英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

『謎解きはディナーのあとで』 第7話 「殺しの際には帽子をお忘れなく」

2011-11-30 21:41:36 | ドラマ・映画
 麗子(北川景子)のぎっくり腰から始まったが、ふたつの効用があった。

・宝生家の力で、捜査状況が中継、あるいは編集録画がされ、それを景子と影山(櫻井翔)が見ることとなった。これにより、ふたりが得る情報がまったく同じという公平な状況になった。
 知りたい情報を主体的に得ることはできないという難点はあるが、このドラマの場合は、影山の推理力(想像力)が秀逸なので関係ないようだ。

・ぎっくり腰で捜査できない麗子が、気分転換のため贔屓の帽子屋の藤咲(田山涼成)を呼びつける。偶然にもその彼が犯人だったという偶然。麗子の気まぐれがなかったら、藤咲と接点はなく、証拠品も押さえることができなかった。この意味では、麗子は風祭に匹敵するミラクルな力(直観力とドタ勘)を持っていると言えよう。まあ、影山の想像力、いえ、推理力を持ってすれば、犯人にたどり着くことは容易であったと思われるが……

 まず、風祭警部(椎名桔平)の捜査がザル過ぎる(死因の究明や、現場検証がずさん)のは、このドラマの性格から言って、スルーするべきだろう。
 また、推理の飛躍もある程度目を瞑るべきなのだろう。けれど、あとで見返すことがあるかもしれないし、整理の意味も兼ねて、書き記すことにします。

 今回の一番のポイントは「帽子が何故なくなったのか?」であった。
 その訳は、殺害の際、浴槽にコンタクトレンズを落とし、それをすくうザル代わりに麦わら帽子を使用した。さらに、浴槽のお湯を落としてコンタクトを流してしまえばよいのではという疑問には、夜間荒天の運転にコンタクトは不可欠だったと疑問を解消している。
 しかし、帽子の消失⇒コンタクトレンズが必要⇒車の運転⇒容疑者を絞るというのは、あまりにも短絡的すぎる
 消えた帽子の種類が麦わら帽子だったという情報、あるいは確証は全くないし、帽子がなくなった理由にしても、例えば、その帽子が犯人の贈り物で、それによって捜査が自分に及ぶのを恐れたという可能性もある

 とは言え、視聴後の印象は悪くない。というか、けっこう好きである。犯人である藤咲と影山と麗子、3人のやりとりや推理は味があった。
 飛躍があるとはいえ、麦わら帽子をザル代わりに使用、持ち去った帽子を処分できない帽子を愛する犯人。帽子を愛する藤咲が、帽子をむき出しで運ぶのは妙だ、など。

 「相手に対し最大の敬意を伝えることもできます」と藤咲は帽子を胸にやる。 
 大好きだった藤咲の無実を信じ否定する。また「逮捕しないで自首を勧めちゃったけど、刑事としては甘かったかしら?」と影山に言い悲しむ麗子。それに対して、「名捌きでしたよ、保安官」と涙を隠すようにテンガロンハットを目深に被せる影山。(これも、帽子の使用法の一つ?)
 なかなかのラストシーンだった。


今週の風祭警部
・猫足のバスタブを使用
・目撃者が美人だったので、俄然、やる気。
・行き当たりばったりのブレブレの推理。
・けちょんけちょんに言われる風祭モータース(大丈夫か風祭モータース)。それでもへこたれない彼は、流石である
「犯人は、帽子が大好きなのさ!」……最初に何気に真相を言いきっている。恐るべきミラクル。しかし、「残念な方」だそうだ。

だんだん扱いがひどくなる麗子
・今回はストーリーの都合上(帽子屋を呼ぶ)、気まぐれで我儘な振る舞いをさせられた。
・どんどん落ちていく麗子の推理力

その他の突っ込み
「まさか、こんなうら若き美女が、ぎっくり腰になんかなるはずないわ」
「残念ながらお嬢様、20代であろうとも、ぎっくり腰は突如として襲ってくるものでございます。ましてや、美女であろうがなかろうが、全く関係ございません」
 麗子が美女であることは、認めるんだね

