英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

相棒 season18 第2話「アレスの進撃~最終決戦」

2019-10-22 17:05:37 | ドラマ・映画
《ここ数年、疲弊を感じさせる脚本家の輿水氏》
《前後編モノは構成のバランスがとりにくく、冗長なストーリーになりがち》
という不安要素があったが、頑張った方ではないだろうか
←思いっきり上から目線…お許しを



1.浦島太郎になぞらえたストーリー(評価して良いのか、若干、躊躇するが)
・冒頭の少年たちの“乙姫たちはテロリスト”……乙姫がテロの主犯で連続殺人鬼でもあった
・右京の竜宮城体験……薬物“ロシアンルーレット”を盛られ、トリップ
・玉手箱……ロシアからの贈り物は開けたら臨界状態になるプルトニウム製の玉手箱(爆弾)だった
   話がそれるが、「なぞらえる」は「準える」と書くことを初めて知った

2.意外な?連続殺人の犯人
 「“素手でほぼ一撃で殺害”という手口から犯人は岩田(船越英一郎)しかいない」と思われるが、そんな単純なストーリーではないと相棒ファンなら思うところ。
 となると、冒頭の「乙姫たちはテロリスト」、岩田の回想シーン(娘がアスレチック場での遊具を巧みにこなす)から、真犯人が誰かの想像は容易い。岩田の回想シーンはもう少し終盤の方が良かった。

★marumoriさんが提示した後編のポイントについて
〇「信頼と友好の館」の、甘村井の目的は?
……私の記憶が曖昧になってきてはっきり言えないのですが、思想や目的については語られなかった
〇洞爺湖で行われる「防衛技術振興協会シンポジウム」や片山雛子の計画している“武器輸出”との関連は?
……玉手箱で脅して、難民の援助資金を得ようとした
 武器製造や売買を阻止を諦めて、資金で妥協。
 チャーチルやヒトラーを例に出した《戦争は必要悪》という理屈は説得力を感じなかった
 「気〇がいに刃物」「馬○に核兵器」は勘弁してほしい
 
〇岩田父娘の過去は?
……岩田がミナ(北香那)に殺人格闘術を教え、さらに自分たち親子がアレス的な殺戮者の性質があることを語っていたが、ミナが父を毛嫌いした因は語られなかったように思う。岩田が言うには、人を殺害したことはなかったらしいし。

〇甘村井や若者たちを殺害したのは、本当に岩田なのか?
……上述の通りでした


 さて、前記事で「スマートフォンを海に流して、右京の関係者に居場所を知らせるのは無理がありすぎる」とか、今回「真犯人は見当がついてしまう」「戦争は必要悪はどうかと思う」などとケチを付けたが、今回の話で一番疑問に感じたのが、『連続殺人の動機が弱すぎる」こと。
 そもそも、「信頼と友好の館」の思想、目的、活動がはっきりしないし、ロシアの武器密輸もおかしな点が多かった。モールス信号でやり取りできるほど接近できるのなら(自衛隊に見つからないのか?)、アザラシ死骸を利用する必要はないだろう。不確実だし。見返りの金はどうしたのだろうか?
 アザラシの死骸は大量に見つかったはずで、他の武器はなかったのだろうか?

 で、一番の問題は殺戮の動機……「怖気づいたから」らしいが、それだけで殺すの?(まあ、だから“アレス”なのだろうが……)
 フェイクの犯人の岩田がいるとは言え、連続殺人のリスクは大きいぞ。それに、パトロンの甘村井(団時朗)は必要なのでは?



【不必要な?突っ込み】
・よくよく考えると、最初の岩田親子と冠城の遭遇シーン(岩田がサキを連れ出そうとしたシーン)で、冠城がそれを妨害しなければ連続殺人は起こらなかったのでは?
・ラストシーン近くで、特命のふたりがもっと真剣に探して岩田を見つければ、ミナは死ぬことはなかった


第1話

【ストーリー】番組サイトより
連続殺人の舞台と化した最果ての島…
元レンジャーの魔手が迫り、特命係は未曾有の危機と対峙する!


 右京(水谷豊)と亘(反町隆史)は、連続殺人の容疑が掛かった岩田(船越英一郎)を囮に、事件に関する情報を集めるため“信頼と友好の館”内部を捜索することに。すると、ミナ(北香那)らメンバーの部屋から、片山雛子(木村佳乃)がとある協会の顧問に就任したことを伝える週刊フォトスを見つける。
 その意味を推理する中、2人は、館のメンバーが利用していた漁師小屋で、海上の船から発せられているモールス信号を目撃。解読の結果、それがロシア語を意味しているのではないかと考えた亘は、社美彌子(仲間由紀恵)に解読を頼むことに。
 さらに、特命係を追って天礼島に上陸した捜査一課の伊丹(川原和久)と芹沢(山中崇史)が合流。連続殺人の背景が徐々に明らかになっていく中、事態が急変する。ミナを連れ戻すため強引な手段に出ている岩田が、警察に保護されている館のメンバーの前に再び姿を現し…!?

事件の背景に見え隠れする巨大権力の影
ロシアから送られたメッセージには危険な秘密が!

極北の地を舞台に、特命係vs最強連続殺人犯の最終決戦が始まる!!


