英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

羽生×広瀬戦 雑感

2011-08-31 21:04:52 | 将棋
 王位戦第6局は、羽生二冠が勝ち、タイトルの行方は最終局に持ち込まれました。
 今期の七番勝負を振り返ると……
 第一局は中盤過ぎから羽生二冠が変調。
 第二局は広瀬王位が快勝かと思われた局面から羽生二冠が猛烈に追い上げ逆転模様となったが、追い上げに精力を使った羽生二冠が息切れしてしまった感がある。
 第三局は序盤から中盤にかけて羽生二冠の巧みな指し回しで快勝。
 第四局は横歩取りの「後手良し」の変化に羽生二冠が誘導し、広瀬王位がその通説(定跡)を打破できずに敗れる。
 第五局は広瀬王位の振り飛車穴熊に羽生二冠が居飛車穴熊で対抗したが、終盤の入口で間合いを見切った広瀬王位が羽生二冠の穴熊を一刀両断した。
 第六局は相振り飛車から羽生二冠が力戦型に持ち込む。やや無理な動きを広瀬が巧みに捉え優勢に。しかし、羽生二冠も馬を作られても焦らず、抑え込まれた角を捌き、決定打を与えず徐々に混戦ムードになり、逆転したと思われた局面から強引に決めに出たが決め切れず、再逆転。しかし、遠巻きに攻める角の巧打を逃し、羽生二冠が勝利。
 逆転逆転の凡戦に思えるが、両者が秘術を尽くしたねじり合いの熱戦だった。

 新人王の記念対局を含めた全対局を振り返ると、広瀬王位の終盤の玉の距離感が非常に正確だ。玉の距離感とは、詰み不詰の読み切り、詰めろが掛かるか否かの読み切りを含めた互いの玉の危険度の感知能力を指す。
 特に穴熊戦での玉の距離感が正確なので、終盤の入口での切り込みが実に鋭く、羽生二冠もバッサリ切られ、為すすべもなく敗れている印象が強い。羽生二冠の穴熊戦における強さは相当なモノのはずだが、それ以上に広瀬王位は強いということか。
 また、序盤の差し手争いにおいても、広瀬王位は五分以上の戦いぶり。羽生二冠がはっきり優位に立っているのは、穴熊戦以外の特に力戦型の中盤から終盤でのねじり合いにおいてのみ。

 羽生ファンとしては、広瀬振り飛車穴熊を撃破して欲しいところだが、現状では撃破は困難のように思える。かつて羽生二冠は、藤井竜王の藤井システムを攻略できず、七番勝負途中で急戦にシフトチェンジして勝利している。この時のようにシステム(広瀬振り穴)攻略は後の機会に譲って、他の戦型で戦うことも十分考えられる。
 もちろん、広瀬王位にも選択権があり、どんな戦型になるかは予想は困難だ。

 さて、先ほど、「後の機会に攻略を譲る」という表現をしたが、藤井システムの場合、羽生二冠が攻略したのではなく、「藤井システム対居飛車(穴熊)党」という図式が成立していた。居飛車党にとって、藤井システムは目の上のタンコブだった。藤井システムは居飛車穴熊を攻略するというよりは、居飛車穴熊に組まれる前に攻めかかるというもので、居飛車穴熊等にとっては、組んだ後に攻められるのならともかく、組む前に攻められ、居飛車穴熊の思想の「固めて乱暴する」の逆の不本意な戦いを強いられる。
 このように藤井システムは居飛車穴熊の存在を否定するようなものだったので、居飛車穴熊等はシステムつぶしに躍起になった。その甲斐?があって、藤井システムは居飛車穴熊に分が悪くなっていった。
 対して、広瀬振り飛車穴熊の場合はどうであろうか?今のところ、広瀬振り穴を習得している棋士はいないと言っていいだろう。なので、居飛車穴熊等にとっては広瀬王位と対局しなければ、攻略を練る必要はない。
 それに、相振り飛車にするなど、広瀬振り穴を避ける手段もある。さらに、広瀬王位自身も、居飛車も多用し、さらに振っても穴熊に囲わないことも多く、振り穴は「伝家の宝刀」状態であり、対戦相手も対振り穴対策のみを考えればよいわけではない。
 そういった理由で、対広瀬振り穴攻略の確立のスピードは緩やかであると考えられる。ただ、広瀬王位がタイトル戦などの大舞台に立つ機会が増えると、注目度が高くなり研究速度が増してくるであろう。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