 なぜ、テーブルの下からスケッチブックが?
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紅葉(中央公園グラウンド沿い)【11月26日撮影】

2011-11-30 17:40:36 | 歳時
中央公園に併設のグラウンド沿い遊歩道(短いですが)を彩る紅葉です。

 このグラウンド内には桜が周囲に沿って植えられてあり、春は満開の桜が楽しませてくれます。
 このブログにも何回か登場しています。
・2010年4月9日記事「桜、さくら、サクラ」


・2009年4月11日記事「春爛漫」

 両方の記事の後半部分に登場します。桜の向こうのフェンスの外が遊歩道です。


 今年は残暑が厳しく長かく、秋も全般的に暖かかったので、紅葉の彩度が薄いように思います。紅くならないまま散ったり、黒ずんだり、赤味が薄いままのものも多いです。(と言っても、ここの紅葉を例年見ているわけではないので、例年並みなのかもしれません)


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『鼠捕り』 中田章道七段作 解答

2011-11-29 16:33:45 | 詰将棋
11月26日記事「『鼠捕り』 中田章道七段作」の解答です。


 初手は▲2二銀成が浮かびますが、△1三玉(失敗図1)とかわされると

捕まりません。初手▲2二桂成や▲2二飛打も同様です。

 初手は攻撃の軸となりそうな飛車を捨てる▲2二飛成(途中図1)が正解です。
 
 この手は詰将棋としては常套手段なのですが、3手目が見えないと視野に入らないかもしれません。
 この手には、△2二同金(途中図2)と応じる一手です。

 ここで▲2二銀成としてしまうとやはり△1三玉で失敗しますが、この局面を向かえると次の一手は容易に見えてくるかも知れません。しかし、初手で▲2二銀成や▲2二桂成や▲2二飛打に囚われてしまっていると、見えないかもしれません。
 もし見えない方は、参考図をご覧ください。

 初級者を卒業し中級者にステップアップされたぐらいの方なら簡単ですね。途中図2はこの参考図の変形バージョンです。違いは1三の地点に歯止めがあるかどうかです。

 この歯止めがないので、3手目が見えにくいのです。特に初手で▲2二銀成や▲2二桂成や▲2二飛打に囚われた方は、「1三玉に逃げられ捕まらない」という経験が正着発見の妨げになった可能性が高いです。

 もうお分かりですね、3手目は▲1三飛(途中図3)です。

 これに△1三同金なら▲2二成銀(変化図1)で詰みます。(▲2二桂成でもよい)
 そこで△1三同玉と取ります。今まで散々1三に玉を逃げられて失敗してきて、しかも強力な飛車を打ち捨てるのですから、盲点になりやすいですね。
 さて△1三同玉と強引に玉を吊り上げましたが、金を2二に呼んであるので▲2二銀不成(途中図4)が幸便の一着になります。

 △2四玉と逃げますが、取った金を▲2五金と打って詰みます(詰め上がり図)。

 2二の銀が3三の地点を押さえてあるのが嬉しいですね。
 ▲2二飛成△同金▲1三飛△同玉▲2二銀不成△2四玉▲2五金までの7手詰。

 新聞紙上のヒントに「金の取り方が問題」とあるのは3手目に▲2二銀成とせず、1三に玉を吊り上げ▲2二銀不成とするのが肝心ということなのでしょう。
 3手目が見えれば、後は簡単なので「5分で2級、10分で4級」という棋力設定ですが、この設定よりは難しいと思います。
 実戦でこの局面を迎えたら、詰みを逃す自信があります(笑)。