ゲスト:船越英一郎 木村佳乃 北香那 団時朗

脚本:輿水泰弘
監督:橋本一
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しばらくお待ちください

2019-10-17 21:11:31 | 日記
 台風15号による被害は甚大で、……言葉では表現できないですが、多くの人が、悲しい思い、大変な思いをされています。
 東日本大震災、熊本震災、昨年の西日本豪雨、台風21号(大阪直撃)、今年の台風15号、19号……その他震災、豪雨、噴火など災害が多数起こっています。

 復旧、復興が少しでも早く進み、そして災害に遭われた方々の傷が癒えるよう願っていますが、願うだけでほとんど何もできずにいます。
 被災地でボランティア活動をされている方は本当に偉いと思います。

 ≪日々の生活(生計を立てるための仕事)に追われて、被災地に赴く時間もないし、たとえ行けても、役に立つだけの体力も技術も知識もないから≫と尤もな理屈を構築しています。でも、ボランティア(支援)されている方は、≪何とかしたい!≫という強い気持ちで行動を起こしているのだと思います。
 その一方で、≪災害で困っている人は世界各地にごまんといる。その人たちすべてを助けに行けるのか?無理だろう≫と、詭弁的な言い訳を考えたりもしています。

 で、結局、≪義捐金を寄せたり、機会があれば被災地の作物を買うなど、出来る範囲の行動をして、あとは普通に過ごすのが良いのだろう≫という納得じみた気持ちに辿りつかせています。

 でも、私も流石に年をとったのか?あれこれケチをつけるドラマレビューを書いたり、将棋やスポーツであれこれ感想を書くという意欲が、上記の葛藤を上回るに至っていません。
 あ!今回の記事(文章)ですが、他の皆様(日常生活を送っている方々、ドラマレビューなどを書いているブロガーさん、ラグビー日本代表の決勝トーナメント進出に喜ぶファン)を批判しているわけではありません。あくまでも、私自身の気持ちです。
 わざわざ記事にするのも偽善めいているような気もしますが、marumoriさんのコメントを放置しており、申し訳ない気持ちもあり、記事が滞っている理由を説明しておきたい気持ちもあります(もしかしたら記事が止まっていて、心配している奇特な方もいるかもしれません)。
 書くことで気持ちを整理できますし。

 そんなわけで、もう少しお待ちください。
 (仕事は普通にこなし、昨日も王将戦の豊島名人対羽生九段戦も観戦応援しました)
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相棒 season18 第1話「アレスの進撃」

2019-10-10 17:58:44 | ドラマ・映画
初回は“馴染みの顔”(レギュラー陣)の顔見せも一つの楽しみだが、その中に、月本幸子(鈴木杏樹)と大木刑事(志水正義)がいないのが淋しい…

 番組サイトのストーリー紹介で、木村佳乃さんがゲスト扱いとなっていたので、単なる顔見せではなく、武器(兵器)取引云々が今回の連続殺人と関わりがあるのだろう。
 第1被害者の甘村井(団時朗)が主催する財団・“信頼と友好の館”は、日本とロシアの交流を目的らしいが、施設の割には若者が数名いるだけで、事務や調理師など職員が見当たらない。活動しているのか怪しく、岩田(船越英一郎)が疑うのも無理もない。
 若者たちの素性も思想も明かされず、アザラシの惨殺とどういう関連があるのかも不明(兵器開発と関係がある?)。

 で、消息を絶った右京のスマートフォンが秋田に流れついたことから、潮流を計算し、北海道付近に浮かぶ“天礼島”に出向いた冠城(反町隆史)と財団のメンバーのミナ(北香那)の父・岩田(船越英一郎)が財団に接触したことで、事態が動き始め、連続殺人が発生した。
 当の右京は“ロシアンルーレット”なる違法ドラックモドキを盛られ、ラリッて一週間の竜宮城体験をするという“体たらく”(笑)
 おかげで、右京が正気に返るまで、訳の分からない状態がずっと続き、最近の『相棒』に漂う“じれったさ”が充満してしまった


 『相棒』における前後編モノはじれったさが強く、2回に亘ってじれったさを我慢させられた割にはその真相も大したことがなく不満が大きい(この傾向は『相棒』に限らない)。
 そう言えば、昨年の初回も前編後編モノで、上記のような不満が多かった。
 今回は、連続殺人発生と事態が動いたので昨年よりマシだが、脚本が輿水泰弘氏なので不安である(昨年の初回SPも輿水氏)



【細かな感想】
・スマートフォンの漂着位置と海流から“天礼島”に当たりを付けるのは都合良過ぎ
・殺害の手口が素手で一撃(羽交い絞めで首の骨を折る)ということから、犯人は岩田しかいないようだが、“相棒的”にはそうではないはず。
 となると、連続殺人犯の正体や犯行手口が気になる


【ストーリー】番組サイトより
行方不明の右京 手掛かりは北海道の離島に!?
元レンジャーの怒りが恐るべき連続殺人の幕開けを告げる!


 右京(水谷豊)が突然、消息を絶って1週間。亘(反町隆史)は、何者かによって海に流された右京のスマートフォンが秋田に流れついたことから、潮流を計算し、北海道付近に浮かぶ“天礼島”にあたりをつける。
 すると亘は、島に渡って早々、男が若い女性を連れ去ろうとしている現場に遭遇。何とか拉致を防ぐが、男は姿を消してしまう。聞くと、事なきを得た女性・ミナ(北香那)は“信頼と友好の館”という日本とロシアの交流を目的とした財団のメンバーで、男は岩田(船越英一郎)というミナの父親。自衛隊の元レンジャーである岩田は、甘村井(団時朗)という男が主催するその財団を怪しみ、ミナを連れ戻しに来たのだという。
 思わぬ騒動に巻き込まれた亘は、岩田の存在を気に掛けながらも、右京の捜索を続行。島の海岸にアザラシの死骸が頻繁に流れ着いている事案を耳にし、右京もその不可解な一件を調べに来ていたことが分かる。そんな中、館である遺体が発見され、それをきっかけに思いも寄らない連続殺人が幕を開ける。

行方不明になった右京に命の危機が迫る!
そして、父娘の衝突が惨劇の呼び水に!?

