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英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

猛暑、酷暑の毎日 (蓄積型熱中症、夏バテ)【追記あり】

2025-08-04 18:10:09 | 将棋
 暑いですね……暑い………暑…
 “危険な暑さ”、“猛烈な暑さ”という表現が気象情報で飛び交う毎日。日本列島のどこかで、40℃以上を4日連続で記録したそうだ。昨日は、40℃以上の地点はなかったそうだが、今日(8月4日)は石川県小松市で40.3℃を記録したそうだ。福井市は38.4℃、坂井市三国では39.2℃を記録したそうだ。その三国、なぜか16時から17時で35.4℃→33.3℃と急降下。それでも暑いですが。福井市は17時で36.3℃もある)

 ……“危険な暑さ”、“猛烈な暑さ”のどちらが暑いのかは分からないが(おそらく、“危険な暑さ”の方が高温)、とにかく、半端ない暑さが、ずっと続いている。6月中旬から34℃前後の暑さが続き、7月に入ると、猛暑日が続いた(7月の1か月で、猛暑日は19日)。特に、19日からは、35.2℃、36.7℃、36.3℃、36.0℃、36.1℃、35.8℃、37.8℃、37.5℃、37.5℃、36.9℃、36.0℃、37.0℃、35.7℃と凶悪な暑さが続いた。
 7月10日ごろに《7月末の感覚》で、7月下旬には《盆前の感覚》に囚われた。32℃くらいだと《今日は涼しいな》とか。

 先ほども述べたが、今日は特に暑い。日本海の低気圧(前線)に向かって、南風が吹き、暖気に加え、フェーン現象。プラス日差し。
 (愚痴になりますが)、7月中旬の1週間は仏事の連日。それに、土用丑の日が重なり……

 さすがに体調があまりよくない。
 熱中症にはなっていないが、夏バテ気味。
 ……もしかすると、蓄積型熱中症かも?
 この“蓄積型熱中症”というのは、今年になって初めて聞いた。まあ、字面で大体想像できるが……
蓄積型熱中症は、熱中症の一種で、高温多湿な環境下で、体内に熱が蓄積されていくことで起こる症状
・夏バテと似た症状だが、熱中症の一種であるため、重症化する可能性もある
・大量の発汗、不十分な水分補給、体調不良による下痢などが原因で起こりやすい
・皮膚は青白くやや冷たく、体温は通常か若干上昇している状態が多いとされている
・喉の渇き、倦怠感、頭痛、めまい、吐き気などの症状が見られる

 夏バテもほぼ似たような症状のような気がして、《要するに、今流行りの言葉に改訂しただけだろう》と思ったが、熱中症は高温多湿な環境が原因(蓄積型熱中症は、安静(就寝)で症状は軽度(微小)になるが、熱が体から抜け切れず、翌日の猛暑で徐々に、抜けきらない熱が蓄積されていくというものらしい。
 これに対して、“夏バテ”は《自律神経の乱れによる慢性的な不調》というものらしい。でも、その自律神経の乱れが猛暑によるものなので、根本的な原因(暑さ)は同じように思える。昔は、“熱中症”が一般的でなかったので、夏バテだと思っていたのが、蓄積型熱中症だったということもあったのではないだろうか?

 で、私は、猛暑と疲労と寝不足で少しバテ気味。
 先の事情(仏事、仕事、猛暑)によるものが大きいとは思うが、例によって、スポーツ中継やアニメ視聴による寝不足が不調に加担している気がする。
 何しろ、「ウインブルドンテニス」「バレーボール・ネーションズリーグ」「大相撲名古屋場所」「世界水泳」など怒涛のスポーツ中継!
 ……と、テレビ視聴三昧の日々を送れているので、夏バテは大したことはないです。

 ブログ記事を少し休んだのは、体調不良もありますが、少しでも体力を温存したかったからです。

 それにしても、いつものことながら、ネーションズリーグは日本が破れると、大会終了(中継終了)してしまう。
 1か月も中継しておきながら、決勝戦を放映しないとは!

