英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

鎌倉殿の13人 第6話「悪い知らせ」

2022-02-17 14:43:43 | ドラマ・映画
石橋山の戦いで大敗を喫し、散々な目に遭う頼朝一派……
★頼朝を見限ろうかと思うふたり(一応、頼朝に同行するふたり)
北条時政(坂東彌十郎)
 頼朝を見限り、「北条の為じゃ(北条が第一)」と武田信義(八嶋智人)にホイホイ従う。
 かと思えば、「心が折れた」と遠い地で家族で暮らすことを思う…
 《なるようになる》がモットーとも言えるが、行き当たりばったりの調子のよい人物と言うべきか。
 結局、安房国で頼朝と合流する。

三浦義村(山本耕史)
 沈着冷静な故、《頼朝の先行きが明るくない》と判断(まあ、義村でなくとも、普通はそう思うだろう)。
 頼朝を見限って、頼朝の首を差し出し、大庭や伊東に謝れば、三浦家は生きのびることができるかもと…


★大切な人をなくしたことを悟るふたり
北条義時(小栗旬)
 仁田忠常(高岸宏行)から北条家に残されていた頼朝のご本尊を渡され、兄・宗時(片岡愛之助)の死を悟る。
 
八重(新垣結衣)
 伊豆山権現を尋ね、文陽房覚淵(諏訪太朗)に千鶴丸に会わせてくれと懇願したが、千鶴丸はすでに亡くなっていたことを知らされる。
 寺には遺体(溺死)で運ばれ、伊東祐親(浅野和之)の意向で手厚く弔われていた。

★張り合うふたり
八重政子(小池栄子)
 八重が伊豆山権現を訪れたのは、千鶴丸に会うためと、政子に会い、頼朝の消息を知るためだろう。
 おそらく、頼朝が夢枕に立ったというのは嘘。
 政子も張り合って、夢枕に立ったと言うが、これらのやり取りで、少なくとも、政子の元に頼朝が亡くなったという知らせが届いていないと、八重は思っただろう。

★今後の動静が気になるふたり 
八重
 千鶴丸の死を知らされなかったことについて……《娘の悲嘆を思いやっての祐親の親心》と考えるか、それとも、《祐親が殺害を命じたから》と考えるか……

梶原景時(中村獅童)
 頼朝たちが窟(いわや)に潜んでいるのを発見したが、何故か見て見ぬふり。その真意は?

★宗時の死を巡るふたりの思い
義時(小栗旬)……頼朝の行動に係わらず、自分たちは戦うと告げる。《この板東を俺たちだけのモノにする。坂東武者の世を作る。その天辺に北条が立つ》という兄の思いを頼朝にぶつけた。
頼朝(大泉洋)……義時の決意に、“ちゃらんぽらん”さを改める?
 自分のせいで宗時を死なせてしまったことを詫びる頼朝に、「戦上手の兄は、どこかに逃げ延びているかもしれない」と逆に気遣う義時。
 兄がご本尊を放り出して逃げるわけないと分かっているのに……


板東武者の気質
①前向きというか、楽観的と言うか…
 敵3000騎に対して、自軍は300騎。普通は勝とうと思うどころか、挙兵しない。
 《勝っていけば、板東武者の同志が雪だるま的に集結する》という胸算用はあるが、相当希望的観測だ。
 石橋山の戦いで大敗し敗走しても、安房の国に逃げれば何とかなると…
②大雑把
 頼りになりそうな三浦党とも、打ち合わせが不十分で、三浦の援軍が来るまでに壊滅。(三浦軍は荒天で川を渡れなかったという事情もあったが)
 それに、どうせなら、安房の安西景益と呼応して挙兵すればとも思ってしまう(安房は遠いので難しいかも)
③明るく前向きで男っぷりが良い(“男っぷり”と言う表現はジェンダーレスの考えに反する?)
 頼りなく我儘な頼朝に対して、文句も言わず従う。土肥実平 (阿南健治)はいい人だなあ
 安房の安西景益も、幼なじみとは言え敗軍の将の頼朝を快く受け入れる
 猪突猛進の和田義盛 (横田栄司)を筆頭に、《宣戦布告して正面から立ち向かう》を良しとする。和田本人は自覚はないが、畠山重忠 (中川大志)に対してだまし討ちの形になってしまったのは、ご愛敬か。