最果ての島を舞台に、それぞれの思惑が交錯する!!


ゲスト:船越英一郎 木村佳乃 北香那 団時朗

脚本:輿水泰弘
監督:橋本一
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直近1年のタイトル実績(活躍度)ランキング

2019-10-09 14:00:25 | 将棋
 以前、年度ごとの「活躍度ランキング」というものを作っていましたが、今回はそれとは別です。(「活躍度ランキング」も作りたいと思っていますが…)

 現在、2019年10月9日ですが、直近1年間(2018年10月頃~2019年10月初旬)をランキング期間。
 タイトル戦としては王将リーグ、竜王戦7番勝負(2018挑戦者決定トーナメントは対象外で今期のトーナメントを対象とする)~王座戦決着まで。


(便宜上、1位~4位で表示、段位等は省略。トーナメント表やリーグ表を掲示するのは大変なもので…)
≪直近より遡って表示≫
竜王戦 挑戦権:豊島 次点:木村 ベスト4:渡辺、永瀬   〇広瀬-羽生(前年度)
王座戦 挑戦権:永瀬 次点:豊島 ベスト4:羽生、佐藤天  ○永瀬-斉藤
王位戦 挑戦権:木村 次点:羽生 ベスト4:永瀬、菅井   ○木村-豊島 (永瀬、菅井は紅白リーグで同率決戦敗退)
棋聖戦 挑戦権:渡辺 次点:郷田 ベスト4:久保、菅井   ○渡辺-豊島
叡王戦 挑戦権:永瀬 次点:菅井 ベスト4:渡辺、郷田   ○永瀬-高見
名人戦 挑戦権:豊島 次点:羽生 3位広瀬 4位糸谷    ○豊島-佐藤天
(各組昇級者 渡辺、木村、千田、永瀬、近藤誠、杉本、及川、佐藤和、石井)
棋王戦 挑戦権:広瀬 次点:佐藤天 ベスト4:黒沢、三浦  ○渡辺-広瀬
王将戦 挑戦権:渡辺 次点:糸谷 3位広瀬 4位豊島    ○渡辺-久保


【ポイント算出基準】
・タイトル挑戦…4点、次点…2点、3位4位…1点、タイトル奪取(防衛)はプラス2点
・順位戦昇級者には1点
・タイトルの軽重は無し
・各タイトル棋戦で《どれだけ勝ち上がっているか》を重視したポイント換算



ベスト10(同点8位が3棋士)
8位 郷田九段 3点
  棋聖戦次点、叡王戦ベスト4  今年度成績 8勝 9敗、勝率0.471
8位 佐藤天九段 3点
  棋王戦次点、王座戦ベスト4  今年度成績 9勝13敗、勝率0.409
8位 糸谷八段 3点
  王将次点、A級4位      今年度成績 6勝 5敗、勝率0.545
7位 菅井七段 4点
  叡王戦次点、王位戦ベスト4、棋聖戦ベスト4  今年度成績 14勝11敗、勝率0.560
6位 羽生九段 5点
  A級2位、王位戦次点、王座戦ベスト4  今年度成績 17勝10敗、勝率0.630

5位 広瀬竜王 8点
  竜王奪取、棋王挑戦、A級3位、王将3位  今年度成績 8勝 2敗、勝率0.800
4位 木村王位 9点
  王位奪取、竜王次点、A級へ昇級  今年度成績 16勝13敗、勝率0.552
3位 豊島名人 13点
  名人奪取、竜王挑戦権獲得、王座戦次点、王将4位  今年度成績 25勝12敗、勝率0.676
2位 永瀬叡王・王座 15点
  叡王奪取、王座奪取、竜王ベスト4、王位ベスト4、B1へ昇級  今年度成績 20勝10敗、勝率0.667
1位 渡辺棋王・王将・棋聖 17点
  王将奪取、棋聖奪取、棋王防衛、竜王ベスト4、叡王ベスト4、A級へ昇級  今年度成績 18勝4敗、勝率0.818


 郷田九段は健在ぶりを示す。流石である。
 菅井八段もあと一歩でタイトル戦登場を逃がしているが、実力があることを示している。
 羽生九段は「衰えたか?」と言われているが、冷静に見ると一流の成績。
 広瀬竜王は意外な上位。活躍が昨年度というのがそのイメージの要因だが、今年度も8勝2敗と高勝率(でも対局数が少ないなあ)。

 トップ4の活躍ぶりは抜きんでている。
 木村王位はついに開花!王位奪取だけでなく竜王戦や順位戦でも好成績。豊島名人との10番勝負(王位、竜王位挑戦者決定戦)を5勝5敗の五分は見事!
 豊島名人の実力は疑う余地なし。この1年の実績も特級だが、棋聖、王位と連続失冠は残念
 永瀬叡王・王座はその実績も当然評価されるが、将棋を観戦していると「永瀬二冠に勝つのは本当に大変だなあ」と思う
 渡辺三冠はここ数年の低迷が嘘のような強さ。竜王九連覇の頃より一段レベルが上の強さだ。


 今年度後半戦は、広瀬竜王vs豊島名人の“竜王名人対決”、最強メンバーの王将リーグ、渡辺三冠の順位戦無敗街道爆走中など注目点が多く、楽しみである。
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監察医 朝顔  特別編 〜夏の終わり、そして〜

2019-10-09 12:32:33 | ドラマ・映画
 原作がそうなのか、脚本家などの制作サイドがそうなのかは分からないが……
≪朝顔周辺の人間ドラマを描きたかったんだろうなあ≫という印象が強く残った

