体は?……
 男は地上げの土地売買のため、所有者が自 殺しては事が上手く運ばないため、男を偽の高岡に仕立てた。男の正体は13年前に交通事故を起こした内藤和敏だった。
 その事故で長期入院の息子の治療費が必要で、真の高岡の自 殺を内藤がが自殺したと見せかけ保険金を取得したと推測された。
 この2件に関わったと思われるのが戸部真樹夫(池田鉄洋)で、現・高岡と戸部がもめて高岡が殺害されたのではないかと……
 ところが、実は殺されたのは……次週に続く。

 真相が徐々に見えてくる玲子(竹内結子)であるが、それに並行して、高岡と耕介(濱田岳)の親子より深い関係が断片的に追想されている。そして、耕介は父の真相を知ってしまう。
 高岡の真意は見えない部分もあるが、耕介への愛情は本物に見えるし、耕介も彼を慕っていて、暖かい絆が感じられる。この親子の絆が、テーマとなっているようで、父の死の真相を知ってしまった耕介、知られてしまった高岡との心の機微が最終回の見所であろう。
 ただ、視聴者の目線での玲子の捜査に加えて、追想シーンも挿入されるので、視聴者としては玲子よりも先に真相に到達してしまうのが難点か。
 さて、胴体の写真を見た玲子は、この胴体が高岡のものではないと気付く。何故、気付いたか?……玲子の鋭さではあるが、事件を玲子と共に追っていた視聴者にも分かるはずである。あ、それと、高岡の居所もあそこだろうなあ

★玲子と日下
 玲子は直感重視でそれに突き進む捜査、日下(遠藤憲一)はすべての事象を調べ上げその事実を総合的に考え結論を導き出す捜査。
 対照的なふたりの捜査であるが、日下自体は玲子を認めている。ただ、勘を重視する捜査に、過去の自分の過ちを重ねて、確証を掴むよう忠告、あるいは捜査を指示しているように感じる。
 実際のところ、この2つの捜査方法を併用しながら進めるべきであろう。将棋と関連させて考えてしまうが、日々の実戦・研究で培った勘は、ある程度信頼できる。その勘に従って読み進めた方が効率が良い。しかし、実戦にはその勘を無効にしてしまう局面が存在する。なので、局面を広く捉え検証するという作業も大切になってくる。
 そういった判断をするのが監理官の腕の見せどころで、捜査や鑑識で上がってきた情報を分析し、予断を持たずに判断し捜査の指示を出すはずの立場である。橋爪管理官(渡辺いっけい)は非常の残念な監理官である。
 今泉係長(高嶋政宏)が、日下守(遠藤憲一)に13年前から現在の高岡を、そして玲子にはそれ以前を捜査するよううまく指示し、それが戸部で交差するのが面白かった。

★かなり無理がある事件の真相
 まだ、全部が明らかになっていないので、言い切ることはできないが、13年前のすり替わりに関しては、実際問題としてはかなり無理がある。
 他人に成り代わるというのは大変である。身寄りがなくても、どこかで本人を知る者が疑問を持ってしまうことがありそうだ。特に、この事件の場合、土地売買に絡むことなので、チェックが厳しいはずである。
 さらに、内藤の自 殺偽装に関しては、更にチェックが厳しいはずだ。警察、保険会社、内藤の交友関係は広いと思われる。事故ではなく自 殺ならば、警察も少なくとも検死や身元確認の裏は取りそうなものである。保険会社もおいそれとはごまかされないと思う。
 戸部が関わった保険金詐欺もあれだけ重ねれば、保険会社が怪しむはずだと思う。

★日下の夫婦論
 (夫婦は)他人同士が一緒になってコツコツ角をぶつけ合って、お互いに綺麗に角が取れて、お互い包み合うようにひとつのボールになる。子どもが生まれたら、そのボールに包み込んで、家族って言うボールが大きくなっていく。(丸いボールゆえ)なかなかうまくいかなくて、妙な方向に転がってしまう。
 的を得ているか(的の真ん中を射ているか)は不明だが、うまい例えである。

★保さん(宇梶剛士)の言葉
[娘のために死ねるか?]の問いに、
 そりゃもちろんと言いたいところだが、そういう気持ちがあっても、娘のために生きて支えてやりたい

[高岡は重い十字架を背負ってまで、なぜ耕介を愛することが出来たのか?]の問いに
 笑顔…じゃないですか。子どもの笑顔は、理屈なんか吹き飛ばしてしまう。ただただ心にしみて、愛おしくて仕方がない。

 元暴走族の総長の宇梶さんが言うと、説得力があるなあ。

★母親の自責の念を重たく感じる玲子
 いい加減、大人になっても良いのでは?

★残る疑問
・耕介は、今回の殺人にどれだけ関わっているのか?知っているのか?戸部を探していたので、直接関与していないと考えられるが。
・中川美智子(蓮佛美沙子)は何に怯え、耕介は何から彼女を守ろうとしているのか?
 

【ストーリー】(番組サイトより)
姫川玲子(竹内結子)の捜査で、工務店を営む高岡賢一(石黒賢)が本当の“高岡賢一”ではないという線が浮上する。高岡の幼なじみや、かつて勤めていた会社の人間などに現在の高岡の写真を見せたところ、全員が本人ではないと確認したのだ。姫川は本物の高岡が13年前に中林建設の執拗な嫌がらせにあっていたことから、高岡になりすました工務店を営む男も保険金詐欺疑惑に絡んでいるのではないかと報告する。今泉春男係長(高嶋政宏)は、日下守(遠藤憲一)に13年前から現在の高岡を、そして玲子にはそれ以前を捜査するよう指示した。

その後の捜査会議で、日下班は保険金詐欺疑惑に絡んでいると思われる木下興業で保険業務を担当していた戸部真樹夫(池田鉄洋)を割り出したと報告。玲子もその名前に行き当たっていた。13年前に高岡の実家周辺の地上げに大きくかかわっていたのが戸部だったのだ。さらに、玲子は高岡が戸部たちに自分の土地を渡さないため自殺して国の競売にかけようとしたと推測。戸部たちが自殺に気づいて遺体を処理し、代理人を立てたのではないかと続けるが、またしても日下には客観的証拠を求められ、橋爪俊介管理官(渡辺いっけい)からはただの妄想と退けられてしまう。
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