 餌(飛車)を二枚与えて、無理やり上部に呼び込み、出てきた頭を押さえるというイメージで、勝手に『鼠捕り』と名付けました。
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日本海と紅葉(黒田翁 碑)【11月17日撮影】

2011-11-28 16:24:15 | 歳時
 またまた、日が経っていて11月17日のものです。

 例によって、日本海です。特にどうということのない写真です。滅多に行かないお客さんの(旅館)の駐車場からの眺めです。今後、撮る事はないと思ったので撮りましたが、いつもと変わり映えのしない写真です。でも、綺麗な風景だと思います。


 浜へ降りる峠(トンネル)の手前にある記念碑です。
 いつもは、何気なく通り過ぎていたのですが、紅葉が綺麗だったので足を停めました。

 いつも通っている街道とトンネルを整備した功績で黒田翁の銅像が建立されていたそうですが、戦時中の金属不足で徴収されてしまったそうで、台座しか残っていません。それではあんまりということで、平成12年に当時の写真を建立したそうです。
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『鼠捕り』 中田章道七段作

2011-11-26 21:22:06 | 詰将棋

9月30日 中日新聞系新聞出題、中田章道七段作。(5分で2級、10分で4級)

 例によって、勝手にタイトルを付けています。
 新聞紙上でのヒントは、コメント欄にてご紹介します。
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『相棒 Season 10』 第6話 「ラストソング」

2011-11-25 16:39:50 | ドラマ・映画
 今回は、安城瑠里子(研ナオコ)の歌手の性(さが)が主題でした。

 焦点は二つ。
①瑠璃子は何故、「When love kills you」を唄わなかったのか?
②なぜ、瑠璃子は事件の真相を隠す工作をしたのか?

 ①この曲はサックスの減音器を使用しなければならなかったが、消音器は犯行現場に置き去りにされていて、演奏できない。
 ②サックス奏者の森脇とのコンビでないと唄えない。「唄いたい」という欲求が、サックス奏者の犯行を隠そうとした。

 2つのポイントと言っても、①は②に追従していて、②が大命題であった。①は実践的な命題で、ドラマ全体からすると大した事ではないが、真相を究明する大きなポイントであった。
 観客のアンコールに応えずに去っていく彼女の姿は、もう唄うことが出来ない悲しさがあふれていた。
 警察をものらりくらりかわす、ひねくれたジャズ歌手の老練さと、歌手のかなしい性(さが)が感じられ、見ごたえがあった。

とは言え、今回はそれに力が入りすぎて、『相棒』の魅力のシャープさがやや欠けていたように感じる。

 吸殻の工作、携帯電話によるアリバイ工作の不完全さをつく辺りは、『相棒』としては「当然」の範疇。
 気になったのは、犯行現場を屋内と踏んだ右京(水谷豊)は、備品室が真の犯行現場であることを突き止めたが、この推察は、瑠璃子が高所恐怖症だから非常階段での犯行は出来ないという理由。ということは、この時点では、瑠璃子が犯人だと思っていた。かなり早い段階で犯人の目星をつける右京とは、異なる今回。
 それに、瑠璃子は被害者を非常階段から投げ捨てている。犯行現場にわざわざ非常階段を選ぶことはしないと思うが、犯行自体は不可能とは言えない。海外進出の話を蹴るほどの高所恐怖症だったのだろうか?
 真犯人追求のシーンも、決定的な証拠をつかんでの展開ではなかった。一応、減音器に被害者の血痕がついていたらしいが、血痕がついていたという確証はないのでは?