 それがテーマであることは否定はしないというより、評価できる内容だった。
 しかし、“特別編”と銘打つなら、それに値するだけの“掘り下げ”が欲しかった。“総集編”の域を全く出ていない内容だった。

 新たなシーンは少なかった。その新たなシーンも本編収録したが、収めきれなかったシーンと思われるものが多かった。
 丸屋(杉本哲太)と伊東(三宅弘城)のコントもハチャメチャで、ふたりは過去のエピソードを挿入するための小道具と化していた。

 今回の高齢者の遺体の死因解明も、過去のエピソードの導入でしかなかったように感じた。

 『科捜研の女』的に突っ込めば衣服、靴底の土などの遺留物、胃の内容物(たぶん残っていなかったと思われるが)、遺体付近の防犯カメラや聞き込みなどの検証シーンは皆無で、監察医に頼り過ぎ!
 解剖にしても、再解剖で骨髄の造血機能の不全が発見され、ネグレクトに遭っていた可能性を指摘したが、遺体の様子から栄養失調の所見はできたはず。栄養失調、造血不全なのに、血液検査で異常はなかったのだろうか?

 結局、いつもの如く、ネグレクトを指摘した後は、置き去りにされてしまった………


 朝顔と桑原(風間俊介)の初対面シーンも、ただ同情して涙を流すのではなく、ネグレクトに遭っていた兄妹のその後のケアをしていたなどの桑原の良いところも見せないと駄目なのでは?

第1話第2話第6話第7話第8話第10話最終話


【ストーリー】番組サイトより
 朝顔(上野樹里)は平(時任三郎)、桑原(風間俊介)、娘のつぐみ(加藤柚凪)とともに、震災以来、行くことができなくなっていた母・里子(石田ひかり)の生まれ故郷を訪れて祖父の嶋田浩之(柄本明)とも再会し、新たな1歩を踏み出す。

 そんな朝顔が、ある日、興雲大学法医学教室に出勤すると光子(志田未来)、高橋(中尾明慶)、熊田(田川隼嗣)、丸屋(杉本哲太)、絵美(平岩紙)、藤堂(板尾創路)らがミーティングの準備をしていた。
 この日、運ばれてきたのは推定70歳から80歳の高齢者の遺体で、外傷もなく、身元につながる物は一切身につけていなかった。また、指紋を調べても何も出ず、歯も1本もない状態だった。山倉(戸次重幸)、森本(森本慎太郎)、江梨花(坂ノ上茜)ら野毛山署強行犯係は、少しでも遺体について何か分かるよう、解剖に一縷の望みをかけていた。
 主任教授の茶子(山口智子)が不在のため、朝顔と藤堂が解剖にあたった。あまりにも手がかりの無い遺体を前に、朝顔が思い出したのはあの事件だった……。

 果たして、朝顔たちは遺体の身元を究明できるのか?そして、遺体に秘められた悲しすぎる真実とは?さらに、朝顔と桑原が出会うこととなった、事件とは?

原作:(作)香川まさひと (画)木村直巳 (監修)佐藤喜宣
脚本: 根本ノンジ 
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【歳時メモ】 セイタカアワダチソウ、彼岸花などなど……

2019-10-07 18:05:31 | 歳時メモ
「歳時メモ」と勝手に銘打っていますが、このカテゴリーの意味は、植物の様子や気候などをメモして、翌年以降に現記事を振り返ると、季節の進み具合が分かりやすいかなと思い、記事にしています。

前回記事より10日ほどしか経っておらず、しかも夏のような日が多く、秋の歩みは遅いのですが、それでも、秋の色が濃くなりつつあります。
(個人的には、「前記事から10日以上も過ぎてしまっていたのか!」という時の足の速さに驚いています)

 コスモスは変わらず最盛期。
 蕎麦も折り返し地点を過ぎつつあります。
 セイタカアワダチソウも黄色をさらに加え、存在を示し始めました。

(10月6日撮影)
 まだ完全に黄色を完成させていませんが、至る所で黄色を誇示し始めています。

 花水木の葉も、赤みを帯びた街路樹が目立ち始めました。
 銀杏の葉も緑素を抜き始め、若干黄色くなりつつあります。

 彼岸花は「今年は開花が遅い」という声をあちらこちらで聞きました。

(10月3日撮影)
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【歳時メモ】 蕎麦、コスモス、セイタカアワダチソウ、花水木の紅葉

2019-09-26 15:49:05 | 歳時メモ
「歳時メモ」と勝手に銘打っていますが、このカテゴリーの意味は、植物の様子や気候などをメモして、翌年以降に現記事を振り返ると、季節の進み具合が分かりやすいかなと思い、記事にしています。

 コスモスは今が最盛期。
 蕎麦畑も、白く泡立ってきました(咲き揃ってきました)。
 セイタカアワダチソウもグングン伸びて、黄色くなり始めました。昨年も勢力を盛り返した感がありましたが、今年は豊作?の兆し。
 花水木の葉ですが、赤みを帯びてきた並木道をあちらこちらで見かけるようになりました。
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監察医 朝顔  最終話(第11話)

2019-09-24 09:48:26 | ドラマ・映画
 前話のラストの演出(土砂から手だけ見える映像)で、桑原(風間俊介)が生き埋めになったか、そう思わせておいて神崎(市川右團次)のパターン……いや、告発した現場監督かも…とか想像したが、実際は………
 現場監督が最初に復活し、すぐ後に桑原が意識を取り戻した。≪じゃあ、桑原か!≫と思ったら、無事だった。
 随分、思わせぶりな演出だなあ。


