英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

何だよ、この手は?!……  2016王位戦第5局

2016-08-31 21:36:43 | 将棋
 苦しい将棋を何とか逆転し(二転三転したかも)、ようやく勝利が近づいたか……


 局面は▲7八銀の受けに、△6八桂成と先手の桂を取ったところ。
 攻め込まれている形にはなっているが、後手の攻めは細くなってきている。
 △6八桂成には▲6八同角とすれば、後手は△5八龍と逃げるしかない。

 図では、▲2五桂とか▲3五角とすれば、まだ先は長いが、先手の勝ちは不動だろう…と思っていたが……

 ところが、実戦は第1図で▲6八同銀!
 6六の銀が只なのでは?
 ああそうか……△6六龍に▲5七角!

 龍と飛車の両当たり。
 え…でも、8四の飛車は紐付き。
 ▲5七角以下、△6一龍▲8四角△同金で、ほぼ銀損の取り引き。
 8四の飛車なんて完全な遊び駒。こんな飛車と角を交換するなど大損じゃないか!

 飛車を手にすれば後手玉が寄るのなら、これでもいいのかもしれないが……


 △8四同金に▲4五桂と打ったものの、無茶苦茶厳しいわけではなく、△5六桂と攻め合いに持ち込まれると、後手からの攻めの方が厳しい。

 まだ、先手に分があるようだが、当分、受けに回ることとなり、時間切迫の泥仕合となり……敗北。

 苦しい時間が長かった将棋。
 消耗が大きく、勝ち切る力は残っていなかったようだ。


 それにしても、変調著しい将棋だった。
 何とか、立て直してほしい………
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『上陸』という表現となかなかの進路予測 ~台風10号(2016年)~

2016-08-31 14:40:41 | 気象
(被害に遭われた皆様には、こういう記事は腹が立つかもしれません。申し訳ありません。なかなか大変だと思いますが、一日でも早い復旧を祈ります)

日本列島の南海を迷走し、観測史上初の太平洋側から東北地方に『上陸』を果たした台風10号。(岩手県の大船渡市付近に上陸
その後、速度をさらに上げて青森県(津軽地方)を通過し、午後9時には日本海に抜け、31日(水)午前0時、日本海北部で温帯低気圧に変わりました。

強い勢力を保ったまま、北日本に多大な被害を出した台風10号ですが、
『上陸』という表現に、疑問を感じました。


 太平洋側から東北地方に『上陸』したのは“観測史上初”ということなのだが、『上陸』というのは、海上から海岸線を横切って陸地に進入する行為を指す。その場所の真上を通り過ぎるかどうかの状況は関係ない。
 直近の11号は関東東部を北進し、福島県、宮城県を縦断したが、この場合、(関東に上陸し)、東北地方の福島・宮城を『通過』したと言う。

 また、東北の日本海側(秋田県・山形県)に上陸し東北を横断し、宮城県や岩手県を通過した例はあり、「台風が東北地方の上空に存在する」という状況は稀有なことではない。
 今回、“統計(観測)史上、初”という言葉が先行しすぎていたように感じた。それに、上陸しなくても海岸線に沿って海上を通過しても、ゴジラじゃないんだから、台風の影響力は激減しない。

 しかし、専門家(気象予報士)が初上陸を強調するのには理由がある
・上陸したての台風は、勢力が衰えていない可能性が高い。陸上を通った場合は、エネルギー源である水蒸気の供給がなくなり勢力が衰えるが、上陸するということは、それまでは海上(夏なので海面温度も高い)を通過しており、勢力を維持できる。
・台風の通過方向が違うということは、雨雲の発達状況や風向きも、通常の場合とは異なり、今までとは異なった被害も起こりうる。(通常、進行方向の右側が雨雲が発達し、風も強い)



これまでにない迷走ぶりを予測したのは凄いんじゃないか

【今回の台風の進路の特徴】
・日本の近海で発生
・しばらくは高圧帯に阻まれ、西南西にゆっくり進み停滞
・南海の太平洋高気圧の外周気流に乗り、東進
・東の太平洋高気圧に東進を阻まれ、北へ誘導される
・北上を阻むオホーツク付近の高圧帯と朝鮮半島付近の寒冷渦に、西へ誘導される


