英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

新型コロナウイルスに関する疑問 その37「北九州市のPCR検査」

2020-05-31 22:37:52 | 時事
(「その2」~「その14」までの記事はありません。今までにいろいろ書いてきましたし、書かずにきたものを含めると、このくらいにはなるだろうということで記事タイトルに付けています)

 北九州市は今日(5月31日)も12人の新たな感染者が確認され、9日間で97人に上っている。
 二日前(29日)には、市長が北九州市は、市内で感染確認が急増している状況について「第2波の真っただ中にいると認識している」と会見で述べていたが、深刻な状況と言える。(26日には「第2波の入り口」と表現していた)

 《なぜ、北九州市にだけ唐突に?》と思っていたら、気になる情報が30日に開示された。
 保健衛生部の会見(映像とキャスターの読み上げのみ)
 《感染確認が増えている要因のひとつに、今月25日に濃厚接触者のPCR検査の方針を見直したことが考えられる。
 それまでは、症状が見られた場合に限って検査を実施してきたが、これを見直して症状がない人も含め、濃厚接触者全員を検査対象としている》

 保健衛生部部長の言葉(映像と本人の声)
 「濃厚接触者を(感染の)可能性のある方として(全員)検査することは(感染者の)数が増えていく(ことになる)…それはもう覚悟のうえでやっております」(カッコ内の言葉は補足したもの)

 上記の《感染者の確認数が増えるのを承知で、敢えて検査の対象を広げた》ことは評価できるが、(私の)意地が悪いが、裏を返せば、《すべての濃厚接触者にPCR検査を実施しなければ、感染者数は少なかったのに》という気持ちが見えてきてしまう。

 そもそも、初めから(症状がなくても)濃厚接触者全員に対してPCR検査を行うものではないのだろうか?

 北九州市だけが怠慢?なのかと思ったら、「濃厚接触者のうちPCR検査を行うのは感染したと疑われる症状がある人のみで、無症状の人はPCR検査を行わず、自宅で14日間の健康観察が求められるだけらしい(誰か詳しい人、教えてください)
 濃厚接触者を拾い出すのは、感染の拡大を防ぐためではないのだろうか?最初の感染者の感染が確認されて、濃厚接触者と指定されるまでにその濃厚接触者がまた他の人と接触して感染を拡大していく。濃厚接触者を経過観察をしている間にどんどん2次3次感染が起こる可能性がある。


 《無症状の濃厚接触者は自宅で健康観察だけ(PCR検査はしない)》というのが全国基準で、もし、全国各地で北九州市のように濃厚接触者のPCR検査の方針を変更したら、全国各地で北九州市のような状況が発覚していたのだろうか?
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2020王座戦 挑戦者決定トーナメント 羽生九段-飯島七段 その3

2020-05-30 15:51:28 | 将棋
飯島七段の次の一手は△4五香だった。


 この手では、他に有力手が多く、飯島七段も40分考えている。
 私は羽生ファンなので先手を持って考えていて、まず、気になったのが➀△5四香。
 角取りで、▲6五角と逃げると△5七香成と銀を取られ、しかも▲5七玉と応じるしかなく、玉が三段目に引っ張り出され、玉飛接近形となるので、飛車を攻められる中で玉にも弾が当たりそう(玉を攻められる中で飛車を取られそう)。
 ただし、△5四香に角を逃げずに▲3五桂と打つ厳しい一着があり、後手有利から互角に形勢が戻る。この▲3五桂があるので角取に打つなら②△5五香と打つ方がいいようだ(▲3五桂に△4四歩つ受ける手がある。以下▲2三桂成なら△4五桂や△4五歩や△5六香が考えられる。
 また、第4図の△4五香では③△7六歩(A図)も有力で、プロ棋士はこの手が第一感かもしれない。

 この手に対しては▲6五角(次に▲4三角成と▲7六角と歩を払う手を見ている)や▲2三角成△同銀▲7六飛や普通に▲6五桂と逃げる手も有力(後手としては手順に桂を跳ねさせるのは抵抗がある)。
 さらに、④△4四香(B図)も有力。

 ただし、この手には▲2六飛と2三の地点を狙う手が生じる。(▲2六飛には△4五桂や△4五歩や△2五歩の切り替えしがあり、▲2六飛とされても悪くなるわけではないが)
 なので、⑤△4五香(第4図・再掲載)が考えられる。これだと、5六の角の利きが遮られ、▲2六飛は怖くない。

 △4五香のマイナス点としては、本譜のように▲4五同角△同桂▲同飛と2枚替されることだが、角と桂香の2枚替は微妙(角1枚の方が価値が高いかも)で、先手としてはこの順を選ぶしかないようで、煩雑な他の手よりその後の展開を読みやすく、決断しやすかったのかもしれない。それに、2枚替えとなった局面は複雑さが消えている。《形勢が良い方は局面を単純化させよ》という格言(通説)にも沿っている。

