英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『IQ246 華麗なる事件簿』 第7話

2016-11-28 17:24:47 | ドラマ・映画
【沙羅駆 対 “マリア・T”】
★中途半端なワクチン
 前話の最後……毒霧(新種ウイルス)を浴び、もがき苦しむ沙羅駆に歩み寄る“マリア・T”(中谷美紀)……
 沙羅駆、絶体絶命を思わせたが、3分弱で終了してしまった。

「新種のウイルスを仕込み、私を殺そうとするとは大胆だった。
 だが、キミ同様、ワクチンは開発済みだ。既に摂取してある」
と、マリア・Tを組み伏せ、形勢逆転。
 マリア・Tが銃を取り出し、形勢逆転。(しかも、ウイルスの影響で身体が麻痺、意識混濁)
ただ、「銃…君らしくもない。それは頭脳での負けを認めるということか」という沙羅駆の口撃は、さすがの反撃と言えるかも。

 「ワクチン接種済み」「いつの間に」というやり取りは、『遊戯王』の後出しジャンケンみたいだ。
 そもそも、どんなウイルス?
 沙羅駆の様子だと即効性だが(沙羅駆の芝居?)、マリア・Tが到着した時点では無害(すぐ防毒マスクを外した)。
 何回か訪れただけで、新種ウイルスの正体を見極め、ワクチンを開発するなんて、本当に≪いつの間に?≫である。あとで森本監察医の正体云々で、「証拠がない」等と言っていたが、マリア・Tかどうかはともかく、大きな犯罪の証拠であるし、沙羅駆ではなく、他の目的で使用する可能性も十分あり得る。即刻、身柄拘束だろう(まあ、沙羅駆は警察官ではなく、ただの暇人?なのでという言い訳は成り立つが)

 それにしても、「接種済み」と勝ち誇った割には、効果が弱く、沙羅駆も言うように「あまり優秀とは言えない」。
 
 
★よく分からない“マリア・T”
 まず、「監察医の森本朋美に成りすましていたことが判明」したらしいが、森本朋美が実在の人物に成り代わっていたのか、全身整形で別の人間になり森本朋美という監察医を装っていたのか?
 ……おそらく後者だと思うが、だったら「まさか、監察医の森本朋美に成りすます」ではなく「まさか、監察医の森本朋美が“マリア・T”だったとは」と言うべきだろう。「森本朋美に成りすます」だと、森本朋美が実在しているみたいで、≪本物の森本朋美はどこ?≫となってしまう。もしくは「監察医に成りすましていた」と言うべきか。
 
 “マリア・T”、“13”、“M”などいろいろな呼び名の国際的犯罪コンサルタントだが、奏子(土屋太鳳)が無意識に「“どM”だあ」と連呼していたという驚愕の事実!………一本取られたぁ



【今回の事件・偽装ストーカー殺人】
 今回も、沙羅駆風に言えば、“書くに値しない事件”だった。
 「服を交換して、“ストーカーが誤って殺害した”ように見せかける」偽装工作は、さほど目新しいものではなく、『相棒7』 第5話「顔のない女神」が思い浮かぶ。この時は、本人ではなくラジオのパーソナリティの熱狂的ファンが実行犯という違いはあった。もっとも、そんな違い云々より、些細な点から、犯人が仕組んだ偽装の矛盾点を突いていく推理や、真のターゲットや動機に関する驚愕の真相などのストーリーの深さに於いて、相当の開きがある。(このころの『相棒』が懐かしい)

 犯人の美園麗子(山口紗弥加)を自白に追い込む過程も、平凡かつ強引。(≪指輪を抜き取る際に被害者の顔を見たはずの犯人が、間違って殺害したことに気づかず、「千草あやめを殺害した」と電話するのはおかしい≫と指摘した点は感心。私が鈍いだけ?)
 ストーカーを利用して、麗子を追い詰めていたが、たとえ1通だけでも、脅迫文書は頭に残るはずだし、ストーカーに沙羅区と麗子の仲を見せつけても、襲ってくるか、さらに、いつ実行するかも不明。相当、気の長い話である。



 沙羅駆&賢正&奏子トリオや、沙羅駆VSマダム・T、沙羅駆&麗子の掛け合いは面白い。
 特に、麗子の作品への思い、演技を舐めているあやめへの憤り、沙羅駆の麗子への慈愛の情は良かった。
 