 太平洋を迷走する台風はこれまでもあったが、日本列島の東方海上まで北上した台風が西に進路を取るなど異例中の異例であった(通常、偏西風で東に流される)
 今回、この動きを予測した気象関係者は凄い。しかも、太平洋上に停滞していたころから逆進の可能性を示唆し、その後の進路も大まかには的中させた

 ただ、予測当初は「静岡県⇒北陸」コースだったのがマイナスポイント(この当時は予想円が非常に大きく、大船渡⇒津軽コースも含まれてはいたが)
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刑事7人 第6話

2016-08-30 16:18:04 | ドラマ・映画
(本当は、リオ五輪について書き始めるつもりだったのですが、あまりの出来だったもので……)

杜撰すぎるシナリオ……
 今話のミソは……
・一見、凶悪犯罪と無関係な清掃ボランティア団体「すずかぜクラブ」のメンバーの中高年者たちが実行犯だった
・しかも、主宰していた経営コンサルタント・藤堂かずさ(高橋ひとみ)が、彼らを誘導していた

   という驚愕の真相……だったらしい。

 大抵、捜査本部が“プロの殺し屋の犯行”と断定(推定)すると、その真逆の人物が真犯人であるというのがお約束。


【疑問点】
・拳銃の入手ルートは?(一応、売人を追求していたシーンはあったが)
・回りくどい殺人計画……4人目が真のターゲットというのは、ドラマのミスリードとしては面白いが、所詮、素人集団、ミスを犯し、4人目にたどり着けない危険性が高い。
・実行犯の犯行動機が弱い……特に3人目の実行犯の動機が、「糖尿病で死にかけた」+「孤独感」というのは弱すぎる
・いじめによって息子をが自 殺に追い込まれたことが、藤堂(高橋ひとみ)の動機。しかし、それなら、その復讐を他人の手に委ねるだろうか?
 “犯人が複数犯”という盲点がミソなら、ここは本人が実行すべきだろう。
 下半身不随の4人目のターゲットは、“社会に害を為すゴミ”ではなく、他の3人にとってのターゲットとは成り得ない。それに、母親も一緒に殺害しようとするのはあり得ない。
・春田純一以外は拳銃に関しては素人なのに弾丸は8発しかないというのも、無計画。



そもそも、『刑事7人』というタイトルに非常に引っ掛かりを感じる。
・『バナナが“遠足のお菓子”に含まれるか』という命題を思い出してしまうかのような堂本俊太郎(北大路欣也)の立ち位置。片桐正敏(吉田鋼太郎)も微妙。
・山下巧(片岡愛之助)も“未来犯罪予測センター”という訳の分からないポジション(一応、元刑事)で、登場しないことが多いし
貴重な純粋刑事だった永沢圭太(鈴木浩介)は殉職してしまい、オープニングからも消されてしまった。せめて、今話の冒頭ぐらい、メンバーで追想してあげなよ!
・天樹悠(東山紀之)も警視庁機動捜査隊としての職務を果たしていないよね


【ストーリー】番組サイトより
 水曜日になると、防犯カメラのない袋小路で素行の悪い人物を射殺し、壁にスプレーで「HUNTER」という署名を残す――。そんな、あたかも人間狩りのような残忍な事件が、2件連続で起きた。だが、両事件で使われたライフルには登録情報も前科もない上に、現場には薬きょうも残っていない。また、事件発生時に銃声を聴いた者もおらず、捜査本部はプロの殺し屋が犯人である可能性が濃厚だとにらむ。
まもなく、被害者2人が同じ地区の出身で、対立する地元のヤンキー集団「ブラックブラッド」と「ホワイトサタン」の元幹部だったことが判明。5年前の抗争事件で不自由な身体となってしまった最年少メンバー・日吉あきら(西本銀二郎)の母・日吉景子(舟木幸)が、容疑者のひとりとして浮上するが…。

