英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

引退すべきだ ~稀勢の里 4連敗~

2018-11-16 17:59:52 | スポーツ
大相撲九州場所4日目、稀勢の里は栃煌山の土俵際の突き落とし気味のすくい投げに敗れた。これで、初日から4連敗。初日からの4連敗は、横綱としては87年ぶり。翌日の5日目に休場届を申し出た。

 初日からの4連敗は非常に不名誉な記録だが、そのことを責めるつもりはない。しかし……

 休場?引退ではないのか!
 「(4日目に)敗れたときは引退」の覚悟をもって4日目の出場を決断しなければならない。
 横綱の初日からの4連敗は、82年ぶりのワースト記録。4日目に負けるということは、その記録に並ぶということ。
 それを分かっていて出場に踏み切ったはずだが、「ああ、負けちゃった。やはり、無理です。休みます」では、あまりにも甘い。

 報道陣の取材に、初日の貴景勝戦で右膝を痛めたことを明かして、「最後まで務めるのが(横綱の)責任だと思っていたが、体が続かなかった」と話したらしいが、それなら2日目に負けた時点、遅くとも3連敗後に休場を決めるべきだ。
 4日間の相撲の取り口を観て、痛めていたようには感じなかったが、負傷が事実だとしてもそれを言い訳にしてはいけない。出場するからには相撲が取れることが前提。横綱だったら「勝つが前提」である。


 心情的には、来場所もう一度、再起を図らせてあげたいが、これを認めることは悪しき前例を残してしまうことになる。
 今後、横綱が4連敗することがあっても、「稀勢の里の例があるから大丈夫」となってしまう。そのうえ、稀勢の里は先々場所まで、8場所連続休場という横綱としての役目を全く果たしていなかったのだから、これを合わせれば、
「8場所連続休場し、かつ、初日から4連敗しても大丈夫」
という理屈が成り立ってしまう。

 稀勢の里、あるいは、稀勢の里の師匠の田子ノ浦親方はそのことを理解していないのだろうか?


 横綱審議委員会も責任を問われるべきだ。
 稀勢の里の場合、横綱昇進も疑問符がついていた。(横綱昇進の甘い基準参照)
 こんな事態を招いてしまったのは、横綱審議委員会の審議力のなさ、無責任さが大きな原因である。
 日馬富士の不祥事と合わせて考えると、横綱審議委員会も解体すべきである。
 現メンバー9人の就任時期は、2009年1月からが1名、2010年3月からが2名、2012年7月からが1名、2013年3月からが3名、2015年3月からが2名と、長期就任者が多い。日馬富士横綱昇進が決定したのは2012年9月で、4名が関わっており、稀勢の里昇進決定は2017年1月で全員が関わっている。
 誰も辞任していないのは大きな驚きだ。ちなみに委員の報酬はなく、定例会や稽古総見、場所総見後に食事の接待ぐらい。稽古総見以外での観覧は各自切符を購入するとのこと。

 横綱審議委員会は稀勢の里に引退勧告を出して、総辞任するべきだ。
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引退した方がいいと思う(稀勢の里)

2018-11-14 16:33:34 | スポーツ
 初日から3連敗……相撲へのまじめな姿勢、正攻法な相撲で好きな関取なだけに、残念だ。

 進退を懸けた先場所、久々の土俵で相撲勘も鈍っていたし、何より精神的重圧が大きかった。
 今場所はひとり横綱とは言え、プレッシャーは先場所より小さく、コンディションも良いはず。しかし、初日から3連敗。
 しかもその内容が……

 精神的なもの云々より、横綱としての力量を全く感じることができない。

 北の湖は前進する重圧が半端ではなかった。
 千代の富士は前まわしを掴んでの出足が鋭かった。
 白鵬は硬軟自在な安定感。体力、反射神経が抜群で、勝負勘が素晴らしい。

 とにかく、横綱ならば、立ち合いから圧倒するか、まわしを掴んだり、長くなったら勝ちなど、圧倒的な強さや安定感があり、まず負けない。負けるとしても、相手の大健闘や、自らの油断などによる突発的、偶発的な敗戦だ。

 ところが、稀勢の里の場合、相撲の力量が前頭上位か小結程度まで減退している。
 立ち合いが五分程度なのに(それほど悪くないのに)、相手を押すことができない。かと言って、捕まえることもできず、土俵上で押し合い突き合い……ちょっと前に出たかと思うと、いなされたたらを踏む(腰が高く、身体全体での圧力ではないので、いなしに弱い)。
 そのうち、腰が高くなったり、息が上がってきて、相撲がバタつき始める……押し合いの均衡が崩れ、後退するか、下半身がついていかなくなり……敗れる。

 押す圧力がない。まわしも掴めない。持久力もない……
 対戦相手に、≪立ち合いで圧倒されてしまう怖さはなく、押し合い突き合いで踏ん張り、時々いなせば何とかなる≫と見切られている。

 稀勢の里としては、立ち合いの踏み込みをもう少し強くして(がむしゃらに突進するのではなく)、相手を少し下がらせることが肝心。引き足になれば、攻めている方が有利になので、まわしも取りやすいし、二次的押しも利きやすい。とにかく、相手に圧力を感じさせることが大事。

 私としては、「あなたはもう十分頑張ったから、休んでもいい(引退してもいい)よ」という気持ち。
 でも、本人に闘志があり、まだ相撲を取りたいと思うのなら、とことん頑張ってほしい。
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相棒 season17 第4話「バクハン」

2018-11-11 17:33:24 | ドラマ・映画
「あなたは……味方だと思ったのに」(百田刑事)
「この人は、正義の味方なんです」(冠城)

今話はこの台詞に集約される……と思ったが、それを吹き飛ばすほどの強烈なシーンが(笑)…

 刑事ドラマ、特に『相棒』では時々“正義”がテーマになる。
 この正義について常々不満に思っていることがある。
 最近では『絶対零度 Season3』最終話において長嶋(北大路欣也)が桜木泉(上戸彩)に
「正義に正しいも間違いもない。
 立場が違えば、その正義も変わる。
 おまえの信じる正義を貫けばいい」

と、桜木の行動を後押ししていたが、この“それぞれの正義”論だと何をしても肯定できてしまう。

副総監・衣笠(杉本哲太)の言葉はそれを象徴している
「怖れるならなるな。なるなら怖れるな。警察官とはそういうモノだよ」
「警察官は、みんな覚悟しているんだ。そのうえでそれぞれの正義を貫いている。
 私もこのまま終わらせるつもりはない」