最終話の見どころ
①大規模災害時の遺体安置所での大変さと人間ドラマ
②身近の人の遺体と相対したショックでメスを持てなくなった朝顔の再起
③母・里子(石田ひかり)を失った故郷の地に足を踏み出せなかった朝顔が、それを克服するまでの葛藤
④大じいじ(柄本明)がの孫のつぐみと桑原との初対面、大じいじ、朝顔、平(時任三郎)らの里子への思慕
⑤国江建設の不法投棄の究明


①大規模災害時の遺体安置所での大変さと人間ドラマ
 現場を的確に仕切る茶子(山口智子)、当地の歯科医の気持ちを思いやり支える絵美(平岩紙)、被災者遺族に寄り添う高橋(中尾明慶)、クラッシュ症候群を見抜く光子(志田未来)とそれぞれが活躍。朝顔も塩素中毒で亡くなった被害者もいる考察。(光子、ドラマ終盤でキャラが変わったよね)
 遺族の一人を演じた村田雄浩さん。あの後、どうなったか気になる……
 遺体取り違えを避けるためとは言え、長時間、対面できないのは辛い。現場監督に聞き取りしたようなことを、皆にしてはどうだろうか?そうすれば、被災家族も少し冷静に遺体と対面できるし、担当者も特徴を照らし合わすことができる。

②身近の人の遺体と相対したショックでメスを持てなくなった朝顔の再起
 あっさりメスを持って、捌いていたよね?

③母・里子(石田ひかり)を失った故郷の地に足を踏み出せなかった朝顔が、それを克服するまでの葛藤
 これでようやく、朝顔、つぐみらと大じいじとの対面が為される。
 現実的には、朝顔はともかくつぐみを大じいじに会わすことができなかったというのは酷い。≪桑原がつぐみを連れて行ってやれよ≫と思うが、ドラマ的には最終話で初対面なのだろう。

④大じいじ(柄本明)がの孫のつぐみと桑原との初対面、大じいじ、朝顔、平(時任三郎)らの里子への思慕
 いいシーンだった。大じいじが里子の幻を観るシーンは切ない。でも、平などから見た場合、≪認知症?≫と思ってしまうのでは?

⑤国江建設の不法投棄の究明
 迂闊に名刺を渡すもんじゃあないなあ。
 寄生虫云々は苦しい脚本だなあ。

監察医・朝顔の人間ドラマで見ごたえがあった。ただ、検死・解剖から真相究明(事件解決)を期待した人(私を含む)にとっては、事件が置いてけぼりになったり、スッキリしない結末などのモヤモヤ感が残ったのではないだろうか?

  ラストシーンから次週の予告への切り替えが迅速過ぎて、余韻が残らなかった(笑)


第1話第2話第6話第7話第8話第10話最終話


【ストーリー】番組サイトより
 深夜、朝顔(上野樹里)の元に茶子(山口智子)から連絡が入る。山梨県で発生した大規模な土砂災害に対し、興雲大学法医学教室に応援要請があったのだ。朝顔は、つぐみ(加藤柚凪)を平(時任三郎)に任せ、法医学教室へと急いだ。
 事故直前、現場には、桑原(風間俊介)と神崎(市川右團次)の姿があった。反社会組織とつながり、違法な開発や投棄を行っている建設会社を追っていた桑原たちは、情報提供者の現場監督・赤井(笠原秀幸)に会い、彼の案内で不法投棄の現場を見に行っていた。
 朝顔は、茶子、光子(志田未来)、高橋(中尾明慶)、絵美(平岩紙)とともに不測の事態も想定してさまざまな機材や書類を準備。法医学教室の解剖案件は藤堂(板尾創路)と熊田(田川隼嗣)に任せて現地へと向かった。
 早朝、災害対策本部が置かれた市民センターに到着した朝顔たちを迎えたのは、離婚して山梨県警の検視官に復職していた伊東(三宅弘城)だった。
事故から一夜が明け、被害状況も徐々に明らかになっていた。土砂崩れによって下敷きになったのは、老人ホーム、建設現場のプレハブおよび社員寮、三棟の民家だという。しかし、二次災害の危険があることから、死傷者の数はまだわかっていなかった。

 待機を指示された茶子は、その間に他大学の法医や地元の医師、警察・行政関係者らと連携し、遺体安置所の設営を進める。ほどなく、そこに遺体が運び込まれてくるが……。


原作:(作)香川まさひと (画)木村直巳 (監修)佐藤喜宣
脚本: 根本ノンジ 
演出: 平野眞 
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監察医 朝顔  第10話

2019-09-17 22:33:50 | ドラマ・映画
演技を超えた朝顔の講義だった
朝顔は、監察医の信条、責務などを淡々と、しかし、気持ちを込めて語った。

  ……上野樹里ではなく、法医学者の朝顔にしか見えなかった。講義というやや特殊な設定だったので、ドラマとしての視点とは少し違った傍観者としての視点という因もあるかもしれないが、上野樹里の女優の力によるものだろう。天性の演技力に加え、監察医・朝顔と向き合い、朝顔の人生を自分に見事の投影させていた。

【以下引用】(ザ・テレビジョン『上野樹里が見せた圧巻の演技にスタッフも思わず涙…「鳥肌が立ちました」<監察医 朝顔>』より)
金城P「このドラマの全てが詰まった8分間」
このシーンは、台本で8ページにも及び、ほぼすべてが朝顔のせりふという構成。このせりふは、金城綾香プロデューサーと上野が細かい言い回しや一語一語の意味合いに至るまで何度も練り、上野がせりふを読み上げた音声を聞きながら何度も推敲を重ね、異例の入念さで作り上げられた。
講義のシーンは約8分間。山場の部分はおよそ3分間に及んだが、1カットを長回しで撮影した。
【引用終わり】