 54手目は△4五香の他に4手段あったが、➀△5四香は互角、②△5五香と④△4四香はやや有利、③△7六歩(A図)と4五香(第4図)は先手有利と見る。
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新型コロナウイルスに関する疑問 その36「宣言解除はしたが、大丈夫なのか?」

2020-05-29 11:42:11 | 時事
(「その2」~「その14」までの記事はありません。今までにいろいろ書いてきましたし、書かずにきたものを含めると、このくらいにはなるだろうということで記事タイトルに付けています)

全国すべての都道府県で「緊急事態宣言」が解除された。各都道府県も休業要請解除を段階的に始めた(各都道府県によって進め方はまちまち)。経済を考えると、制限し続けるのは限界という判断だったのだろう。

 しかし、
 神奈川県と北海道は基準をクリアしていない状況での解除。しかも、神奈川県は休業要請の解除の緩め方も急激。
 東京都も新規感染者数が増加傾向(昨日・28日は15人)。神奈川県(同8人)、北海道(同7人)も予断を許さない状況。福岡県(北九州市)は21人と非常に心配な状況だ。
 昨日の新規感染者数は全国計(空港検疫2人を含む)で63人。
 連休後に「緩みが見られる」と指摘されていたが、その影響が表面化してきたのかもしれない。


 北九州市の感染拡大は不可解。
 感染経路不明が多く、これが解明されれば、対応もしやすく、不安も軽減されるが。

 大阪府は、6月1日から接客を伴う飲食店、スポーツクラブ、ライブハウス、カラオケボックスの休業要請を解除(府が定めた感染予防のガイドラインを遵守することが条件)。これで、すべての業種で休業要請が解除となる。
 この解除が、各都道府県で異なり、神奈川県でOKのカラオケボックスに休業要請されている都内から訪れる都民が多いと危惧されている。
 また、大阪府知事は、東京都圏(神奈川県、埼玉県、千葉県を含む)と北海道への往来の自粛を呼び掛けていたが、これは《大阪は大丈夫だが、東京圏は危ない》という意識が伺えるが、地方の者にとっては、大阪から来県されるのも不安なんだけど……
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新型コロナウイルスに関する疑問 その35「三浦瑠麗氏③」

2020-05-29 08:45:44 | 時事
(「その2」~「その14」までの記事はありません。今までにいろいろ書いてきましたし、書かずにきたものを含めると、このくらいにはなるだろうということで記事タイトルに付けています)

昨日(5月28日)の『とくダネ!』の三浦氏(以下は意訳)
「欧米諸国は、厳しい制限により、経済も国民感情も限界にきており、これ以上の規制は継続できず、第2波第3波の感染拡大が起きたとしても、再び厳しい規制を行わないのではないか。
 となると、ある程度の感染蔓延状態が継続し(芳しい状況ではないが)、その結果、ある程度の”集団免疫力”を持つことになる。
 対して日本は、(国民性やBCG接種など、要因はよくわかっていないものの)感染率は低い状態を持続できる可能性がかなりある。
 その場合、今年の初冬辺り、海外では緩やかな規制でも、感染は爆発しないが、日本が海外からの入国を許容すると、免疫力の低い日本が海外並みの規制程度を行うとしたら、感染爆発する危険性が高い。
 なので、今のうちにある程度感染を進めた方がいい」

……と、こんな感じだったと思う。正直言って、《一理ある》と思ってしまった。
 しかし、【感染者数】アメリカ 170万8726人、ブラジル 41万1821人、ロシア 37万9051人、イギリス 27万507人、スペイン 23万7906人、イタリア 23万1732人
    【死者の数】アメリカ 10万1002人、イギリス 3万7919人、イタリア 3万3142人、フランス 2万8599人、スペイン 2万7119人、ブラジル 2万5598人
を考えると、やはり、感染は最小限に抑えるべきだと思う。医療崩壊も起きるだろうし。(三浦氏も他の発言機会で、「医療崩壊を起こさないことが最優先」と言っていたが、最優先とは考えているとは思えない)


~三浦氏の主張~
「日本の実際の死亡率は非常に低く、経済を停止させるほどの強い規制はすべきではない」
(データ的には5月28日現在、国内感染者1万6759人 死者882人(クルーズ船を除く)で、致死率は882/16759=0.053で。5%強だが、未検査の無症状者や軽症者が多数いることを考慮すると、致死率はかなり低くなると考えられる)