世界陸上2011 雑感2 女子5000m予選

2011-08-30 23:46:48 | スポーツ
(「雑感1」は、8月28日記事『スポーツいろいろ』の中にあります)
女子5000m予選
 日本の新谷、絹川、杉原の3選手は、健闘したと言える。
 絹川選手は、10000mでは脱水症状を起こし、残念な結果に終わったが、そのショックを感じさせない走りだった。
 2組はスローペースで、残り3周目辺りから、ハイペースになり、選手が徐々に振り落される展開。そこをよく粘り、ラスト1周まで先頭集団(8人)に食らいついた。ラスト1周はスパート合戦になり離されたが、最後まで粘りラストで競り勝ってこの組8位。結局、タイムで1秒及ばず予選落ち(15:38.23)。
 1組の杉原もよく粘り、シーズンベストだった(15:41.78)。

 特筆したいのは、新谷の走り。
 序盤から飛び出し、1000m3分8秒、2000m6分12秒で、後続を20m弱離して独走。2100mで追いつかれたが、その後粘り、この組7位で15:31.09。着順通過以外の2位のタイムで決勝に進むことができた。

 彼女の序盤からの飛び出しは、よく見かける。いつものレースの意図は分からないが、想像すると、細かいレースプランを立てて、そのタイムを目標に走っているような気がする。
 今回の飛び出しも、一か八かとか無謀といった類のものでなく、プラン通りの走りをしたのではないだろうか。
 まず、飛び出すことによって、全体のペースを上げ全選手に負荷を掛け、ラストだけ強い選手を振り落とす。また、トップレベル選手にも負荷を与えることで、ラスト1周のスパート合戦の展開にはさせない。とにかく、スパート力のない日本選手は、ラスト1周のみのスパート合戦は避けなければならない(日本選手は過去、アジア大会などで、持ちタイムが下の選手にこのパターンで敗れ去っている)
 それと同時に、レース全体のペースを上げることによって、着順通過ができなくても、タイムで拾われる可能性が高くなる。
 飛び出しも無謀な速さではなく、自分のベストを上回らない速さで、2000mぐらいで追いつかれるのも想定内で、集団に飲み込まれた時も、余力を残していたように思う。
 クレバーなレースプラン、そして、それを実行した彼女の実力、見事だった。


 それにしても、織田&中井コンビ、割り込み過ぎ。彼らの会話を入れるくらいなら、女子棒高跳びの試技シーンをもっと映して欲しい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『時間差攻撃』 中田章道七段作 解答 ……「あらかじめ只捨て」

2011-08-29 16:58:19 | 詰将棋
8月25日記事『時間差攻撃』 中田章道七段作
の解答です。

 初手、候補はA▲1四香、B▲1五香、C▲1四馬が考えられます。
 C▲1四馬は△同玉なら▲3四龍以下詰みますが、馬を取らずに△1二玉と引かれると続きません。
 なので、AかBに候補を絞ります。
 通常の指し将棋の場合は離して打つ方が、香の利きが多いのと、相手に取られる危険性も小さいので良いことが多いのです。
 しかし、詰将棋の場合はそうとも限りません。たとえば、玉が2三に逃げた時、1五に桂を打つ手が可能です。

 香打ちに対しては2三に玉をかわします。この他の受け方としては、1四に合駒をする手もありますが、私の都合で、あとで考えることにします。
 とにかく、玉を2三にかわして、第1図、第2図を考えます。

 両図ともに、打ち歩詰状態です。違いは香車の位置のみ。
 さて、打ち歩詰と言えば、前回の詰将棋の解答、『攻防!打ち歩詰』 中田章道七段作 解答
で、
 その打開策として、

=============================
①攻め駒を弱くして、歩を打っても詰まないようにする
②守備駒を呼び込んで歩を打てるようにする(呼び込んだ守備駒で歩を取れるようにする)
③守備駒を動かして、玉の逃げ道を作る
 などが考えられます。
 ①②③に共通すること……と言うよりは、攻め駒を捨てれば、①~③のどれかの効果が表れます。
 というわけで、取りあえず駒を捨ててみましょう。この時に気をつけることは、上部の押さえになっている駒は捨てないようにすることです
============================