そのころ、警視庁機動捜査隊の刑事・天樹悠(東山紀之)は事件現場の住所を手がかりに、経営コンサルタント・藤堂かずさ(高橋ひとみ)が主宰する健康クラブにたどり着く。そこは清掃ボランティア団体「すずかぜクラブ」という中高年中心の団体だった。天樹は身分を隠し、さっそく彼らの活動に参加。すると、メンバーのひとり・工藤雅夫(春田純一)の口から、ふと「ハンター様」という言葉が飛び出し…!?
そんな中、3件目のハンター事件が発生。ところが今回に限って、なぜか凶器に刃物が使われていて…?3つの事件を見つめなおす天樹、やがて意外な犯人像と、心の闇を突いた犯罪計画が浮かび上がる――。

脚本:森下直
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近況報告

2016-08-22 18:06:01 | 日記
 御無沙汰しています。
 8月7日より更新が滞っていますが、体調を崩したわけではありません。
 当ブログの常連様は察していらっしゃると思いますが、理由はオリンピックです。

 外食産業関連(それだけではありませんが)仕事なので、7月30日(土用丑の日)、8月6日(納涼祭)、8月10日過ぎ(お盆休み前)と、けっこうハードな仕事内容でした(儲かっているとは限らないのが辛いところ)。
 そんな状況で、リオデジャネイロオリンピック(綺麗に発音するのは、けっこう難しい)が始まってしまいました。
 スポーツ観戦好きの私には、至福の2週間なのですが、中継が大量にあり過ぎて、消化するのが大変。
 多忙と連日の猛暑に加え、睡眠不足。(その上、いちご(飼い猫)は五輪に関係なく、散歩をせがみます)

 連日の熱戦、日本選手の健闘など、書きたいことが山積。
 しかし、とても書く時間がありません。
 仕事と観戦といちごを優先し、睡眠時間とブログを犠牲にしてきました。連続ドラマは、『真田丸』、『刑事7人』(五輪中継で1周休みはありがたかった)、『女たちの特捜最前線』(観るほどの内容ではありませんが)は観ていますが、『ON』は2話分未視聴です。

 当初は、五輪終了後、五輪で感じたことを書こうと思っていましたが、あまりに多いのと、“今更感”が強いので、どうしたものかと思っています。まだ、録画だけして観ていない競技(バスケット男女決勝、バレーボール男子決勝、体操女子個人総合、新体操)もありますし。
 でも、書かないとモヤモヤは残るし……どうするか考慮中です。

 一応、今後の為に、感じたことを列挙しておきます。
「かっこいい!聖火台」
「気持ちで挙がるものなんだな」(ウエイトリフティング・三宅選手)
「解説者とは呼べない」(解説・増田明美氏)
「壮絶な初戦敗退」(卓球女子個人・石川選手)
「ベルニャエフの得点」(体操・男子個人総合)
「後退した全日本」(バレーボール女子)
「健闘、でも、惜し過ぎ」(バスケットボール女子)
「金メダルがすべてじゃないんだよ」(柔道女子・中村選手)
「王座に就くのはいいが、“王者”と名乗ってはいけない」(柔道・リネール選手)
「やめないで良かった」(水泳・金藤選手)
「胸を張ってほしい」(レスリング・吉田選手)
「マラソン…世界選手権とは段違い」
「中継の偏り」
「未熟なインタビュアー」

 できれば書きたいです。
 リクエストも受け付けます。
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リオデジャネイロ五輪  女子バスケットボール 日本対ベラルーシ

2016-08-07 17:06:26 | スポーツ
 日本の属するグループAは、オーストラリア(世界ランク2位)、フランス(世界ランク4位)、ブラジル(世界ランク7位)、トルコ(世界ランク10位タイ)、ベラルーシ(世界ランク10位タイ)、日本(世界ランク16位)。

 日本チームは世界ランクは参加チームでは最下位、平均身長も日本は177㎝とやはり一番低い。とにかく、出場12か国で日本の次に低いチームでも182㎝なので、高さにおいては相当苦戦を強いられる。
 しかし、今の日本は、低身長をカバーし得るテクニックやスピード、運動量を持っている。現に、今回の参加チームとは多少プレーの傾向が違うとは言え、中国や韓国を撃破して五輪出場を決めている。