 一貫している点は評価。

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2020王座戦 挑戦者決定トーナメント 羽生九段-飯島七段 その2

2020-05-27 13:39:52 | 将棋


 第2図でソフトが示した有力手は①▲3三角成と②▲7六飛。(他には▲6六歩も考えられる)
 ①の▲3三角成は、後手からいつでも△7七歩があって一瞬ではあるが▲7七同桂の悪形を強いられる嫌味があるので、その前に角をさばいてしまおうという手で(もちろん、角を手持ちにして攻め筋を増やす意味もある)、第一感の手と言える。ただし、手順に2一の桂を跳ねさせるマイナスもある。
 これに対し、②の▲7六飛は非常に指しづらい手だ。直前に打った2四の歩を△2四飛と払われてしまう手が生じるからだ(しかも、飛車成りを見ての先手)。実際にソフトの読み筋は▲7六飛に△2四飛▲2八歩(変化図0・▲2七歩は△5四角が生じる)△7七歩▲同桂△同桂成▲同金(△2四飛の前に△7七歩を入れる変化もある)……

 この変化もそうだが、例えば△2五歩と打たれて、先手の飛車が2筋から他の筋に動くと、△2四飛と歩が払われてしまう手がちらつく。また、第2図では△2四飛とぶつける手もあり、その際、1歩得ることができる……手得したことによって打った2四の歩がマイナスとなっている。一手パスしたのは、飯島七段の深謀遠慮だったのかもしれない。

 ①は人間の手、②はPCの手と言えよう。
 羽生九段の指し手は①▲3三角成。 
 △3三同桂に▲5六角。桂取りと▲2三歩成を見た角打ちだ。飯島七段も飛車香両取りの△4四角と打ち返す。



 第3図、▲2八飛と引くのは△2七歩~△2六歩で飛車利きを止められてしまう。また▲4六飛と逃げて△9九角成▲6五角と桂香交換に持ち込むのは、馬と角の働きの差が大きいので、羽生九段は2三歩成と切り込む。
 対する飯島七段の△2三同金が精密な取り方。△2三同銀▲同角成△2六角▲3二馬と△2三同金▲同角成△2六角▲2二馬とでは駒のやり取りは同じだが、馬の位置が1路違う。それでも、▲同角成と踏み込む手もあったが、以下△2六角▲2二馬△4四角▲6六銀△2五飛(馬桂取り)▲1一角成△2九飛成の順は、気が進まない。手順中の▲6六銀のところで▲7四歩△同飛を入れて▲6六銀と打つ工夫もあるかもしれない。▲6五銀と桂をとる手が飛車当たりになるという仕組みだが、△7四同飛と応じる一手ではなく、△9九角成▲7五金△2五飛の変化もある。さらに▲7四歩に△2五飛(2四飛)も心配……嗚呼。
 なので、2三金の悪形になったことを一応の成果とみて、▲4六飛と緩める。

 ここで飯島七段は単に△9九角成とせず、△5七桂成▲同銀を入れて△9九角成と香を取った。先手に桂を取る手(▲6五角)を省かせる代わりに、先手玉を弱体化させると同時に1歩を補充した。他には《先手の角の位置…5六と6五では5六が勝る》《先手の5筋の歩が切れたことで▲5四歩などの攻め筋ができた》などの要素があるが、飯島七段は桂成りを利かせた方が得と判断したのだろう。

 ここ数手、複雑でしかも大捌きの変化が多い割には、飯島七段の指し手は早い(2図の直前の△7五歩を決行するのに26分の考慮で(昼食休憩中も考えていた)、ある程度の目算を立てていたとも考えられるが、研究範囲だったような気がする。羽生九段は▲7五同歩に24分、▲3三角成に32分の考慮だった。
 △5七桂成▲同銀を入れて△9九角成に▲7七桂と進み、激しい振り替わりはやや一段落。
 先手からの攻め筋は▲3五桂でかなり厳しい。後手の攻め筋は△7六歩や4筋、5筋の香打ちもかなり嫌。手番は後手なので、後手が微差ではあるが良いように思う。攻勢を取り主導権を握られている先手は、形勢以上に勝つのが大変なような気がする。ここが勝負処とみて、飯島七段も考慮に沈む。……約40分の思慮で指した一着は?
 