 ドラマとしては面白いが、『相棒』としては物足りなかった。

 尊くん(及川光博)は、細野さん(檀れい)を誘ったのでしょうか?コンサート終了後、電話していたのも彼女だと思われる。今後、登場してくるのかなあ。
 あと、正確には尊くんは、第一発見者ではないと思うのだけど、現場にいた者をひっくるめて「第一発見者」にしてしまうのかな。
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例の桜 【11月12日撮影】

2011-11-24 20:09:16 | 歳時
 今秋(今冬?)2度目の寒波(細かく見ると4回目)。時雨で霰も混じる冬の天気でした。

 しばらく、登場しませんでしたが、例の桜は元気です。

 撮ったのは11月12日です。今年はいつもより咲き方が寂しかったのですが、この秋も咲いていました。





 この桜、夏はどうなっていたかと言うと……(7月15日撮影)

 割と、普通です。
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『家政婦のミタ』 第7話

2011-11-24 00:28:07 | ドラマ・映画
 別の意味で裏をかかれた今回でした。(「別」って何の別なんだ?)

 無理やり「ミタさん編」に突入か?
 子どもたち、人のこと(ミタさんのこと)、あれこれ詮索する場合ではない。不自然な流れで、無理やり「ミタさん編」に持っていこうとしているみたいだ。詮索して欲しくないことを知っているのに、あれこれ嗅ぎ回ったことをミタさん(松嶋菜々子)に謝らないのもどうかと思う。
 さらに、今回の最後にミタさんを遊園地に連れて行き、あれこれ問いただすなんて、ウザさはうらら(相武紗季)の倍以上。

 ミタさん依存症の一家
・希衣(本田望結)のお遊戯会に来るよう、養子の話の件の答を聞かせて欲しいとミタさんに伝言を頼む子どもたち。自分たちが行くべき。
・恵一(長谷川博己)は「どうしたらいい?」。さらに「会社に戻してくれ」「時間を戻してくれ」「お遊戯会を延期にしてくれ」……のび太か!

 依然として情けない恵一だが
 「愛している」とか言っても、信じてくれないと思うしって、信じてくれるかどうかではなく、自分の気持ちが問題。
 愛を証明する方法がわからないって、証明とか難しいこと考えなくてもいいのになあ。でも、証明する気はあるんだ。
 非情な部下に切れ殴る…どうしたら愛を証明できるのかでノイローゼ気味というのは、父親になろうとしている証しだと思う、たぶん。
「見たかったなあ、希衣の『オズの魔法使い』」……そうそう、自分の気持ちを素直に出せばいいのに。
 風に飛ばされ川面に落ちたお遊戯会の案内状を、取ろうとして自暴自棄になりながら川に入ったところで子どもたち登場。会社をクビになり、石を失くし、お遊戯会を観れなかったどん底の状況、そのことを子どもたちに知られた。その上、川に入っている自分……やけくそで、「俺は父親になる資格はないんだ。おじいちゃんの養子になった方が幸せになれる!」

 どうしようもない状態の恵一だが、子どもたちは父親の愛情みたいなもの、父親の立場を苦しんでいる父の気持ちを理解したようで、阿須田家のお遊戯会を見てくれという。

 子どもたちの劇を観て、「妻に見せたかったな」と呟き、妻のことを語り、死なせてしまったと後悔する。そのことを子どもたちに謝る。
 胸を張って「愛している」とは言えないけれど、「愛したい」、愛し抜きたい。お前たちがどう成長し、どんな人生を生きるのか見ていたい。もっといろんなことを話したい。どんなことをしてでも全力で守る。だから、俺を…俺をお前たちの父親にしてくれ!頼む!

 どん底から、一気に修復。子どもたちは先週までに改心?していて、あとは恵一次第だったので、当然の流れか。
 ただ、これまで嫌になるほど、へなちょこ恵一を観ていたので、すんなり行くはずがない。どこかで、どんでん返しがあるのでは?エンディングの後に、また衝撃の展開があるのではないかと、疑心暗鬼になっていました。