 初戦のベラルーシ(世界ランク10位タイ)は平均身長183㎝で、レイチャンカ・195㎝、ベラメイエンカ・192㎝らに自由に攻撃させると、苦しい戦いになる。また、WNBAで9年間活躍するガードのハーディング(ベラルーシに帰化)も要注意。

 日本も今までの日本のセンタープレイヤーの枠を超えた渡嘉敷、運動能力やアシスト能力抜群のガードの吉田を中心に、他のメンバーも充実している。
 6チーム中4チームが進出できる準々決勝進出は可能と考えられるが、ベラルーシには是非とも勝ちたい(初戦とでもあるし)。

 ゲームは、終盤まで一進一退。相手を突き放す機会もともにあった。日本はその機会をミスで逃したのは残念だったが、得点差をつけられそうになった時に踏ん張ったのは評価できる。

 77―73で白星発進。大きな勝利だ。
 勝因はいくつかあるが、栗原の3Pシュートが良く決まったのが第一であろう。特に、点差をつけられそうなときの3Pシュートには救われた。また、後半開始早々、シュートクロックほとんどゼロで決めた3Pシュートも大きかった。
 渡嘉敷は好守に活躍。国内とは違い、自分より高身長の相手は勝手が違うだろうが、WNBAでの経験が大きいようで、うまく対応していた。
 吉田は彼女ならではのアシストパスを配給していたのは流石だが、無理に自らシュートに行く判断ミスが目立った。吉田と言えども、国内リーグとの身長さを見極めきれていないようだ。
 その分、リバウンドでカバーしていた。あと、終盤のインターセプトは勝利を決めたと言っていいだろう。また、ハーディングに自由なプレーを許さなかったディフェンスも素晴らしかった。
 ただ、ターンオーバーの後、ムキになってファールを犯すのはやめてほしい。ファールトラブル気味になってしまった。
 吉田の代わりに入った町田もまずまずだった。彼女の頑張りもこの試合の勝利に貢献したが、彼女が機能すれば、今後の予選リーグでの展開が楽になる。
 本川の難易度の高いドライブシュートも相手にプレッシャーを与えた。
 間宮は今一つだったが、辛抱強く堅実なプレーをした。
 間宮の代わりに入った高田もよかった。特に、苦しい場面でのミドルシュートには救われた。ぼーっとしているとしか見えない凡プレーは勘弁してほしいが。

 全体のプレーとしては、スクリーンが動き過ぎで取られたファールが多かった。
 ディフェンスは良く頑張っていたと思う。


 一つだけ、許せないプレーがあった。
 第4Q、残り1分20秒を切って、吉田→渡嘉敷→高田と渡り、シュートクロック残り4秒で、3Pラインで完全ノーマークの長岡がシュートを打たずに吉田にパスを回したプレイである。
 吉田が完全フリーなら分かるが、マークに付かれており、ドライブでかわすスペースも時間もなかった。
 そもそも、オフェンスが吉田からゴール下の渡嘉敷にパスを入れ、相手ディフェンスを収縮させて、キックアウトして高田、さらに、フリーの長岡に回したプレーだった。ここで打たないと意味がないという長岡へのパスだった。
 「シュートを打たないのだったら、あそこにポジションするなよ」と言いたくなるようなプレーだった。(残り3分弱、66-65から決めた3Pは見事だったが)

【グループAの他の試合の結果】
フランス(世界ランク4位)55-39トルコ(世界ランク10T)
オーストラリア(世界ランク2位)84-66ブラジル(世界ランク7位)
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リオデジャネイロ五輪  女子バレー 日本対韓国

2016-08-07 08:01:31 | スポーツ
 第1セットは悪くなかった。日本は簡単にサイドアウトを獲得していたが、韓国はやっと獲得していた。
 ところが、第2セット以降は、ズルズルと負けてしまった。
 チームに燃えるような気迫がなく、ふわふわした感じ。対する韓国はキム・ヨンギョンを中心に貪欲なプレーが目立った。レシーブや繋ぎのプレーでも、集中力、執念で日本を大きく上回っていた。