頼朝を旗頭とする意義
 頼りなく我儘な頼朝に従うのはバカバカしいと思われるが、由緒ある源氏の棟梁と目される頼朝を旗頭とすれば、単なる板東武士の野望の為よりも、正義や世の中の為という大義があれば、世の中の支持や神のご加護も得られそう。
 それに、自身の為よりも世の為という方が、気勢も上がるというものだろう。

 
 
【その他の感想】
・武田信義を演じているのが八嶋智人さんとは気がつかなかった
・仁田忠常(高岸宏行)はメッセンジャーだなあ……石橋山の戦いでの頼朝敗走を政子に伝えたり、今回のご本尊と言い…


坂東の巨頭・上総広常 (佐藤浩市)、登場!
 頼朝の書状を開きもせず握りつぶす……果たして?


第1話「大いなる小競り合い」
第2話「佐殿の腹」
第3話「挙兵は慎重に」
第4話「矢のゆくえ」
第5話「兄との約束」

【ストーリー】番組サイトより
大庭景親(國村隼)率いる平家方の前に大敗を喫した源頼朝(大泉洋)の一党。この合戦で、北条家を引っ張ってきた宗時(片岡愛之助)ら有力な坂東武者が戦死。敵の追撃から必死に逃れる頼朝は、信頼する従者・安達盛長(野添義弘)らとともに石橋山山中に身を潜める。一方、兄・宗時の熱い想おもいに決意を新たにした義時(小栗旬)は、再起を図るべく父・時政(坂東彌十郎)とともに甲斐を治める武田信義(八嶋智人)のもとへ向かった……

脚本:三谷幸喜
演出:吉田照幸

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7 コメント

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頼朝ぉ~~~(苦笑) (こてくん)
2022-02-18 19:25:59
なんか雅(みやび)な頼朝さん。
京暮らしが長かったのかなぁ~~~~?
歩くのは苦手っぽいイメージを
今回の大河では感じています。

大昔に思っていたイメージ、とだいぶ違うので、
面白いと思いました。

>千鶴丸

手厚く葬るなら、別に「坊主」でもいいじゃん
と思ってしまうのですが、やっぱり
頼朝の行為が許せなかったのでしょうか。
あまりにも不憫です。

今回見て一番感じたのは、

なんか普段の頼朝は頼りない男なのですが、
源氏の棟梁に対するこだわりが
凄いなと、改めて感じた次第です。

ではではっ。

PS・北条時政のちゃらんぽらんさ
が際立っていて、なんか楽しみです。
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頼朝は13歳で伊豆へ流刑 ()
2022-02-19 11:47:26
こてくん、こんにちは

 頼朝は母・由良御前に厳しく育てられたようです。大河ドラマ『平清盛』(主演:松山ケンイチ)での田中麗奈さんが演じた由良御前が好きでした。
 頼朝は12歳の時、平治の乱で敗れ、敗走、捕まり、伊豆へ流刑となったのが13歳の時とのことです。

 『平清盛』での頼朝は岡田将生さんが演じました。この時の頼朝と今回ではかなり違いますね。
 この『平清盛』では、当然平清盛が主役なので、頼朝の流刑時代や板東時代は、ほぼ皆無でしたので、今回はとても興味深いです(私も全然知りません)

>北条時政のちゃらんぽらんさが際立っていて、なんか楽しみです。

 吉本新喜劇みたいですね。
返信する
坂東彌十郎さん (せろり)
2022-02-19 22:37:29
今、渋谷のコクーンシアターで、『天日坊』をやってます
コクーン歌舞伎の18弾め
亡くなった勘三郎さんが、串田和美氏とはじめたものです
河竹黙阿弥の『天一坊』は知られてますが、黙阿弥が若い頃書いた『天日坊』は150年近く上演されてなくて、10年前、勘三郎が串田氏とクドカンで上演して、好評でした

私は、十年前のは見てないですが、今回のは見ました
ものすごく面白かったです

坂東彌十郎さんは、語り、ナレーションをやってました
きっと、大河に出てるから、練習も本番も参加できないから、そうなったんですかねぇ

お話はテンポよく、てきぱきと進行してく
そこに、彌十郎さんののどかな声の語りが、よかったです
彌十郎さんは英語だけじゃなく、フランス語も話せるとか。あ、暁星だったのかな
返信する
芸能・文化・芸能などは地方は希薄です ()
2022-02-21 11:27:04
せろりさん、こんにちは。
お返事が非常に遅くなり、大変申し訳ありません。