と述べました。

 ①②③の分類は後から考えるとして、とにかく攻め駒を捨ててみましょう。
 捨てる駒は龍か馬。龍を捨てると2四の利きが消え、▲2四歩が可能(玉で取ることができる)となり、一応、打ち歩詰の解消はできますが、龍が消えてしまうと、詰みそうもありませんね。
 そこで、馬捨てを考えます。ここで、目につくのは玉方の4四歩の存在。この歩、一見、玉の詰みに何の関係もないように見えますが、詰将棋の場合、意味のない駒は置かないのが通常なので、怪しさが漂う歩です。
 という訳で、馬をその歩頭に捨てたくなります。
 取りあえず、1図で▲4五馬(第3図)と捨ててみましょう。

 △4五同歩の局面をご覧ください。▲2四歩(第4図)が可能になっていますね。

 3六の馬が消えたので、1四の香が宙ぶらりん(只)になっています。(打ち歩詰解消の分類としては①)
 △1四玉に▲1五龍で詰みです。


 もうお分かりですね。これが初手▲1五香だと玉が1四に行けず、せっかく馬を捨てても打ち歩詰が解消されていません。よって、初手▲1五香に合駒するのは、▲同香とされて、詰まなかったのにわざわざ詰まされてしまうことになります。


 初手は▲1四香と近づけて打つのが正着でした。
 ちなみに、▲4五馬に△1四玉とかわすのは、▲1五龍(変化図)で詰みます。


 本作は5手目の▲4五馬の只捨てが決め手ですが、実は、分岐点は初手にあり、今日の打ち場所を間違えると、馬捨てが有効になりません。
 この初手の香打ちは「あらかじめ只捨て」とか、「時間差只捨て」と呼んではいかがでしょうか。
 この「あらかじめ只捨て」と「馬捨ての打ち歩詰打開策」のコンビネーションで、玉を翻弄する様が、バレーボールの時間差攻撃を彷彿させ、本作のタイトルを『時間差攻撃』と勝手に名付けました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

スポーツいろいろ

2011-08-28 21:26:55 | スポーツ
 「スポーツの秋」と言いますが、夏も気温同様、熱い戦いが繰り広げられています。
 世界水泳、甲子園、インターハイ、中学スポーツなど、次々に開催され、ここ数日は「バレーボールワールドグランプリ」「世界柔道」そして「世界陸上」と熱闘が続きます。
 スポーツ好きなので、「嬉しい悲鳴状態」です。もちろん、すべて観ることはできませんが、寝不足状態です。感想も、いろいろあり、書きたいこともたくさんありますが、書く時間はとてもありません。
 ただ、そういった感想が流されて忘却するのも嫌なので、簡単に書きと留めておくことにします(ここ最近のモノだけ)。

バレーボール・ワールドグランプリ2011
 以前も述べましたが、大変、歪(いびつ)な大会です。
 参加16チームが3グループに分かれ4チームで総当たりのリーグ戦で勝ち点を稼ぎます。これを3回にわたって行い、そう勝ち点の上位8チームが決勝リーグ(準決勝リーグと言った方が良い気がします)に進出します。
 この、3グループの分け方に偏りがあります。例えば、日本の場合、韓国、セルビアとは、2回同じグループに属し、イタリア、中国、キューバ、ポーランド、アルゼンチン、カザフスタン、タイ、ペルーには当たりません。
 このシステム自体に無理があり、このような対戦チームに偏りが生じるように思います。
 それに、開催国は無条件に決勝リーグ進出が決まっています。開催国が9位以下の場合は、8位のチームは決勝リーグに進むことができません。テレビ中継など興業的な事情もあり、やむを得ないのかもしれませんが、もう少し合理的なシステムにならないものでしょうか。
 まあ、それはともかく、それよりも納得いかないのはテレビ中継(TBS)の放送体制です。
 予選リーグは、深夜枠やBS枠もありましたが、全試合中継されました。ところが、決勝リーグ(準決勝リーグ)、準決勝、決勝は、9月4日にハイライト放送があるのみです。TBSには、大会を放送するつもりは全くなく、日本チームのバレーボールの試合を中継すればよいと考えているようです。予選中継時も、日本チームのみの成績を伝えるだけで、他の試合の結果(どこがどこに勝った)はおろか、他のチームの成績(どのチームが何勝何敗か)も知らせません。いえ、それどころか、どの国が参加しているかさえも分かりませんでした。
 もともと、バレーボール中継は、TBSに限らず「頑張れ日本チーム&ジャニーズPRキャンペーン」が慣習なので、今に限ったわけではありませんが、大会と銘打っている以上、もう少しまじめにやって欲しいです。
 それに、他チームの試合も紹介して、上位チームの凄さを紹介しておけば、全日本の健闘ぶりもよくわかると思います。それに、トップ同士の試合は、日本が絡む試合より、高レベルで面白いです。目先の視聴率も大事ですが、競技そのものの面白さを伝えれば、後から視聴率も付いてくると思うのですが。