 でも、麗子とあやめが、役を競合するのも無理があるよね。

【ストーリー】番組サイトより
 これまで沙羅駆(織田裕二)が解決してきた一連の事件の元凶で、『13』と名乗っていた、『M』こと、犯罪の黒幕“マリア・T”。その“マリア・T”が監察医の森本朋美(中谷美紀)に成りすましていたことが判明。姿を消した彼女追う沙羅駆と賢正(ディーン・フジオカ)は入手した朋美のパソコンから経度と緯度を示す数字の羅列を見つける。それが“マリア・T”からの何らかのメッセージだと考えた沙羅駆は奏子(土屋太鳳)や賢正と共にその羅列数字が示す地点にあるテレビ局の撮影スタジオへと向かう。
 沙羅駆らが訪れたTVスタジオでは若手女優の千草あやめ(佐野ひなこ)が主演を務めるTVドラマ『麗しの探偵』の撮影が行われていた。あやめは現在人気女優としてブレイク中で、スクープを狙うマスコミから常に追われる身だったが、その一方で同じドラマの犯人役を演じる女優・美園麗子(山口紗弥加)は狙っていた主演の座をあやめに奪われ、一斉風靡したかつての人気も陰を潜めていた。そんな二人が水面下で新旧女優バトルを繰り広げる中、スタジオ内を見て回っていた沙羅駆たちは“マリア・T”が何かを仕掛けているはずだと手がかりを探し回るのだが、徒労に終わる。
 ところがその夜、警察に「美園麗子を殺した」という通報があり、事件を聞きつけた沙羅駆たちは“マリア・T”が関わっていると察し現場へ急行する。すると事件の被害者は通報とは異なり、何故か麗子の装いをしていたあやめだった。事件の夜、あやめは自分をマークするマスコミの追跡を巻くため、麗子とお互いに衣装や車を交換してスタジオから帰宅したのだった。麗子が近頃、ストーカーから脅迫されていたことが判明し、現場の状況からあやめは麗子のストーカーに麗子と間違われて殺害されたと判断されるのだが……。
 沙羅駆は麗子の動向に興味を抱き始める。

脚本:泉澤陽子  監督:坪井敏雄


第1話 脚本:泉澤陽子  監督:木村ひさし
第2話 脚本:泉澤陽子  監督:木村ひさし
第3話 脚本:泉澤陽子  監督:坪井敏雄
第4話 脚本:栗本志津香 監督:坪井敏雄
第5話 脚本:木村涼子  監督:韓哲
第6話 脚本:栗本志津香 監督:木村ひさし
コメント (2)
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相棒 season15 第7話「フェイク」 【補足】

2016-11-26 09:50:59 | ドラマ・映画
前記事で間違って解釈してしまった部分があったので、訂正します。
 
最初の私の解釈は、
≪息子の翔太の遺体を確認した時点、あるいは、その直後に、現実から目を背け虚構の世界(翔太が生きている世界)を創り出した≫
だった。

 なので、その後、駆けつけてきた広斗の両親に
「ほんとは、自分の子じゃなくて良かったと思っているんでしょっ」
と怒鳴った事象について、辻褄が合わなくなってしまった。


しかし、脚本の真意
≪警察署の帰り際、翔太が握りしめていた“お菓子のおまけ”を渡され、とぼとぼと帰路を歩いていた辺りまでは、息子の死に打ちひしがれ呆然としていた≫
と考えるのが正しいようだ。


 そして、冠城が彼女に追いついた辺りで、現実から虚構の世界に逃避した転換点。
「みんな馬鹿ねぇ」
とつぶやき、笑った。
 この笑いは、ほくそ笑み(“してやった”という感情)ではなく、
 “翔太が死んだなんて、何をおかしなことを言うのかしら”という思いだったのだ。



 ≪冠城の車にお菓子のおまけを置いていった≫と≪お菓子を買い、翔太に“欲しがっていたでしょう”≫という事象も合致する。
 美奈子の記憶(世界)では、翔太はまだおまけを手にしていなくて(握りしめていたおまけは広斗からもらったモノという可能性もある)、≪そのおまけを手にしていた≫事象をよりどころにして、翔太が生きている虚構の世界を創り出した………
 だから、警察から渡されたおまけは翔太のものではなく、どうでもいいものとして置いていったのだろう。
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相棒 season15 第7話「フェイク」

2016-11-23 23:21:59 | ドラマ・映画
誘拐に巻き込まれ命を落としてしまった息子・翔太の死を受け入れず、幻の息子のいる虚構の世界を造り、そこでふたりで生きていく母親(安達祐実)……非常に切ない真相だったが、つじつまの合わない点が2、3あった。(訂正があります。補足記事をアップしました)

・冒頭で息子の遺体(画面では顔が確認できない)を見て半狂乱になる母親。しかし、誰もいないところでほくそ笑んでいた
・遺体の手に握られていたマスコットのようなおもちゃを置き忘れる……
・自宅のアパートの部屋では、母と息子が会話している
・男と密会していた
・誘拐のターゲットの少年・広斗の死を悼む菊の花を購入
・「翔太は死んでいる」と警察に電話

 これらの事象から、「遺体は広斗で、翔太の母は誘拐犯の仲間、もしかしたら主犯」ではないかという仮定が導き出される。広斗は裕福な家庭で、翔太の母は給食費の支払いもままならないという状況も、疑惑を深める。
 ただ、あまりにも状況が揃いすぎるので、母親が幻影を見ている可能性も強いと視聴していた。



 結構、巧妙だった誘拐犯の手口。
 ただ、広斗の父に投資をそそのかしたのも誘拐犯らしくて、投資話も犯行計画の一部だとしたら、それだけでやめておけばよかったのに。計画が巧妙な割には、拉致は杜撰で翔太を殺めてしまった。

 母親の狂気や、協力者(内通者)もふたりと、いくつもの“フェイク”があり、身代金受け渡しのトリックも巧みだった。
 母親に気を取られ、所轄の女性警官の存在をすっかり忘れていた。内通者は白髪の捜査指揮官だと……やられた。この人、言動が大袈裟なんだもん(笑)