 U-NEXTに加入しろということなのか……


【追記】
 暑さの表現ですが、もっと強い表現がありました。
 明日は、前橋や熊谷(埼玉県)で40℃の予報が出ていますが、関東内陸では局地的に41℃を上回るおそれがあるそうです。
「経験したことのないような暑さ」だそうです。
 この表現、初出ではなく、これまで何度か耳にした記憶があります。
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2025マイナビ女子オープン予選結果

2025-07-14 16:04:33 | 将棋
マイナビ女子オープン予選(太字は予選決勝)
1ブロック
伊藤沙恵女流四段〇-●大城千花アマ
長谷川優貴女流三段●-〇渡辺弥生女流二段
伊藤沙恵女流四段○-●渡辺弥生女流二段
 注目の伊藤-大城(倉敷藤花戦で室谷女流三段、山根女流三段、渡部女流四段らを連破)戦は、伊藤の攻めに大城が反撃という戦いだったが、的確に攻守の手を織り交ぜた伊藤が快勝。

2ブロック
香川愛生女流四段〇-●八木日和女流2級
和田あき女流二段●-〇岩佐美帆子女流1級
香川愛生女流四段○-●岩佐美帆子女流1級

3ブロック
室田伊緒女流三段●-〇宮宗紫野女流二段
相川春香女流二段●-〇磯谷祐維女流初段
宮宗紫野女流二段●-○磯谷祐維女流初段

4ブロック
渡部愛女流四段〇-●松下舞琳女流初段
貞升南女流二段〇-●森本理子女流1級
渡部愛女流四段●-○貞升南女流二段
 私の感触では、渡部女流四段●-○貞升女流二段はかなりの大番狂わせ

5ブロック
大島綾華女流二段〇-●竹内優月女流2級
田中沙紀女流1級〇-●川西彩遥アマ
大島綾華女流二段○-●田中沙紀女流1級

6ブロック
千葉涼子女流四段●-〇宮澤紗希女流初段
塚田恵梨花女流二段〇-●高浜愛子女流初段
塚田恵梨花女流二段●-○宮澤紗希女流初段

7ブロック
中七海女流三段○-●梅津美琴女流初段
山根ことみ女流三段●-○内山あや女流初段
中七海女流三段●-○内山あや女流初段
 このブロックは鬼ブロック。
 その中でも中女流三段は本命だったが、内山女流初段が勝利。内山女流も実力者なので、想定内。

8ブロック
長沢千和子女流五段●-○加藤圭女流二段
野原未蘭女流二段○-●鎌田美礼女流2級
加藤圭女流二段●-○野原未蘭女流二段
 加藤圭女流二段-野原女流二段戦は、2度の千日手が成立。

9ブロック
北村桂香女流二段○-●芦江七菜子アマ
室谷由紀女流三段●-○今井絢女流初段
北村桂香女流二段●-○今井絢女流初段
 最近不調だった今井女流初段が勝ち抜け。

10ブロック
石本さくら女流二段○-●藤井奈々女流初段
伊奈川愛菓女流二段●-○脇田菜々子女流初段
石本さくら女流二段●-○脇田菜々子女流初段
 (今井女流と同様に)不調の石本女流二段は決勝敗退。
 もう一人の不調者の山根女流三段は7組で内山女流初段に敗れている

11ブロック
堀彩乃女流初段●-○山口仁子梨女流1級
清水市代女流七段●-○武富礼衣女流二段
武富礼衣女流二段○-●山口仁子梨女流1級
 清水将棋連盟会長は残念。

12ブロック
中井広恵女流六段●-○頼本奈菜女流二段
竹部さゆり女流四段●-○中村真梨花女流四段
中村真梨花女流四段○-●頼本奈菜女流二段
 白玲戦順位戦でB級に昇級した中村女流四段が勝ち抜け
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将棋情勢……竜王戦挑戦者決定トーナメントの顔ぶれ、マイナビ女子オープン予選の組み合わせ