右京の危惧もそこにある
「おまえは、“人材の死神”だな。
 源馬がいなくなれば、組織暴力に対する捜査力は大きく減退する。あいつが押さえている連中が暴れることになるぞ」
(角田課長)
「代わりに“違法捜査”はなくなります」(右京)
「“違法”なんて簡単に言うなよっ!
 俺たち組対が、どういう連中を相手に戦っていると思っている?
 源馬がどういう思いでっ………
 俺たちの捜査はきれいごとでは済まないんだ。
 ネタ元との関係は“必要悪”なんだよ」
「“必要悪”ですか?本当にその悪が必要だというならば、僕が潰したところで、必ず残るでしょう」
「源馬は必要じゃなかったというのか?
 俺にもネタ元はいる。叩けば埃が出るかもしれないぞ。俺のことも挙げるのか?
 俺のことも挙げてみろっ!杉下ぁっ!」
「あなたが罪を犯し、その証拠があれば、その時には」

杉下の胸ぐらを掴む角田課長だが、部下たちに抑えられ、
「じゃあな、警部殿」と言って、去る。


  ………源馬(中野英雄)や角田課長(山西惇)がネタ元などを“必要悪”として、それらを利用して巨悪を取り締まる捜査手法。

 “きれいごとでは済まない捜査”(違法捜査)をしたり、“必要悪”を容認して、巨悪を取り締まる。
 しかし、小さい悪(必要悪)を容認することによって、犯罪や不幸が生じてしまう……歪んだ捜査は歪み(犯罪・悪・不幸)を生む

 なので、右京は「法を守る(守らせる)」「法を犯したものを律する」を絶対とし、「法を守らせる警察は法を犯してはならない」(違法捜査は許さない)を大原則とした。(「右京、おまえが言うな!」という突っ込みはしないでね)
 法律という基準を設け、徹底的に私情・酌量や大義名分を理由とした身勝手さを排除している。

 

≪違法捜査は許さない≫は生活安全部の刑事・百田(長谷川公彦)にも及ぶ
「私と柏崎の関係があったから、源馬を倒すことができた。ネタ元との関係は“必要悪”じゃないですか?」
「“必要悪”ですか、皆さんそうおっしゃいますね。
 しかし僕には、必要な悪があるとは思えません」

(苦い顔をで右京の言葉を聞く角田課長)


 で、冒頭の“正義の見方”に至る。
 右京にとって正義は法であり、法を守るのが絶対。法(正義)を守る……まさに正義の味方である



当然、源馬に対しても容赦はなかったが、彼の最後の“挨拶”に対しても厳しかった
「親が子を復讐に巻き込むことが正義ですか?
 和氣はあなたとの秘密を守るために、自ら命を断とうとした」
「おまえが余計な真似をしたせいでな!」
「和氣をそこまで追い詰めたのはあなたです。
 あなたのために命を捨てようとした……それがあなたが犯した一番の罪です」

思いつめた顔で言葉に詰まり……冠城の方を向き
「参ったぜ冠城ぃ、俺一発かましに来たのによぉ、説教されちまったよ。
 どうもこいつと話していると、自分が悪かったような気がしてくる」


源馬も一矢報いる
「でもよぅ杉下、俺にはこの道しか選べなかったんだよ。
 あと少し、もう一歩だったんだよ。おまえのせいで、武輝会壊滅作戦をふいにしちまった。
 落とし前つけねえとな」
杉下に殴りかかる源馬、制止しようとする冠城と角田だが間に合いそうもない。
杉下は現場の拳を甘受しようと動かない。寸前で拳を止める源馬。
「なぜ、止めたのですか?」
「俺も警察官なんだよ」と言い、特命係に和氣への伝言『二度とお前には会わない。しあわせにな』を頼む



ラストシーン近くの右京と冠城の会話は、源馬の言葉を受けている
「どんなに法律で取り締まっても、組織暴力はなくならない」
「皆殺しにでもしますか?」
「それができないから、警察官なんですね」



ツンデレの角田課長
部屋に入ってきて、コーヒーを入れる角田。
「あれ?直っている?」
「俺が(コーヒーメーカーの)修理を頼んだ。ここが俺の休憩室だからな」
源馬の暴走を止めたことを杉下に礼を言い、
「おまえは最後まで、俺につき合えよ」
「わかりました」


角田課長との衝突が今回の大見所
 今話の最初の方で、コーヒーメーカーが壊れていたのを挿入し、自らがそれを修理したことで、自分も特命係に所在する意思を示した。……うまい脚本、感心。
 桃田刑事が右京に必要悪について説教?されているのを、バツが悪そうに苦い顔をして聞いていた。そしてこのラストシーン。
 角田課長が右京の信念を認めたと私は考える。


大活躍の冠城
 右京の行動を予測し、右京と別行動をとることで、孤立した右京に手を差し伸べた(右京も冠城の真意を察知していた)
ただし……
「俺は人に踊らされるのが嫌なんです。自分で思うように踊りたい」
「思うままに僕が走り、キミが踊るわけですね」

 粋なセリフだが、今回とズレているような気がする。


右京の正義、角田課長との衝突、冠城の活躍、警視総監の暗躍などが絡み、(多少、突っ込み所はあったが、それは全く気にならないほど)非常に面白かった
脚本の真野勝成氏だが、“要注意脚本家”と評価していたが、いったいどうしたことか?(ごめんなさい)
(ただ、相棒 season16 第16話「さっちゃん」で少しだけ評価を訂正してはいます)

でも………
「シャブ山シャブ子です。17歳でふっ」
“非日常な存在”が徐々に近づいてくる……ホラーそのものの惨殺シーン。
………これに、すべてを吹き飛ばされてしまった……

 それにしても、殺害される直前に桃田刑事がスマホで話していた相手は誰だったのだろう?
 正体がキャリアの久我(崎本大海)だったら凄いのになあ。
 しかし、桃田殺害にビビって副総監に異動を懇願する様子はそうとは思えない。部屋から下がるとき、逆光でわかりにくかったが、表情は怯えたままだったように見えた。

【補足・些細な突っ込み】
①和氣がかなりの利益を上げていたが、「その利益の分だが苦しむ者がいる」という旨の指摘を右京にして欲しかった
②組対4課は和氣の資金をばらまき過ぎ。(「その資金が悪事に使われる」という指摘も欲しかった)
③シャブ山シャブ子を登場させるために、桃山と謎の人物との決別を描いたのだとしたら、残念