【疑問点】
・犯人がスイスフランを用意させたこと(大金の軽量化)から、身代金のバッグのすり替えを予想し、伊丹らにバッグを持ってバスから降りた乗客(真犯人)をマークさせたのは、さすがの推理。しかし、その電話のタイミングが、真犯人がバスを降りた後だったのはおかしい
・無自覚で翔太の遺体を広斗と思い込んだのなら、その時に、なぜ「翔太じゃない」と言わなかったのか?また、広斗の両親に「自分たちの息子でなくてよかったと思っているんだろう」と叫ぶのも辻褄が合わず、この台詞は視聴者を惑わすためと、予告で興味を抱かせるための細工なのだろう。さらにその後、ほくそ笑んだのも、ミスリードさせるためと、冠城を母親に張り付かさせる為だと思われるが、整合性を欠いた脚本だった。?



【ストーリー】番組サイトより

冷酷な誘拐犯と極限の頭脳戦!!
二転三転する事態の中、“疑惑の母”が特命係を翻弄する

 世田谷西署の管轄内で誘拐事件が発生。行方が分からなくなっていた小学生の男の子2人の内の一人、翔太(黒澤宏貴)が遺体で発見された。捜査に潜り込もうと捜査本部にやってきた右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、署で遺体を確認し、茫然自失のまま帰路についた翔太の母・美奈子(安達祐実)の姿を見かける。特命係を捜査から遠ざけたい伊丹(川原和久)は、美奈子を自宅まで送るよう頼むが、右京はその役割を亘に任せ、自分は本部に足を向ける。青木(浅利陽介)の機転で本部に潜り込んだ右京は、青木から事件の概要を聞く。
 誘拐されたのは、広斗(寺内勇貴)という小学生で、犯人から両親に3億円を要求する電話が掛かってきたという。それから10時間後の朝、翔太の遺体が発見されたのだが、本部では犯人の目的は家庭が裕福な広斗だけで、翔太は巻き込まれただけと見ていた。一方、帰宅途中の美奈子に追いついた亘は、彼女が不意に一人で笑い声をあげている姿を目撃。さらに、アパートまで送っていくと、部屋に入った彼女が子供と話している声が聞こえる。翔太と2人暮らしだったはずなのに、なぜ?
 その頃、本部には犯人から身代金の受け渡し方法を知らせる電話が掛かってきていた。本部では、いったん犯人に身代金を受け取らせ、尾行してアジトを突き止めるという方針を決定。翌日、本部は身代金を指示された場所へ運ぶ広斗の母・有里(木下あゆ美)の周囲に万全の体制を敷き、受け渡しの時に備えていた。そんな中、右京は犯人の行動にある疑念を抱いていた。

 二手に別れた特命係。亘がマークする被害者の母親に不審な動きが…
 一方、右京は誘拐犯の巧妙な計画を見破り、人質を救出できるのか?
 最悪の状況から始まった誘拐事件は、かつてない驚がくの結末を迎える!
           
ゲスト:安達祐実 木下あゆ美


脚本:徳永富彦
監督:橋本一
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『IQ246 華麗なる事件簿』 第6話

2016-11-22 23:55:44 | ドラマ・映画
沙羅駆&賢正&奏子トリオは面白いが、肝心の事件は相変わらず冴えない
冴えないトリックや推理部分
・アリバイのトリックは一応、筋は通っているが、ドラマの仕様(『古畑任三郎』タイプ)のため、犯人と犯行は判明しており、視聴者が悩んで楽しめる箇所ではない。そもそも、アリバイトリック自体に奇抜さもなかった。
・被害者の服がワインで汚れたのを気にして着替えさせたが、“怪我した部位に血痕がない”と沙羅駆に他殺の確信を持たせてしまったが、あまりにも軽率な工作だった
・そもそも、睡眠薬を嗅がせた際にワインを倒すのも迂闊であるし、解剖されたら検出されるのでは?
・階段まで引きずったら、痕跡が残るだろう

マリア・Tが言う「完全犯罪」というがあまりに冴えない。
しかも、壮一に「お手際、誠に鮮やかでした」とメールしている(笑)


不可解な換金時期
・6億円当選者の鈴木守(今野浩喜)と笠原亮次(和田聰宏)は、何故、さっさと換金しなかったのだろう。鈴木に至っては、当選宝くじを他人に見せびらかすのは危険すぎ。“狙ってください”と言っているようなモノ。
・殺人を犯した亮次が慎重になるのも分かるが、そのせいで妻に宝くじを見られてしまった。でも、このシーン、「もっときちんと隠せよ」と思った視聴者は多いはずだ。
(・弟の亮次を殺した壮一は、逆に換金時期を考えるべきかもしれないが、金に困っていたのだから、換金を先延ばしにするのはかえって不自然)