 さらに申し訳ありませんが、歌舞伎に関しては(関しても)全く無知で、気の利いたレスができません。
 ごくごくまれに地方公演がこちらで開かれることがあったかもしれませんが、東京や京都に行ってまで文化芸能を観ることはなかなかできません。時間的にも費用的にも辛いです。将棋は好きなので、5年に一度くらいは上京していますが。
 話が逸れて申し訳ありませんが、東京の偉い弁護士さんが率いるグループが、「一票の格差」を大問題視していますが、都会の文化芸能娯楽の充実さを考えると、一票の格差ぐらいは見逃してほしいです。
 地方の議員数が減ると、さらに社会要素の格差が広がります。
 それに、一票の格差より合区の方が、大問題だと思います。

>彌十郎さんののどかな声の語りが、よかったです

 彌十郎さんのナレーションを想像すると……そうかもしれませんね。
 石橋山の戦いでの挑発合戦も趣がありました。若干、声がよれていたのは、時政のキャラを反映させたのかもしれませんが。
 
 
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Unknown (せろり)
2022-02-23 01:52:40
そうですね、ライブで見る機会が多いと少ないというのは、わかります

でも、30年以上前と現在が違うところは、実際に見に行けないけど、ユーチューブや配信で映像をみることが可能になってることだと思います
私も宝塚を実際に見たのは、一度だけです(しかも東京。一度、宝塚に行ってみたいです)
宝塚チャンネルと契約すれば毎日見れるの、わかるのですが、さすがに毎日見たいとは思わないです
ユーチューブで、宝塚を検索すると、天海祐希のベルバラ、オスカルも見れます(とんでもなく若い!宝塚の運動会で月組のトップで頑張ってるのも、若い!)
NHKBSプライムで、月に一度くらい宝塚を見るくらいが、ちょうどいいかな

NHKはeテレで「古典芸能への招待」とか、歌舞伎や狂言をやってると思います

でも絶対ライブの方がいいものもありますよね
私は、ジャズはやはりライブがいいです
あのベースの音が、お腹にズーンと響いてくる感じが、テレビやCDでは無理です

彌十郎さんが、郷ひろみやさんまさんより年下なのには、びっくりしました

人口のことでは、確かに世田谷区とか人口、多いですよね
板橋区は、23区で7番目の人口ですが、都道府県で一番人口の少ない鳥取県より、多いですものね
政治のことも、難しいです
去年か一昨年、富山の私議がドミノ式に辞めてくことになるドキュメンタリー映画『はりぼて』を見ました
出てくる数字が、5万円とか、もう中国あたりの汚職に比べて、桁が違いすぎるほどショボくて、なんだかもう・・・
でも、見入っちゃいました
結局、追求した富山チューリップテレビの人たちも、違うところに移ることになった
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間違えました (せろり)
2022-02-23 03:11:12
天海祐希はオスカルはやってません

アンドレだった(オスカルは涼風真世、るろうに剣心だわさ)

だから、劇団☆新感線の『薔薇とサムライ』で、オスカル姿が見られるというのが話題だったんだ
返信する
確かに以前と比べると ()
2022-02-23 09:01:11
せろりさん、こんにちは。

 リアル観劇(鑑賞、観戦)ならではの良さを踏まえたうえで、ユーチューブ、配信の充実による補正(補填)論、同感です。
 それにしても、せろりさんは文化文芸方面に造詣が深いですね。守備範囲も広いです。
 将棋はインターネットとの相性がよく、棋譜や解説はもちろん、映像を含めた生配信は非常にありがたいです。便利な世の中になりました。

 弁護士グループの「一票の格差是正」運動も、法律家としては一票の格差は許容できない大問題なのでしょうね。
 でも、社会的情勢を考えて、他に注力すべき事案が数多くあると思うのです。

 富山市議についての報道は記憶にあります。(『はりぼて』については知りませんでした。徐幹に余裕があれば観たいです)
 その一方で、「市議は割に合わない」と成手不足の地域が増加していると聞いています。(その一因として、一般市民の政治への関心の薄さにあると思います)
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