2025-07-12 10:11:27 | 将棋
 竜王戦挑戦者決定トーナメントが足早に進められ、挑戦権争いが矢代七段(1組優勝)、佐々木勇八段(1組2位)、永瀬九段(2組優勝)の3人がベスト4進出。ベスト4の残り一つは松尾八段と石田六段の勝者。正直言うと、《何か寂しい》。
 トーナメント進出枠が各段均等割りの叡王戦と違い、竜王戦は決勝トーナメントには1組が5枠あるので、上位者に手厚いはずだが、竜王戦の各組の風通しが良いので、1組在籍者がA級者やそれに匹敵する棋士がが大部分を占めるという状況ではなく、割と2組や3組に在籍している。
 しかも、各組予選がトーナメントなので実力者すんなりが勝ち上がるわけでもない(1組は敗者復活もあるが、それでも難しい。羽生九段も予選を抜けるのが結構大変と漏らしていた)。
 今年の1組はA級が渡辺九段、佐々木勇八段、の二人のみ、プラス伊藤叡王(B1在籍)と手薄?とは言っても、広瀬九段、菅井八段、斎藤八段の中堅トップ棋士、さらに佐藤康、森内、郷田、久保、丸山九段の実力者がそろっている。
 ちなみに、他のA級棋士は永瀬九段、豊島九段、佐藤天九段、糸谷八段が2組、千田八段、増田康八段、近藤八段が3組(3組優勝、本戦は初戦勝利の後に佐々木八段に敗れている)、中村太八段に至っては5組である(しかも1回戦敗退)。
 1組予選は、1位が八代八段(順位戦はC2という怪奇現象だが、実力は相当上位)、2位が佐々木勇八段、3位が木村九段、4位が松尾八段、5位が森内九段。番狂わせとは言えないが、それに近いような結果。伊藤叡王はランキング戦2回戦で佐々木勇八段に敗れ、4位決定戦で松尾八段に敗れている。羽生九段は2組準決勝で永瀬九段に敗れ、渡辺九段は休場(7月から復帰)。豊島九段(2組1回戦敗退)、広瀬(ランキング戦2回戦敗退、4位決定戦1回戦敗退)なども本戦にいないのも寂しい。

 マイナビ女子オープン予選が本日(7月13日)に行われる。
 予備予選の通過者を含めた48棋士が4人一組のトーナメントを争う。

 初戦の顔合わせを見ると、好取組が多い(そうでない対局も多い)。
伊藤女流四段ー大城千花アマ(先ごろ倉敷藤花戦で渡部愛女流四段を破りベスト8進出)
香川女流四段ー八木女流2級
渡部女流四段ー松下女流初段(今期8勝2敗)
山根女流三段ー内山女流初段
室谷女流三段ー今井女流初段
千葉女流四段ー宮澤女流初段
 1回戦で当たるのはもったいないなあ。それに比べて……(終)
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ようやく『将棋世界5月号』(2025年4月1日発行)を読み終える 「その2」

2025-07-07 16:02:48 | 将棋
ようやく『将棋世界5月号』(2025年4月1日発行)を読み終える 「その1」(2025年7月6日記事)の続きです。

⑤“次の一手”のような局面 森下卓九段ー石川優太五段(順位戦C級1組最終局)
 第1図 △6一銀まで ▲森下九段ー△石川五段

 図では先手玉に△7四桂▲7五玉△6五馬までの詰めろが掛かっている。
 後手玉には詰みはないので、通常は先手玉への詰めろを解除する手をが必要。普通に▲7五歩と受けても充分だが、“詰めろ逃れの詰めろ”があればもっと良い。

 森下九段は、図から▲4二飛。桂を合駒に使うと先手玉への詰めろが消えるので△9三玉。
 第2図 △9三玉まで ▲森下九段ー△石川五段


 ここで次の一手が格好いい!
 第3図 ▲9六歩まで ▲森下九段ー△石川五段

 △7四桂▲9五玉の時、9六の歩の存在で先手玉は9六に行くことができないので、△9四歩は“打ち歩詰めの禁”となる。
 変化図 ▲9五玉まで

 ▲9六歩でなくとも▲9六銀とか前に進める駒を打ってもよい。
 森下九段はこの勝利で、公式戦通算1000勝を達成した。

⑥「プロ棋界の最新定跡」講座で、例の局面の解説が
 先手理想図……先手玉に6八→6九→7九と途中下車させる工夫をして、先手にとっての理想形で▲4五桂と仕掛けた局面

 5月号の講座では、「この仕掛けは先手よしが定説」と解説している。

 ところが、先日の王座戦挑戦者決定戦、▲羽生九段ー△伊藤叡王戦では、伊藤叡王がこの仕掛けを受けて立ち、勝利している
 実は、2025年2月の「伊藤園お~いお茶杯王位戦」挑戦者決定リーグ紅組、☗丸山忠久九段-☖佐々木勇気八段戦でこの形の仕掛けが指されている。
 羽生ー伊藤戦は82手まで丸山-佐々木戦を踏襲し、83手目に羽生九段が変化している(改良手順)。