 日本チームは健闘しました。レシーブ力とスピードはトップクラスです。木村は大車輪の活躍ですし、メンバー全員がベストのパフォーマンスを発揮したと言えます。
 惜しむらくは、ラリー中決め切る決定力がないことです。ラリー中、平易なパスがセッターの竹下に上がっても、意外とセンターの速攻が決まりません。また、レフトのオープン攻撃も決まらない。あと、ダイレクトスパイクの練習もした方が良いと思います。
 センターの井上の怪我が回復して復帰して欲しい。あと、木村を休めるために、栗原も復帰して欲しいです。

世界柔道
 軽量級は人種的に日本人(アジア系)がそうが厚くなるし、筋力的(特に女子)は差が少ないので、レベルが高い中切磋琢磨している日本選手が優位に立っています。
 重量級は、もう根本的に体力に差があり、よほどの天才で、技の切れがないと金メダルは無理のように感じました。
 それでも、体力的に大きな差がない時の日本選手の技の切れは大したものでした。特に女子の杉本選手の一本は、これぞ一本と言っても良いくらい見事です。
 そんな杉本選手でも、体力的な差で破れてしまったのは残念。中国選手は柔道の技としては大したことはないのですが、武道としてではなく競技としての柔道で、勝つのは大変だと思いました。
 選手個人について、印象に残ったことは、女子の上野選手は、どの技も浅くて、投げるというイメージは全くなく、前回の強さは感じられませんでした。
 男子の鈴木選手は、体格の大きい選手に対してはそれに対抗する技の切れや力強さは全く感じられませんでした。

 それにしても、「開始」の合図がある時は、中央に位置しているのに、すぐ場外際に移動してしまうのは不思議。場外際の攻防を観るのはストレスを感じてしまいます。真ん中の畳はいらないんじゃないのかと思ってしまいます。
 もう、いっそのこと、「場外指導」を設け、それが3回で「注意」、さらに2回で「警告」さらに2回で「反則負け」にしたらどうなのでしょうか?
 あと、組み手争いが多過ぎてうんざりします。あまり組合うのを拒否すると「指導」が与えられますが、もっと厳しくして、一度つかまれたのを外すのを反則(指導)にしたらいいと思います。

世界陸上
 ハッキリ言って、進行役のお二人は必要ないです。
 それと、テーマソングに関しては、世界水泳に大きく後れを取っています。
 短距離解説の朝原さんは、ピストルが鳴ると観客になってしまいます。「はあ~」「ほお~」「すごい」「ああぁぁあぁ(ボルトがフライングした時)」……

①女子マラソン
 赤羽選手の5位は大健闘と言っていいでしょう。高橋尚子や野口みずきの金メダル、さらに、過去の日本選手のメダル獲得の実績と比べると、寂しいと思われるかもしれませんが、女子のケニア、エチオピアのアフリカ勢の実力アップを考えると、メダル以上の価値があるかもしれません。
 正直言って、エンジンやタイヤに性能の差が大き過ぎて、コーナリングやブレーキやアクセルの踏み方のテクニック、車体の安定性や燃費の良さでは、抗しきれないと感じました。
 ただ、戦略的な工夫は必要だと思いました。日本選手は前半から猛スピードで突っ走ったり、終盤に猛スピードでスパートすることはできませんが、ある程度のハイペースで走り続けるのは得意です。だから、幸いにも世界陸上のマラソン代表は5人いるので、2、3人がトップに立ちハイペースを維持し続けて、消耗戦に持ち込むのです。今回のような、レース終盤の猛烈なスパートを掛けるレース展開では、日本選手のメダルはほぼ皆無なのではないでしょうか。