意味深な沙羅駆の言葉だが、不合理!
・「怨恨の可能性のない“良い人”が何故か殺されてしまった……“殺す価値の死体”か……逆に面白い!」
 “物取り”と考えるのが妥当である。それを“殺す価値のない死体”という状況とはズレた詭弁的表現で視聴者の興味を煽ったごまかし。
・「“殺す価値”がないのに計画的に殺された。何と不可解な殺人。
  しかもこの事件は連続する。醜悪な動機というものは感染するものだ」
 この時点では、引き出しにしまわれていた名刺で証券マンの亮次の存在は把握できても、亮次の家族関係は不明で、連鎖すると言及するのは、“推理”ではなく、“予言”や“勘”である。


【その他のツッコミ、不満など】
・鈴木が宝くじに付けた自分のマークはかなり決定的な証拠のように思える
・追い詰めた犯人に背中を見せるのは危険すぎる。鉄板を帽子に仕込んでも打撃のショックは大きいし、背中を刺されるかもしれない
・今回のラストシーンで毒ガスに倒れた沙羅駆だったが、直後の予告編でピンピンしているは興醒め


【ストーリー】番組サイトより
 いつものように屋敷で暇を持て余していた沙羅駆(織田裕二)は奏子(土屋太鳳)が手にしていた新聞に掲載されていた未解決の殺人事件記事に目を留める。それは3週間ほど前に都内のとある橋の下で鈴木守(今野浩喜)という男が他殺体で発見された記事だった。
 周囲から人畜無害で殺される理由が見当たらないと評されていた鈴木守が何故殺されたのか・・・。事件に興味を抱いた沙羅駆は奏子、賢正(ディーン・フジオカ)と共に被害者のアパートを調査に訪れる。
 被害者の鈴木守は工場で真面目に働く地味な男で、人柄も誠実で質素な生活を送っていたようだった。そのため警察では怨恨の可能性が見当たらず、通り魔の犯行として捜査を進めていた。だが、沙羅駆は被害者の部屋に残された高価なフィギュアや株の購入を予定していたと思われる資料などから「この事件は連続する」と推理する。

 数日後、鈴木守が株購入を相談していた担当者で証券会社勤務の笠原亮次(和田聰宏)が自宅の階段から落下し死亡していたことが判明する。死んだ亮次は返済が滞るほど借金があり、それが原因で別居中の妻・葵(MEGUMI)とは離婚調停中だったが、現場検証では亮次が死ぬ間際、ワインとキャビアを食するほど優雅な生活を送っていたことが判明する。警察が事故死と判断を下そうとする中、いつものように勝手に現場検証に乱入していた沙羅駆は弟の訃報を聞いてやって来たという亮次の兄・壮一(平岳大)に遭遇。壮一の様子を見て興味を抱いた沙羅駆は早速、壮一の自宅を訪ねていく。
 壮一は画家だったがコンクールなどの賞にもまったく恵まれず、画廊からも声がかからないいわゆる自称画家で、最近まで経済的には決して恵まれていないようだった。ところが亮次の死と時を同じくして高級マンションに引っ越すなど羽振りの良い様子で……。

脚本:栗本志津香
監督:木村ひさし


第1話 脚本:泉澤陽子  監督:木村ひさし
第2話 脚本:泉澤陽子  監督:木村ひさし
第3話 脚本:泉澤陽子  監督:坪井敏雄
第4話 脚本:栗本志津香 監督:坪井敏雄
第5話 脚本:木村涼子  監督:韓哲
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警部補佐々木丈太郎3 「密告〜惨殺体は刑事、姿無き愛人の完全犯罪ネコの毛と白骨死体が語る涙の絆とは?女達の愛憎劇、いま開幕」

2016-11-21 16:47:20 | ドラマ・映画
金曜プレミアム、2011年6月3日放映、警部補佐々木丈太郎シリーズ第3作「密告」
~惨殺体は刑事、姿無き愛人の完全犯罪ネコの毛と白骨死体が語る涙の絆とは?女達の愛憎劇、いま開幕~


 相変わらずの長いサブタイトルはともかく、佐々木丈太郎(寺脇康文)と若手刑事・降谷拓(石黒英雄)のコンビが面白かった。
 寺脇康文さんは、『相棒』の亀山薫のイメージから脱却しようと、どこか無理な役作りをしている感じがあったが、今作は力みがなく、石黒英雄とのやり取りにもいい味が出していた。



 全体的にも面白かったが、警視庁捜査一課の伊知地寛之(松重豊)と妻の美代子(霧島れいか)の行動が不可解過ぎた

 愛娘が誘拐殺害され、夫婦仲が崩壊。
 寛之は暴力団と癒着、さらに前歴者に対する脅迫し金品を巻き上げるという悪事に走り、美代子は浮気に走る。
 浮気相手は寛之に恨みを抱く元犯罪者で、寛之への逆襲目的で美代子に近づいており、美代子はその男と結ばれるため、離婚を拒む寛之を絞殺しようとしてしまう。
 もともとは仲の良かった夫婦。娘の死による悲しみが深いとはいえ、殺意まで抱くだろうか?(最初からどうしようもない亭主ならともかく、夫婦仲が壊れた原因が娘の死)
 さらに、殺害に至る準備が周到すぎる。架空の女性名義でひと部屋借り、家財道具や衣服、身の回りの物一式を揃え、夫に愛人がいたと思わせ、その愛人が殺害したように見せかける……どれだけ手間やお金を掛けるのか?
 寛之の方も、丈太郎と再会した時の良い人振りからは考えられないほど、悪事を犯していた。てっきり、悪事は誰かに陥れられ、妻ともやり直そうとしていたのかと思ったが、堕落していただけだった。金品を巻き上げていたというが、そのお金の行方は?離婚を拒んでいた理由は?