 
第1話「ボディ」第2話「ボディ ~二重の罠」第3話「辞書の神様」

【ストーリー】番組サイトより
賭博捜査をめぐって右京と角田が一触即発!
正義の暴走が取り返しのつかない悲劇を招く


 組織犯罪対策四課の賭博担当、通称バクハンの課長・源馬(中野英雄)の指揮の下、過去最大規模の裏カジノ一斉摘発が行われ、広域指定暴力団・武輝会の資金源に大ダメージを与えた。
 右京(水谷豊)と亘(反町隆史)も摘発に駆り出されたのだが、右京はその際、摘発を逃れた店があったことに気づき、源馬が裏で手引きしているのではないかと疑う。組対五課の角田(山西惇)は、戦友のような源馬をかばい、手を引くよう釘を刺すが、右京は捜査を続ける。
 そんな中、賭博業者との癒着で源馬をマークしているという生活安全部の刑事・百田(長谷川公彦)と久我(崎本大海)が、特命係に協力を要請してくる。
 右京は、二人への協力を約束するが、亘は「角田課長を裏切れない」と言って、源馬の内定捜査から降りる。さらに、裏では特命係の廃止を目論む副総監の衣笠(杉本哲太)も暗躍していて…!?


亘や角田とも不協和音が生じ孤立を深める右京
それでも信念に従い賭博をめぐる不正の真相を追究
信頼できる仲間を失った右京が行き着く先は…!?


ゲスト:中野英雄 長谷川公彦 崎本大海

脚本:真野勝成
監督:橋本一
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【歳時メモ】 錦秋

2018-11-08 17:42:58 | 歳時メモ
「歳時メモ」と勝手に銘打っていますが、このカテゴリーの意味は、植物の様子や気候などをメモして、翌年以降に現記事を振り返ると、季節の進み具合が分かりやすいかなと思い、記事にしています。

 近辺の山の紅葉・黄葉は8割弱といった状況。色づき具合は今後もっと濃くなるとは思いますが、今が程よい感じ。もう少し色づきが進むと、落葉を始める木々も出てくるので、視覚的にも気分的にも寂しさを若干感じます。
 街路樹は、ハナミズキは紅葉(こうよう)というより、ほぼ落葉も終わりつつあります。銀杏は黄色が濃くなり、モミジも赤色を増してきました。
 セイタカアワダチソウは、半月以上前がピークで、現在はほとんどの株が色褪せて来ていて、鮮やかな黄色だけの群落はほとんどありません。
 その他の草花も緑素が抜け、薄茶色が目立つようになってきました。
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相棒 season17 第3話「辞書の神様」

2018-11-05 23:48:09 | ドラマ・映画
Aタイプ……信念、嗜好、主義を第一に仕事に取り組む者
Bタイプ……思想や主義を挟まず、ただ業績を上げることを第一とする者


辞書『千言万辞』の編集主幹・大鷹(森本レオ)……Aタイプ。しかも極端で、辞書作り(言葉集め)に没頭し、他のモノすべてを犠牲にしてきた。
被害者の編集者・中西(天野浩成)……Bタイプ。売れるものを作るための努力は惜しまないが、仕事へロマンを持つ者に対して蔑視さえする。

 多くの人間は、その偏り方は様々だがA~Bの間に位置する。
 国島教授(森田順平)は一見、Bタイプ寄りだが、実は、大鷹の生き方に共感し、協力、支援していた。
 出版社の編集長・和田(酒向芳)も辞書への愛着を見せながらも業務を優先させているように見えたが、辞書への思いは人一倍深く、その思いが犯行に及んでしまった。
 
 今話は、刑事ドラマとしてはイマイチ(イマイチ以下)だったが、上記4人の思想や信念が絡み合った人間ドラマとしては面白かった。

 ただ、人間ドラマに於いても疑問点がいくつか……
1.殺害動機、和田の心理について
 「あんなものを辞書とは呼ばない、絶対に。
  いくら売れているからと言って、王道(『文礼堂国語辞典』)が消えて、亜流(『千言万辞』)が残るなんて有り得ないんだ」

 この台詞が、和田の心理の根本を表している。
 右京の分析≪和田は正しい言葉を伝えることを使命だと考えてきた≫通り、きちんと言葉を定義する『文礼堂国語辞典』こそ王道で、大鷹の主観によって、皮肉的に言葉を定義している『千言万辞』が嫌いだった(中西も和田の心を見抜いていた…後述)。
 なので、確かに、≪『千言万辞』を潰して、『文礼堂国語辞典』を復活させる≫が目的(動機)であるが、和田に殺意を芽生えさせたのは、中西の
「分国(文礼堂国語辞典)、復活したって、どうせ売れないだろうし。誰が買うんだあんなモノ」
「本なんて売れりゃ、何でもいいじゃないすかぁ。俺は早く結果出して、営業戻れりゃいいんだから」

の言葉であったように思う。
 
2.脚本家が拘った“常識”について
常識……平凡でつまらない価値観。新しいものを拒む頭の古い考え。
今これを読んで不快に感じているあなたのこと。

 ≪和田はこれを、自分への当てつけと捉えていて、今回の犯行に至る根底の心理だった≫と右京は解釈
 確かに、“平凡でつまらない価値観”=『文礼堂国語辞典』、“新しいものを拒む頭の古い考え”=和田と指摘されているように当てはめることができ、脚本のうまさを感じた。

 しかし、よく分からなかったのは、大鷹の呟き
「情けねえ…こんな負け方。常識なんかに…(負けた)」
 右京も、「常識に負ける」と大鷹の呟きを拾い上げて反芻した(しかし、右京はこの件に関しては、放置してしまっていた)

 この“常識に負けた”というのはどういう意味だったのか?
 和田の台詞に当てはめると、≪“常識”(文礼堂国語辞典)に“新しいもの”(千言万辞)が負けた≫、あるいは、≪“常識”(和田)に“新しいもの”(自分)が負けた≫という解釈ができるが、アルツハイマーが進行していた大鷹がそこまで考えられるとは思えない。
 となると、≪“常識”(主幹を下ろされたくないというつまらないプライド)に、自分が負けて殺人を犯してしまった≫という意味か?しかし、これも、大鷹がそこまで分析できると考え難い。

3.大鷹の信念(ライフワーク)と一致しない『千言万辞』
 大鷹の≪言葉に憑りつかれた≫かのような言葉集めに没頭している様や、“電話に出る”“電話を取る”など表現の違いに深く興味を示し質問する様など、言葉への探究心は異常に感じられる。
 しかし、この言葉への執着心や探究心と、『千言万辞』の皮肉的定義やロマンチックな表現と合致しないように感じる。
 大鷹が辞書を作るとしたら、言葉元来の意味と、意味や使用法の変遷を網羅した解説書になるような気がする。


些細な疑問点などがいくつか
①大鷹の病院脱走シーンは必要だったのか?
・右京の人間本能の“左回り法則”理論の披露の為?
・「常識に負ける」の台詞を出す為?