②男子100m
 これは、解説の朝原氏でなくても「あああぁぁ~」でした。
 フライング1回で即失格というのは、2回目で失格よりは合理的で賛成ですが、スタートの比重が大きい100m選手にとっては厳しいルール改正です。
 波乱があるとすると、フライングかと思っていましたが、なんとも残念な結果です。200mに期待します。

③短距離の準決勝システムの変更
 今大会より、短距離(100m、200m、400m)の4回戦制(1次予選、2次予選、準決勝、決勝)から、3回戦制(予選、準決勝、決勝)に変更されました。
 予選から決勝まで4回も走るのは負担が大きいので、3回になるのは歓迎されることだと思いますが、準決勝から決勝に進むのがかなり厳しくなりました。以前までは、準決勝の4位まで決勝に行けたのですが、2位+タイムで2人までとなり、準決勝の組み合わせによって、かなり厳しいレースとなることもありそうです。
 逆に、準決勝進出は16人だったのが、24人と緩くなっています。
 それでも、女子100mの福島選手は快挙です。

④増田明美氏の解説
 この方、取材熱心で、本当にいろいろな情報を提供してくださいます。でも、レースの架橋でどうでもいい情報を語るのはやめていただきたいです。今大会は女子の1500mでも解説していましたが、中距離に関してはほとんど素人みたいです。
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夏、それぞれ

2011-08-27 12:21:30 | 歳時

【8月2日撮影】
 夏と言えば、蝉ですね。その中でも、油蝉(アブラゼミ)が最もポピュラーなのではないでしょうか?ミンミンゼミ、ヒグラシ、ツクツクボウシなどは山や林が主生息地、街内に生息するのはアブラゼミとニイニイゼミですが、最近、ニイニイゼミは減ったような気がします。
 関西以西ではクマゼミ(シャーシャーと鳴くセミ)も多いと聞きます。でも、最近では、福井でも時々、鳴き声を耳にします。
 ん?……

 キミもジュースが飲みたいの?熱中症予防にスポーツドリンク?



【8月15日撮影】
 夏と言えば、花火も。




 この日は、市の花火大会でした。
 2キロほど離れているので、いまひとつ。


 正面から見ると、何かの形になっていると思われます。


 撮影失敗。火事にしか見えませんね。






【8月26日撮影】
 アゲハ蝶です。お腹がすいていたのか、花に抱きつき、頭を突っ込んでいます。






【8月27日撮影】
 ただの杭なのですが、何となくリッチ。毛皮をまとっているように見えます。でも、暑そう。




【8月27日撮影】
 時々登場してもらっているタンポポです。
 これで、今年4回目の開花です。狭い隙間に咲いて、しかも車や人に踏まれそうな所に咲かなくても、と思いますが。
 逞しいですね。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『京都地検の女』 第6話

2011-08-26 17:50:08 | ドラマ・映画
 容疑者の所持品の中のトイレットペーパー1ロールに鶴丸検事(名取裕子)は不自然さを感じた……トイレットペーパーに秘められた事件の根底にあるものが明かされていく……

 人情ものとしては面白かったです。また、トイレットペーパーから何かを感じ、しつこく究明していくのも鶴丸検事らしくて良かったです。
 でも榊主任(沢口靖子・科捜研ね)なら、まずトイレットペーパーを徹底的に調べるんだろうなあ。成分、メーカー、販路など。…と、それを言っちゃあ、何とやらですね。