 面白かったが、モヤモヤも残った一作だった。
 同時期に録画した横山秀夫サスペンス「陰の季節5“事故”」終着駅シリーズ 「砂漠の駅」、本作の中では、やはり横山秀夫サスペンスが抜群に面白かった。
 
【ストーリー】
 情熱の刑事・佐々木丈太郎が、新たにイケメン相棒を引き連れて、警察内部の深い闇と、隠された家族の絆に挑む。誰にも言えない秘密を持った女たちの驚愕のサスペンス。
 半年前、とある中華料理店で1人の男性客が包丁を片手に暴れ出した。そこに偶然居合わせた警部補・佐々木丈太郎(寺脇康文)は、ぼうぜんと立ちつくすおかみの多賀子(丘みつ子)をすかさずかばう。男は、丈太郎に襲いかかろうとするが、そこに立ちふさがった警視庁捜査一課の伊知地寛之(松重豊)が無事に男を取り押さえ、事なきを得た。
 佐々木家には新しい命が誕生し、平穏な日々を送っていた。そんなある日、居酒屋にて絞殺と思われる伊知地の遺体が発見される。現場へ向かった丈太郎は、かつてコンビを組んだこともある彼の変わり果てた姿を前に衝撃を隠せない。そこには、ビデオカメラを回す若手刑事・降谷拓(石黒英雄)の姿もあり、丈太郎は彼をけげんそうに見ていた。しかし、この降谷とコンビを組んで事件を担当することになる。
 殺害された伊知地のスーツには、女性用のファンデーションが付着しており、女がらみのトラブルの可能性も出てきた。また、伊知地は暴力団との癒着や前歴者に対する脅迫による金品の授受の疑いもかけられていたことが明らかになり、事件の謎は深まるばかりであった。一方、科捜研では、丈太郎の妻・涼子(横山めぐみ)と三浦さくら(山村紅葉)が、殺害に使われたであろうネクタイの指紋の検証を急いでいた。そんな中、捜査本部に犯人の名前を教えると言う匿名の電話が入った。
 1つの事件から次々と連鎖して起こる殺人事件。捜査をするにあたり降谷が設置した捜査本部の隠しカメラには、矢島監察官(杉本哲太)の姿があった。彼もまたこの事件の真相を追いかける1人であった…。

脚本:石原武龍 末安正子
監督:鈴木浩介
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森村誠一の終着駅シリーズ 「砂漠の駅」 ~死体すりかえ殺人事件 殺した男の死体が女の死体になっていた!新宿~秋田男鹿半島、入道崎に消えた女~

2016-11-21 15:19:52 | ドラマ・映画
土曜ワイド、2003/02/08放映、終着駅シリーズ第13作「砂漠の駅」
~死体すりかえ殺人事件 殺した男の死体が女の死体になっていた!新宿~秋田男鹿半島、入道崎に消えた女~


 忙しいのに、サブタイトルに釣られて観てしまいました(実は、同時期に、横山秀夫サスペンス「陰の季節5“事故”」西村京太郎スペシャル「警部補佐々木丈太郎3 “密告”」を録画してしまい、スポーツ中継も多数あり、極度の寝不足(慢性)に陥ってしまいました。
 で、「殺した男の死体が女の死体になっていた」の真相ですが、私の予想では
「男Aが男Bに男Cを殺害するという嘱託殺人を持ちかけられ実行(毒殺)。死体をトランクに詰め込み遺棄現場に到着し、いざ、遺体を埋めようとしたら、トランクの死体が女Dの死体に変わっていた。
 実は依頼者Bが本当に殺害したかったのは女Dで、男Cは毒殺された振りをし、自分の代わりに女Dの死体を入れたのだった」
などという筋書きを予想していたのですが、全然違いました。


(ここからはネタバレ)
 実はこのドラマには犯人が3人いて、彼らにものすごい偶然が絡みついて、サブタイトルの現象が実現した。
 ややこしいので、真相(事実)を時系列に沿って整理すると
1.犯人Xが被害者Aを殺害。(国会議員の家に代々伝わってきた古伊万里を売却すると持ちかけ、その金を奪う)
2.被害者Aの死体をトランクに詰め遺棄現場に向かうが、殺害行為による緊張や罪悪感で吐き気を催し、公衆トイレで嘔吐。
3.この間に、犯人Y(窃盗の常習犯)が犯人Xの車を車ごと盗んで走り去る。
4.その後、バー『止まり木』の常連客を撥ね、ひき逃げ(直接、死体のすり替わりには関係ないが、真相究明に繋がる)
5.犯人Zが被害者B(バーのママ)を殺害しトランクに詰め走行中、公衆トイレに立ち寄る。
6.犯人Zと入れ替わるようトイレを出た犯人Xが、犯人Zの車を自分の車と勘違いし乗り込み走り去る
7.犯人Zが用を足しトイレから出るが、車は消えていた。
8.犯人Yが盗んだ車の中を物色し、トランクの死体を発見、仰天するも車と死体を隠す