②大ざっぱな殺害計画と分かりにくい推理・推論
・「呼び出しに電話を使った」とか付箋の色の違い云々について右京たちが推理めいたことを言っていたが、よく分からなかったし、説得力が弱かった(私の理解不足かも)
・大鷹のアルツハイマーを利用して、大鷹が殺人を犯したと思い込ませたが、和田が大鷹に指示してメモさせたのならトリックとして納得できるが、和田と別れた路上で和田の言葉を思い出してメモするのは無理がある

③台詞が聞き取りにくい
・役に没頭し過ぎた森本さんの台詞が聞き取れない箇所がいくつかあった。
・反町さんの台詞も聞き取りにくい箇所があった
・和田と中西がもめたシーンで、効果音と重なって、聞き取れなかった台詞があった

④大鷹が癇癪を起こして苦しんでいるのを横目に、教授のメモ帳を冷静にチェックするふたり
 ちょっと冷たいのでは?


『千言万事』の定義例
……それを語る時、誰もが少年少女の顔に戻り、生きる喜びとなる。
叶わない事の方が多く、叶えばこの上もなく幸せだが、それがいつしか当たり前となれば、輝きを失う。
叶っても叶わなくても、淡いの思いの残るもの。

常識……平凡でつまらない価値観。新しいものを拒む頭の古い考え。
今これを読んで不快に感じているあなたのこと。

行きがかり……物事が既に進行し、どうにも止められない状態に来ていること。
“これまでの事情、思うところはいろいろあるが、こうなった以上、とことんつき合ってやるしかない”という考えも多分に含まれている

 ちなみに……女性ひとり男性ふたりの音楽グループで代表曲は「ありがとう」……これは、いきものがかり


杉下右京……基本的に我儘で、人を信用せず、“白”であれば“黒だ”と、“あっち”と言えば“こっち”と、事あるごとに突っかかる
つむじ曲がりで、へそ曲がり、偏屈、意固地、ひねくれ者



第1話「ボディ」第2話「ボディ ~二重の罠」

【ストーリー】番組サイトより
右京の“愛読書=辞書”が殺人事件の引き金に!?
特命係vs『言葉に取り憑かれた男』の行方は…


『千言万辞』という辞書を担当する編集者の男性が、メッタ刺しの遺体で発見された。個性的な語釈から、読み物として『千言万辞』を愛読している右京(水谷豊)は、事件に興味を持ち、亘(反町隆史)と共に独自の捜査を開始。
版元の出版社で聞き込みをすると、辞書の原稿は元大学教授の大鷹(森本レオ)という人物が一人で手掛けているのだが、殺された編集者と折り合いが悪く、大鷹をサポートしている国島(森田順平)という大学教授に主幹を切り替える話が持ち上がっていたという。さらに、周辺の人物に事情を聞くと、取り憑かれたように言葉の収集に没頭する大鷹の偏屈ぶりが浮かび上がってくる。
そんな中、編集者の遺体が見つかった公園に、事件当夜、国島が姿を見せていたことが判明して…!?


残忍な刺殺事件の背景には複雑な人間関係が…
辞書の第一人者に秘められた殺意が明らかに!?
特命係が読み解いた事件の意外な真相とは?


ゲスト:森本レオ 森田順平

脚本:神森万里江
監督:権野元
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2018竜王戦 第3局

2018-11-02 22:50:12 | 将棋
 桂損を代償に攻勢を取り、広瀬八段の疑問手に乗じ、激しく攻め、2筋を突破、その後も過激に攻め続ける。しかし、徐々に羽生竜王の攻めが心細くなっていく。
 それでも、なおも攻め続け、≪何とか勝てそうだなぁ≫と思った局面で、味良く攻めを溜めた▲7五同歩が緩手(悪手に近い)で、立て直すこともできずに、急転直下の敗局となった。


 連休前の金曜日で忙しく、しかも、生産性の低い労働ばかりで、ストレスが満杯で、羽生竜王の勝利が疲労回復剤となるはずだったのに…………



 後手広瀬八段の△6五歩と動いた手に対し、▲2五桂と撥ね、△2二銀に▲6五歩と手を戻す。△2二銀は△2四歩から桂を取る含みの手だが、大丈夫なのだろうか?


 実戦も広瀬八段が桂を取りに行ったが、羽生竜王は悠々▲6四歩。
 さらに△2五歩にじっと▲同歩。桂は取られたが、歩を伸ばしていけば、歩切れの後手は2筋と6筋が負担となると見ている。


 そのプレッシャーに広瀬八段は△7二桂。手に入れた桂を投入し、6四歩の排除を図る。しかし、おそらく疑問手で、羽生竜王に▲3七角(▲4六角の方が普通)と6四の歩を維持されると、投入の効果は薄かった(形勢は互角らしい)。

 この後、広瀬八段の△3三桂~△4五桂に対し、

 羽生竜王は▲4五同銀と切って落とす(これで桂損から銀損に昇格?)。
 以下△4五同銀▲6三歩成△同金▲5五桂△6二金。
 歩を成捨てることで0手で5五に桂を設置。更に、▲4三桂成とその桂を4三に成り捨て、△4三同金と金を上ずらせ、▲2三歩成と2筋を突破!