 ふとしたことから、元エリートサラリーマン・土屋が、おでん屋で女将や青年(被害者)と知り合い、かかわり合っていくうちに、利益だけではないもっと大切なものがあるのに気づいた。
 逆に、純粋だった青年が、土屋に心酔する余り、利益のみを追うようになる。
 その二人が口論となり、もみ合った結果、殺人事件(傷害致死?)に至ってしまった。
 残念なのは、青年が利益のみを追うようになり、恋人までも捨ててしまい、それを諭そうとした土屋の思いも届かず、死んでしまった点。命を落としてしまったので、思いが届いたとしても、むなしいとは思うが、青年があの考えのまま逝ってしまったのは、やるせなさが強く残る。
 救いは、女将がトイレットペーパに込めた想いが土屋に届き、生あることに意義を見出し、病気に立ち向かう決意をしたことか。

 頑張った鶴丸検事だが、口論の原因が変わっただけで、裁判には大きな影響が出ないかもしれない。それでも、口論の原因が明らかになり、青年を大切に思い、青年の名誉を守ろうとした土屋の想いが明かされた。その分、被害者の関係者にはちょっとつらい真実だったかも。
 また、殺人を犯したのではないかと罪の意識に苛まれていた元彼女は、その点では救われた。

 しかし、フェイクの殺人者というか、2重殺人というか、こういうのもありだと思うが、このパターン多過ぎない?
 あと、女将が情報を小出しする(土屋が女将に指示したとしても)のは不自然。ドラマを複雑に見せる小細工?


【ストーリー(公式サイトより)】
 鶴丸あや(名取裕子)のもとに、知人の青年を殺して自首した男・土屋秀樹(大和田伸也)が送致されてきた。土屋は元エリートビジネスマン。数日前、行きつけのおでん屋で顔なじみだった青年・前原信二(松田悟志)と公園で出会って、口論になり突き飛ばしたところ、運悪く信二が頭部を強打、死なせてしまったという。

 2人がもめた原因は、土屋がホームレスのことを人間のクズだと言い、彼らを追い払ったこと。ホームレスを守ろうとした信二が土屋をとがめたことから、トラブルに発展してしまったらしい。
 土屋はあやの取り調べでも、労働しないホームレスは生きる価値などないと、傲慢な発言を連発。一方、信二はインターネットを中心に"町の小さな英雄"だと取り上げられる。2人が出会ったおでん屋の女将・安藤真佐子(芦川よしみ)に聞いたところ、彼らは知り合ったときから反発しあっていたという。

 そんな中、あやは逮捕されたときの土屋の所持品の中に、トイレットペーパーが1ロールだけあったことに疑問を持つ。あやはどこかに違和感を抱くのだが、いったいどこがおかしいのかがわからない…。なぜ所持品の中にトイレットペーパーがあったのか…?あやはその謎が解けたとき、事件には別の顔が浮かびあがると考えるのだが…!?
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『ブルドクター』 第8話 「教授の死!?辞職覚悟の暴走!」

2011-08-25 21:58:01 | ドラマ・映画
 今回の主題は、「上層部の圧力や武田教授(小日向文世)への義理に悩ながらも、珠実(江角マキコ)と知佳(石原さとみ)は真実を究明するその思い」と言える。
 しかし、ずっと危惧してきたが、いろいろな盛り込み過ぎから、テーマがボケてしまった。

①脅しを受けている武田教授、そして、教授の決断
 ずっと引っ張ってきた問題が、ようやく進展。黒幕の正体が気になりますが、納得のいくモノだとよいけれど。
②知佳と名倉准教授(稲垣吾郎)の恋の行方
 教授の弱みをつかみ、自分を後任に推薦するようお願いしたり、知佳に弱みを見せるなど人間らしさを見せ、ふたりの距離が縮まってきている感があるが、この二人、本当に好き合っているのかが疑問。何となく付き合っている感じで、惹かれ合っている(いた)様子が少しも感じられない。
 なので、取って付けたようなエピソードのように感じてしまう。
 特に今回、圧力に抗して解剖に踏み切ったという状況。なのに、解剖の途中で恋話とは、緊迫感ぶち壊し。
③珠実の仕事と家庭の狭間で、葛藤する姿
 今回は、夫との行き違いにより、夫婦仲の亀裂が一気に大きくなってしまった。これも、前回から急に浮上して、唐突、いきなり感が強い。母子ネタに詰まり、夫婦ネタに切り替えたとしか思えない。