 第1話の母親の娘への愛と東日本大震災やや強引に“不詳の死”に結び付けた第8話も、この講義に集約されていた。


 非常にいシーンだった……でも、ちょっとだけ注釈を
 ドラマとしての監察医の意義は、第1話第6話などの遺体の声(心情)を聞くという行為にある。それを講義で語るのは難しいし、詳細に説明すると下手をすると手柄話になってしまう。
 対して東日本大震災の話は、一般の人にとっては、命の重さを思い浮かべやすい。
「溺死された方がたくさんいましたが、もしかしたら、その中に濡れた状態で救助を待っている間に凍死で亡くなられた方たくさんいたかもしれません。
 この災害国である日本で、正しい死因を知ることは、今後死者を減らすことに繋がっていくと思います。私たちは亡くなられた方の命から学び、事前に正しい対処や適切な設備を整える必要があると思います。……
        ………………  ………………
 …………法医学者はもう命を救うことは出来ませんが、ご遺体に耳を傾けることが出来る唯一の存在だということです。亡くなられた方の最後に寄り添い、その方が生きている間に伝えたかったことや、法医学者にしか読み解くことが出来ないその証をひとつでも見つけようとする…それが、人間が、人間の手で、亡くなられた方の魂を弔うことに繋がると思います」



★結衣(松長ゆり子)の階段での転落死の検証については不満
――解剖の結果、重篤な損傷は、頭蓋骨と頸椎の骨折。足を踏み外して背中からずり落ちたにしては背中の傷が少なく、三郎(きづき)のDVを連想させる事象が浮かび上がったため、三郎が階段の上から突き落としたのではないかという嫌疑がかかった――

 そこで、階段からの転落の実証実験、再解剖(特に脾臓の周辺)、先の解剖で摘出した脾臓の病理検査を行った。鑑識もサイドの現場検証を行う(特に手すりなど)
 そして導き出された結論(推論)は
「1週間前に自転車で転倒した際、脾臓を破損(脾臓の破損は階段転落時ではなかった)。症状は出なかったが、じわじわ病状が進行し、事件(事故)の時に発症、階段を上りかけた時に、激痛が生じ、足を踏み外してしまった」

【不満】
・今頃、現場検証なの?
・階段の上から突き飛ばす再現実験だが、1回だけでいいの?(突き落とす力加減は様々だと思う)
・光子(志田未来)は立ったまま眺めていただけなのに「背中の傷も少ないですねぇ」って?
・三郎が自供したのは何故?
・「金属音を聞いた」という近所の中学生の証言(金属バットが凶器?)←モスキート恩を利用した目覚まし音だった。「モスキート音≒金属音」…強引!

第1話第2話第6話第7話第8話

【ストーリー】番組サイトより
 朝顔(上野樹里)は、三郎(きづき)の妻・結衣(松長ゆり子)の死因鑑定を手伝わせてほしいと茶子(山口智子)に申し出る(←これって、前話のシーンだよね)。もしまた手が震えたら、茶子や藤堂(板尾創路)、光子(志田未来)が代わってほしい、と訴える朝顔。その思いを受け止めた茶子は、朝顔の願いを聞き入れる。一方、平(時任三郎)も捜査への参加を直訴し、今回の案件に違和感を抱く丸屋(杉本哲太)とともに改めて実況見分に向かう。
 警察は、結衣が次男・陽斗(遠藤千空)への授乳中に眠ってしまい、顔を圧迫された陽斗が病院に運び込まれた件で虐待を疑われたことを掴んでいた。その際、三郎は結衣を叱責したという。また、1週間前、結衣が自転車で転倒したというケガも、三郎によるDVではないかと疑っていた。
 三郎の家を訪れた朝顔と茶子は、階段の高さや角度だけでなく、壁なども丹念に調べていく。結衣のスマートフォンなどを押収した平と丸屋は、不審者が侵入した可能性も考え、家全体の指紋を採取する。
 法医学教室に戻った朝顔たちは、ダミー人形を使って落下実験を行う。その結果、1階にミルクを取りに行く際に足を滑らせたのではないかという三郎の証言や、三郎が2階から突き落としたとする警察の見立てのどちらも、傷の付き方や倒れていた姿勢と矛盾することが判明する。

 一方、桑原(風間俊介)は、県警本部がマークしていた建設会社に関わりがあるらしい刺殺事件を追うことになるが……。

原作:(作)香川まさひと (画)木村直巳 (監修)佐藤喜宣
脚本: 根本ノンジ 
演出: 阿部雅和
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マラソングランドチャンピオンシップ について

2019-09-14 23:24:44 | スポーツ
 『マラソングランドチャンピオンシップ』(以下“MGC”と表記)について、いつか書かねばと思っているうちに、明日になってしまった。
 先日の特番で、MGCに至るまでのドキュメントドラマで、ある程度の内幕を垣間見ることができた(かなり、瀬古氏周辺を美化している気がする。←邪推に近いです、はい)。