 さらに、△2三同銀▲同飛成と飛車を成り込み、△3二銀の受けに▲4四歩を際どく利かす。
 この時の棋譜中継の解説欄の実況が面白かった。
「後手は駒得を頼みにして受けに回る(△3二銀)。先手は竜を逃げて悪くないだろう。「しかし、羽生さんは踏み込むのが好きだからなあ」と中村修九段。そう話している最中に羽生は駒台の歩を持った。「うわああ、踏み込む、踏み込む!」と中村修九段が声を上げる。
 

 ▲4四歩に△2三銀と龍を取るのは、▲4三歩成で持ちこたえられないので、△4二金と我慢。
 先手は成果に満足し▲2五龍と一旦引き上げる。
 気分が良い先手だが、後手は桂得を維持しており、形勢は微差。

 長引くと駒得している方に利があるので、一旦、龍を引き上げたものの、先手は攻め立て続ける………

 ………▲4四歩△4二金▲2五龍以下、△5四銀▲2三歩△2一歩▲7三角成(桂角交換の駒損)△同金▲4六桂△3三桂(龍取りを掛ける)▲2二銀(歩頭に銀打ち。後手は取れないが)△4一玉▲3三銀成(桂銀交換の駒損、龍当たりを解消)△同銀▲2二歩成△同歩▲5四桂(これは銀桂交換の駒得)△同歩▲4五桂△4四銀(拠点の歩を払われる)▲4三歩△同金▲2二龍△3二銀▲2一銀△同銀▲同龍△3一桂▲3二銀△5二玉▲4三銀成△同玉▲2二龍△4五銀(第8図)………

 手順が長くなってしまったので、下記に概略です。
 厳しく攻め立てているが、クリーンヒットせず、寄せをぐずっている感が強い。玉を上部(3段目)に逃がし、駒損が大きくなり、先手の攻めが心細くなってきている。第8図の△4五銀も桂を取り、先手の拠点を解消した手である。


 流れは後手だが、まだ先手が残しているようで、第8図で▲4四歩と打てば△5三玉に▲3三龍から自然な攻めが続いていたように思う。
 本譜は▲4二金!
 以下△5三玉▲5二金と超筋悪の寄せ。以下6四玉に▲4二龍で、一応、上下挟み撃ちの形を作りつつ4五の銀取りになっている。
 しかし、ここで△2六角と打てば若干後手が良しのようだが、広瀬八段は△7五歩。


 玉の8筋への脱出を図った手だが、▲4五龍が銀の補充と7五まで利きを伸ばしていて、玉の逃走スピードを上回っている。おまけに、▲4五龍は詰めろにもなっている。
 もちろん▲4五龍で先手が勝勢ではなく、「先手有利~先手優勢」ぐらいで、まだ先が長そうだが、大きなチャンスだったのは間違いない。

 しかし、実戦は▲7五同歩。7四からの逃走を阻み、さらに後手玉の包囲網を確固たるものにした攻めを溜めた落ち着いたに見えたが、そうではなかった。
 △5八角に継続手とばかり▲4五龍と銀を取りつつ五段目を勢力下にしたが、構わず△6九銀と先手玉に詰めろを掛けられて見ると……

 ………後手玉に詰みはない。▲6五銀と打つと玉の逃走を阻んだはずの7五の歩を取られて逃げられてしまう。

 先手は▲7五同歩、▲4五龍と2手かけたが詰めろにならず(▲7五同歩とせず単に▲4五龍と銀を取れば詰めろだったのに)、後手は△5八角、△6九銀の2手で詰めろになった(しかも、詰めろを外しにくい。詰めろを外しても、二の矢が来て、振り解きにくい)。▲7五同歩△5八角の後の▲4五龍では▲6六銀の方が勝負のアヤがあったかもしれない。
 後手はずっと受け続け、攻めの手はこの2手のみといって良い。急転直下の先手の敗勢。

 第10図以下、▲5三銀△6三玉▲6五竜と攻めたが△6四金がぴったり。やむなく▲6九龍△同角成▲同玉と詰みを回避したが、△2九飛と打たれて後手の勝勢がはっきりし、いくばくもなく羽生竜王の投了となった。



 ずっと攻め続け、押し切れそうな将棋をものにできなかったのは非常に残念。
 第2局、第3局と、タメがなく攻め急いでいる感が強いのが気がかりだが、第4局まで間があるので、立て直してくると信じたい。
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2018将棋日本シリーズ JTプロ公式戦 準決勝 その2

2018-10-31 16:47:15 | 将棋
(プロ野球の「日本シリーズ」で検索して、このページに辿りついてしまった方、ごめんなさい)
「その1」の続きです。


 図は△4四歩と桂取りに歩を突いた局面。
 しかし、先手の渡辺棋王が黙って桂を取らせてくれるはずがなく、激しく攻めてくることは必至。3三に飛車と桂が利き、持駒も角と歩が6枚も。さらに玉頭歩を突いたことによりに隙が生じている。しかも、△4五歩と桂を取り切ったとしても、4三、4四に空洞ができ、玉頭が涼し過ぎる。
 と言っても、△6五桂や△6五銀と攻め合い出る手は、▲6三歩の利かしが生じる。△4四歩は桂取りを見せることによって、先手を急かし、手一杯に動いてもらおうという意図かもしれない。

 ▲3三歩。……やはり来た!
 △3三同桂に、▲6七歩△7五角と、後手角の利きを3三、4四ラインから外させ、▲3四歩(第5図)。

 単純に▲3三桂成と清算せずに、「“拠点を残す”手筋」プラス「“後手から4五の桂を取ってもらい、▲4五同歩(銀)と手順に攻め駒を進める”手筋」の歩打ち。………≪なんかヤバそうだなぁ≫
 このまま3三の桂を取られては駄目なので、△4五歩か△4五桂とするしかなさそうだ。
 羽生竜王は△4五歩。…しかし、「△4五歩は▲5五角が厳しいように見えますね」と井上九段のコメントが棋譜中継の解説欄に紹介されている……。△4五桂の方が、先手から▲3三歩成と王手で桂を取られない分、得なように見えるが、もしかしたら、空いた3三に角を打たれる手が嫌だったのかもしれない。

 案の定、△4五歩に▲5五角!

