英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season22 第7話「青春の光と影」

2023-11-30 17:14:35 | ドラマ・映画
容疑者は6人……それぞれに光と影(表と裏、虚と実)があった………

佐光隆吾(ドラム)
……《虚》矢崎のことを“我儘で自分勝手な奴”と言う。いつも振り回されていた
  《実》矢崎が音を追及することについて、評価していた
林田晃司(ギター)
……《虚》曲を盗まれていた  
  《実》使用された曲は手直しされ、すごい曲になっており、バンドの演奏も桁違いのレベルだったと感服
     矢崎は、社長に掛け合って印税が入るように手続していた
安本早苗(ベース)
……《虚》つき合っていたが、捨てられた。顔にあざ(直近のリハーサル時にはなかった)
  《実》矢崎が音楽にのめり込んでしまうので、自分が浮気をした。矢崎が結婚したのは、別れた後。顔のあざは、現在の彼によるもの
沢村香音(マネージャー)
……《表》パワハラを受けていた。何を言っても相手をされないし、雑用係でしかなかった
  《裏》無視したのはよく聴こえなかった為。矢崎は感謝していて、誕生日にプレゼントケーキを用意していた
矢崎優実(妻、元アイドル)
……《虚》別居中。離婚寸前の仲  
  《実》ダブル不倫の現場をリークされた(アリバイ成立) 
 「実は○○だった」という件はないが、矢崎の聴力の不自由さを知っていた
吉澤佳代(芸能事務所の社長)
……《虚》5000万円ほど貸していた 
  《実》社長がその何倍もの金(←矢崎が稼いだ)をかすめ取っていた

殺害された被害者が、実はいい人だった。
多くを語らないので、“嫌な奴”と思われがちで、その誤解から殺人事件が起こってしまった…

 という、相棒のひとつのパターンだった。

★事件のカギは《矢崎の聴力》
 右耳は完全に聴こえず、左耳も補聴器を付けて補っていた。
 矢崎はその切迫感から、バンドを再結成した。
 そして、強度の難聴が、マネージャーの香音が《無視されている》《雑用係でこき使われている》という誤解を生み、殺意を持たせてしまった
 さらに、「誰かと飲みに行く」と矢崎が言っていたという証言の嘘が露見することにもなった。

 相手を思う気持ちは分かりやすく伝えないとダメだなあ
 「最後の灯り」(season 1 第10話)や「7人の容疑者」(season 4 第10話第20話)を思い出した。
 また、《冷徹な人物と思われていた被害者が、実は優しい人だった》というエピソードもいくつかあったはずが、具体的には思い出せない。

★ドラマとしてのテーマは《友情》
「友情はゆっくりと熟す果実」(by アリストテレス…右京が引用)
「もし友情が果実だとしたら、熟した後は腐っちゃうんですかねえ」(by 亀山…右京が称賛)
 バンド名の『ディープ クルー』は、右京曰く「親友」らしい(私は“シオン”と聴こえた)
 一見、メンバーから反感を買っていたように思えた矢崎だったが、彼の《音楽、音を追究する姿勢》や《メンバーへの優しさ》(ドラマでは林田の印税手配ぐらいしか語られなかったが)をメンバーも認めていたようだった。
 でも、あとから加入した矢崎が勝手に解散したのは許せないと思うが……
 それに、再結成の動機も、自らの強度の難聴というのも不満。矢崎の《自分勝手さ》を強調したかったのだろうが、『友情』をテーマとするのなら、メンバーと演奏をしていて《楽しそう》とか《嬉しそう》とかのシーンが欲しかった。
 ソロになって、何故パッとしなかったのだろうか?……結局、『ディープ クルー』だったから、矢崎は輝けたのだろう。


 右京たちが「友情」について語ったのと、矢崎の暴虐無人さが露骨だったので、メンバーが犯人ではないだろうと思った。
 妻も矢崎の音楽活動から遠く、友情とも縁がなさそうなので除外(性格の破綻の描写も露骨)
 社長かマネージャーに容疑者が絞られるが、現矢崎と関わりも強く、事件直前まで関わっていたので、マネージャーだろうと……
 (『名探偵コナン』の一話完結の場合だと、メンバー3人に容疑が掛かって、一番犯人でなさそうな人物が犯人)


32,400円の領収書の謎
 32,000のケーキって、どのようなモノだったのだろうか?
 金額の書き方としては「¥」と金額の間隔が開きすぎだし、金額の後には「※(米印)」「−(ハイフン)」「也」が必要。(改ざん防止)


 本作は、『相棒』としては平凡だった。(長期間ドラマなので、過去エピソードと被ってしまうのは仕方がないが)


【ストーリー】番組サイトより
伝説のバンドのボーカルが不審死
事件の背景には熟しすぎた友情が!?


 再結成が決まった4人組ロックバンド『ディープクルー』のボーカル・矢崎(金子昇)が、路地裏で亡くなっているのが発見された。警察は、酔っぱらい同士のケンカによる傷害致死とみて、捜査を始める。と、矢崎の妻は元アイドルで、今も時々テレビに出ているタレントだが、別居して2年になり、離婚話が進んでいたと分かる。
 事件に興味を持った右京(水谷豊)と薫(寺脇康文)は、所属事務所を訪問。バンドメンバーや事務所の社長、マネージャーたちから話を聞く。すると、全員に確かなアリバイが無い上、気になる話も聞こえてくる。
 矢崎は唯我独尊の人物で、22年前の解散も、今回の再結成も、一人で勝手に決めたらしい。最近も練習をめぐってメンバーと衝突。また、女性メンバーの一人は当時、矢崎と交際していたが、一方的に捨てられらしく、顔には最近できたと思われる痣が。さらに、メンバーが昔作った曲を矢崎が盗用したという話や、事務所の社長から多額の借金をしていたという噂も。すなわち、殺害の動機は、すべての関係者にあった。

被害者を取り巻く人物全員が容疑者に
動機は金か、遺恨か、それとも…!?
栄光のステージに光と闇が交錯する!