 不安の種の愛人でしたが
「助けてくれ」って、実際はそれほど切迫していない。男に騙されていたことを知り、また恵一にとという虫のいい女だったが、懇願というより、言ってみただけ、愚痴と軽い恨み事が言いたかっただけだったようだ。いや、諦めた振りをして、恵一が追ってくるような計算があったのかもしれない。
 恵一が追いすがったところへ、ミタさん登場。恵一は単に引きとめようとしただけだが、傍から見ると二人の寄りが戻ったかのように思える最悪のタイミングだが、あとで考えるとグッドタイミングだったかも。
 最後に恵一から「結婚してくれ」と言われ顔がほころぶが、子どもらの母親になってくれと言われ、顔を曇らせる。だいたい、「田舎に帰って、見合いする」なんて、器量が良いと思っているのだろう。

 とんでもないことを言う恵一には、どきりとしたが、爽やかな表情で言い切っていたので、「愛している」と言い切りたかったのと、子どもが大事ということも宣言したかったのだろう。

 今週のミタさん
・忠実に正確に詳細まで再現する伝言機のミタさんであったが、今回、初めて言葉を濁した。
・「お遊戯会を延期させてくれ」と頼むに至った恵一の状況を子どもたちに告げるといった臨機応変さも見せた。
・「出過ぎたまねをした」と言って、失くした石を探しだし、差し出す。しかも、超過料金もいらないって、今週は出血大サービスだ。
・ただ、子どもたちの詮索のウザさと、恵一の情けなさのせいか、いつもより不機嫌なように感じた。
・後ろから迫る恵一に、見事な一本背負い(それとも合気道の投げ技?)
・ミタさんの魔法使いは怖い。「みんな、八つ裂きにしてやる」って、今までのミタさんを思うと、冗談とは思えない
・「それは業務命令でしょうか?」って、「それはご自分で考えになることです」と突っ込みたくなった。
・お遊戯会を破壊するミタさん、本当にやっちゃったと思った。そのうえ、恵一に「もう手遅れです」と報告するバックにショベルカーがあるものだから(笑)
・相変わらずのミタさんの「何でもカバン」、今週は懐中電灯とシミ抜きセット。

 長女・結(忽那汐里)も成長
 彼と別れる、逃げていた自分に気づく。うらら(相武紗季)にも礼を言う。祖父(平泉成)にも謝る。希衣の劇を手伝う。…人が変わったような成長ぶり。

 今週のうらら
 うららの不運さとドジっぷりは相変わらずだが、ウザさを感じなくなった。



 恵一のやり直したい宣言に感動するべきでしたが、ひっくり返されるのではないかと、ドキドキして感動する余裕はなかったです。
 愛していたか、愛しているかの過去や現在も大切だが、未来(これから)が大切なんだというお話でした。
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横浜国際女子マラソン

2011-11-23 16:17:53 | スポーツ
横浜国際女子マラソン成績
(スタート時の気象=晴れ、気温22度、湿度56%、東北東の風0・6メートル)
(1)木崎 良子 (ダイハツ)               2.26.32
(2)尾崎 好美 (第一生命)               2.26.49
(3)M・ヤマウチ(英  国)                2.27.24
(4)永尾  薫 (ユニバーサルエンターテインメント) 2.29.43
(5)R・カルマー(南アフリカ)               2.29.59
(6)R・グタ  (エチオピア)                2.32.26
(7)吉田 香織 (アミノバイタルAC)          2.33.14
(8)藤田 真弓 (十八銀行)               2.35.12
(9)S・コスゲイ(ケニア)                  2.35.26
(10)K・ステツェンコ(ウクライナ)             2.35.44