 先手の飛、角、歩の集中砲火を浴びせられそう……≪これなら、▲3三歩に△2二金と辛抱した方が良かったかも≫と後悔。(私が後悔しても、意味はないのだが)
 実際、△2二金と辛抱した変化図1は、意外と難しい。

 図以下、▲6三歩△同銀▲6四歩の対処が悩ましく、無条件に4五の桂を取り切ることは難しそうだが、一気につぶされることはなさそうだ。

 本譜は▲5五角(第6図)に△3一飛(第7図)と転回させて迎え撃つ。

 △2一桂や△4一桂の受けも考えられたが、▲3三歩成に△同桂と受けた時に3四の地点が薄いのが気になる。その点、飛車の利きは3四の地点をカバーでき、更に、3五や3六など3筋全体にも利いている。
 反面、3三の地点で総交換されやすくなる。桂で受けた場合、「先手…金桂桂、後手…飛角歩」の交換に対し、飛車で受けるのは、「先手…飛金桂、後手…飛角歩」と大きく違う。
 実際、第7図以下、▲3三歩成△同金▲同角成△同飛▲同飛成△同玉と単純に総交換した後、▲3五桂(変化図2)と絡まれると、先手の攻めを振り払うのは難しいように思われる。



 本譜は、△3一飛(第7図)以下、▲3三歩成△同金に▲3二歩△同飛▲4四桂と手順を尽くして猛攻撃。

 図で△3一飛なら▲3二歩△2一飛▲5二桂成で先手の攻めが決まる(3三の金が浮いている)。
 そこで、仕方なく△4四金と桂を取る。金桂交換の先手の駒得になりそうだが、この瞬間、飛車が向かい合っているので単純に▲4四同角は△3六飛と飛車を取られてしまう。と言って、普通に▲3二飛成△同銀▲4四同角と進めるのは、後手の働きの弱い2三の銀が3二で働いてしまうのでつまらない。なので、▲3三歩と叩く。


 △3三同飛は▲3三同飛成△同玉▲4四角△同玉▲4二飛が厳しそうだ(でも、以下△3三玉▲6二飛成△3九飛で“意外に”難しい。▲4で九金打△1九飛成▲4五銀には△3二歩がしぶとい受けだが、後手苦戦は否めない)。
 それで△5五金と角を取り▲3二歩成による飛角交換を甘受。さらに、と金を取らずに(取れずに?)△5二玉と逃げる。
 △3二同銀とするのは、後々、▲3二飛成と銀を取って飛車を成り込まれる筋が生じるので玉をかわしたと思われるが、△5二玉に▲4二とと押し売りされる手がありそうだ。△4二同玉は▲2二飛が厳しいので△6三玉とかわすことになるが、この2手を決めてから▲5五銀と金を取っておいた方が良かったようだ(渡辺棋王もブログで▲4二とを決めておくべきだったと記している)
 このタイミングで▲4二とを利かす手があるなら、▲3二歩成には△同銀とするほうが良かったかもしれない。ただし、△同銀とした場合、▲5五銀に本譜と同様に△5六桂と攻めると、▲同歩と取られて△4八角成に▲3二飛成で後手玉が詰んでしまう。

 渡辺棋王が▲5五銀と金を取った局面、駒割りは「先手…飛金、後手…角桂歩」と先手に分がありそう。さらに、と金と5五の銀がじんわり後手玉を包囲。飛車も成り込めそうな上、持駒も「飛金歩」と事欠かない。
 後手の持ち駒も「角桂2歩4」と豊富だが、金気がないので何となく頼りない。
 しかし、5六の銀が動いたことにより、△5六桂が生じた。


 先手陣は壁銀で狭く、▲7九玉に△4八桂成で意外に迫れている?しかも、△5七角成の追撃も利く。
 しかし、中継解説では「(▲8七銀が)壁形を解消して大きな手」とあり、△5六桂(第10図)▲7九玉△4八桂成▲8七銀△5七角成▲8八玉(第11図)と進んだ解説では

 「後手が攻め込んでいるが、先手の銀冠が堅い。先手は手番が回れば反撃が楽しみだ」
 「後手は忙しい。どこから手をつけるか」
と、先手が良さそうな表現。
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2018アジア大会雑感 その6【終】「男子マラソンの進路妨害の考察」

2018-10-29 12:04:12 | スポーツ
“今更感”があり過ぎですが、「2018アジア大会雑感 その6」です。

 男子マラソンは日本の井上大仁選手とバーレーンのエラバッシ選手の熾烈な競り合いが続き、競技場トラックの最後の直線勝負になった。
 両選手ともラストスパートに自信を持っているようで、ふたりの一騎打ちになってからは、いつ?どこで?どちらが仕掛けるのか?あるいはトラック勝負か?…手に汗握る展開になった。
 ……しかし、それは残念な決着になってしまった。

 勝負は最後の直線にもつれ込んだ。
 1レーン内に二人が並走。先行していた井上選手がやや前で2レーン寄り、わずか後ろをイン側にエラバッシ選手。
 両者ともスパートをかけ、身体が接触しそうなほど激しい競り合いが続き、ゴール目前で両者が接触。エラバッシ選手がバランスを崩し、減速。その後、エラバッシ選手も立て直し追うが、井上選手が胸の差で先着ゴールイン。


 競技後、エラバッシ選手サイドから、「押しのけられて金メダルを阻まれた」と井上選手の走路妨害を主張した。
 これに対し、巷では「(ビデオ検証した結果)エラバッシ選手が右手で井上選手をかき分けるような動作を起こして接触。その反動で、エラバッシ選手がバランスを崩しただけで、エラバッシ選手のほうこそ走路妨害で、自業自得だ」とする意見が大多数。


 私も何度もビデオを確認したが、確かにエラバッシ選手は上記のような動作を行っていた。ただ、その直前、最終コーナーを回って直線に入った直後に、エラバッシ選手がスピードを上げ、井上選手はその気配を感じ、わずかではあるがイン側に走路を変えた。そのせいで、エラバッシ選手の進路がやや狭くなってしまった。
 それでも、抜くだけの幅はあるように見えたが、エラバッシ選手はそう感じなかったのではないだろうか?それで、上記の行為に至ったと思われる。
(あくまで、私の想像)


【走路妨害についての考察】
 トラック競技(セパレートコースで行われる100m、200m、400m以外)の走路(走行)妨害についての詳細は分からないが(「だったら記事を書くな」という突っ込みはご容赦ください)、
①原則として、追い抜くときは外側から
②イン側にスペースがあれば、イン側から追い抜いても妨害行為とはならない
 ・①を絶対化すると、極端な場合、前の選手が3レーンを走っていたら、そのアウト側に回り込んで追い抜かなければならなくなる
 ・1500mなどはかなりの人数で密集して走るので、①を絶対化するのは無理。多少のスペースがあればイン側から抜いても問題視されない。その際、軽度の接触は許容されるようだ。
③妨害を目的とした走路変更や幅寄せ・接触は失格
 ・故意でなくても、理由なく進路を変えて、その結果、他選手に対する著しい妨害になった場合も失格
 ・意図しない不意の進路変更(周囲の走者の店頭などを避けようとした場合など)によって、他の走者を妨害した場合は、責任を問われない

【走路(走行)についてのマナーや暗黙のルール】
・オープンコースの場合、どこを走っても(3レーンでも6レーンでも)かまわないが、トラックを走る場合はアウト側の方が走行距離が長くなるので、インコース寄りを走る
・後方の走者から抜かれる時、抜かれまいとアウト側に進路を変え、斜行するのは妨害行為に該当する可能性があるが、多少の幅寄せは許容されているようだ
・周回遅れの選手は、トップ選手たちの邪魔にならないよう、抜かれる少し前にアウトレーンに退避する(マナーで絶対ではない)
・トップ走者を風除けやペースメーカーとして利用するのは卑怯だが、「賢い走り方」と評価する解説者が多い。
  ※接近しすぎて、足が絡んで転倒するケースも多いので、注意する必要がある。過去に、駅伝で福士選手が他チームのランナーにピッタリマークされたあげく、足が絡まって大転倒。苦痛に顔を歪めながらも残りを走り切り、タスキを渡したが、重傷だった。

 今回のアジア大会の場合、井上選手のインコースへの幅寄せは、わずかであり、エラバッシ選手の走行を大きく妨害したとは言えない。わずかな幅寄せは、ランナーの本能的な行為で、ある程度は許容されるものであろう。(42km以上も走ってきて、本能を律するのはかなり困難)
 また、エラバッシ選手のかき分け行為も、井上選手のわずかな幅寄せが起こしたもので、酌量の範囲内と考えたい。

 両者とも失格にならなくてよかった。


 アジア大会の記事はこれで終わりです。旬は過ぎてしまいましたし、私の記憶もあやふやになっています。
 まあ、もともと、この記事で最後のつもりで「その5」まで書いていたのですが、なんだかんだで先のばしているうちに、ずるずると今日に至りました。ずっと、心の片隅に引っかかっていて、完結することができ、良かったです。
 本当は、もう一記事「総論(心に残るシーン、出来事)」があったのですが、ほぼ忘れてしまっています。
 ただ、これだけは今でもはっきり印象に残っているのが……
………≪池江選手のスーパーな活躍≫!
 パンパシフィック水泳に引き続いてのビッグな大会で、疲労もあったはずですが、素晴らしかったです!

 

その1「至極残念な中継 ①温度差がありすぎる中継」
その2「至極残念な中継 ②浅いインタビュー」
その3「至極残念な中継 ③勝手に大会終了」
その4「男女混合種目の問題点」
その5「甘い“技あり”判定」
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相棒 season17 第2話「ボディ ~二重の罠」

2018-10-25 23:22:16 | ドラマ・映画
(うっかりして、今話の冒頭15分を視聴できませんでした。番組サイトの「あらすじ」で補完、さらに「今までのパターン」(窮地にも動じない右京と、首席監察官・大河内(神保悟志)の時間稼ぎ)を想像して、本記事を書いています。訂正と補足をするかもしれません)

 ≪一度、捜索された箇所に隠す≫という細工。捜索が大がかりであればあるほど、再捜索されにくい。
 この前後編では、離れ家を徹底的に解体し、その再建築の基礎(セメント)の下に死体と被害者のスマホを隠そうとした
……しかし、この展開は『刑事コロンボ』の「パイルD3の壁」とほぼ同展開。
 パクリと言えないこともないが、今話ではそれだけが主眼ではなく、殺人、死体遺棄に絡む3人の心内と殺害の真相がミソだという言い訳が成立するかもしれない。


【面白かった点】
・≪殺人の罪を犯したのは祥(谷村美月)でないと、冨貴江(とよた真帆)が死体遺棄に加担しない≫という右京の論理展開
・死体が発見されることを想定して、富貴江には土器で撲殺したと思わせ、事実(窒息死)とは違う証言をさせ、陥れようとした

【疑問点】
・アライグマを飼っていたという設定が都合良過ぎ。殺害を計画し、その細工の為にアライグマを捕まえたというのなら分かるが…
・右京は、撲殺に見せかける為、小動物の血を利用したと考え、小動物に拘ったが、死体が見つかっていない段階では、富貴江の証言(撲殺された遺体を見た)は得られていない。
・被害者の若・祥(谷村美月)妻の殺害動機が弱い。「お金を自由に使わせてくれない」と言っても、殺人のリスクを考えると、リスクが大きすぎる。そもそも、祥は衝動的に殺人(しかも、窒息死)を犯すタイプではなさそう。(やるなら、階段から突き落とす方がよさそう)
・後編に唐突に登場した変な弁護士。意味深な言動(演技)だったが、単なる進行役で深い意味はなかった。コロンボを意識していたのかなあ(コロンボのパクリを逆手に取る)

 ドローンは単に遊んでいただけ?それとも、遺体を隠した付近を監視していた?
 おかげで、前話で変な推理をしてしまった……

“良い人”化している峯秋
「僕はね……しくじりに対して、どんどん寛容になっている
 それこそ、前は、しくじる人間は許せなかった。失敗する奴は、それまで。そこで終わり。やり直せるなんて思っちゃいなかったんだよ。
 再チャレンジすることを、進めたいと思う。心底ね。
~~《享(成宮寛貴)とのシーンを回想》~~
 ふ…ふふっ(←自嘲)……勝手なもんだね、人間て」


第1話「ボディ」

【ストーリー】番組サイトより
右京が推理を外して辞職の危機に!?
女たちの暗躍が特命係を追い詰める!


 右京(水谷豊)が進退を懸けて臨んだ鬼束家の離れ家の捜索が空振りに終わり、退職はもはや既定路線になっていた。しかし、右京は“残務処理”という名目のもと、亘(反町隆史)と共に捜査を続行。鋼太郎(利重剛)がいまだ手放せないでいる鐵太郎(中田博久)の携帯電話を足掛かりに、隠蔽に荷担している祥(谷村美月)ら鬼束家の面々に心理的な圧力を掛けていく。
 ところが、「週刊フォトス」の楓子(芦名星)が、警察の横暴な捜査で家一軒が破壊されたというセンセーショナルな記事を掲載したことで風向きが変化。「それでも国家公安委員として警察への信頼は揺るがない」という冨貴江(とよた真帆)のしたたかなコメントにより、警察は動きを封じられる。それと共に、右京は正式に辞表の提出を求められ、絶体絶命の窮地に。いっぽう、国家公安委員長である鑓鞍(柄本明)は、委員の一人である冨貴江の動向を静観していたが…!?