ゲスト:金子昇

脚本:瀧本智行
監督:権野元



第1話「無敵の人〜特命係VS公安…失踪に潜む罠」(初回拡大SP)
第2話「無敵の人~特命係VS公安…巨悪への反撃」(拡大SP)
第3話「スズメバチ」
第4話「天使の前髪」
第5話「冷血」
第6話「名探偵と眠り姫」
コメント (2)
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将棋情勢(2023年11月28日)

2023-11-28 11:53:55 | 将棋
王将位挑戦者決定リーグ
 菅井八段が5勝1敗で挑戦権獲得。羽生九段(4勝2敗)、永瀬九段(4勝2敗)、近藤誠七段(3勝3敗)が残留。陥落は豊島九段(2勝4敗)、佐々木勇八段(2勝4敗)、渡辺九段(1勝5敗)。
 詳細はこちら

西山四冠vs里見四冠
 白玲位七番勝負最終局は、西山女流三冠が快勝し、白玲位を奪取。里見女流は五冠から4冠に後退。これで四冠対四冠となったが、タイトル順位より西山四冠が序列1位となった。
 倉敷藤花三番勝負も、またもや二人の対決(西山女流四冠が挑戦)。里見倉敷藤花が2勝0敗で防衛

女流王位五番勝負
 加藤桃子女流四段が里見女流王座に挑戦。現在、里見女流王座の2勝0敗。第3局は12月5日に行われる。

女流名人戦
 挑戦者決定リーグ最終局が11月24日に行われた。
 この日は、朝日杯二次予選、達人戦準々決勝が行われており、その他各棋戦の予選も多くの対局が組まれていた。
 連盟職員や各棋戦関係者の勤務関係もあるかもしれないが、もう少し、バランスを取って欲しい。記録係は奨励会員だと思われるが、学業は大丈夫なのだろうか?
 それに、将棋ファンにとっては、土日に対局中継があった方が嬉しいはずだが……


 それはさておき、リーグ戦は大激戦。
 最終局を前にした成績は
里見女流四冠(2位) 6勝2敗  (最終局対戦相手は伊藤)
内山女流初段(7位) 6勝2敗  (最終局対戦相手は上田)
鈴木女流三段(3位) 4勝4敗  (最終局対戦相手は石本)
加藤女流四段(4位) 4勝4敗  (最終局対戦相手は渡部)
石本女流二段(6位) 4勝4敗  (最終局対戦相手は内山)
渡部女流三段(7位) 4勝4敗  (最終局対戦相手は加藤)
山根女流二段(7位) 4勝4敗  (最終局対戦相手は香川)
伊藤女流四段(1位) 3勝5敗  (最終局対戦相手は里見)
上田女流四段(5位) 3勝5敗  (最終局対戦相手は内山)
香川女流四段(7位) 2勝6敗  (最終局対戦相手は山根)
 4名が陥落 カッコ内の順位は前年度成績による順位、同星の場合に優先される(挑戦者決定はプレーオフが実施)

 挑戦権は里見女流四冠と内山女流初段に絞られているが、降級の可能性は暫定3位の鈴木女流三段まであるという大激戦(香川女流四段は陥落が決定している)。
 同星でも挑戦権に関してはプレーオフが実施されるので、里見と内山は星勘定に関しては全くの五分。対戦相手との棋力相性を考えると、里見-伊藤は里見が優位だが、伊藤も里見から女流名人を奪取した(前々期)実力者で、難敵である。伊藤は負けると即陥落が決定するので必死であろう(陥落が懸かっていなくても全力だが)。
 内山はまだ棋歴が浅く実績に乏しいが、相当棋力を伸ばしているようだ。里見を破ったのは驚いたが、里見に対して優勢になってもそこから勝ち切るのはなかなか難しい。終盤力もあるようだ。その他、伊藤、渡部、香川、鈴木、石本とそうそうたるメンバーを破っている。
 最終局の上田も難敵だが、勝つような気がした。

 残留争いは、上記のリーグ成績の下位ほど苦しいが、その差はそれほど大きくはない。暫定8位の伊藤を例にとると、勝てばランク1位での4勝5敗となり、上田が4勝目を上げても伊藤よりも下位、加藤ー山根戦、鈴木―石本戦の敗者2名も4勝止まりで伊藤よりも下位。これに既に陥落決定の香川を加えて、少なくとも6位以上が決定するので、勝てば残留できる。
 暫定9位の上田は勝ってもランク5位での4勝5敗で、残留は厳しい状況だが、最終局で伊藤、山根、渡部が敗れれば、この3棋士と香川より上位となり残留できる。
 暫定3位の鈴木は最終局に敗れても、伊藤、山根、石本が揃って勝たない限り、陥落しないという状況。陥落は暫定5位の石本あたりまでかなあ……と見ていた。

【最終局の結果】
○里見女流四冠-伊藤女流四段●
○内山女流初段-上田女流四段●
■加藤女流四段-渡部女流三段□ (不戦)
○山根女流二段-香川女流四段●
○石本女流二段-鈴木女流三段●


 この結果
里見女流四冠(2位) 7勝2敗  (〇伊藤) プレーオフ
内山女流初段(7位) 7勝2敗  (〇上田) プレーオフ
石本女流二段(6位) 5勝4敗  (〇内山)
渡部女流三段(7位) 5勝4敗  (□加藤)
山根女流二段(7位) 5勝4敗  (〇香川)
鈴木女流三段(3位) 4勝5敗  (●石本)
加藤女流四段(4位) 4勝5敗  (■渡部) 陥落
伊藤女流四段(1位) 3勝6敗  (●里見) 陥落
上田女流四段(5位) 3勝6敗  (●内山) 陥落
香川女流四段(7位) 2勝7敗  (●山根) 陥落


 何と、女流四強の加藤桃、伊藤を含めた女流四段がリーグ陥落。
 女流四段と言っても、現棋力が相当怪しい棋士もいるが、上田、香川の両女流四段はバリバリの実力者。
 加藤桃女流四段はインフルエンザ罹患によるものだという。無念。

立川立飛杯達人戦
準々決勝……○森内九段-阿部八段● ○羽生九段-深浦九段● ○丸山九段-谷川十七世名人● ○佐藤康九段-藤井猛九段●
準決勝………○羽生九段-森内九段● ○丸山九段-佐藤康九段●
決勝…………○羽生九段-丸山九段●
 “ひとり表彰式”も観られた(笑)
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いつまで待てばいいのか……その2

2023-11-27 11:58:09 | ドラマ・映画
先日、「いつまで待てばいいのか……面白くなるんですか?」という記事を書いた。
アニメの『アンダーニンジャ』についてだったが、今回はドラマ『パリピ孔明』について。(「いつまで待てばいいのか……面白くなるんですか?」と若干、ドラマの感触は違うが、趣旨は同じなので「その2」とした)

 そもそも、「パリピ」って何?
 このドラマ、第3話目から視始めたので、余計分からない。
 調べてみると……
「多く人が集まる場所(クラブ、フェス、ハロウィンやクリスマスのイベントといったノリのよい集まり)に行って皆で盛り上がることを好む人。また、そういったイベントを企画する人」らしい。
 孔明は軍師なので、イベントプロデューサーとかアーティストコーディネーターと言ったところだろうか?