 いろいろな要素を盛り込むため、肝心の話が間延びしてしまった。それに、珠実と知佳が解剖(捜査)を決意するきっかけがよくわからない。
 珠実は、ただ被害者の兄の訴えを回想するだけで、特に新たな動機は感じられなかった。
 知佳にしても、名倉の「好きならどんな時も、僕だけを味方してくれよ」と弱みを吐露してしまった直後、「おかしいと思ったモノを、黙って見ている訳にはいかない」と再捜査に向かってしまう。そりゃあ、名倉の態度に幻滅したのかもしれないが、名倉の吐露をスルーして捜査に向かうのは唐突過ぎ。
 珠実と知佳の決断・決行は夜中の方が、ストーリー上都合がよく(夜中の方がこっそり解剖ができる、珠実の夫を一晩中イライラさせる)、ついでに無理やりエピソードを詰め込んでしまったかのように感じる。

 サブタイトルがあまりにも内容そのもの。
 裏をかいて、逆に教授は助かるの? タイトルにも「?」がついているし。
 普通に考えると、衝撃的なタイトルで視聴率稼ぎ。いろいろ、面白そうな要素を並べて、内容は別にして、面白そうに思わせる手法がタイトルにも活用している? 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

『時間差攻撃』 中田章道七段作

2011-08-25 19:25:34 | 詰将棋

 7月27日 中日新聞系新聞出題、7手詰、中田章道七段作。(5分で2級、10分で4級)
 タイトルはいつも通り、勝手に私が命名。
 初手が分岐点です。(解答はこちら
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

世界柔道2011 女子48キロ級 浅見×福見

2011-08-24 16:55:12 | スポーツ
 世界柔道2011女子48キロ級の決勝は、浅見×福見となった。
 昨年の決勝と同じ顔合わせで、「因縁の対決」と言って良いだろう。
 この時は、福見が2度の指導を受け、浅見の判定勝ちとなった。専門家や他の方々の目に同映ったかは分からないが、私はこの判定に疑問を感じずにいられなかった。(詳しくは昨年記事
 福見選手といえば、2002年の全日本選抜柔道体重別選手権で、対日本人選手12年間無敗だった谷良子(当時は田村姓)を破り、脚光を浴びた(この時の谷は怪我によるブランク明けの大会だった)
 その後も実力を伸ばし、2007年の全日本選抜柔道体重別選手権決勝で、谷を破っている。この時も谷は出産のため2年ぶりの復帰戦だったが、私は谷に匹敵、あるいは上回る実力を持っていたと考えている。
 谷はこの体重別選手権しか参加しておらず(出産により2年間不出場)、谷が実力を示していなかったにもかかわらず、谷の実績を重視した連盟は世界選手権代表に谷を選出した。
 谷と戦う場はこの体重別しか機会がなく、その唯一の機会で谷に勝利したにもかかわらず、代表になれないのなら、初めから他の選手が代表になる可能性はなかったと、非常に連盟の選考に疑問を持った記憶がある。
 この世界選手権では谷が優勝し、これが更なる疑問を呼ぶことになった。
 この翌年、北京オリンピック代表選考の重要な大会の選抜体重別戦で、谷は決勝で山岸絵美に敗れたにも関わらず、世界選手権優勝の実績を重視し代表に選ばれている。
 その実績を重視したという世界選手権の代表選考では、谷の実績を重視し選出しているのだから、谷がいる限り代表にはなれないということになる。

 谷の栄光の陰になってしまった悲運な選手の代表的存在の福見、山岸。福見も2009年の世界選手権でチャンピオンになっているとは言え、谷が政界に行き、これからと思ったら、新星浅見が台頭してきた。(私は、浅見は昨年いきなり現れたと思っていたが、2008年の代表選考会の準決勝で谷に指導で敗れていた)
 そんな背景の中、昨年の世界選手権(世界柔道…どちらが正式名称かはっきりしません)での疑問の残る判定負けだった。

 そんな悲運を背負ってきた福見にどうしても肩入れしてしまう私だが、昨年の世界選手権後の浅見を見ていると、これが強い。特に、上半身の鍛え上げ方は並ではないと感じ、決してフロックで世界チャンピオンでなったわけではないことが分かった。
 例によって、と言うか、いつも以上に前置きが長くなってしまった……。