 ……最近の研究は深すぎる。
 人間の脳で研究だったら絶賛なのだが、AI作成の地図を見て(AIに教えてもらって)歩くような将棋は……面白くない
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ようやく『将棋世界5月号』(2025年4月1日発行)を読み終える 「その1」

2025-07-06 16:31:43 | 将棋
 3、4日前に「8月号」が届いたので、3か月遅れ。
 私の“将棋世界時間”ではようやく2024年度の順位戦が終了したところ。
 この「5月号」はショッキングな内容が多かった
①カラーページでは
藤井七冠が棋王位、王将位を防衛、NHK杯将棋トーナメント優勝(公式戦400勝目)
A級順位戦では永瀬九段が挑戦権獲得(プレーオフにもつれ込み、永瀬九段が佐々木勇八段を下す)
福間女流棋士が女流王座を防衛。倉敷藤花第1局勝利、女流名人戦第1局勝利、マイナビ女子オープンで女王への挑戦権獲得

②例の加藤桃子女王-西山朋佳奨励会三段戦その1その2)戦が、「振り飛車バンザイ!」講座で取り上げられていた。

 この△4五同桂(先手の桂を取った)が驚きの一手で、実戦は▲2二角成△3七桂成▲2六飛△4七成桂▲同金△7六銀に▲6六馬△5四金▲7九桂△5五桂と進む(第3図~第4図)

 「5月号」の講座(鈴木九九段、井出五段、山本五段それぞれが見解を述べる。ゲストで西山女流三冠も当時を回想していた)では、上記手順中の△5四金に対して▲5六香が最善としている(実戦的にはそれでも先手が勝ち切るのは難しいし、なかなか▲5六香は指せないとのこと)

③羽生九段、B級1組から降級…
 まあ、この件については……

④えっ?5勝5敗で降級!(杉本昌隆八段)
 B級2組は26名が在籍で6人に降級点が付く(降級点2つで降級)
 杉本八段は前期不振で降級点を取り、ランキングは最下位だった(同成績の場合、順位下位から降級点が付く)
 それでも8局目に勝ち5勝3敗とした時には、まさか降級するとは思わなかっただろう。
 9戦目に敗れても、その時点では下から13番目で、まず大丈夫と思われていた。
 もう少し詳しく言うと、3棋士はすでに降級点確定で、残り3つの降級点を逃れる争いとなっていた。
3勝6敗が渡辺和七段(10位)、村山八段(6位)
4勝5敗が鈴木九段(21位)、久保九段(17位)、行方九段(13位)、佐々木慎七段(12位)、郷田九段(11位)、深浦九段(6位)、木村九段(2位)
 5勝4敗の杉本八段は、3勝6敗の二人より上位が確定しており、杉本八段は敗れても、4勝5敗の7棋士全員が勝った時のみ降級点が付くという状況。
 まさか、全員に勝たれるとは……
    杉本八段、今年度はいいことあるよ。
《続く》
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王座戦挑戦者決定戦【追記あり】

2025-07-03 14:00:51 | 将棋
 本日は王座戦挑戦者決定戦。
 羽生九段と伊藤叡王。
 伊藤叡王は、藤井七冠以外でタイトルを持っている唯一の棋士。初めてタイトル戦の番勝負で藤井七冠を破った棋士である。
 大変手ごわい相手だが、せっかくの挑戦者決定戦なので、格好の対戦相手とも考えられる。(王座戦挑戦者決定については、過去の記事で少し記している)

 激しい将棋となった。お互いの研究範囲で、かなり速いテンポで進んだ。
 第1図 67手目▲6三角まで

 ガツンと角を打ち込んだが、先手陣も玉頭に歩が垂れており、後手からの反撃も覚悟しなければならない。

 第2図 81手目▲7五玉まで

 羽生九段はグイと玉を上がる。が、後手陣は先手の飛車と馬がいるが、開拓している状況とは言えず、入玉を阻止する後手の駒も健在。大丈夫なのか……

 第3図 89手目▲8六玉まで

 後手に△9二桂と行く手を阻まれ、その後△8四銀と打たれて、▲8六玉と押し戻されてしまった。
 形勢は互角らしいが、伊藤叡王は研究範囲で、短慮でスイスイ指している。
 羽生九段は、87手目辺りから小考を重ね、第3図から△6五銀に1時間を超える長考に沈んだ。
 これで羽生九段の残り時間は2時間10分(通算消費時間は2時間50分)、対する伊藤叡王は31分の考慮時間で残り4時間29分。
 伊藤叡王は研究通りに進めている(自信を持っている)。
 羽生九段はぎりぎりの受けを強いられ、最善手を続けるのは困難……

 ……がんばれ、羽生九段!