 木崎選手が2時間26分32秒で初優勝。大会2連覇を狙った尾崎選手は17秒差の2位。北京五輪6位のマーラ・ヤマウチ選手(英国)が3位。
 参加した国内選手のトップ2とベテランで冷静にラップを刻むヤマウチ選手が競り合い、見ごたえのある終盤ではあった。
 ヤマウチと木崎が並走し、その後を尾崎が付き逆三角形の体制が続いたが、38.5km辺りからヤマウチの顔が歪み始め、やや木崎に遅れ気味になる。それでも39km地点で時計を確認する冷静さは持っていた。
 しかし、その直後、木崎が若干ペースを上げる。少し腕の振りが大きくなったような気がする。スピードにして5%以下、おそらく100mにつき1秒弱ぐらいのわずかなペースアップと思われるが、ヤマウチはついていけず、ズルズル後退。
 二人に絞られ、ここが勝負時と考えたのか、木崎はさらにペースアップ…と言っても心もちといった程度だが、できればここで尾崎を離したいという意思が見える走りだ。
 40km過ぎまでこの状態が続いたが、残り2キロで尾崎がスパート。差が一気に開き、5m、10m、15mと開いていくが、木崎の走りも乱れず、40.6km辺りから差が縮まり始める。尾崎のペースが落ち、木崎は元気が出てきたようだ。
 41kmで差が10m弱、そして41.4kmで木崎が尾崎を捕らえる。
 しばらく並走後、41.6kmで木崎がギアをチェンジ。尾崎にはついていく力はなかった。


 今大会は五輪選考レースとしては初めてペースメーカーを付けた。選考会でのペースを揃えることで、公平性を高めようとしたとのこと。
 しかし、今回の例のように、ペースメーカーが役に立たない(設定タイムより遅く、しかも設定した25kmまで持たず、19kmで離脱)こともあるし、たとえ設定通り5km6分50秒で走り、選手もそれに追従したら、高温の状況では潰れていたかもしれない。
 そもそも、五輪本番ではペースメーカーはつかず、ペースの強弱も激しい。いろいろなレースに対応する能力が必要。ペースメーカーについていく消耗を避けるレース展開では、真の選考にはならない。
 ペースメーカーがきっちり走ったとしても、気象条件や参加ランナーの顔ぶれが違うので、本当に平等に選考するのなら、1レースのみで行うべきでる。テレビ局などの関係で出来ないだろうけれど。
 そうなると、選考側が確かな目を持って判断するのが肝心である。気温、コースの高低差、参加メンバーの強弱、レース展開、走行タイムなどを的確に判断するのである。「陸上競技(マラソン)の専門家」ならば、そんなことは出来て当たり前である。ペースメーカーをつけて選考しやすくするなど、本末転倒である。それに、ペースメーカーの出来不出来という不確定要素を増やしたとも言える。
 それに、ペースメーカーがつくレースは面白くない。25km、或いは30kmまで、一定のレースで走って、そこから用意ドンというのはマラソンではない!(参照:『最近のマラソンが面白くない理由 + Wリーグなど』

 さて、今回の記事を書くに当たり、今大会に関する記事を検索した。その中で、気になる表現があった。
 『毎日JP』の「横浜国際女子マラソン:木崎、内容に高い評価 代表選考」。この見出しの「高い評価」であるが、本文を読むと、「日本陸上競技連盟の武冨豊・女子マラソン部長は「内容的に見るべきものがあった」と評価」となっている。
 「高い評価」と「見るべきものがある」では評価の高さは違うと思うが、どうであろう?

 私の評価を述べると、木崎の精神力には「見るべきもの」を感じたが、序盤、5km16分50~55秒を目指したペースメーカーの走りについていく気配はなく、19kmペースメーカー離脱後の20km~25km間は17分56秒と急落。17分20秒~30秒のペースを維持していたヤマウチが追いつき、引っ張ってくれなかったら、どんなタイムになったのだろうか?