 原作漫画の概要は(ウィキペデア)
「そして時は流れ、現代の日本。死んだはずの諸葛亮は若返った姿で再び生を受け、何故か生前の服装のまま中国ではなく東京・渋谷の路地で目を覚ました。その直後、酔っ払った若者に連れられて入った一軒のクラブで、諸葛亮は月見英子という駆け出しのシンガーソングライターの歌声に魅了される。
 あくる朝、渋谷の道端で泥酔して眠っていた諸葛亮は英子に発見され保護され、自分が約1800年後の日本に転生したことを知る。諸葛亮は自分を保護し、心を満たしてくれた英子の恩義に報いるべく、軍師(マネージャー)になることを申し出て、彼女をスーパースターにするためにその知略で数々の奇跡を起こしていく」


 ドラマ初回の日に《向井さんが番宣で頑張っていたなあ》(最近の俳優さんは大変ですね)と思っていたが、初回を見るのを忘れてしまった。
 幸いにも、初回のダイジェスト版をやっていたので、ある程度、話しの流れは掴めたが、第2話も見逃してしまった。
 それでも、話にはついていけたが、孔明が日本語、日本文化、インターネットやスマホなどを理解使いこなしているのには、びっくり……天才軍師なのでOKということなのだろう。

 英子をスーパースターにするため、さまざまな難題を、三国時代に孔明が用いた計略を応用、駆使してクリアしていく。("石兵八陣”、“夢中生有”、“草船借箭の計”、“離間の計”などリンクしている)

 孔明(向井理)や小林(森山未來)のキャラは魅力があり、計略も面白い。
 菅原小春演じるミア西表がEIKOの『DREAMER』の熱唱は非常に良かった。

 ただ、ドラマとしては面白いのか? 
 さらに、ラスボスの前園ケイジ(関口メンディー)が魅力ゼロ。
 ドラマで見る限り、大物ぶったり、エラそうに怒鳴るシーンばかり。
 第9話で、孔明たちに敵愾心を持っている理由が明かされるが、《デビューしたての頃に、小林に「他人のコピーでは大成しない」と批判されたのを恨みに思っているらしい。(小林は正しい指摘をしただけ)
 前園は自分が目指していたロックバンドの『イースト・サウス』を契約で嵌め、自分のゴーストライターにしていた。
 自分でも語っていたが「他人のモノを奪うのに至上の喜びを感じる」(←意訳)らしい。


 小さくて最低の男だ。登場すると不愉快になる。
 視聴はやめようと思ったが、なんと、次回が最終回!
 仕方がないので、最終話も視聴決定
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羽生会長の“ひとり表彰式”

2023-11-26 10:59:37 | 将棋
 一昨日、昨日(2023年11月24日、25日)に達人戦の決勝トーナメントが行われ、羽生九段が優勝した(棋戦の詳細については後述)
 仕事の合間に観ていたので(将棋の合間に仕事?)、決勝が終わったところで観戦終了。ところが、その後に大珍事が繰り広げられていた!

 今年度より、羽生九段が将棋連盟の会長に就任していて、各イベントの挨拶や表彰式などに業務を行っていた。
 私は「では、この後表彰式を行いますので、その準備の為。しばらくお待ちください」というアナウンスを聴いて視聴を終えたわけだが、脳裏には《羽生九段が賞状を贈られる》シーンが浮かんだ。渡す側は具体的に想像しなかった。会長が被表彰者なので、連盟副会長?(副会長という役職あった?…昔はあったはず)や主催や共催(後援)など運営側の偉い人が贈るはず。

 まさか、会長が“ひとり表彰式”を行うとは!
 “コント”のようなシーンが繰り広げられた(もう少し、観ていれば良かった。羽生ファン失格である)
「表彰状、羽生善治殿、あなたは……」
その後、羽生九段が表彰状を、お辞儀をしながら受け取る仕草…


 何でも引き受ける羽生九段ならではのシーンだった(佐藤康光前会長も引き受けたような気がする)
 感想を尋ねられ「自分で自分の名前を呼ぶのは”面映ゆい”」と述べたようだが、「面映ゆい」とは絶妙な表現だ。


さて、この"達人戦”、今年、いきなり発表された(←私個人の感触)

2023年05月22日の将棋連盟ホームページで公表された
主催:公益社団法人 日本将棋連盟
特別協賛:株式会社立飛ホールディングス
協賛:トヨタS&D西東京株式会社

棋戦参加者:2023年4月1日付で満50歳以上の現役棋士全員
【棋戦概要】
・予選から本戦まで全てがトーナメントで、決勝も1番勝負
・予選出場者によって本戦入り4名を争う。
・永世称号呼称者・資格者4名(谷川・羽生・佐藤康・森内)は本戦へシード。(第2回以降のシード形式は今後決定)
・予選を通過した4名とシード4名の合計8名によって本戦トーナメントを実施。

・開催期間:2023年6月~2023年11月
・持ち時間
   予選はチェスクロック計測の1時間、切れたら秒読み1分
   本戦はチェスクロック計測の30分、切れたら秒読み30秒


 ちなみに、1993年度~2014年度まで開催された「達人戦」とは別もの。
 富士通主催で非公式戦。40歳・八段以上の棋士から規定によって選ばれた6人によるトーナメント戦。(富士通・達人戦公式ホームページ
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相棒 season22 第6話「名探偵と眠り姫」

2023-11-23 09:53:07 | ドラマ・映画
 今回は、事件の謎の解明とかは措いておいて、マーロウ矢木・高橋克実の醸し出す味が主眼。
 名探偵モドキ……ハードボイルドもどきは、楽しめた。