【追記】
 最善手を続けることは叶わなかった……
 事前の研究範囲内で負かされるのは嫌だなあと思っていたら、一度だけ、伊藤叡王が玉の逃げ方を誤り、形勢が羽生九段に傾いた。
 しかし、その直後、勝負に出たが、羽生九段の剣先は届かなかった。一旦、羽生九段が自玉を広い方に逃げておけば、有望だったようだ。 
 こういう将棋の“溜め”をできなくなってきている(ような気がする)

 次も応援します。
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NHK杯将棋トーナメントの感想戦への不満

2025-07-01 17:18:39 | 将棋
 NHK杯将棋トーナメントの放送は洗練されてきていると思う。
 一時期、予算の削減によるものなのか、人員の削減によるものなのかは分からないが、《何だか細かな気遣いが減ったなあ》と感じることもあった。例えば、対局者の対戦成績は、通算対戦成績に加え、直近5局の勝敗や棋戦名、対局日が提示されていたが、ある時から、それがなくなった。最近は、ほぼ復活。
 冒頭にあげた“洗練”については、《局後、対局者に対局中の読みや形勢判断、キーポイントとなった局面や指し手を質問し、対局者がそれに答える》という形式が定着した点。これ、非常に観戦者にとってはありがたい。

 ただし、感想戦については不満が大きい。
 対局後に、解説者が盤側に着座して
「時間がありますので、初手からお願いします」という風に声をかけるが、放送の残り時間が15分であっても、5分であっても、同じである。さすがに、残り2分ぐらいだと「ポイントの局面を」となるが。

 さて、今回の糸谷哲郎八段vs宮嶋健太四段は、かなり放送時間が残っていたので、「初手から」というのは妥当だとは思う。
 しかし、この将棋、糸谷八段が中盤以降、優位に立ち、そのまま押し切ったが、終盤、一か所だけ、形勢バーが互角に近づいたことがあった。(と言っても先手の“糸谷八段の勝率60%”で「糸谷八段有利」というぐらい)


 糸谷八段の場合、勝っても負けても氏の独壇場になるのが通例で、今回もその例にもれなかった。けっこう、途中の変化も、詳細に語ってくれたのは有難かったが、私は、早くその形勢が戻った局面にならないかなと思っていた。
 放送の残り時間が2、3分となった時に、ようやく、その局面となり、
「▲2三歩と打ち、△同銀なら▲2四銀と打てば、△2二玉には▲2一金で寄る」と糸谷八段は語った。(▲2四銀に△同銀は▲3二金の一手詰)
 実戦は、▲2三歩に△2一歩と受けたので、形勢バーは”糸谷勝勢”に戻った。
 その糸谷節の時に、解説の澤田真吾七段が
「実は、▲2三歩の時、形勢バーが互角近くになったんですけど」
「えっ?」(糸谷八段)
 で、その局面について「何か(気が付かない手が)あったのかな?」といぶかしがったところで、感想戦終了。
《ちょっとぉ、もう少し、編集をきちんとしてよ!》

 局面図を再掲載します。
(図面の手数が「第1手」となっているのは、見逃してください)


 図の▲2三歩には、やはり△2三同銀とするのが最善手。
 これに▲2四銀と被せるのが強手で、これで寄っていそうだが、▲2四銀は詰めろになっていないので、この間隙を縫って△6七歩成が入る。
 ▲6七同金に△4八角成▲同玉に△2八飛と王手銀取りが掛かる。
 3八への合駒を何にするかは、私にはよくわからないが、とにかく▲3八合駒△2四飛成と銀を抜けば、後手も頑張れそうだ。

 ……かなり、不満が残る感想戦(放送)だった。

 こういう放送は、これまでにも時々あった。
 決まり文句のように「時間がありますので、初手からお願いします」ではなく、解説者が気づいたことを率直に切り込む感想戦にしてほしい。
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棋王戦本選トーナメント1回戦 大石直嗣七段戦