週刊誌の記事を受け右京の辞職が確定的に…
国家公安委員による完全犯罪がついに成立!?
策謀渦巻く難事件が驚きの結末に向けて加速する!


ゲスト:とよた真帆 利重剛 谷村美月 芦名星 柄本明

脚本:輿水泰弘
監督:橋本一
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2018将棋日本シリーズ JTプロ公式戦 準決勝

2018-10-22 20:57:56 | 将棋
(プロ野球の「日本シリーズ」で検索して、このページに辿りついてしまった方、ごめんなさい)

 10月17日(木)A級順位戦(大阪)、21日(日)JT日本シリーズ(名古屋)、23日(火)24日(水)竜王戦第2局(福岡県福津市)……ハードスケジュール過ぎない?
 今日(22日)も前夜祭があるだろうし……

 昨日の日本シリーズの対渡辺戦は攻め倒されそうなところを、切っ先をかわしながら反撃するという将棋。難解で面白い将棋だった。難解な将棋を勝ち切るという将棋が続いており、『羽生衰退説』の声を打ち消すような最近の羽生竜王だ。
 将棋については書きたいことが山積しているにも拘らず、予定外の本記事を書いている。≪私の執筆(←たいそうな言い方だなあ)のエネルギーは、やはり、“○しさ”なんだなあ≫と、改めて実感。(勝敗は既にご存知の方の方が多いと思われますが、敢えて明記しないのは、初見の方や、この先、何かの間違いで、この記事に辿りついた方にとっては、勝敗を知らない方が楽しめると思ったからです。私の記事で楽しめるかどうかは疑問は残りますが)


 第0図の局面は、図に至る手順は違うが竜王戦第1局(10月11日、12日・羽生-広瀬)と同一局面。ただし、竜王戦では羽生竜王が先手で、本局は後手を持っている。また、渡辺棋王も▲渡辺棋王-△豊島八段戦(2017年12月、順位戦A級、肩書は当時)で、この局面を経験していている(渡辺勝ち)。
 
 対豊島戦も本局も渡辺棋王は図から▲3五歩と仕掛ける。「△8一飛とされては仕掛けにくくなります」と対豊島戦での感想がある。
 一方、竜王戦では羽生竜王は▲5六銀と上がり、以下△8一飛に▲6六歩△同歩▲同銀と動いている。(以下△5四銀▲5八玉△8六歩▲同歩△同飛▲8七歩△8一飛▲7五歩と進行)

 本局は▲3五歩以下、△同歩▲4五桂△2二銀▲2四歩△同歩▲7五歩(第1図)と大きく動くが、これは対豊島戦と同じ手順。

 第1図で豊島八段(当時)は△8四飛。以下▲7一角△5二金▲7四歩△同銀▲2四飛△4四角▲同飛△同歩▲6四角△4五歩▲7三角成△8一飛▲8二角成△同飛▲同馬と大きく振り替わる展開(渡辺棋王は“互角”の感触)

 本局の羽生竜王は△8一飛。以下▲7四歩△同銀に渡辺棋王は▲2四飛と保留していた2四の歩を取る。この手は後手の7四の銀当たりになっている。
 これに対し、羽生竜王は△4四角と反撃の味を見せながら、飛車の横利きを遮って銀取りを受ける。

 本局の△4四角は銀当たりを受けるのが第一の角打ちだが、羽生竜王は攻めておきながらぼんやりとした(特に厳しい狙いがあるわけではない)角を打って、手を渡すことが多い。
 後に効いてくる味のある角打ちであることが多いが、働かずに負担になることも多いような気がする……。「盤上の角」対「持ち角」は、持ち角に分があると言われている。(手番であれば)“いつでも”“どこでも”打てるという潜在能力が大きい。もちろん、盤上の角の働きが素晴らしく局面をリードできることもあるが、実戦的には、角を持たれている側は、角打ちに対して常に注意を払う必要があり、大変である。

 第2図以下▲2九飛に△7六歩と打って▲8八銀と銀を引かせて壁形を強いる。4四角の効果だが、図に乗って△7五銀と出ると▲7四歩と桂頭に打たれる手が痛い。そうでなくても7四の銀自体、浮き駒であるし、後手の2二の銀が壁銀、さらに、▲3三歩の叩きがいつでもある。
 そこで△2四歩。

 先手飛車の利きを遮断して、過激な攻めを予防した手であるが、只だ。もちろん、うっかりではなく、▲2四飛に△2三銀と先手を取り、▲2九飛に△2四歩と1歩を犠牲に銀冠を構築させようというのだ。本譜もそのように進んだ。
 これに対し、渡辺棋王は▲5六銀。≪後手からは“腰の入った攻め”はない≫と見切って、銀を進出させ、“腰の入った攻め”を目指す。
 後手も▲5六銀には△8六歩▲同歩▲同飛と飛先交換して△8四飛と桂頭をカバーしておくのが味が良いが、現地に帯同していた井上慶太九段が「(8筋の歩交換には)▲3三歩△同桂▲同桂成△同角▲5四桂△同歩▲6四角という王手飛車の筋を気にしたのかもしれません」と指摘している。
 確かに、上記のように進むのは後手が悪そう。かと言って、▲5四桂に△5二玉▲6二桂成△同玉と辛抱するのも嬉しくない。また、最初の▲3三歩に△3一金や△2二金とかわすのも勝てる気がしない。
 そこで、羽生竜王は△3六歩と揺さぶりを掛ける。対して▲3九飛とこの歩を取りに行く渡辺棋王。形勢はほぼ互角だと思われるが、渡辺棋王の指し手は自然さ、悠然さを感じる。

 歩取りを見せられて、羽生竜王は△6六歩▲同歩△同角と動く。渡辺棋王は▲3六歩。歩を取られては、羽生竜王も行かざるを得ない。△8六歩▲同歩と8筋の突き捨てを入れて、△4四歩。歩交換をして角を6六に移動させ、角の居た地点に歩を突いて桂取りを掛ける(第4図)。手順の動きだが、“目一杯”の動きに見える。

 3三に飛車と桂が利き、持駒も角と歩が6枚も。いよいよ、“腰の入った攻め”が開始されそう。嫌な予感しかしなかった。 
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