 ヒロインの老舗デパート藏本屋の令嬢も、ドラマ王道パターンの“おてんば娘”とか“高慢お嬢様”ではなく、“深窓の令嬢”で探偵小説大好きでマーロウとは相性が良かった。でも、高慢なお嬢様に振り回されるマーロウも観たい気もする。

 《過去の誘拐事件には共犯者がいて、それが誰なのか?》というのが骨子だが、捻りもなく単純だった。
 姫を匿っているのがマーロウなので、右京も姫の行方を探し出す意思はなく、17年前の真相を追究するのが主目的。でも、《マーロウが特命係の尾行をまく》のを描くため、探偵事務所の隠し部屋にいる姫を視聴者に見せてしまうのは勿体なかった。
 もう少し後半まで引っ張っておいた方が面白かった。もちろん、右京は途中で“はは~ん顔”、亀山は「右京さん、いったい、姫はどこにいるんですか?」と特命部屋で悩む……

★真相解明シーンも楽しめた
・マーロウは「犯人はこの中にいる!」という金田一少年やコナン&小五郎の台詞を言って満足して、右京にバトンタッチ
・右京の激高シーンは、水戸金門のよう
「200年続いた老舗を自分の代で潰すという恐怖……そんなものが人を殺していい理由にはなりませんよ!」
「あなた方が案ずるべきはm家の歴史でも名誉でもない……傷つけられた里紗さんの心です。
 人を傷つけてまで守るべきものなど、この世にはありませんよっ!」
………一同、しーん。

 ……里紗や家政婦さんなど含めて皆が"しゅん”となってしまった。老舗和菓子屋「黒崎堂」の社長が飛び抜けて悪いし、あの場でなじり合った老舗デパート藏本屋の社長やその長男などは右京の激高の対象だろうけれど。それに、失踪騒ぎを起こした里紗(謝っていたが)やマーロウも通常は非難されるべき。

★“眠り姫”こと里紗
・立ち姿がとても綺麗
・ずっとドレス姿というのは……マーロウ、スニーカーを用意するより服だろう
・靴をスニーカーに履き替える必要はあったのか?

【その他の疑問、感想】
・珍しい亀山のスーツ姿。ぱっと見、誰だか分からなかった
・17年前の誘拐の時、里紗の様子を確かめるのに、鼻先に自分の指を触れるぐらいに近づけるのは不自然
・取引を切られた(大幅削減)→誘拐、誘拐時の事を思い出さされそう→脅迫、殺害……短絡的過ぎる
・里紗の代わりに来たマーロウを殺害しても意味がない

・マーロウは予備の帽子を持っていた
・17年前の件で、マーロウの事を笑っていた白髪で長髪の会社の人、あなたも"なかなか”だと思うよ



【ストーリー】番組サイトより
あの名探偵が再び登場!
令嬢を匿う理由とは…!?


 『特命係の杉下右京(水谷豊)』を名指しで、匿名の情報提供がある。それは、「17年前に起きた当時5歳の少女の誘拐事件の犯人は殺された」という投書だった。
 問題の事件は、老舗デパート藏本屋の令嬢・里紗(潤花)が睡眠薬で眠らされて連れ去られた経緯から、週刊誌が“眠り姫誘拐事件”と煽り、世間の耳目を集めた事件だった。結局、被害者の少女はすぐに救出され、犯人は投身自殺を遂げるという幕切れだったが、今回の情報提供は、その顛末に一石を投じるものだった。
 挑戦状とも取れる投稿を受け、捜査に乗り出した右京は、薫(寺脇康文)と共に藏本屋の関係者のもとを訪れる。と、一族は丁度、里紗の婚約発表を大々的に行うために顔を揃えていた。しかし、会場のホテルでは、肝心の里紗が、何者かの手引きで会場を抜け出し、姿を消すという騒動が起きていた。
 防犯カメラの映像から、里紗の脱出を手助けしたのが、特命係と浅からぬ因縁がある私立探偵の矢木(高橋克実)だと気づいた右京と薫は、早速、彼の事務所を訪れるが…!?

かつての誘拐被害者が今度は自ら失踪
その背後で“名探偵・マーロウ矢木”が暗躍!?
眠り姫の真相が時を超えて明かされる!


ゲスト:高橋克実 潤花

脚本:光益義幸
監督:橋本一



第1話「無敵の人〜特命係VS公安…失踪に潜む罠」(初回拡大SP)
第2話「無敵の人~特命係VS公安…巨悪への反撃」(拡大SP)
第3話「スズメバチ」
第4話「天使の前髪」
第5話「冷血」
コメント (2)
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いい夢を見させてもらった

2023-11-22 20:34:30 | 将棋
 本日は王将位挑戦者決定リーグの最終局。
 7人のリーグ戦なので、空き番がひとりできてしまうのがこのリーグ戦の欠点(遠い過去に8人リーグだったような記憶も)
 その空き番が羽生九段で、4勝2敗で結果待ちの状況。4勝1敗が永瀬九段と菅井八段で、両者が共に負けないと羽生九段の挑戦権の目がない。(同成績が3人以上の場合は、前期の成績上位者優先で、羽生九段と永瀬九段のプレーオフ)

 単純に考えると両者が共に負ける確率は25%。両者の実力と調子を考えると、その確率はさらに低くなる。
 なので、全然関係ない私が言うのも何だが、《あわよくば》の心境。

 実際、永瀬、菅井両者ともに、大雑把に言うと優勢→勝勢の状況。
 ところが、終盤、両者ともに間違え、永瀬ー佐々木勇戦は勝利確率が佐々木勇八段の70%弱、菅井-近藤誠戦に至っては近藤雄七段の90%となった。
 《これは、もしかすると!》と思ったが、佐々木、近藤ともに正着を逃し、敗勢に。ただし、永瀬ー佐々木勇戦は評価値で永瀬勝勢でも、そのまま価値に結びつけるのはかなり大変そう。結局、土壇場で間違え佐々木勇八段が勝利。
 一方、菅井八段はそのまま勝ち切り、ただ一人1敗キープの5勝1敗で、王将戦の挑戦権を獲得した。
 残念ながら、羽生九段のプレーオフ進出はならなかったが、4勝2敗の2位は、明日に繋がるだろう。
 もう一局の豊島-渡辺戦は、渡辺九段の勝ち。