 個々に目を向けると、まず、石井が良くなかった。特にサーブレシーブが拙く、苦しい展開プレーを強いられることが多かった。
 木村も良くなかった。スパイクを始め、プレー全体にキレがなかった。どこか、痛めているのだろうか?
 特に残念だったのは、第2セット序盤、韓国のレシーブが直接日本コートに戻ってきたボールを見送ったが、これがイン。消極性を浮き彫りにさせ、このプレーがスイッチとなり、徐々に韓国ペースになっていった。
 キム・ヨンギョンが、プレーを決めた後、オーバーアクション(見ていると少々ムカつく)でチームを鼓舞していたのと対照的だった。
 宮下のトス回しも疑問だった。トスの上げやすさ優先は最終予選と同じで、韓国チームに見切られていた。バックアタックも少なかった。
 特に残念だったのは、チャンスボールが帰ってきて、≪ここは絶対荒木のクイックだろう≫と思われたところで、木村へオープンパス。シャットアウトを食らい、意気消沈。≪ここは絶対、荒木だろう≫と言うシチュエーションでそのままトスを上げるのは怖いかもしれないが、しかし、全局的に見て、荒木に上げないとチームが機能しないと言える場面だった。
 リベロの佐藤も良くなかった。

 ベンチワークも疑問。
 石井に代えて鍋谷をもっと使うべきだったのでは。あれだけレシーブが崩されていては苦しい。それに、消沈気味のチームには、鍋谷のガッツがカンフル剤になる。
 逆に、島村に代えて山口、長岡に変えて迫田を起用していたが、あまり機能しなかった。“韓国キラー”の迫田だが、長岡の方が韓国は嫌だろう。宮下に固執したのも疑問。
 キム・ヨンギョンに対しても無策過ぎた。何か工夫をしていたのかもしれないが、私が見落としているのか、キム・ヨンギョンが凄すぎたのか……

 煮え切らない試合だった。

 
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恐ろしく強い“縁台将棋”……2016女流王座戦2次予選 清水市代女流六段 × 香川愛生女流三段 「その2」 【補足あり】

2016-08-06 15:03:29 | 将棋
(本記事の2番目の局面図ですが、違う図面をアップしていました)
「剛と豪 2016女流王座戦2次予選 清水市代女流六段 × 香川愛生女流三段」の続きです。


 後手・香川女流三段が△4五銀と攻勢を見せたのに対し、先手・清水女流六段も▲9五歩と穴熊攻略の第1歩を踏み込んだところ。
 香川女流三段の棋風からすると、△9五同歩と応じるとは思えない。△5六銀と中央突破を目指すか、あるいは△1二角と砲火を集中させるかと思われていた。


 △4二角!………飛車が捕まっている!△4五銀と出ることによって銀の利きが3四をカバーしているのだ。
 5筋に気を取られて、飛車の捕獲には全く気付かなかった。

 清水女流、ピンチか?

 しかし、4分の考慮で▲9四飛!………飛車を振り回し、香車にぶつけたのだ。

「飛車、一丁上がりや! どないする?」
「なんの、これでどうや! ほれ喰うてみぃ」

   ……………………… 縁台将棋のおっさんだったら、こんな感じだろう。
 縁台将棋ににしては、恐ろしい強さだが。


麗しいお二人なら、
「あなたの飛車を頂きますわよ」
「そんなに欲しいのなら、差し上げますわ。さあ、召し上がれ」

といったところか。


 さすがに▲9四飛に△同香とは取りにくい(手順に玉頭に先手の歩が伸びるうえ、後手は歩切れ)。
 しかし、飛車を取れないとなると、△4二角が空振り気味。
 △4二角では、やはり△1二角が最善だったようだ。
 前記事で「△1二角が良さそう」というコメントをくださった岡本さん、じゅんいちさん、さすがです。
 特に、じゅんいちさんは実戦の指し手の推察も見事でした。