2025-06-27 10:58:57 | 将棋
 「しょうしん」と打つと、変換候補が順に、昇進、小心、傷心、証信、正真、焼身、焦心……出てくる。
 昨夜は3番目の……


 中盤過ぎから、有利、優勢、勝勢と順調に勝利に近づいていった。
 劣勢の大石七段は苦慮を繰り返し、残り時間も5分。羽生九段の残り時間は22分で残り時間についても優位に立っていた。
 ここで、羽生九段は残り時間の半分の11分を使って着手。残り時間が少なくなったのが懸念材料だが、この11分でおおよその変化を読み切ったのだろう……と推測。
 △2五角の王手に、再び考慮。……なんだか嫌な予感。7分後、▲3六歩。
 (図面がないので申し訳ありません→)歩を合駒する普通の手だが、打つなら4七の方が良く、疑問手だった(後で5八に金を打った時に5七の角が4六に引けない(4七に歩がある)。また、3六に合駒をするなら金打ちが正解(2五の角取りになっている)。
 この疑問手で、リードが狭まったが、大勢に影響はない。しかし、残り4分となってしまった。こちらのほうが問題。
 △3七金と金を取られたが、①この合間を縫って後手玉を寄せる、あるいは、②攻めつつ自玉を安全にする、あるいは③一旦受けて、自玉が寄るのを先延ばし(詰めろがかからない状態に)できればよい。
 正解は③だったらしいが、3七の金をポロリと取られて、さらに、自陣に金を投入というのは、藤井七冠でも至難の業かもしれない。ましてや、残り4分だ。

 ……1分後の指し手は、▲3四桂跳ね。……これでは後手玉が寄らない。何か錯覚があったとしか考えられない。
形勢は、一気に敗勢。
 東尋坊の断崖……柱状節理ごときの形勢転落である。

 最善手は無理でも、候補手の4~5番手ぐらいなら優勢~有利ぐらいに留まったのだが……

 敗局、大逆転負けのショックは当然、本人の羽生九段が大きいはず。私でも相当なダメージで、昨夜は消沈の5乗くらいだった。
 この衝撃に相当するのは、2023年の将棋日本シリーズの対山崎八段(当時)戦。楽勝の将棋、終盤、山崎玉に詰みがあったが、大事をとって守った。しかし、これが受けになっておらず、自玉が頓死……局後、羽生九段が思わず「…ひどい……」と呟いた………

 まあ、こういうこともある……こういうこともあるこういうこともある こういうこともある
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PCを新調したのですが…

2025-06-25 17:19:13 | 将棋
 Windows 10 のサポートが今年の10月14日に終了します。
 というわけで、Windows 11に切り替えなければならなくなり、PCも新調しました。(リースの期限もそろそろでしたし)

 スタート画面のスイッチの位置が中央寄りになったことが、一番の違和感……というぐらいなので、操作については違和感はほとんどありません。
 ただ、漢字変換においてはこれまでの学習が白紙になっているので、少し不便。
 販売管理ソフトやメーラーの切り替え変更はリース契約会社にしてもらったので、不具合は全くありません。(手数料がぁ……)
 PCパワーもあるので、反応はサクサク、非常に快適です。

 ただし、良いことばかりではなく、Windows 10で使っていたソフトが使えません。
 特に画像ソフトと、将棋ソフト、棋譜管理ソフトが使えないのが痛いです。それから、年末に困りそう(年賀状作成ソフトも使えなさそう)。
 何か……〇〇クロソフト社や、PCメーカー、PCソフトが結託しているのでは…と勘ぐってしまいます。

 取りあえず、フリーソフトの柿木の将棋ソフトウェア( Kifu for Windows バージョン 7.80)をインストールしようとしたのですが、Windowsから警告されます。
「Microsoft Defender SmartScreen は認識されないアプリの起動を停止しました。このアプリを実行すると、PC が危険にさらされる可能性があります」
 多分大丈夫だと思うのですが、こうまで警告されると、二の足を踏んでしまいます。