【最終成績】
1位 菅井八段(5位) 5勝1敗  挑戦
2位 羽生九段(1位) 4勝2敗
3位 永瀬九段(3位) 4勝2敗
4位 近藤七段(4位) 3勝3敗
5位 豊島九段(2位) 2勝4敗  陥落
6位 佐々木八段(5位)2勝4敗  陥落
7位 渡辺九段(5位) 1勝5敗  陥落 
  (括弧内の順位は前期成績によるランキング)

 ネット中継などの評価値(勝利確率)だが、順位戦と王将戦は数値が極端のように思う。
 アベマはかなり正確のように思う。NHK杯は短時間の割には優秀。(あくまで、私の感触)

 それにしても、最終盤で勝勢だった永瀬九段が正着を逃した時、
「やらかした~!」
「アマでも分かるのに」
などのコメントが殺到したが、時間切迫の中で正着を指すのは(指し続けるのは)相当困難。確か、▲2六香と守る手のみが正着で、他の手はすべて敗勢に陥る状況。攻める手でも詰み、もしくは、攻めながら自玉の詰めろを解除することも出来そう……。
 同じ勝利確率99%でも、5つの候補手が見えて3つが99%、1つが80%、1つが50%の場合と、1つだけが99%で、残りはすべて10%では、難易度に雲泥の差があるのである。
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いつまで待てばいいのか……面白くなるんですか?

2023-11-22 17:36:50 | アニメ
『アンダーニンジャ』
 第1話を観て……《何だ…これ……》
 ニンジャが暗躍する設定だが、分かりにくい。(“アンダーニンジャ”がどういうモノか語られるのは、かなり進行してからだし…)
 主人公を含めた男性キャラが、絵的にきたない。性格などを含めて、魅力なし。

 致命的なのは、時間が行ったり来たりで、混乱する。(原作漫画だと、読者がページをめくって時間を戻り、振り返ることが容易なので、理解できるのかもしれない)
 その上、使命(任務)や装具(光学的細工で装着すると透明化できる)なども、登場人物は理解しているが、視聴者はついていけない……

 巷の評判を調べると「つまらない」が多い。ただし、「途中から非常に面白くなる」という意見もあったので、それを信じて視聴し続けているのだが、多少面白い部分もあるが……「非常に面白く」とは…ならない。
 現在第7話まで視聴。
 毎週毎週、《ここまで観たのだから、それを無駄にするのも…》とズルズルここまで観てしまった。
 これまでも、《つまらない》《展開が独りよがり》《ストーリーがどんどん当初と違う方向に流れて行って、不合理極まる》というようなアニメも多々あった。それらに比べるとマシなのかもしれないが、満足度40%程度の中途半端なアニメを観続けるより、はっきりダメなアニメを観るほうが、モヤモヤ感がないだけマシなのかもしれない。

 ドラマだと1時間枠なので、“時間の無駄感”がはっきりするし、主人公やヒロインに共感できないという感触がはっきりするので、切りやすい(視聴離脱)のだが……
 

 
 
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相撲雑感 2023九州場所6日目まで

2023-11-18 17:07:02 | スポーツ
(「相撲」が「相棒」に見えるのは、私だけなのだろうか?)
 照ノ富士は今場所も休場(やはりあの相撲が……)
 横綱不在とは言え、3大関(貴景勝、霧島、豊昇龍)、3関脇(大栄翔、若元春、琴ノ若)が充実しているので、面白い場所になりそうだと思っていた。
 3日目までは特に充実していて、6力士の合計成績は20勝1敗!(若元春が高安に敗れただけ)。相撲内容も良かった。
 とは言え、地力があり、充実していても、一瞬のスキや、動きに遅れ・迷いを見せれば、黒星がついてしまう。
 6日目を終わって、貴景勝5勝1敗、霧島4勝2敗、豊昇龍5勝1敗、大栄翔4勝2敗、若元春3勝3敗、琴ノ若6勝0敗と、やや減速。
 優勝争いに目を向けると、6戦全勝が琴ノ若、一山本、5勝1敗が貴景勝、豊昇龍、翠富士、熱海富士、美ノ海。

(以下は覚え書き程度だと思ってください)
貴景勝……状態が回復してきているようだ。前に出る圧力も増してきているが、相手に耐えられた時が、やはり問題。体力・持久力の問題もあるが、ムキになったり、焦るのが欠点。墓穴を掘るシーンが今後あるかもしれない。
霧島……取りこぼしが見られるが、後半調子を上げてくるだろう。
豊昇龍……気の強さが長所だが、気が強すぎて墓穴を掘りそう。豪ノ山戦は何が癪に障ったのだろうか?相手が仕切り線に手を下ろしているのだから、それに合わさないのはおかしい。それをきちんと捌けない行司も情けない(照ノ富士ー翔猿の時の行事)
大栄翔……突きの威力は健在だが、ここ数場所、2歩目が出ない。当たった後、押そうとする気持ちが強すぎて、上体だけに力が入り、足が伴わない。それでも、突きの威力が強いので、勝ち切ることが多いが、観ていると、前に落ちそうで怖い(大栄翔のファンです)
若元春……精彩を欠いている。取り口が後手に回り、攻めることができていない。
琴ノ若……身体が大きいが下半身、上半身とも柔軟。一気に押し込まれることはないし、ハタキや変化にも体勢を崩すことも稀。慌てず、じっくり相撲を取ればかなりの勝率を上げられそうだ。
正代……ポテンシャルは高い。強い時の強さは大関以上。ただし、取り口がさえないので、後手に回ることが多すぎ。もっともっと勝てるはず。
高安……何度もあと一歩で優勝を逃している。一度でいいから優勝賜杯を抱えてほしい。一瞬の強さは途轍もないが、故障がちなので足がついていかないことが多々ある
錦木……前への安定した圧力は角界一。数場所前、覚醒したが、あの当時の相撲を思い出せば、充分大関になれそう。調子を上げてきているので、2敗しているが優勝争いに絡めそう
熱海富士……先場所よりも内容が良い。強さを感じる
玉鷲……歳を感じさせない若々しい相撲だ。今場所はひと暴れしそう
一山本……十両に落ちた時は、常に引き技が頭にあるような相撲だったが、今場所は前へ前へ出ている
美ノ海……一山本同様、前に出る相撲が光っている


 まあ、とにかく、大栄翔は2歩目の足を出してほしい。
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相棒 season22 第5話「冷血」

2023-11-17 18:02:00 | ドラマ・映画
今回は、《正義に燃える熱血刑事が、父が反社会的勢力員という事実に苛まれてしまう》という話。
《反社会的勢力》、《親子の情》、《一見、冷血》、《熱血刑事を思いやる周囲》、《「えっ?」という真犯人》、《右京ならではの細かい洞察力・推理》、《そっち?(ラムネ)》……など、種々の要素を絡めてまとめ上げた秀作だった(とは思う)。


Ⅰ.《反社会的勢力》《親子の情》《一見、冷血》《熱血刑事を思いやる周囲》
桐生貴明(小林亮太)……熱血刑事。有能さを認められて薬物銃器対策課(組対二課)に異動
 父親は死亡したと母から言われていたが、実は生きており、反社会勢力員という厄介な存在(特に警察官にとって)。
 そのことをネタに、黒沢(密売グループの幹部)から脅され、捜査情報を知られてしまう(カマを掛けられ、察知された)
【桐生の免職の理由】
①父親が反社会的勢力員(暴力団員・一人組長)という事実
②上記の情報で脅されての捜査情報の漏洩に至ってしまったこと。さらに、その件を報告しなかったこと
③通話中に黒沢の身に危険が及んだことを察知したにもかかわらず、通報などの適切な対応を取らず、さらに、黒沢の死が判明した後も、そのことを隠していたこと



①父親が反社会的勢力員(暴力団員・一人組長)という事実――について
ドラマ中の右京の言葉
「国家公務員法、及び、地方公務員法は、親族の社会的身分を欠格条項とはしていません。《警察職員の任用は本人の能力や適性を公正かつ厳格に判断して行っている》とされています。しかし、現実的には…」
(以下、大河内が右京の言葉を継いで)
「《反社会的勢力の身内が司法警察員として的確であるわけではない》…そう考える者がいる」


……実際にはどうなのか?
 ネットには色々情報があって……

・《3親等(祖父母や兄弟の配偶者等)まで身辺調査が行われる》(通説)
・地域によって異なる(知恵袋とか質問箱などいろいろ検索した中に「私は三親等以内に実刑判決を受けた者がいますが、2つの県警から最終合格を頂けました」という回答もあった)
・採用時の「欠格条件」というモノが定められているらしい

 《犯罪者と反社会的グループとでは、扱いが違うのか?》、《採用時と採用後で違いがあるのか?》、《"元暴力団員”など「元」があるかどうかで違いがあるのか?》などの疑問もある(右京はドラマの中で、「裏社会から足を洗うべきでした」と言っているので、「元」かどうかは大きなポイントかもしれない)
 就職時の相談の他に、警察関係者と結婚する人の相談も多かった

 実際問題、身内に反社会的勢力員がいたら、今回のストーリーのように捜査情報が漏れたのではと思われる状況になった時、情報漏洩の疑いを掛けられるので、警察官ではいられないだろう。


②捜査情報の漏洩に至ってしまったこと。さらに、その件を報告しなかったこと
③通話中に黒沢の身に危険が及んだことを察知したにもかかわらず、通報などの適切な対応を取らず、さらに、黒沢の死が判明した後も、そのことを隠していたこと
――について
……右京は
「桐生君のあいまいな態度が、結果的に密売グループに利益をもたらし、さらに彼は黒沢事件の後、自身の知っている事実について口をつぐんでいた……厳しい処分が下されるでしょう。
 黒沢から接触を受けた時点で、もっと毅然とした行動を取るべきでした」


 冷静に(冷徹に)考えれば、右京の追及は適正だ。
 しかし、いきなり《実の父親が生きていて、"反社”だと知らされ、それをネタに脅されたら、適正な対応はできないだろう。
 で、桐生が適切な対処ができなかったことで"、"厳しい処分”が下されるだろうと右京は言っていたが、具体的にはどうなのか?

 父親が暴力団の組長だという事実で、警察組織には居られなくなる(居づらい?)だろう。
 なので、"厳しい処分”というのは、《諭旨免職(依願退職)ではなく、懲戒免職》になるという事なのだろう。

 少し話が戻るが、《通話中に黒沢の身に危険が及んだことを察知したにもかかわらず、通報などの適切な対応を取らなかった》件について
 真犯人の回想シーン(右京の想像再現シーン)だと、殺害の様子が映像を持って示されているが、スマホの通話だと、黒沢が気流を脅すのに気を取られて、何かにぶつかって、スマホを落としてしまっただけ(気恥ずかしくて、通話を切った)とも考えられる。
 「殺してやる」とか「助けてくれ」とかいう言葉もなかったし。なので、通報しなかったのは、"迂闊だった”で済まされるかも。


右京……あくまで遵法、正論を展開。真実を追求することが第一(そのために、違法捜査まがいなことをしている気が…)
 右京の遵法姿勢と言えば、season9「暴発」を思い出す……
 今回の桐生の件では、公務員法は親族の社会的身分を欠格条項にはしていないので、桐生への処分の要素とはしていない。
 ただし、《反社会勢力については厳しい》
 今回も、花井(桐生の父)に対しては厳しい。
「そして、あなたも本当に彼を思うのであれば、裏社会から足を洗うべきでした」
「そんな……簡単に行くもんかよ」
「《最も深く愛したものを、最も深く傷つける》…反社会的勢力に身を置くとは、そういうことですよ」
「人情ってものはないのかよぉ!あんたらはっ!」


 それでも、「悩みがあるときは、相談に乗りますよ」(“こでまり”にて…まだ桐生の落ち度は明らかになっていない)とか、警察をやめた後、温かく励ました。
(推理については、後述)


亀山……やはり、法を守ることは大切。ただし、法や職務を超えて、関わった人への心を思いやる
 「どうしたらよかったんだ?」と呟く真犯人に、「悪い奴から脅された時、警察に話せばよかったんだ。ひとりで考え込まずに頼ればよかったんだ」と心を寄せて話す。
 また、角田課長と一緒に大河内に「桐生を警察官でいさせてやってくれ」と頭を下げた。

 今回は、桐生の性格もあって、前向きなエンディングであったが、櫻井武晴氏だったらもっと重い感じで終わっていただろう。
 櫻井脚本ならば、右京は更に冷徹で、亀山はもう少し桐生に思いを入れていたような気がする。「仲間を信じたい」と右京に逆らうような言動を取ったかも。(今回は、元同僚ではなく、出会って間もない桐生だったからかもしれない)


大河内首席監察官……警察不祥事の捜査や服務規定違反など内部罰則を犯した警察官への質疑、さらには会計監査業務を厳格に行う。公正な目で論理的に判断し、特命係に対しても公正に対している(と言うより、かなり好意的)
 剣道を通して桐生と親交を深める(実力は拮抗、大河内がやや上か?)
 桐生の剣筋の乱れから、彼の異変を察知した。
 今回の件で、桐生は免職となったが、「角田課長と亀山が残れるよう頭を下げた。恨むなら私を恨め」と。
 これに対し、「組織の風紀を守り抜く…監察官て熱い血が流れているんですね」と桐生は返した。


花井与志郎……“一人組長”。身元を隠して和菓子屋主人として働き、上納金を納めていた
 和菓子屋は割と繁盛していたようだ。上納金がどのくらいなのか知らないが、本業?の暴力団としての活動をする必要があったのか?どのような活動?をしていたのか?
 組織にいるメリットはなさそうだが、組織を抜けるのはなかな難しいのだろう。
 半グレの“スコルピオ”とつるんでいたようで、黒沢が「密輸品を保管するのに2,3人貸してくれ」と頼みに来ていた。この時、桐生の記事を大事に保管していた(←なぜ、見える所に?)のを黒沢が目を付けたのが、事の発端となった。
(黒沢の言葉がはっきり聞き取れなかったが、一人組長なのでは?)
 息子の桐生が感謝された記事を喜び、投降者に感謝の手紙を出していた。その記事を大事に持っていた。
 黒沢を殺害したのを桐生だと思い、自分が殺したと供述。桐生が黒沢殺害とは無関係だと知ると、息子の免罪を土下座して頼む


桐生真弓……桐生の母親・看護師。花井が刺されて病院に運び込まれた際、恋仲になり、桐生を出産。
 息子の桐生には、生まれる前に父親は死亡したと嘘。(この件については、後述)
 息子が正義感が強く、「警察官になる」と熱く語るのを聞くのは辛かった
 息子に花井のことを問われて動揺し、察せられてしまう(桐生の動揺は母親譲り)

    …桐生が警察官を辞めたのは残念だが、隠し事がなくなったので、親子3人で幸せに暮らしてほしい。(”反社”が障害となるだろうが)


Ⅱ.《「えっ?」という真犯人》
 容疑者二人が互いを庇い合う……という展開はよくある。(今回の桐生は父親を庇って偽供述はしなかったが)
 こういうケースの場合、ほぼ、第三者が真犯人というパターンが多い。
 となると、真犯人は母親……………………違った!
 ただ、黒沢を殺害するのは短絡的。黒沢を殺害しても、組織の他の連中が報復するかもしれないし…(判断力が欠如していたのだろう)
 黒沢の居場所を突き止められるのなら、そこで、警察にチクれば……報復は怖いが、殺人を犯すよりは遥かに良い
 今回は、熱血で前向きな桐生君がテーマだったので、母親を犯人にしてしまうと、そうはならない。櫻井武晴氏なら母親を犯人にしそうだ(笑)


Ⅲ.《右京ならではの細かい洞察力・推理》
・空き室の不審な点に気づき、密輸品の受け取りに利用された(不在通知書を利用)
・《現場に落ちていたミント》と《どら焼きを食べていたという証言》から、ミントは生クリームの口直しに使われることがあることから、「ミント」「生クリーム」「どら焼き」から、和菓子屋を絞り込む
・実質的店長(花井)ではなく、名義上の店長を立てた→表に出られない事情がある
・『都民ジャーナル』へ息子・桐生への感謝の記事を投稿した女性に、花井が出した無記名のお礼の葉書の筆跡と、店のメニューの筆跡を検証して、同一人物と断定
・黒沢が殺害された時の通話の連続する"軋むような音”→靴鳴 受け子検挙時に聴いた靴鳴を右京が覚えていた(またしても、"犬のおまわりさん”)
  でも、最初のシーン(実際に受け子が現場から連行された時)には、靴鳴の音が聞こえなかったように思う

Ⅳ.《そっち?(ラムネ)》
 何気ない『こでまり』での会話の「大河内はラムネが好物」が伏線だった!
 「大河内=ラムネ」。"ピルイーター”というあだ名がつくほど定着していたので、道場で大河内がビー玉をパシュッと落とし、グイとラムネを飲むシーンは、呆気に取られてみてしまった。……「あっ、そっちぃ!」(笑)
 やられた!


Ⅴ.《害虫・黒沢》
・密輸品や恐喝など悪事の数々
・ネットで騙して“受け子”を集め、こき使い、拘束
 黒沢のせいで不幸になった者が多数。いると害毒にしかならない存在。
 右京は「《最も深く愛したものを、最も深く傷つける》…反社会的勢力に身を置くとは、そういうことですよ」と花井を糾弾したが、黒沢のような奴らを逮捕できず野放しにしていた警察(右京)も責任を感じるべきだ←ドラマの虚構にマジに怒っても仕方がないが、あまりにも右京が偉そうだったので、つい(笑)


Ⅵ.《文書偽造?》
 母親は息子に「父親は死んだ」と嘘をついていたが、警察官採用の際、身上調査があった可能性が大。どうやってすり抜けたのだろう?
 高校入試などの際も、戸籍謄本(戸籍抄本)など必要なのでは?どうなっていたのだろう?



第1話「無敵の人〜特命係VS公安…失踪に潜む罠」(初回拡大SP)
第2話「無敵の人~特命係VS公安…巨悪への反撃」(拡大SP)
第3話「スズメバチ」
第4話「天使の前髪」

【ストーリー】番組サイトより
角田の課に期待の新人刑事が着任!
しかし、同時にある疑惑が浮上する


 角田(山西惇)が課長を務める薬物銃器対策課に、所轄から桐生(小林亮太)という若手刑事が異動してきた。所轄では、特殊詐欺の拠点を二度にわたって突き止めるなど、腕利きと評判で、首席監察官の大河内(神保悟志)も一目置くほどの人物。
 いっぽう右京(水谷豊)は、薫(寺脇康文)とのランチの帰り、とある路地のアパートで不審な部屋を発見。もろもろの状況から、何らかの犯罪に使われている可能性が高まり、薫と共に調べ始める。
 その結果、犯罪グループのアジトを割り出すことに成功し、角田たちと協力して急襲を掛ける。しかし、現場に居たのは闇バイトの若者だけで、指示役の姿はなかった。摘発の情報が漏れていたのでは…!? そんな疑惑が浮上する中、大河内がなぜか、特命係に桐生の素行調査を依頼してきた。一計を案じた右京と薫は、意外な方法でアプローチを試みる。

大河内も期待を寄せる若手刑事が
犯罪グループの主犯格逃亡に関与!?
真相を追う特命係に激震が走る!


ゲスト:小林亮太

脚本:岩下悠子
監督:守下敏行
コメント (2)
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羽生情勢…その後

2023-11-15 17:39:25 | 将棋
将棋情勢(羽生情勢)として、「その1」(10月28日)、「その2」(10月31日)をアップしている。

「その1」では、最近の対局結果
10月19日 順位戦B級1組 7回戦 山崎七段に敗れる
10月23日 王将戦リーグ戦 3回戦 豊島九段に敗れる
10月26日 王将戦リーグ戦 5回戦 菅井八段に敗れる
さらに、とその後の対局予定として
10月29日 NHK杯2回戦(収録済) 対豊島九段
10月30日 王将戦リーグ戦 4回戦   対渡辺九段
11月 2日 棋聖戦二次予選      対中村太八段
11月 2日 銀河戦(収録済)     対藤井銀河
11月9日 順位戦B級1組 8回戦  対近藤七段……今記事で追加
11月14日 王将戦リーグ戦 6回戦  対永瀬九段……今記事で追加

 3連敗していた上、NHK杯戦~銀河戦まで立て続けの4対局。
 このうち2局は収録なので、リアル時間では"立て続け”ではないが、ファンや視聴者にとっては4連戦。相手が強敵ぞろいなので、4連敗もあり得る。そうなると7連敗となり、精神的にきつい……
結果は……
○対豊島九段(NHK杯・10月29日)
○対渡辺九段(王将戦10月30日)
●対中村太八段(棋聖戦・11月 2日)
●対藤井銀河(銀河戦・11月 2日)    
○対近藤七段(順位戦B1・11月9日)
○対永瀬九段(王将戦・11月14日)
 NHK杯豊島九段に勝ったのは無茶苦茶嬉しかった(観戦後、グッタリ)。でも次戦は永瀬九段……
 王将戦はやや調子を落としている上、リーグ戦も3戦全敗で残留の目もほとんどない渡辺九段なので、勝つ期待値は高かった。内容もよかった(渡辺九段は少し淡白)
 中村太八段棋聖戦)は今期、対局前までは今期5勝8敗と成績が上がっていない。ただし、直前は4連勝しており、予断を許さない相手だが、勝っておきたい相手(ごめんなさい)。負けたのは残念だが、それ以上に、将棋が変調だった。
 銀河戦は超難敵(藤井八冠)。難易度が高い対局だが、長年積み重ねた将棋観と経験、瞬時の読みは衰えていないので、もしかしたらの期待感はあった。あと一歩勝てそうな局面が数度あり(藤井八冠も同様)、惜しい敗局。勝利確率(評価値)的には必勝でも、その手を着手するのは相当難しかった。「運がなかった」ということをご容赦ください。
 対近藤七段戦(順位戦)は難解な局面を精密な手を続け、内容がよく、快勝に近かった。でも、実は、終盤勝勢になってもハラハラしていて、近藤七段が投了した時はホッとした("羽生将棋を信用していないのか”と問われると、はっきり否定できない"ヘタレ”です)
 近藤七段は投げ方がきれいなので、投げてくれると思っていいたが、投了図で《▲5五香と打たれると、混戦になるパターンがいくつかあり、残り時間は32分とやや余裕があるとは言え、長時間頭脳を働かせた後で、きっちり勝ち切るのは難しいかもしれない》などと心配していた。
 昨日の永瀬戦王将リーグ)は超難解。中継の評価値は乱高下したが、最善手を指し続けるのは困難だったと思う。とは言え、感想戦で評価値が急降下した手を、《この一手》(当然手)という感覚で素通りしていくシーンが数度あった。羽生九段の"変調の日”だったような気がする。永瀬九段も少しおかしかった。終盤、必勝になった局面で正解手が3通りくらいあったと思うが、それを逃したのが意外だった。
 
「その2」では、羽生九段がプレーオフなしで挑戦権を獲得できる勝敗を妄想したが、11月3日に永瀬九段が近藤誠七段に勝利し、3敗する可能性がなくなったので、あっさり妄想は消滅(羽生九段以外が3敗するのがプレーオフなしの挑戦権の条件)
 さらに、菅井八段も対豊島戦(11月7日)、対佐々木勇八段戦(11月10日)に勝利し、プレーオフなしどころかプレーオフに進出するのも難しい状況だ。

 羽生九段は4勝2敗でリーグ戦を終了。
 最終局を前に、永瀬九段と菅井八段が4勝1敗なので、両者が共に敗れないと羽生九段のプレーオフはない。
 両者が負けた場合、近藤七段も最終局に勝利すると、4勝2敗で並ぶ可能性があるが、プレーオフは上位二者で行われる。勝敗が同じの場合は昨期の順位が優先するので、昨期1位の羽生九段と昨期3位の永瀬九段のプレーオフとなる。ただし、同成績者に予選勝ち上がり棋士が複数含まれる場合(例えば4勝2敗者が2位と予選勝ち上がり者2名または3名の場合)は、順位下位の予選勝ち上がり同士の対戦の勝利者と、順位上位者との決定戦となる。
 よって、菅井八段、近藤七段が4勝2敗になった場合は、プレーオフへの進出はない。(菅井八段は最終局に勝てば、プレーオフ以上、近藤七段は勝ってもプレーオフはない)

 とにかく、羽生九段のプレーオフ進出は、永瀬九段、菅井八段が共に敗れるのが条件。
 ふたりの敗局を期待するのはご容赦いただきたいのだが、最終局の熱戦を楽しみたいと思っている。
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