MGCについて記す前に、この特番で語られていた“五輪代表選考における迷走”について
「這ってでも出てこい」
 ソウル五輪(1988年)男子代表選考レースで、瀬古選手が「故障により欠場」が発表されたが、その時、中山竹通が発したとされた言葉だが、実際は、「自分なら這ってでも出る」と語ったのを歪曲されたものだった。(中山選手のキャラなら言いそうなセリフと思った者は多いはず)
 それはともかく、当時はマラソン代表は1レースでの一発選考だった。実際、ドラマの中では、有力選手に福岡マラソンへの出場が義務づけられていた。
 しかし、瀬古欠場を受けて陸連が「他のレースでの成績も代表選考に組み入れる」と変更。福岡マラソンレース後、1位中山選手、2位新宅選手には内定が出たが、3位の工藤選手には内定が出なかった。
 皆、一発選考の福岡に向けて練習、調整をしており、それに参加できないのは本人の調整ミスなので、出場できないのは“レースに敗れたのと同じ”だ。しかも、陸連は出場を義務付けているのだから、この変更は愚行としか言えない。
 
 結局、3人目の代表は、琵琶湖マラソンで優勝した瀬古選手が選ばれた。しかも、瀬古選手のタイムは工藤選手より劣っていたので、余計、疑問の声が上がった。(マラソンのタイムは、レース展開や気象条件で大きく左右されるので、単純には比較できない)番組の中で、当時の瀬古選手への世間の風当たり、瀬古選手、工藤選手の心境などが語られ、瀬古選手が工藤選手に申し訳ない気持ちを語っていた。

 瀬古選手は五輪には縁がない選手である。1980年のモスクワ五輪では、代表に選ばれながらもソ連のアフガン侵攻によるボイコットで出場できず、ロサンゼルス五輪(1984年)は、暑さ対策を誤り14位に沈んだ。1978年の福岡マラソン以降ロス五輪前の福岡マラソン(1983年)の7レースで優勝6回、2位1回。しかも5連勝中と金メダルの大本命だった。
 さらに、ロス五輪後も急遽ソウル五輪選考レースとなった琵琶湖マラソンまで4連勝。なのに、ソウル五輪は9位……

 という不運の瀬古選手だが、この瀬古選手への温情というか、瀬古選手起用でメダルが欲しかった陸連の愚行が後々の代表選考の迷走を生んでしまった。

【以下は、『日刊スポーツ』のウェブサイト、「“はってでも出てこい”/過去のマラソン選考もめ事」からの引用】(青字部分が引用)
 ◆アピール会見 92年バルセロナ五輪女子代表争いは世界選手権4位の有森裕子と、大阪国際で有森のタイムを上回る2時間27分2秒を出した松野明美との争いに。松野は異例の記者会見で「私を代表に選んでください」とアピール。結局、有森が選ばれ銀メダル。
 バルセロナ五輪の代表は山下佐知子が世界選手権(1991年)銀メダルを獲得し内定、1992年の大阪国際女子マラソンで当時の日本最高記録で優勝した小鴨由水選手がほぼ内定。残り1枠を有森裕子選手と松野明美選手のどちらかを選考するという形になった。
 有森は世界選手権で4位(2時間31分08秒)、松野は大阪国際で2位(2時間27分02秒)。有森のプラスポイントは夏のマラソンの一応のネームバリューのある世界選手権での好成績、松野のプラスポイントは従来の日本最高記録を上回る好タイム(小鴨が同レースで日本最高記録を更新してしまった)。
 非常に悩ましい選考となった。
 
 ◆最高記録の落選 96年アトランタ五輪前、鈴木博美は大阪国際で2時間26分27秒と、女子代表候補の中では最高タイムを出しながら落選。一時は小出監督が鈴木を強く推薦するなど論議を呼んだ。
 代表選考は東京国際を優勝した浅利純子選手(93年世界陸上金メダリスト)が文句なし。名古屋国際を制した真木和選手も優勝インパクトが強く当確。残り1枠は有森裕子選手と鈴木博美選手の選択となった。  
 鈴木は大阪国際で2位。優勝ではなく2位、しかも初マラソンで実績(信用)がないというのがマイナス材料。有森は北海道マラソン(選考対象レース)で優勝。夏場の高温の中での優勝(大会記録)、バルセロナ五輪での銀メダルという実績がプラス材料。ただし、北海道マラソンは有力選手の参加が少なく、タイムは2時間29分17秒。
 結局、有森が選ばれた。有森は五輪で銅メダルを獲得。ちなみに鈴木は同年の日本選手権10000mで優勝し、10000mの五輪代表(五輪では16位)。その後、1997年08月のアテネ世界陸上選手権女子マラソン 2時間29分48秒で金メダルを獲得。

 ◆早期内定に疑問 00年シドニー五輪女子代表争いは、前年世界選手権で市橋有里が2時間27分2秒の銀メダルで早々と内定。だが11月東京で山口衛里が優勝、1月大阪国際で弘山晴美が2位、3月名古屋国際で高橋尚子が優勝。3つの選考レースで2時間22分台の好タイムが連発された。最後は弘山が涙をのみ、早期内定に批判の声も出た。

 ◆もう1回? 昨年のリオ五輪女子代表争いでは、福士加代子が1月の大阪国際で派遣設定記録を破る2時間22分17秒で独走優勝。レース後に「リオ、決定だべ」と絶叫。しかし、その場で内定が出ず、3月の名古屋ウィメンズにエントリー。結局、出場は取りやめたが波紋を呼んだ。
 五輪代表は伊藤舞選手(世界陸上北京大会7位 2時間29分48秒)、福士加代子選手(大阪国際女子マラソン優勝 2時間22分17秒)、 田中智美選手(名古屋ウィメンズマラソン2位 2時間23分19秒)。伊藤は世界陸上入賞者(8位まで)の日本選手最高位という条件で内定。この時の選考に関する問題点はこちらに記してあります。


 ここまで振り返ると、大きな問題点は2つ
 「代表が3人なのに、選考レースとして五輪前年の世界陸上、北海道マラソン、東京国際、大阪国際、名古屋国際(名古屋ウィメンズ)の5レースも指定していること」
 マラソンによって気象条件もレース展開も大きく異なるので、単純にタイムで優劣を決めることは出来ない。「代表枠=選考レース数」なら各レースの優勝者で決定という図式が成立するのだが……