いや、すごい偶然
①殺人を犯し、死体をトランクに詰め移動中、相次いで同じトイレに立ち寄る。しかも、車の車種や色も同じ。
②さらに同時刻に窃盗犯まで登場し、車ごと持ち去ってしまう

 “奇跡”を超える偶然だが、実は、この他にも偶然を重ねている。
③犯人Xの母親が犯人Zが仕えている国会議員宅で働いたことがある
 犯人Xがその国会議員の名を利用したのは、自分と関係のあり、ある程度昔のことも知っているので、騙すのに都合が良いからであろう。
 しかし、名を借りた国会議員の秘書も殺人を犯し絡み合うのは、強引な偶然である。
④窃盗犯Yがひき逃げした被害者が、被害者Bの常連客であった
 「この撥ねられた被害者の所持品の切りたんぽによって、国会議員が被害者Bのパトロンであることに結びつき、犯人Xと被害者Bと関係があることも発覚する」というストーリー上の必要があるのだが、あまりにも都合良すぎる恐るべき偶然


偶然の①、②は、“すり替わった死体”を成立させるために必要なので目を瞑れるが、③と④はないんじゃないのかなあ。
それにしても、3人の犯人、それぞれがもの凄くびっくりしたんだろうなあ


ちなみに、サブタイトル後半部分「新宿~秋田男鹿半島、入道崎に消えた女」は、骨董商・被害者Aの娘の行動で、事件の真相とは全く関係なかった。

【ストーリー】
 新宿西署の牛尾刑事(片岡鶴太郎)と妻の澄枝(岡江久美子)は、道を尋ねられたのがきっかけで、道行有美子(細川直美)という長野の松本に住む女性と知り合う。有美子は、一週間前に上京したまま連絡の途絶えた父を探しに出てきたという。有美子の父・道行有三(唐沢民賢)は骨董商で、“テラワキ”という男から、ある国会議員の家に代々伝わってきた古伊万里を売りたいという話を持ちかけられ、2千万円を持って上京したというのだ。
 牛尾が有美子から詳しい話を聞いている中、携帯電話が鳴った。掛けてきたのは、牛尾が時たま顔を出すバー『止まり木』の常連客の一人で、『止まり木』の様子がおかしいというのだ。今晩は新宿のホテルに泊まるという有美子を残し、牛尾は『止まり木』に向かった。そこには数人の常連客が心配顔で牛尾を待ち構えていた。彼らの話によると、『止まり木』は一週間前から何の前触れもなく店を閉じていて、ママの織田姫路子(一谷真由美)とも連絡がつかないという。牛尾はさらに、常連客の一人・三国(奥村公延)が一週間前に轢き逃げに遭って死亡していたことを知る。
 翌朝、牛尾のもとに有美子が訪ねてくる。何かの手掛かりにならないかと、父が家に残していった国会便覧を持って来たのだが、氏家泰行(長克己)という秋田県選出の国会議員の名前に印がつけられていたというのだ。ことの行きがかり上、牛尾は氏家に連絡を取り、会いにいく。だが氏家は、骨董などは持ってはおらず、売るといった覚えもないという。また“テラワキ”などという男も知らないというのだ。さらに、氏家の私設秘書の神田(池田政典)も、そんな人物は知らないと断言したのだった。

脚本:岡本克己(第1作からこの第15作までを担当)
監督:池広一夫
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お願いがあります………再放送ウォッチ!登録……『ダーウィンが来た!「ネコの恋と子育てに密着!野生の素顔」』

2016-11-20 20:17:13 | その他
今夜の『ダーウィンが来た!』は「ネコの恋と子育てに密着!野生の素顔」でした。
私は最後の7分しか観ることができませんでした。
通常なら火曜日の夕方に再放送があるのですが、残念ながら大相撲中継の為、再放送はないようです。

 そこで、お願いです。
 NHKネットクラブで、(マイ番組表
「再放送ウォッチ!」というコーナーがありまして、そこで再放送番組を登録し、リクエスト数が多いと再放送されるかもしれない?そうです。
 あやふやな表現になのは、再放送の条件が明記されていないからです。

==================================
「再放送ウォッチ!週間登録ランキング」
再放送ウォッチ!に登録された番組の上位20位をご覧いただけます。
(以下、20位までのランキング)
==================================

 実に、NHKらしいサイト運営です(将棋連盟といい勝負)。

 それはさておき、ご面倒とは思いますが、メンバー登録して、番組「ダーウィンが来た:ネコの恋と子育てに密着!野生の素顔」をリクエストしていただきたいのです。(番組ホームページ「潜入!秘密のネコワールド」
 できれば、クローズアップ現代+「伝説 いま再び~夭折(ようせつ)の天才棋士 村山聖~」のリクエストもお願いします。
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相棒 season15 第6話「嘘吐き」

2016-11-17 17:58:39 | ドラマ・映画
ホラーとサスペンスの両方を欲張った結果、中途半端になってしまった
 

【夏音(柳生みゆ)が入り込んでしまった“世にも奇妙なワールド風味”】
 ≪殺害されたかもしれない隣室の女性が別人になっている?≫………でも、そう思っているのは自分だけ?