 昨日の決勝は、浅見の快勝だと言えよう。
 浅見は、どんどん調子が上がってきたというような準決勝までの戦いぶり(本人もそう述べていた)
 対する福見は、動きにやや硬さが見られた。特に準決勝では、優勢を奪ったものの、後半は攻められるシーンが増え、最後には消極的にさえなっていた。
 決勝は常に浅見が先に攻め、福見がそれを返すという展開。浅見がとにかく積極的に攻め、福見の体がやや浮き上がるシーンが2度ほど見られた。さらに、時間が経っても浅見の攻勢が続き、福見は防戦一方になっていった。そこで、福見に指導が与えられるが、それでも福見のピッチは上がらない。下手をすると、もう一度指導を受け、判定負けの可能性も出てきたが、残り1分での指導だったので、そこまでには至らない雰囲気が漂っていたが、残り24秒、浅見の小内刈りが跳ぶ。
 ふわりと福見の体が浮くが、福見もこらえ、腹ばいで落ちる。「有効」までは至らない技の掛かり具合とも見られたが、「有効」の判定。残り10秒そこそこでは逆転の技も出せず、終了。浅見の快勝だった。

 技的には「有効」未満だったかもしれないが、「有効」に取られても仕方がない試合の流れだった。これが福見が互角以上に戦っていたら、「有効」にはならなかったように思える。

 試合終了後~表彰式と、福見は落胆・悔しさに表情が崩れそうになるのを必死で堪えていた。それがまた、痛々しかった。
 五輪代表には、まだまだ逆転の余地があるぞ。頑張れ、福見!
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

フジテレビ スーパーニュース ……あまりにも東京中心

2011-08-23 21:44:44 | 気象
 昨日(22日)の東京は10月並の涼しさ。今日は一転して、30℃を超える夏の陽気に逆戻り。エレベーターのような陽気の変化を、プールなど様々な個所のレポートを交えて長々と報じていました。
 そりゃどうしても、東京(関東)中心の報道になるのは致し方ないことだと思っています。しかし、その報道を見ている限り、日本中そんな夏の陽気に逆戻りしてしまったように思ってしまう報道の仕方でした。他の地域の天候について一切触れることはなく、私の聞き洩らしかもしれませんが、「関東地方は」という注釈も一度もなかったように思います。

 全国的にはどうだったのでしょうか?

 本当は昼間の気象レーダーの画像をアップしたかったのですが、気象庁のホームページは3時間しかさかのぼれないので、午後6時20分のものです。でも、日本海沿岸に前線の雲が停滞するという傾向が続いていたので、昼間もほぼこのような感じでした。


 午後2時の降水量です。日本海側全般に雨が降っています(瀬戸内、四国も雨)。


 午後2時の日照の様子です。関東から東海、近畿にかけてと、南九州がよく晴れているようです。


 午後2時の気温の様子です。
 日照より広範囲に気温が高いのは、前線の南側に太平洋から夏の暖かい空気が流れ込んだためだと考えられます。

 これらのデータを見ると、夏の陽気だったのは、太平洋側の部分的な地域だったと言えます。

 先にも書きましたが、東京中心の報道になるのは、仕方ないことだと思っています。しかし、日本中がそんな陽気だったと思われるような報道、というか、「関東しか眼中にない」としか思えない報道の姿勢を感じます。
 フジテレビに限らずどの局(NHKも含めて)もこういう傾向はありますが、多少なりとも他の地方のことも言及しているように感じます。(今日の陽気については、夕方のフジテレビしか、今のところ見ていませんが)
 これでは、フジテレビの報道は信用できないなと思ってしまいます。

【追記】
 NHK7時のニュースによると、長崎県平戸市では集中豪雨(1時間雨量114ミリ、24時間雨量300ミリ超)長崎市沖では竜巻、その他、各地で局地的な豪雨(1時間雨量、岐阜県美濃市52ミリ、佐賀県嬉野市35ミリなど)となり、岐阜県、山口県、福岡県、佐賀県、長崎県では「土砂災害に危険性が非常に高くなっている」と警戒されていて、岐阜県下呂市や関市に避難勧告が出されているとのことです。
 こういう状態を聞くと、フジテレビの報道には大いに疑問(不信感)を感じます。
コメント (9)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする