英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

全国学力テスト ~大阪府の利己主義と文科省の浅慮~

2015-08-27 21:15:14 | 時事
【学力テストの目的】
全国的な義務教育の機会均等とその水準の維持向上の観点から、
各地域における児童生徒の学力・学習状況を把握・分析することにより、
教育及び教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図ること


 つまり、
①全国のどこであっても、均一な教育が受けられるよう、地域による学力差を把握し、教育環境の改善を図る
②児童・生徒の学力の長所・短所を把握し、学習指導の改良に役立てる

であろう。

 しかし、目的とは裏腹に、実施前から危惧されていた、都道府県単位や学校単位の順位に目がいき、都道府県のメンツのための成果(点数)主義が強くなり、また、学校の序列化が進む弊害が生まれつつある。

 上述したような目的ならば、都道府県単位の成績を公表する必要はない。
 もともと、日本全体の学力を上げるために、順位を公表して各都道府県の尻を叩くのが目的であったのではないかと、勘ぐりたくなる。


 そもそも、“全国的な義務教育の機会均等とその水準の維持向上”と言うならば、
・(今回から理科も加えられてはいるが)社会や英語、体育や音楽、美術はテストしなくてもいいのか?
・たった1回のテストで、把握できるのか?
・年1回必ず実施する必要があるのか?
・事前学習で成績をアップさせることが可能であり、しかも傾向と対策を練るのなら、真の学力は測れない


 学力テストの経費は62億円だと聞く。弊害の方が大きそうなこの学力テスト、大いなる無駄に思える。


大阪府の利己主義、ゴリ押し
 その上、「毎年春の全国学力テストの結果を、大阪府教委が高校入試の内申評価に使う」と方針を打ち出した。
 以前、静岡県知事が、学力テストの結果を校長名を公表しようとしたことがあった。(詳しくは、「静岡県知事の馬鹿な発言」「静岡川勝知事がルール無視、学力テスト結果を独断で公表」
 この時、私は「暴挙」という表現をしたが、今回の大阪府はそれ以上だ(何か、ピッタリした表現はないかな)。

 大阪府の主張は
「入試の公平性を担保するための“統一的なモノサシ”として学力調査の結果を活用したい」
 レベルの違う学校でも「内申点」が同等に与えられているのは、不公平である。例えば、学力の高いA学校の中位にいる生徒が50点、一方、学力の高くない学校の中位の生徒も50点の内申点をつけている現状は、公平でないというのだ。
 私も、こういう不合理は昔から感じていた。その内申点の偏りを是正するのに、各学校のレベルによって内申点の総点を調整しようという主張で、これが“統一的なモノサシ”の指す意味であろう。

 この主張を否定するつもりはない。
 しかし、学力テストの結果を用いて、その内申点の調整、つまり、学校の序列化をするのは、間違っている!(花咲舞の口調で)
 「大阪府のような目的、行為に学力テストの結果を使用しない」というルールを無視している。
 松井知事は「従う義務はない。僕らペットじゃないんで」と言い切っていたが、どこをどうつついたら、こういう言葉が出てくるのか、不思議でたまらない。
 静岡県知事と言い、学力テスト以前に、知事適性試験が必要なのではないだろうか?

 たった3教科で、しかも、行う時期が春(テスト範囲は中学2年生まで)というのでは、適正な評価は無理であろう。
 学校の序列化はともかく(私は反対)、もし、序列化したいのなら、学力テストに便乗するのではなく、大阪府が責任を持って調査すべきである。

 さらに、学校の評価で、個人の入試の可否が左右されるのもおかしい。



 大阪府の愚行は、学校の序列化をするだけでない。
 大阪府は「過去問題を勉強することは、学力向上につながる」と主張するが、学力テスト点数が上がるような点数主義に陥ってしまう危険が大きい。
 学力の向上と言うよりは、都道府県順位の上昇の為としか思えない。


 さらに情けないのは、文科省が大阪府のゴリ押しを、今年度に限り認めてしまったことである。
コメント (7)
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『将棋世界』誌さん、アマチュアを蔑ろにしていませんか?

2015-08-24 16:53:15 | 将棋
『将棋世界』9月号の174~177ページに
小学館・集英社杯 第40回記念小学生将棋名人戦
   主催:日本将棋連盟 後援:文部科学省 協賛:小学館、集英社

の模様が紹介されていた。
 決勝大会は、4月19日に都内のチサンホテル浜松町で行われ、5月23日にNHKのEテレで放映された。

遅すぎ!
 テレビ放映を待ったとしても、6月1日発売の7月号に載せるべきである。(実施されたのは4月なので、記事は楽々間に合う)

扱いが小さすぎ!
白黒4ページというのも不満であるが、掲載位置には激しい不満を感じる。


9月号の構成は
【巻頭カラー】
対談…波戸康広氏(横浜F・マリノス、、アンバサダー)×渡辺明棋王……12ページ
王位戦第1局、羽生王位×広瀬八段……12ページ
炬口勝弘氏への追悼記事……7ページ
「かりんの将棋上り坂」……8ページ
目次……2ページ

その他、速報記事として「羽生棋聖、防衛速報(1ページ)」、「目次(2ページ)」、「免状の広告(2ページ)」、「朝日杯プロアマ一斉対局写真(2ページ)」、「加藤桃子マイナビ女子オープン・女王就位式(1ページ)」

 率直に言って、対談や伊藤かりんさんの将棋講座に何ページもカラーページを費やすのはもったいない(他分野の方への配慮もあるとは思うが)。
 今後の将棋界のことを考えるのなら、カラー10ページぐらい使用してほしい
 それが無理なら、カラー2ページは表彰式と対局風景、レポートをモノクロページにしてはどうか?


 さらに納得できないのは、掲載位置
 表紙を含めて将棋世界誌は240ページあるが、3/4を過ぎようかという174ページからとは。
 「インタビュー・ステチェンスカ女流3級(6)」の後ぐらいが妥当か。
 「南仏モンペリエの物語・甲斐栄次(4)」や「上海市小中学生訪問記(2)」よりも後というのは、どういうことなのか?
 何か事情があって、掲載が先送りになり、こっそり掲載したかったのだろうか
 掲載が遅くなったのなら、それこそ、カラーページで大々的に載せるべきであろう。
 

【モノクロページの構成】(カッコ内の数字はページ数)
「懸賞詰将棋・谷川九段(1)」
「月夜の駒音・内館牧子(2)」
「棋聖戦第4局・鈴木健二(9)」
「棋聖戦第3局・木村八段(7)」
「升田賞受賞者(佐藤九段、藤井九段、菅井六段)による特別座談会・後編(14)」
「ぼくはこうして強くなった・広瀬八段(13)」
「懸賞次の一手・西尾六段、懸賞必至・武市七段(1)」
「インタビュー・ステチェンスカ女流3級(6)」
「盤上盤外一手有情・田丸九段(9)」
「広告・激指(1)」
「朝日杯プロアマ一斉対局・小野寺隼(5)」
「広告・将棋倶楽部24(1)」
「関西本部棋士室24時・池田将之(6)」
「アマチュア竜王戦全国大会・相崎修司(8)」
「イメージと読みの将棋観Ⅱ・鈴木宏彦(15.33)」
「免状授与者氏名(0.67)」
「中飛車左穴熊講座・今泉四段(7)
「広告・将棋年間(1)」
「感想戦後の感想/第114回伊藤真吾五段の回・高橋吾郎(4)」
「ここまでわかった将棋の歴史・増川宏一、鈴木宏彦(5)」
「どっちが勝ち?・内藤九段(1)」
「南仏モンペリエの物語・甲斐栄次(4)」
「上海市小中学生訪問記(2)」
「小学生将棋名人戦(4)」
「エッセイ/言い訳をしたい棋譜・前田八段(2)」
「広告・マイナビ通信(1)」「広告・マイナビ将棋BOOKS(1)」
「名局セレクション(6)」
「棋戦情報(23)」「将棋ミニパズル(1)」
「詰将棋サロン出題、解説・村田顕弘五段(6)」
「3手詰・森信夫七段(2)」「5手詰・中田章道七段(2)」「どっちが勝ち?解答・内藤九段(1)」
「昇段コース出題解説(11)」「広告・各道場教室(1)」
「奨励会の動き(3)」「インフォメーション(大会等案内)(3)」
「広告・連盟の通信販売案内(2)」「広告・週刊将棋&WEB将棋世界(2)」「広告・新宿将棋センター(1)」「案内・将棋会館道場(東京、関西)(2)」
「懸賞問題解説、応募要項(2)」
「棋友ニュース(3)」「3手詰、5手詰解答(1)」
「漫画・と金の将ちゃん・神保あつし(1)」「月刊バトルロイヤル・バトルロイヤル風間(1)」
「と金パーク(読者の広場)(1.5)」「田名後三昧(0.5)」
「後付け(編集後記、予告)(1)」
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「2015滋賀びわこ総文」将棋部門(米原市) 写真(追加)

2015-08-22 11:09:13 | 将棋
「2015滋賀びわこ総文」将棋部門(米原市)の追加写真です。


 脇八段、安用寺六段、村田智穂女流二段が指導対局をされていました(他に奨励会員2名)。



 大会の結果は、
滋賀びわこ総文の将棋部門結果報告
「第51回全国高等学校将棋選手権大会」開催報告(将棋連盟ホームページ)
 トーナメント表は
男子団体女子団体
男子個人女子個人
をご参照ください。
コメント (6)
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2015NHK杯将棋トーナメント2回戦 羽生名人-北浜八段 その4

2015-08-19 18:10:24 | 将棋
「2015NHK杯将棋トーナメント2回戦 羽生名人-北浜八段」
「2015NHK杯将棋トーナメント2回戦 羽生名人-北浜八段 その2」
「2015NHK杯将棋トーナメント2回戦 羽生名人-北浜八段 その3」の続きです。


 図は北浜八段が自陣に飛車を打って受けたところ。先手玉に絡みついているとはいえ、飛車を攻撃に使えないのは苦しい。
 徐々に有利を拡大してきた羽生名人、ここで、決め手とばかり放った▲7一角だったが……


 ▲7一角は詰めろかどうか怪しい…と言うより、詰めろでない公算が高い。
 なので、金を取りつつ詰めろ、しかも、8六の地点に利かす△7七銀不成がよさそう。
 北浜八段は△7七銀成と銀を成ったが、これで、後手玉が詰まなければ後手の勝ち。
 後手玉に迫るには、▲8二金△同飛▲同角成△同玉▲6二飛成しかなく、ここで△7二金と合駒されると、先手の持駒に斜めの駒(角、銀)がないので、詰みそうにない。
 実戦もそう進み、改めて考えてみても詰みはなさそう。以下、▲7二同龍△同玉で羽生名人が投了。


「1回、取るんでしたか?」
終局直後、羽生名人がつぶやくように北浜八段に尋ねていた。
 つまり、角を打つ直前の第16図
 
 ここで▲6八角と銀を取った後に、▲7一角を実行すべきだったと。

 私は「本譜の進行で斜め駒がないと詰まない」ことを羽生名人がうっかりしたのか、と視聴中に思ったが、いくらなんでもそんなことはないだろうと打ち消した。
 で、この終局後の羽生名人の言葉で、≪おお、▲7一角の前に銀を取っておけば良かったんだ≫と、▲7一角が暴発(落手)でないことに、ホッとした。
 では、羽生名人がうっかり銀を取るのを忘れたのか?……
 しかし、羽生名人の語調は『▲6八角△同銀成』を入れるかどうかを迷ったが、いろいろ読んで入れない方が得だと判断したようなニュアンスだった。

 となると、斜め駒がなくても▲7一角が詰めろになっていることを読み切った上で、迷ったことになる。
 しかし、実際は割とはっきり詰まなかった……
 いや、そんなはずはない!………そうか!


 ▲7一角は詰めろだった。
 どういう詰めろかと言うと……
 ▲8二金△同飛▲同角成△同玉▲6二飛成△7二金▲同龍△同玉までは本譜と同じ。

 ここで▲5二飛と打つと飛車合(△6二飛)しかない(角合は▲8二金で簡単、詰めろを読む段階では金はまだ取っていない)。

 図以下、▲6二同飛成△同玉▲8二飛には、やはり△7二飛の一手。

 このように飛車と玉の位置を変換しておいて、▲5二金△同玉▲7二飛成△6二金と“一間龍”の形に。(▲5二金に△7一玉は▲7二飛成△同玉▲6二飛)

 相変わらず斜め駒はないが……
 ▲5一金!△同玉▲6一飛!

 以下は簡単な詰み。

 おそらく、羽生名人は秒読みの中でこの詰みを読んだ上で、『▲6八角△同銀成』を入れない方が得と判断して▲7一角を着手したのだろう。
 惜しむらくは、詰めろかどうかを切り離して読んだこと。そのため、▲7一角に△7七銀成で後手の持ち駒に金が増えて不詰になることをうっかりしたのだ。(実戦は仮想図2で金合いができる)
 ▲7一角が詰めろでないと思えば、▲6八角と銀を入手したに違いないのだ。


 悔しいので、投了図で▲6二金△同玉▲8二飛や、▲6二金△同玉▲5二金△同玉▲2二飛△4二金▲6二金など考えたが、8一の桂馬が邪魔だったり、金が一枚足りなかったりで詰まなかった。

 最後の最後に読み過ぎて、非常に精密な読みで積み上げた優位を崩してしまうとは……
コメント (5)
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2015NHK杯将棋トーナメント2回戦 羽生名人-北浜八段 その3

2015-08-18 17:37:31 | 将棋
「2015NHK杯将棋トーナメント2回戦 羽生名人-北浜八段」
「2015NHK杯将棋トーナメント2回戦 羽生名人-北浜八段 その2」の続きです。


 図は、羽生名人の千日手打開の踏み込みに対し、北浜八段が△7二飛と受けたところ。
 “千日手打開”と述べたが、じりじり間合いを計り“頃は良し”と、斬り掛かったという趣が強い。
 北浜八段が金ではなく飛車を受けたのは、▲6二龍と切られた時に△同飛で、飛車が8二まで利いているので、▲7一銀が詰めろにならないという意味だった。
 飛車を受けてくれたので、▲2一龍とゆっくり指すのも有力だったが、▲6二龍△同飛▲7一銀と攻める。
 過激だ。大丈夫だろうか?


 上述したように、≪この時、6二の飛車が8二まで利いていて、▲7一銀が詰めろになっていない≫というのが北浜八段が7二に金ではなく飛車で受けた意図。
 実際、第15図で後手玉は詰めろになっていない。なので、この間隙をぬって、△7九銀不成▲同角△7八銀打(変化図2)と先手玉に迫りたい。

 ところが、銀を1枚渡した変化図2は、後手玉が詰んでしまう。
 変化図2以下、▲8二銀打△同飛▲同銀成△同玉▲7二金(変化図3)、(最初の▲8二銀打では▲8二金でも詰む)

 この▲7二金が巧手で、その効果は後に現れる。
 以下、△7二同玉▲5二飛(離して打っても詰む)△6二銀▲8二金(変化図4)

 先に▲7二金と捨てて7二に玉を呼んでおいて、今度は▲8二金と玉を8二に送る。
 わざわざ面倒なことをしたのは、△8二同玉▲6二飛成と“1間龍”を実現させるためだった。
 ▲6二飛成に合駒は▲7一角で簡単なので、△9三玉と逃げるが、そこで▲5七角がぴったりの活用。

 以下詰みで、一例を挙げれば△8四銀▲同角△同歩▲8二銀△9四玉▲8三銀△同玉▲6一角△7四玉▲7五金。


 北浜八段も危険を察知したのだろう。第15図で△7二金と受ける。
 以下▲6二銀成と攻め駒が遠のいた間隙に、△7九銀不成▲同角△7八銀打▲8八銀を決めて△6二金と手を戻す。
 しかし、▲7七金△6八銀打▲2二飛に△7二飛(第16図)と受けざるを得ないのではやはり、後手が苦しい。


 ここで、羽生名人、“決め手”とばかりに▲7一角!……詰めろである。△7一同飛なら▲6二飛成だ。……しかし、……けれども……………………


 この将棋の結果を知っていたので(「その1」参照)、「相穴熊戦特有の“紛れのない1手負けパターン”」、または「穴熊特有の“喰いつかれて振りほどけないパターン”」かと観ていたが、千日手模様となり、「無理に打開しての敗局」かと。
 しかし、見事、間合いを見切っての斬り込みで優勢になり、今度は「決めに行っての暴発」かと観ていたが、しっかり寄せの網を絞っている状況。≪いったい、どうやって負けたんだ?≫と。

 そして、この▲7一角
 ≪そうか、詰めろのつもりの錯覚だったのか≫と悟った気でいた。
 しかし、改めて調べてみたら、そんな単純な錯覚などではなかったのだ。
 羽生名人故(ゆえ)の落手だったのだ
【続く】
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2015NHK杯将棋トーナメント2回戦 羽生名人-北浜八段 その2

2015-08-16 16:08:01 | 将棋
「2015NHK杯将棋トーナメント2回戦 羽生名人-北浜八段」の続きです。


 駒の損得、働きの差が大きく、先手が優勢であろう。
 後手は放っておくと▲7八金△同銀成▲5六飛成や▲5六飛成△同銀成▲7八金があるので、△5三歩と受ける。先手の飛車と角の利きを同時に遮る効率の良い手だ。
 しかし、これで上述した先手の利(駒の損得、駒の働き)に加え、手番も先手になった。しかも、後手の持ち駒もなくなり、後手の攻め駒は馬と2枚の銀となった。
 通常、「3枚の攻めは切れる(受け切れる)」と言われており、後手の角銀銀の駒の重複具合から見て、先手の受け切り勝ちが濃厚のように思える。
 もちろん、ここでは自陣に1手の余裕ができたこともあり、▲7一飛成△同銀▲同龍と二枚換えしながら敵玉に迫るのも有力であった。ただ、▲7一同龍に△8九銀成▲同玉△6八桂成▲7八銀△同成銀▲同金△同馬▲同玉と金を入手しつつ先手玉を引っ張り出した後、△7二金打と手を戻される順が気になる。
 先手の大きな駒得で大優勢のはずだが、先手玉がむき出しで、後手も飛車を手にしているので、後手玉の安泰さを考慮すると、先手が勝ち切るのに苦労が大きそう。



 この後、先手玉の周辺で駒打ち駒取りを繰り返し、千日手模様となる。
 細かい手順は勘弁していただいて、局面図だけ提示。持駒や6七の後手の駒が金になったり銀になったりなど、同一局面のようなそうでないようなという微妙な手順が続く。(正直、盤面で再現してもよく分からない)





 純粋なループ手順による同一局面は113手目~118手(第9図~第10図辺り)、125手目~138手目(第12図~第13図辺り)か。

 長い長い押し合いが続いていたようだが、主導権は羽生名人が握っていた感がある。
 剣の達人が間合いを計りながら、相手の切っ先を受け止め、また、切り掛かる。ただ、その切っ先は本気で相手に致命傷を狙うものではなく、徐々に相手を不利な位置に追い詰めていくような感じ。本気で踏み込めば自分も深手を負う危険も伴う。
 相手が穴熊の場合、駒得などかなりの戦果を上げても、攻め込んだことによって(駒を渡す)、決死の反撃を受け、食いつかれ、受けが困難に陥ることがある。
 羽生名人は、千日手模様の手順を描き繰り返しより有利な条件を求めながら、斬り掛かるタイミングを計っていたのだ。

 第13図、後手の攻め駒の銀2枚が7七、8八に利いておらず、多少の駒を渡しても、後手からの反撃に対処しやすくなっている。
 ≪頃は良し!≫
 ▲7一飛車成△同銀▲同龍と斬りかかる。
 △7二飛と受けて、第14図。

【続く】
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2015NHK杯将棋トーナメント2回戦 羽生名人-北浜八段

2015-08-15 15:06:24 | 将棋
 ここ最近、羽生名人に関して、ショックの3連発でした。
 ひとつは竜王戦挑戦者決定トーナメント準決勝の永瀬六段戦の敗退。もうひとつは王位戦第3局・広瀬八段戦での大逆転負け。そして、もうひとつが、NHK杯将棋トーナメント2回戦・北浜八段戦での敗退。

 実はこの敗戦については、7月21・22日の王位戦第2局で広瀬八段戦に勝って、公式戦通算勝数が加藤一二三九段(現役)と並んで歴代2位タイ(1320勝)となった時に分かってしまいました。
 以前はテレビ将棋などの結果は、対局日(収録日)で反映され、将棋連盟の個人成績に加算されていました。しかし、それによってテレビ将棋の結果がばれてしまうということで、最近は放映日を対局日扱いとするようになりました。ただ、節目の勝利数(対局数)など、報道価値のある勝利に関しては、時系列に即した勝利の認定を行うので、ネタバレになってしまうことも度々起こるようです。
 私も改定前から、なるべくネットで勝利数や勝敗などのページには近づかないようにしているのですが、どうしても結果が分かってしまうことが多々ありました。情報過多な現代においては止むを得ないと言えます。ただ、改良点があるとすれば、収録日と放映日のタイムラグを極力短くすることです。この羽生-北浜戦は収録日が6月20日、放映日が8月9日と50日も差があります。
 いろいろな事情があるとは思いますが、スポーツ中継は競技場や体育館などの中継は外部で大規模であるにもかかわらず、生中継か録画でも即日中継です。タイムラグを1週間程度にするのは十分に可能なはずです。


 この日の観戦興味は、どんな将棋でどんな負け方をしたのかである。
 後手の北浜八段のゴキゲン中飛車に対し、先手の羽生名人は持久戦を選択。お互いに穴熊に囲う。羽生名人の穴熊は相当勝率が高いはず。これで負けたとすると、相穴熊戦特有の、ハッキリ一手負けの局面に陥ったか、強引な攻めに食いつかれ切れなければよいという穴熊戦法に嵌まってしまったか、ぐらいだが……


 囲いあった後、すぐ開戦。
 しかも、お互いに飛車銀が捌け、早くも終盤突入の気配。


 図は、7七での角交換に≪後手の飛車の捌きは構いませんよ≫と▲7七同金と応じた手に対し、△5六飛と捌かず△5七歩と垂らしたところ。
 穴熊に対しと金で攻めるのは非常に有効で好手に思える。


 羽生名人は飛車を成り込み3五に攻防の角を据える。これに対し後手は△6八銀と絡みつく。
 と金も出来ており、≪これは、食いつかれたパターンか?≫。


 第3図より18手後の局面。先手の穴熊の外郭周辺での折衝で、後手の飛車を手にしたものの、更に絡みつかれ感が増したような。
 飛車を手にした代償に銀が5六まで玉から離れてしまっているし。


 6、7筋の穴熊の内堀付近での攻防が一息ついたところで、▲3五角と攻防の角を放つ(この将棋、3度目の▲3五角)。
 後手の攻め駒の6八の金が当たりになっており、更に後手の攻め駒はその金と持ち駒の角、銀、歩とやや心細い。先手有利か。

 第5図以下、後手は△7八角と打つが、▲6八角△5六角成の駒の取り合いとなって、7八の金と5六の銀の交換は、後手は馬ができたとは言え、先手の得であろう。
 以下▲5一飛△6七銀▲3五角△7八銀打▲7七金と進む。

 「打ち」と「移動」を合わせると、この将棋4度目の▲3五角。また▲7七金もよく登場する。
 通常、7七の金の位置は、桂馬などの目標になりやすいし、斜め後ろに死角がある金が三段目にいるのは働きが弱く、避けたい位置だとされている。
 ただ、穴熊の場合は例外となることが多いようで、この局面も先手穴熊の弱点の7八に利かせるだけでなく、後手の攻めの2枚の銀に圧力を掛けている。その上、この間、先手は▲5一飛を織り込んでいるのも大きく、第6図では▲7八金△同銀成▲5六飛成や▲5六飛成△同銀成▲7八金が生じている。また、先手の大駒3枚が後手穴熊の2枚の金に狙いを定めているのも大きい。(3五の角は守りにも利いている)
 後手は攻め駒3枚の重複感が大きく、持駒も歩1枚だけ。先手が優勢なはずだ。【続く】
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なぜ、“はかま~だ(袴田)”? 『リスクの神様』 第5話

2015-08-14 13:57:30 | ドラマ・映画
今回のミッションは誘拐事件の対処
 天然ゴムの産地であるマーレーンに置かれたサンライズ物産の駐在所所長の袴田明が誘拐され、身代金1000万ドルとマーレーン駐在所の撤退を要求される。
 犯行が当地の共産ゲリラによるものだと、現地の警察もグルの可能性もあるため、危機対策室のみで対処することになった。
 少ない情報を分析考察して、元工員の逆恨みによる犯行であることを突き止め、無事解決。


 まず、「マーレーン」という国名はマレーシアがモデルであることは明白であるが、最初、「バーレーン」と聞こえてしまったので、しばらく中東の話かと思ってしまった。
 種子島(古田新太)が現地に飛んだが、ほとんどが東京にいて情報を解析するだけなので、物足りなさを感じた
 身代金の他に駐在所の撤退を要求したのは、恨みの他、容疑者の拡散が狙いだったと考えられるが、最後までそれに拘ったのは、不自然。

 しかし、今回の記事はそういう突っ込みではなく、私の長年の疑問の提起である。
 
 犯人と交渉する際、英語で会話していたが、駐在所所長の名前を言う際、
なぜ、「はかまだ」ではなく、「はかま~だ」なのだろう?

 これ、このドラマだけでなく、他のドラマ、そして、リアルの世界でも、そういう発音・イントネーションになっているように思う(私自身、生で英語に触れることは全くない)。
コメント (6)
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2105夏ドラマ雑感 その3 ~小手先の技法が邪魔~

2015-08-09 20:50:55 | ドラマ・映画
 ドラマに限らず、視聴を継続させる小細工が目立つ21世紀のテレビ。
 スポーツ中継だと、思い浮かぶのが世界陸上の「この後すぐ」というセリフ。「“この後すぐ”が実は3時間後だった」ということが連日続いた。(さすがに、その後の大会では、そこまで露骨なことはなくなった)
 現在開催中の世界水泳では、日本の有望選手のプロモーション映像を流した後、「次の決勝(レース)まで□□分△△秒」のカウントダウンが表示される。で、そのカウントダウンがゼロになって始まったのは別の決勝レースだったということが何度も。確かに、誤りではないのだが……
 私は日本選手に対する思い入れはそれほど強くなく、録画で観ることがほとんどなので、反発心は少ないが、生で観ている人はどうなのだろう?

 バラエティでは、視聴の興味をMAXにしておいてCM挿入。視聴継続の常套手段で、仕方がないが、その時の出演者や会場の観客のリアクションだけ見せてCMを挿入されるのは腹立たしい。
 もちろん、収録したモノを放映するのであるから、当事者が視聴者より先にネタを知るのは当たり前なのだが、リアクションだけを見せられるのは、≪あんたたちだけ、先に合点するなよ≫と思ってしまう。

 このように視聴を離さない技法は、ある程度は仕方がないけれど、ドラマにおけるそういった小細工は邪魔である。
 例えば、『相棒』においては、CM挿入直前にスポンサー名を表示する時、今後の展開されるシーンを流す。核心には触れないシーンであるが、裏を返せば、そのシーンは核心でないと想像できるし、その如何に拘わらず、今後の展開が分かってしまうのは、迷惑この上ない。
 こういった傾向はドラマ全般で強くなってきている。今季ドラマでは、次の2シーンは目に余った

『探偵の探偵』 第3話
 この回の冒頭、玲奈(北川景子)と琴葉(川口春奈)が倉庫か工場のようなところで手足を縛られ暴行を受ける絶体絶命のようなシーンから始まった。
 サスペンスドラマでは時折使用される“時系列を前後させる”技法で、この後、時間をさかのぼり、監察医・矢吹(高岡早紀)に情報を得て、玲奈と琴葉が犯人の隠れ家に向かうストーリーが見せられる。
 高岡早紀演じる矢吹が怪しい雰囲気を漂わせていたので、クレームをつけるほどのネタバレではないのかもしれない。しかし、冒頭で視聴を引きつけるためだけの時系列前後のテクニックの使用が、ドラマのハラハラドキドキ感を低下させてしまったのは残念である。

『花咲舞が黙ってない』 第3話
 六本木支店で300万円の現金が紛失する事件が発生し、舞(杏)と相馬(上川隆也)がその対処に向かう。支店中をくまなく調べたが現金は見つからず、行員たちの私物検査、ロッカーの検査までするが、それでも300万円は出てこない。
 舞と相馬は、もう一度防犯カメラの映像を調べることに。すると、テラーの恭子(内山理名)の動きに、不審な点がある事に気づく…。

 なかなか巧妙な手口で、『名探偵コナン』のような捜査・推理モノのような展開だった。
 しかし、予告CMで「恭子が犯人で、動機が恋人の為」ということが明かされていて、窃盗(着服)の技法の解明の見所はあったものの、誰が犯人?どうして犯行を?などのドキドキ感はなかった。
 配役で恭子(内山理名が怪しいと考えられるが、営業課長・神田(正名僕蔵)も風体的には充分、犯人の資質はある(正名さん、ごめんなさい)。

 このように、純粋にドラマを楽しみたいのに、視聴率の為にドラマの面白みを半減させるのは、残念で堪らない。


今期ドラマの雑感 「その2」以降)

『花咲舞が黙ってない』
 「舞が悪い奴らを糾弾する(懲らしめる)」爽快感を出すために、ストーリーに無理を感じてしまうことがある。爽快感を重視するならOKだろう。
 第5話(相馬の親友・青井(石黒賢)が経営する会社の業績を偽り、5億円の融資をだまし取ろうとした話)が、好きだ。舞ではなく、相馬が主体でストーリーに強引さ(悪役の無理な非道ぶり)がない為かもしれない。まあ、石黒賢や財前直美がいい味を出していたこともある。
 ただ、五反田支店の松木(成宮寛貴)くん、5億円も融資するのに、決算書のコピーを容認してしまうは駄目だろう。

『探偵の探偵』
 都合のよい展開、強引なこじつけが多すぎる。
 それに、主人公が強くないと爽快感がないが、体術、探偵術、知識、推理力(←かなり強引)、機転力、精神力など秀でていて、玲奈が無敵過ぎる。


 窪塚刑事(三浦貴大)が、玲奈を「彼女は殺人まで犯す人間ではない」と庇うが、これまで玲奈は、さんざん敵を半殺しにしてきたんだけど。
 現に、刑事たちの目の前で、監察医を鉄パイプで殴り飛ばしている。
 それでも、「警察は迂闊に自分に手を出せないはず」と断言。警察の面子や事情もあるかもしれないが、暴行(殺人未遂)を見逃すのだろうか?
 警察も無能すぎる。ターゲット(檜池)のいる病室をがら空きにするとは…。玲奈に撒かれたとしても、目的地は病室なのだから。
 阿比留(ユースケ・サンタマリア)も策を弄する割には抜けているし。

 無駄なアクションシーンやハラハラシーン(GPS取り付けシーンなど)が多すぎ。
 原作に問題があるのか、脚本に問題があるのか不明だが、面白く見せようとするが、まったく面白くなっておらず、労力の方向違いや空回りを強く感じるドラマだ。


『リスクの神様』
 非常に面白いとは言えないが、それなりに面白い。


『ホテルコンシェルジュ』
 ≪私には絶対にコンシェルジュは出来ない≫と感じさせるドラマである。
 スキッパー(無銭宿泊者)はもちろん、コンシェルジュへの誤解によるストーカー行為、歌舞伎役者のボンボンもちょっといいところを見せたが、「プールを貸し切れ」「食事メニューを土壇場で変更」などわがまま言い放題。その時登場した祖母と孫もかなり我儘。誕生日のサプライズイベント、事情があるにしても準備をした孫や従業員の気持ちを理解してやれよ。
 「特定のお客様だけ特別扱いしてはいけない」と言っておきながら、特別扱いのオンパレード。
コメント (4)
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『美女と男子』 第17話「ツインソウル」

2015-08-05 17:53:57 | ドラマ・映画
 “トップを目指す”サクセスストーリーで、「常道路線(“ありがち”とも言う)ながらも、登場人物に味があり、それなりに面白いという感想を持っていたが、第2部の最後(第14話「世界への第一歩」)で、激震が走り、非常に面白くなってきている。
 しかし、今話は大いに疑問が残る内容であった


 遼(町田啓太)が演じる主人公がモスクワ五輪のボイコットによって“絶望”してしまうシーンを、どう演じてよいか、遼は分からず悩む。
 本作の脚本を担当した田渕氏は、テーマの一つとして「ツインソウル」を挙げている。
 『ツインソウル』……誰にでも双子の魂を持った運命の相手が存在する。
 本ドラマでは、一子(仲間由紀恵)と遼がこの関係と言える。また、遼主演映画では、主人公とそのコーチが該当する。
 ドラマでは、テレビドラマ「ツインソウル」を手掛ける三島芳佳(大西礼芳)が熱く語っていたが、今一つ、伝わってこず、ドラマ視聴後も、≪わかったような、わからないような…なんとなくわかった≫ぐらいの印象であった。田渕氏がテーマと挙げた割には、練り込み不足に感じた。

 まあ、「ツインソウル」については、そのくらいでもよい。
 それよりも、もっと、納得がいかなかったのが、『絶望』の捉え方

 絶望について悩む遼は、ひのでプロのメンバーと会い、ヒントを得ようとした。
 そこで、メンバー各々の絶望について考えた。

並木昌男(森本レオ)・元「ひのでプロ」社長……「ひのでプロ」を倒産させてしまった時、あるいは、トップ女優の中里麗子(真野響子)との別離という説も
石野悟(前川泰之)・元「オフィスイシノ」社長……「オフィスイシノ」を追われた事かと思ったが、本人弁では「もちろん、失恋」とのこと
たどころ晋也(高橋ジョージ)・シンガー、ヒット曲は1局……妻との離婚(娘は妻の許に)
日邑俊子(田島令子)・一子の母……夫の死
 そして、一子は、妹の裏切り(夫を奪われる)、遼は、両親の離婚による母との別離かと思いきや、一子と共にレッドカーペットの道を歩めなくなったこと(一子に見捨てられた)であるらしい。

 しかし、“絶望”ってその程度のモノなのだろうか?
 夢や希望、生きがい、生きる目的(目標)、もっと切実に、生きていく術(すべ)を失い、先に進む道が消滅し、視界もゼロ(真っ暗)。しかも、前だけでなく、右、左、そして後ろさえも闇。それを切り開くエネルギーもない。そんな、状態でないと“絶望”とは言えないのではないだろうか。

 一子の場合は、確かに信頼していた妹に裏切られ、愛する夫を奪われてしまった。確かに、悲しみや怒りは大きいが、一子には息子や母、それに遼やメンバーがいた(仕事もある)。憎むだけ感情(エネルギー)が起きるだけマシなのである。
 遼も、一子とレッドカーペットへの道を歩く夢は閉ざされたが、役者の道を究める夢も手段も残されていた。第一、一子の件で絶望したと言っても、けっこう一子に会っているし、アドバイスももらっているよね。
 並木や石野の場合は、かなりきつい状況ではあるが、大借金を抱えたわけでも、社会的存在が危うくなったわけでもなく、ゼロからの出発。たどころも俊子も、絶望とは言えない。

 映画の主人公は、人生のすべてをオリンピックに懸けてきた。それが、突然、そのオリンピックへの道が消滅してしまった。オリンピックしか見てこなかった者が、そのオリンピックが亡くなってしまったら、何も見えないのではないだろうか?過去の努力も、泡と消えてしまった。

 遼の場合に当てはめるなら、「SF的な展開だが、ドラマ・映画禁止令が発令されて、役者の存在意義がなくなってしまう」ぐらいだろうか?
 現実的に考えるなら、「声帯を失って声が出せなくなってしまう」「不治の病にかかってしまう」ぐらいだろうか。
 一子の場合だと、「夫と息子を奪われ、両親が急死、家は火災に遭う」ぐらいでないと。

 この文章を書いていて、≪震災などの災害で家も土地も家族も失ってしまった方が、もし、今回のドラマを観たら、どう思うのだろうか?≫と頭に浮かんだ。
 安易な絶望の扱いだった。

 
 

【ストーリー】番組サイトより
遼(町田啓太)の主演映画は撮影が佳境。“絶望”を演じる大事なシーンについて悩む遼は、決別したはずの一子(仲間由紀恵)に救いを求める。そんな折り、初めて祖母役のオファーを受けた大女優・麗子(真野響子)は、憤慨してひのでプロにたてこもり、一子たちを困らせる。一方、東西テレビの三島(大西礼芳)から連ドラの主題歌の依頼を受け、曲作りに打ち込むたどころ(高橋ジョージ)は、ダメ出しをされ苦しんでいた...。

脚本:田渕久美子
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