 「△4二角はやや疑問」という程度。この2手の攻防は、非常に面白く、形勢は「ほぼ互角」、均衡は保たれている。

【補足】
 ▲9四飛は流石の切り返しだが、▲3三桂成と桂を捨てて飛車を生還させる手も有力。「歩3枚」対「桂」の交換だが、後手の歩切れを考慮すると、駒の損得はそれほど差がない。▲3三桂成△同角▲2六飛と後手を引かされるようだが、▲2六飛は△5六銀を受けている。
 後手も9筋の始末をどうするか悩ましい。△9五歩と手を戻すのは▲9四歩の対処が難しい(△9四同香には▲8五角がある)。
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観るに堪えない試合 インターハイ 卓球・女子シングルス決勝

2016-08-05 22:55:34 | スポーツ
 気持ちが入って無意識に気合の声(奇声)を上げるのか……
 気持ちを鼓舞するため、相手を威嚇するため、意識的に雄叫びを上げるのか……

 技、スピード、気迫は、素晴らしかったのだが、残念至極!

 誰も注意はしないのだろうか……
 卓球界ではこれが普通なのだろうか……
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刑事7人 第2話~第4話

2016-08-04 22:09:33 | ドラマ・映画
面白い部分もあるが、どうしようもない部分も目立つ。
このどうしようもない部分について言及したくてしょうがなかったが、書く余裕がないので、
≪深く考えなければ、面白いかもしれない≫
と自分を納得させて、スルーしてきたのだが……


 第1話(脚本:真野勝成)は面白かったが、第2話(脚本:大石哲也)第3話(脚本:八津弘幸)がひどく、第4話(脚本:真野勝成)も許容できない箇所があり、この記事を書いている。

 まず第2話
・有能過ぎる週刊誌記者だが
 犯人がこの記者の情報を盗み見て、ニュースキャスターに情報を流していた。
 この記者の情報収集力は素晴らしいが、情報管理が甘く、同じネタを何度すっぱ抜くキャスターに疑いを持たないのは不思議。

・不可解な犯人(掃除婦)の行動と能力
 まず、“持ち上げて、落とす”のが狙いだったらしいが、嫌いなキャスターに美味しい思いをさせるという発想が理解できない。
 それに、そのキャスターを翻弄する手腕が犯人にあるとは思えない。
 動機も、保育園ができると記者が引っ越してしまうと思い、それを阻止するためという……まるでコメディ。

・検視官はいないのか?
 都知事の秘書を突き落とす際、思い切り蹴り飛ばしたが、これって、衣服や身体に跡は残らないのだろうか?


第3話
・不可解な犯人の行動と能力
 実行犯は、純粋すぎる天才だったが、その天才を翻弄したのが、第2話と同様、理解困難な動機を持つ女。天才なのに、簡単に出し抜かれて殺されてしまうって……
・ひとりの命より多数の命を優先するのは妥当だと思うが
 逆に、ひとりの命に拘って、多数の命を失ってしまったら、それこそ非難の嵐だろう。
 それに、爆弾が起動したら、その拘った高坂信彦(モロ師岡)も命を失ってしまうのだから、選択の余地はないだろう。
・理解不能な動機
 主犯の女の真の動機は、高坂を殺して、高坂を介護していた家政婦を手に入れるためというものだった。
 犯人の父親の面倒を見てもらいたかったが、「高坂さんを介護しないといけない」と断られたので、高坂が死ねば介護してもらえるという短絡的な思考。もうギャグと言うしかない。
 殺人を犯さなくとも、他に方法はあったと思うが……

 2話続けて不条理な犯人とその動機。脚本家が違うので、裏テーマ(不条理な動機)の指令でも出ているのであろうか?

第4話
 永沢の殉職という衝撃な展開と、用意された証言者によって誤った結論を導かされてしまうというのは、面白いとは思う。
 しかし、ドラマ冒頭で犯人の存在を見せてしまうのはどうなのか?
 12係(天樹を含む)の視点だけでストーリーを進めた方が、衝撃が強く、面白かったと思う

・不可解な永沢の行動
 回りくどい分かりにくい“トランプのメッセージ”を残すより、トランプにメモ書きを忍ばせておく方が確実だろう。
 まあ、それは目を瞑るとしても、犯人からの監視を感じていたのなら、それを回避するか、12係全員で対処した方が確実で安全だろう。