 中継の不満としては、後続の様子をもう少し拾って欲しかったのと、1kmごとのスプリットタイムを教えて欲しかった。
 それに、毎回思うのだが、>「5000m、或いは、10000mの持ちタイムが良いと、スピードがあり、ラスト勝負に強い」というのは間違っている。
 問題なのは42km走った後、走りの切り替えができスパートがかけられるかで、ウサイン・ボルトに9900mを走らせて、ラスト100mを走らせるとどうなのかを考えれば、分かりやすい。
 スパートの掛け方もラスト100mなのか、200m、400mなのかによっても得手不得手が分かれてくる。その辺りを頭に入れて解説するのは、宗兄弟と金哲彦氏ぐらいであろう。

 トラック出身の木崎選手は、トラックのハイペースについていけず、それでも、踏ん張りついていこうとするもがいた経験は、マラソン専門の選手より多い。今回はそういった経験も大きかったのではないだろうか?
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『謎解きはディナーのあとで』 第6話 「綺麗な薔薇には殺意がございます」

2011-11-23 11:49:48 | ドラマ・映画
なぜ死体は薔薇園に置かれていたか?が推理のポイントであった(猫の爪による傷を目立たなくするため)。しかし、その他「紅薔薇の祟り」のエピソードやそれに関する推理がくだらなさ過ぎで、余分だった。(猫アレルギー、猫の餌による腹痛、突然の高笑い
 風祭(椎名桔平)の「知らないとは驚きだな。国立七不思議の一つとして小学生でも知っているよ」に対する麗(北川景子)の「そんなくだらない噂が、他に六つもあることの方が驚きです」が私の気持ちを代弁してくれた。
 あとは猫が物置にいた理由→死体運搬の道具の推理と犯人の絞り込みはまずまずだと思うが、ベビーカーで大人の女性を運べるものなのか?疑問。

弱い動機
 雅彦(袴田吉彦)は過去に被害者・恭子(山口あゆみ)と不倫していて、偶然に義理の弟と恋仲になり藤倉家にやってきた。雅彦は彼女が復讐に来たのではないかと疑心暗鬼に陥り、殺害してしまう。
 う~ん、恭子は誰からも好かれる人柄だったようで、付き合っていた雅彦なら充分に理解していたはず。殺人を犯す時は普通じゃないと言え、動機としては弱いし、犯行も衝動的(すぐばれる)、リスクが大き過ぎ。 


分かりにくい麗子の陥落
 影山(櫻井翔)の推理に頼らせるまでの、影山な駆け引きと麗子のプライドとの葛藤がこのドラマの一つの見せ場だが、今回は分かりにくかった。
 地道で着実過ぎる日本の警察の捜査(何百回もの事情聴取と聞き込み、数百件もの市民からの情報の吟味、何十日も掛ける証拠の分析)によって、いつの日か真実にたどり着くと誉め讃える?影山の言葉に、「がぶり寄り」されて麗子が陥落したのだが、麗子が陥落した理由がいまいち分からない。
 影山の誉めているようで、ねちねちバカにしている言葉にうんざりしたのか、はたまた、影山の言う地道な捜査にげんなりしてしまったのだろうか?
 面白かったけれど。

今週の風祭警部
・オカルトめいたこと信じ、怖がる。単純に超常現象を信じるのは彼らしいと思うが、怖がるのはキャラに合わない気がする。祟りや心霊現象の方が彼を避けるような気がする。
・薔薇の棘の傷と猫の爪の傷を両方体現する大活躍?
・さりげなく?薔薇の棘による手の甲の傷の検証
・猫の餌を食べ、腹をこわし、祟りを演出?
・立ち去る麗子(お嬢様バージョン)を紅子ではないかと…


影山VS麗子
・「今日もお美しい」という影山の心にもないお世辞には、乗せられない麗子
・麗子を脅かして電気を消し、とぼける
・「そんなことも見抜けないようだからお嬢様は『それでもプロの刑事か、このど素人め』などと侮辱され、不愉快な思いを」
「私を不愉快にさせているのは、あなただっつぅの!」
「それはともかく…」
「スルー?」

その他小ネタ
・スナック「菓子」って(笑)

今週はイマイチ以下かなあ。最後の麗子への訓話もいらないかも。
コメント (8)
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