 どうなのでしょう?
「Kifu for Windows バージョン 7.80の安全性」で検索
【AI による概要】
Kifu for Windows バージョン 7.80の安全性について、一般的に安全とされています。しかし、ソフトウェアの利用には常にリスクが伴うため、以下の点に注意することが推奨されます。
Kifu for Windows 7.80の安全性に関する注意点:
ダウンロード元:公式ウェブサイトや信頼できるソフトウェア配布サイトからダウンロードするようにしましょう。
バージョン情報:常に最新バージョンを使用するように心がけましょう。
セキュリティソフト:セキュリティソフトをインストールし、常に最新の状態に保ちましょう。
不審なファイル:不審なファイルは開かないようにしましょう。
自己責任:ソフトウェアの利用は自己責任で行いましょう。
Kifu for Windows 7.80の特徴:
Kifu for Windowsは、将棋の棋譜を管理・再生するためのソフトウェアで、広く利用されています。
バージョン7.80は、比較的安定して動作するバージョンとして知られています。
公式ウェブサイトで配布されているものは、基本的に安全性が確認されています。


 ちなみに、配布サイトは「柿木の将棋ソフトウェア」です。
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羽生・将棋情勢 順位戦B級2組 & JT将棋日本シリーズ(2025年6月24日記)

2025-06-24 21:14:35 | 将棋
羽生九段、順位戦初戦勝利、JT日本シリーズ、1回戦敗退。
 順位戦B級2組、第1戦・斎藤明日斗六段戦は、中盤以降は羽生九段の有利、または優勢で進んでいた。
 ところどころで、有利・優勢を拡大できるチャンスがあったが、次善手や疑問手を指して、やや有利ぐらいに局勢が戻ってしまう……パターンを繰り返した。
 それでも、斎藤六段は、勝負手や踏みとどまる手段に苦慮し、残り時間を減らしていった。
 58手の段階で、羽生九段の残り時間は1時間32分、斎藤六段は20分だった。
 この58手目に、斎藤六段は飛車の素抜きを厭わずに、羽生玉に迫るという勝負手を放った。52分考え、羽生九段はその勝負手に乗る(おそらく次善手だったが、悪くはない選択)。
 
 65手目の飛車の王手で斎藤六段に桂合を強要した(攻め込まの桂を使わせたのが大きい)。
 ここで、決めに出るか、いったん守るかの岐路に立たされた羽生九段は、最後の長考に入る。残り時間は33分だったが、残り10分を切っても羽生九段は指さない。中継映像を見る限り、価値を読み切っている感じはない。
 29分の考慮で自陣に手を入れた。これで残りは4分。決めに行っての残り4分なら、勝利までの道筋が描けていると考えられるが、読み切れずに、仕方なく受けに回ったという感じだ。
 斎藤六段は残り11分。局勢はほぼ互角、残り時間は逆転……
 残り11分の斎藤六段も、最善手を続けるのは難しい。結局、読みと精神力の戦いとなった。
 この後、斎藤六段に疑問手が出て、羽生九段がやや優勢となり、そこからはリードが広がったり、狭まったりしたが、羽生九段が踏ん張り、押し切った。最終盤での指し手は復活の兆しを感じさせるものだった。

 日本シリーズの佐々木勇気八段戦は、難解な将棋だったが、佐々木八段の研究範囲だった模様。おそらく羽生九段も研究の範疇だったが、佐々木八段の研究が上回っていたようで、佐々木八段優勢に。
 ただし、研究で上回っての勝利ではなく、中盤以降の指し手は見事だった。強さを感じた。
 羽生九段としては、“完敗”を喫したという感触だろうけれど、切り替えの早い羽生九段は、気持ちを次の対局に向けていることだろう。
 次の対局は、棋王戦本選トーナメント1回戦(26日)、大石直嗣七段戦。昨年も1回戦から対局(トーナメントの枠の位置も全く同じ)。昨期ベスト4の大シードが3回戦からというのは納得できるが、19棋士は2回戦から。1回戦からは10棋士のみ。2年連続というのは、納得できない……


 本日は、王座戦準決勝のもう一局、 伊藤匠叡王VS広瀬章人九段戦。この記事を書き始めた時には、伊藤叡王優勢の終盤の入り口だったが、今、連盟サイトを見ると、伊藤叡王が勝ったようだ。
 強敵だが、羽生九段、挑戦者決定戦、頑張ってほしい(伊藤叡王は頑張らなくてもいいです)
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