 そしてもうひとつの問題点は「五輪前年の世界選手権で内定を出してしまうこと」
 世界陸上は選考レースの中で最初に行われる。この大会の結果で内定を1枠決めてしまうと、残りの4レースで2枠を争うことになってしまう。
 しかも、その世界陸上に参加できるのは5人のみ(しかも、その選考も怪しい)。つまり、他の多くのランナーは代表選考期間が始まった段階で2枠を目指すことになるのだ。
 さらに、世界陸上で出す内定の条件が甘すぎる。夏のマラソンということで世界陸上のマラソンは有力選手が敬遠する傾向があり、その中での「8位入賞」という条件はかなり甘いのである
 世界選手権7位入賞での伊藤舞の選出はかなり疑問であり、その余波で福士の「もう一回走る」発言に至ったし、シドニー時の弘山もその被害者である。(松野も被害者に該当するだろう)
 

 なぜ、こんな歪んだ選考状況になってしまっているのか?
 推測だが、テレビ局の放映料が大きいのではないだろうか?
 五輪代表選考レースかそうでないかは、テレビ中継の視聴率に大きな差が出てきそうなので、選考レースから外すわけにはいかない。世界陸上のマラソンも選考レースに入れるのは、夏場のマラソンということもあるが、やはりテレビ中継の関係であろう。

 そんな事情もあり、なかなか一発選考にするのは難しい状況(特番ドラマでは一発選考だと同じようなタイプの選手や一発屋が選ばれてしまう危険性もあると指摘)
 そこでMGCの登場。(ようやく本題か…)

瀬古氏の提示したテーマ……
「“一発屋”を生まない“一発選考”」
 “誰もが納得できる選考方法”も大事で“一発選考”が有力だが、それだと偶々いい走りが出来た選手が勝ってしまう(上位3人)可能性も低くない。実績のある選手(強い選手)を選びたい。
 しかも、育成強化に結び付ける(長期的にマラソンが注目される)システムを考えたい。


 で、河野匡氏が捻り出したMGCの基本構想は
「2017年シーズン、2018年シーズンでの各レースを予選会とし、2019年に選考一発選考レースを実施する」……そうすれば、一発選考のレースに出場するのは実力のある選手のみ。

 なるほどと思った。
 “選考レース”から“予選レース”に格下げになるが(スポンサーは難色を示すかも)、視聴者の興味にはそれほど影響はなさそうだ。

 しかし、陸連の尾縣貢氏はこの案に同意しなかった。2つの問題点を指摘。
・1レースで3人を選ぶのは、同タイプの選手に偏る危険性がある。例えば、勝負に拘りスローペースに陥ると、駆け引き上手のランナーやラストスパートが強い3選手が上位3人を占めてしまう。
・一発選考にしてしまうと、その後開催されるレースが全く盛り上がらない
(スポンサーを裏切ることになる)


 そこで、練り直した改良案は
「一発選考のMGCレースで2枠決定し(2枠目は他の条件が設定されていたが、現段階では即決定という状況)、残りの1枠をその後の3レースで最速タイムを出した選手を選ぶ(かなり高レベルの設定タームで、MGC3位の選手が代表となる可能性も低くはない)」

 おお、なるほど! である。
 これならファイナルチャレンジ3レースで最速タイムを出した選手が選ばれるので、少なくとも快速ランナーが選ばれることになる(ただし、設定タイムが高レベルなので、それをクリアする選手が出ない場合、3人目もMGCの3位の選手となり、「1レースで3人選出→同じタイプの選手のみ」というパターンの危険性もある)
 なかなか秀逸なシステムが出来上がった。
 しかし、ちょっとした弊害もあった。それは、予選となった各マラソン中継でマラソンレースそのものより、「MGC出場タイムを切るかどうか」に焦点を当ててしまう中継になってしまったことである。


 話は少しそれるが、ドラマ内で河野氏が
「有森裕子や高橋尚子は実績を積み上げ結果を残している。
 一方、初マラソンで五輪出場権をつかんだ選手は3人。いきなり日本記録を出した小鴨はバルセロナ五輪で29位と惨敗、他のふたりも入賞することすらできなかった」
(真木和…1996年アトランタ12位、中村友梨香2008年北京13位)
 としているが、これには反論したい
 真木は日本選手では2番目、中村は最上位。彼女たちより下位の選手はどうなんだ?と言いたい(小鴨選手は選ばれた後、世間の風当たりが強くて気の毒だった)
 また、有森の選出については、バルセロナの時は世界陸上、アトランタの時は北海道マラソンでの成績が選考対象で、冬場の有力ランナーが揃う東京、大阪、名古屋は不参加で、ライバルとは競っていない。さらに言えば、バルセロナ五輪からアトランタ五輪の期間で彼女が走ったレースはこの北海道マラソンの1レースのみだった。



 さて、明日のMGCの予想は……
 やはり男子は大迫、設楽、井上、服部の“4強”が有力。走力(地力)という点では井上、大迫、服部、設楽の順か?
 個人的には村沢明伸、今井正人、岡本直己を応援。
 女子は鈴木亜由子、松田瑞生、前田穂南、安藤友香が有力。個人的には鈴木、福士加代子、前田穂南を応援。



ちなみに、この記事を書き終えた後、面白いコラムを発見。
『日刊スポーツ』の「東京五輪・パラリンピック300回連載」
「マラソン代表一発勝負MGCは、どん底から始まった」
 
 
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