・検視官はいないのか?
 永沢は骨折しており、足首を強く握られた跡があった……検視官は一体何を見ていたのだろうか? 
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『ON 異常犯罪捜査官・藤堂比奈子』 第4話

2016-08-03 22:11:26 | ドラマ・映画
「興味深い」「その顔が見たかった」という台詞を吐く比奈子には、嫌悪感を感じる。
(観なけりゃいいんだけど、やはり、結末が気になる)

 “感情がない”という比奈子だが、殺人犯を追い詰めて自分を攻撃させ、その反撃として嬉々として殺人を行おうとする様子は、異常そのもの。殺人願望は相当強いと思われる。


 時計などの機器を分解してしまう幼少期の比奈子。
 そんな比奈子に、父親は恐怖を感じ、「いつか殺人を犯す」と危惧。

 比奈子には、まだまだ深い闇がありそうだが、こういう設定は、原作とは違う、ドラマ独自の設定。
 納得できる決着を迎えられるのか、不安……



 それにしても、東海林(横山裕)は、いつもいい処で邪魔をするなあ………
 それに、情報屋に頼り過ぎ。


【今回の一番の不満】
 都夜(佐々木希)の事件は、ほぼ予想通りの経緯、展開と決着。
 そのせいか、冗長感が強かった。ストーカーに硫酸を掛けられた過去が語られ、皮膚に執着する理由が判明したが、東海林に助けられたところまでは、前話に入れた方がよかった。



【ストーリー】番組サイトより
 ハサミを突きつけても動じない比奈子(波瑠)に苛立ちながら、都夜(佐々木希)はこれまでの殺人の全容を語り出す。そして、美しい容姿なのに、なぜ凶行に及ぶのか理解できないという佐和(中村亜梨沙)に、着ていた雨がっぱを脱いで自らの身体を見せる。すると、白く美しい肌に浮かび上がったのは、大きくて痛々しい火傷の跡。モデル時代、ストーカーの男に硫酸をかけられたのだという。夢を絶たれ、強いコンプレックスを抱えた都夜は、今度こそ“完全な自分”を手に入れようと、今回の犯行に及んだのだ。
 しかし比奈子は、そんな都夜の考えを「醜い」と一蹴。持っていたナイフで後ろ手に縛られていたロープを切り、向かって行くが、都夜が振るったハサミが肩に刺さり負傷。それでもナイフを振るって反撃していると、東海林(横山裕)と中島(林遣都)が駆けつけ救助、それと同時に意識を失ってしまう。
 幸い、怪我は大事に至らなかった。しかし、目が覚めた比奈子は、付き添っていた中島に、都夜への殺意があったことを告白。さらに、子供の頃、父親が比奈子について「いつか必ず人を殺す」と言っていたことを打ち明ける。そして今回、その言葉通りのことが起きていたかもしれないと案ずるが、中島は「あなたは、まだ誰の命も奪ってはいない」とやさしく微笑んで比奈子を励ます。

 それからしばらくして、自殺と思われる不審な死を遂げた宮原と鮫島の死に際の映像が、なぜかテレビで放送される。どうやら、何者かが匿名でテレビ局に送りつけたらしい。番組には、中島の上司でハヤサカメンタルクリニックの院長・早坂雅臣(光石研)が出演。この現象を“神の裁き”と呼び、凶悪犯罪に対する抑止力になると明言する。
 テレビ局から押収したDVDには、白衣姿の医師が注射で自殺する映像も残されていた。警察が知る限り、ほかにも小学生を殺害した男が心臓をナイフで突いて自殺、殺人犯の大友も留置場で頭を砕いて自殺している。
 厚田(渡部篤郎)は、誰かが一連の出来事を世間に公表しようとしていると指摘。故意に自殺を誘発している人物を調べ上げ、食い止めるよう指示する。
 やがて、東海林が自殺した5人の男たちの共通点を調べると、全員がハヤサカメンタルクリニックとつながりがあったことが判明。さらに、中島が5年前に起きた女子中学生殺人事件で、遺体の第一発見者だったことも明らかに。この状況に比奈子と東海林が困惑していると、当時とまったく同じ状況で殺害されている少女の遺体が見つかり――。


脚本:古家和尚
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