【誰かが嘘を吐いている?…“サスペンス風味”】
 其々の食い違う証言の裏に潜む真相は?…



 花音の体験から始まり、花音の恐怖を描写するストーリーの造りは、まさに“世にも奇妙な物語”風味。
 しかし、“花音の虚言癖”を織り込ませた辺りから、タイトルの「嘘吐き」(どちらか(誰かが)が嘘を吐いている)が主題となった。

 もし、≪どちらか(誰かが)が嘘を吐いている≫を主とするのなら、「バラバラ殺人を疑って所轄署に訴えるが相手にされていない処に冠城が遭遇し、話を聴く」ところを導入部として、特命係の第三者の視点で真相を究明すべきであろう。
 ところが、本作は花音の視点でストーリーを進めてしまった為、視聴者の視点と花音の体験が重なり、花音の証言が嘘とは思えず、制作サイドの狙いは不発に終わってしまった。



 森下直氏は、season13 第2話「14歳」に続いての脚本担当。
 この時は“微妙”という感触。今回も微妙。“世にも奇妙なテイスト”に拘らなければもっと良い評価になったかもしれない(上から目線で、申し訳ありません)
 (『刑事7人』の第6話では≪杜撰すぎるシナリオ……≫と糾弾している)

【その他の感想】
・「墓友」という仲間感情が理解しがたい。どうせなら、生きる(生活する)上で共感できる何かで繋がりたいものだ。(今の世の中、“同好の士”は見つけやすい)
・青木(浅利陽介)が便利過ぎ
・大金を隠しておいた部屋の住人を追い出そうと画策するのは良くある筋書きだが、その大金を誓いこんだ大家が、その邪魔な住人・花音を用意したというのは面白かった
・売れない漫画家の花音の生活費が心配 
 
 
【ストーリー】番組サイトより
女流漫画家の隣室でバラバラ殺人が進行中?
しかし、彼女自身が犯人の可能性も浮上して…!?

 証拠品の返却で所轄署を訪れた亘(反町隆史)は、アパートの隣室で殺人事件が起きたかも知れないと訴える女流漫画家の夏音(柳生みゆ)と知り合う。聞けば数日前、隣室から激しく争う音が聞こえたかと思うと急に静まりかえり、その後元々住んでいた地味で背の高い女性を見かけなくなり、彼女とはまったく印象が異なる、派手で小柄な女と、その恋人と思われる男が、ノコギリを部屋に持ち込む姿を目撃したという。さらに、見知らぬ中年男女が毎晩のように出入りしているという。夏音は、バラバラ殺人を疑って所轄署に相談に行ったのだが門前払いを食らい、たまたま通りかかった亘が話を聞いたのだった。
 興味を持った亘は、さっそく右京(水谷豊)を巻き込んで調査に向かう。しかし、アパートの大家は、隣室の女性に変わった様子はないと証言し、夏音が騒音トラブルで言い掛かりをつけているのではないかと疑う。右京と亘は、逆に夏音が女性を殺害して遺体を隠しているため、その恋人らが揺さぶりを掛けるために、今回の件を仕組んだのではないかと推理する。さらに、亘が夏音の出身地に出向いて過去を調べたところ、学生時代から虚言癖があったことが判明。そのせいか、東京にも馴染めず、引っ越しを繰り返していたことが分かる。
 果たして、誰が真実を言い、誰が偽証しているのか。右京と亘は、捜査一課からも情報を得ながら、事件関係者の身辺を改めて調べ始めるが…!?

犯人は虚言癖のある漫画家か、怪しいカップルか、それとも…
部屋に出入りする謎の中年男女の秘密とは!?
真実と嘘が入り混じった“バラバラ殺人事件”の真相とは!?
           
ゲスト:柳生みゆ 諏訪太朗 小林峻 菊地美香 土居志央梨

脚本:森下直
監督:橋本一
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『IQ246 華麗なる事件簿』 第5話

2016-11-15 18:07:26 | ドラマ・映画
・手を振って踊っていたように見えた番田(矢本悠馬)が転落死
・番田がスタッフの女性の靴に蜂が入っていたことに苛立ち、慌てて虫よけスプレーを念入りに吹き掛ける様子

 視聴者はそれらを視ており、番田は蜂を恐れて転落死したのではないか?と推測できる

 その後、番田はエビによるアナフィラキシーショックを起こしていた
・『バナナ&チョコ』のスタッフが食べる中華料理にエビチリがなかった
・現場からアナフィラキシー緩和剤用注射器が発見される
・遺体に注射針の後と解剖所見

  ★番田にエビを食させたトリックは「せんべい袋の入れ替え」…………エビせんべいは匂いが強く、エビの味が顕著なので、ふつうは気づくと思うが………
  

そして、沙羅駆や監察医の朋美らは、「一度アナフィラキシーショック症状が治まった番田がもう一度ショック症状を起こしたのはなぜか?」という疑問にぶつかる

 しかし、冒頭に挙げたように、視聴者は「番田は蜂を恐れて転落死したのではないか?」という推測ができてしまっている。
 なので、沙羅駆が“囲碁の間”に籠もっても推理が閃かないのがじれったく感じる。

 推理に行き詰った沙羅駆は、奏子に八つ当たりし、「幽霊現象は錯覚に過ぎない」と主張し、錯覚の要素が視覚だけでなく聴覚も原因になり得ることに気づく。
 そこからが速かった。
「パラメトリック・スピーカー(超音波を使うことで鋭い指向性を持たせることができる音響システム)による錯覚」で、番田だけに蜂の羽音を聴かせ転落死させたと推理。(……犯人・千代能(成宮寛貴)の部屋に自家製の蜂蜜が置いてあった)



 トリックは面白かったが、見せ方のバランスが悪かった。
【常道…かどうかは分からないが、私なら】
 踊っていた番田が転落した
        ↓
 蜂を振り払っていた
        ↓
 現場に蜂はいなかった(番田に錯覚を起こさせた)
        ↓
 視覚による錯覚トリックの確証が得られない。どうやって?【ここで悩む】
        ↓
 聴覚による錯覚!


 私が思うに、「エビせんべいによるショック誘発」は要らなかった。(トリックはショボイし)
 もちろん、聴覚だけではアナフィラキシーショックは生じず、焦って転落死というのも確実性が弱い。
 しかし、沙羅駆が
「アレルゲンとなる物質が胃の中にある状態で強いストレスを加えると、再びアナフィラキシーを引き起こすことがあるっ!」と強い口調で断言し、説得力を持たせたが、「アナフィラキシーを引き起こすことがある」って、かなり不確実である。それに、番田が命綱を外してしまうのも不確実。
 それなら、「視覚による錯覚」⇒「聴覚による錯覚」の発想の跳躍に重きを置いてほしかった。


 もしかすると、『ガリレオ』で同様な指向性音響トリックを使用しているので、特化できなかったのかもしれない。


その他……………
【賢正の言】
「おそらく若は、破られた一枚の名刺から、お二人のすれ違ってしまった思いに気づかれたのでは?
 そして、ただ、もつれてしまった心の糸を、解きほどいて差し上げたかったのではないでしょうか?」

 でも、破れられた名刺の発見は、“後出しジャンケンじ”ゃないの?
 (私が見落としただけ?)


【沙羅駆トリオのキャラのエピソード】
・「奏子の眼だけは信頼に値する」という沙羅駆&賢正の評価
・沙羅駆は高所恐怖症(脚立には普通に上る)で幽霊が苦手
・奏子は沙羅駆の真似が上手い
・賢正は沙羅駆の真似を嬉しそうにする
・沙羅駆に置いていかれ拗ねる賢正


【ストーリー】番組サイトより
 先代の執事・賢丈(寺島進)に頼まれ、とあるアートギャラリーのプレオープニングパーティーにおもむいた沙羅駆(織田裕二)、奏子(土屋太鳳)、賢正(ディーン・フジオカ)はセレモニーの演出を担当する新進気鋭のアーティスト・千代能光一(成宮寛貴)と出会う。

 千代能は学生時代からの腐れ縁だという番田(矢本悠馬)と共に『バナナ&チョコ』という名のアートユニットを結成。二人の才能を融合し最先端技術などを取り込んだ斬新なアートは巷で人気を博し、オリンピックの開会式の演出候補にも名前が挙がるほど目覚しい活躍を見せていた。
 会場では、ヘッドセットを付けた招待客が『バナナ&チョコ』が手掛けた最新テクノロジーのAR(=拡張現実)を体感していた。空中に手を伸ばし何かを掴もうとしたり、バランスを失って転んだりと大盛況の中、華やかにオープニングセレモニーが始まり、千代能が挨拶のスピーチを行う。招待客から歓声が上がる中、ヘッドセットを付けた番田が会場の上層に登場するのだが、番田は踊るような不可解な動作を見せた後、足場から落ち、沙羅駆ら招待客の前で転落死する。大切な相棒である番田の予期せぬ転落死に打ちひしがれる千代能。現場検証に立ち会った沙羅駆は番田の転落死事件に興味を抱き、千代能の事務所を訪ねるが……。

脚本:木村涼子
監督:韓哲


第1話 脚本:泉澤陽子  監督:木村ひさし
第2話 脚本:泉澤陽子  監督:木村ひさし
第3話 脚本:泉澤陽子  監督:坪井敏雄
第4話 脚本:栗本志津香 監督:坪井敏雄
コメント (2)
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【番外感想】『Chef ~三ツ星の給食~』 第5話

2016-11-11 17:28:49 | ドラマ・映画
書くつもりはなかったのですが、聞き捨てならない台詞が2度も出てきてしまったので……
光子の作った給食を食した教師
「すっごいおいしい」

光子の屋台から香る鴨のコンフィの匂いを嗅いだ通行人が
「すっごいいい匂い」

 文法的には「すごく(すっごく)おいしい」「すごくいい匂い」である。(名詞(体言)に付く場合は「すごい○○」)
 最近は、話し言葉の場合は、「すっごい!おいしい!」というふうに感動とか強調を先に言葉に出る用法と解釈して、これもあるかもと私は考えている。一種の感動詞(「まあ」、「嗚呼」)などと見なしてもいいのかもしれない。

 しかし、学校の場で教師が「すっごいおいしい」というのはやめていただきたいなあ。
コメント (2)
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