 ……と、その前に、第3図の直前の▲5六角では▲5五角もあるらしいので、それについて少し。
 羽生九段は▲5六角に40秒しか使っていない(▲3三角成の考慮中に決めた)ので、ABEMAの評価値は当てにならないが、巷の動画配信の最善手が▲5五角だった。


 変化図1の▲5五角は後手の狙いの△4四角を消しつつ9一の香取りを見ている。それほど厳しい手ではないが、香取りを防ぐとなると悩ましい。△6四歩は飛車の横利きが消え、玉のコビンも空く。△7三歩は△7七歩の叩きがなくなる。
 激しく指すなら△5四飛。先手も勢い▲9一角成と成り込むことになるが、△5七桂成▲同銀△3五角▲4六飛△8八歩(利くなら利かせたい)▲同銀△4五桂や△5七桂成▲同銀△4四角▲6六飛△5七桂成▲同銀△4五桂▲5五歩など苛烈な順が考えられるが、当然、私の棋力ではよくわからない。
 ▲5六角は先の▲2四歩の意を継いでおり、▲5五角より自然な流れなのかもしれない。
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2020王座戦 挑戦者決定トーナメント 羽生九段-飯島七段 その1

2020-05-26 15:15:47 | 将棋
飯島七段には非常に失礼だが、《良いくじを引いた》と思っていた。2回戦も久保九段と松尾八段の勝者なので、準決勝進出の可能性大だと……(両先生、ごめんなさい)

 将棋は横歩取り戦法。「羽生九段の先手番の横歩取り戦の勝率は非常に高い」というABEMAの解説だったが、最近はあまりよくないというのが私の記憶。
 この対局までの羽生九段の横歩取り戦先手番の勝率は.737(112勝40敗)。この数値は2016年度以降は11勝10敗により低下したもの。2015年度までは101勝30敗で.771だった。ちなみに、一番勝率が高いのは、対振り飛車の先手番で.786(191勝52敗)。次が先手番の矢倉で.762(192勝60敗)。意外なのは先手番の振り飛車で採用数は少ないが.759(41勝13敗)と高勝率。これは、2002年度までの.821(32勝7敗)の無敵ぶりによるものだが。
 後手番の飯島七段は、横歩取り戦を得意としている。後手番で採用するのだから、何か用意があるのだろう。


 第1図は先手が▲2四歩と垂らしたところ。この直前の手順は△8六歩(突いたのではなく打った)▲同歩△同飛▲8七歩△8四飛。後手の飛車の位置は8四だったので、これは純粋に1手パス(手渡し)。
 横歩取り戦の後手番の主張は、先手に横歩を取らす間に手を進め攻撃態勢を整え主導権を握ることにあるが、この一手パスはその主張を手放すことになる。それにより、先手の利(歩得)が残り、その利を行使したのが図の▲2四歩である。
 対する飯島七段は△7五歩と突き捨て▲同歩に△6五桂と跳ねだす。
 

 ここでの先手の指し手が難しい。

【評価値について】
 将棋ソフトは強く、形勢判断においてもトップ棋士を凌いでいると言わざるを得ない。形勢を示す“評価値”も信頼性は高い。
 ただ、複雑で難解な局面では、かなり読み込ませないと誤った判断を示すこともある。
 それに、評価値がプラス250ぐらいだと、人間にとっては勝ち切るのは難しく、評価値を絶対視するのはナンセンスだ。局面によってはプラス1200ぐらいでもPCにしか見えない妙手があって勝ちが見えないとか、負け筋がたくさんあって“危険がいっぱい”という状況は多々ある。まして、終盤は時間も切迫、疲労も蓄積しているのだから、なおさらである。
 巷では、指し手と評価値を表示する動画が配信されているが、読み込ませる時間が十分ではないらしく、鵜呑みにはできない(ある程度は信頼できる)。
 ニコニコ動画やABEMA(2020年4月に“AbemaTV”から改称)の中継で評価値や勝利予想パーセントが示されるが、これはかなり正確。しかし、対局者の着手が早いと(1手の考慮時間が短いと)、読み込む時間も短くなるので、正確な判定が出るまでに次の手に切り替わってしまい、その手自体の正しい評価は得られない。


 第2図でPCが示した最善手は2手(将棋ソフトや読み込む深度によって分かれる)……。
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新型コロナウイルスに関する疑問 その34「“新しい生活様式”と将棋大会」

2020-05-24 11:22:55 | 時事
(「その2」~「その14」までの記事はありません。今までにいろいろ書いてきましたし、書かずにきたものを含めると、このくらいにはなるだろうということで記事タイトルに付けています)

“新しい生活様式”……「3つの密」を避けるため、《身体的距離の確保》《マスクの着用》《手洗い》を基本とする感染防止策をとる(詳しくは厚生労働省の『新しい生活様式の実践例』

 それにしても、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、新しい用語が登場し、あやふやな理解状況のもと国民は納得させられている気がする。(もちろん、基本的に感染防止の対策などに異を唱えるつもりはない)
 ……「クラスター」「ソーシャルディスタンス」「3密」「出口戦略」「新しい生活様式」「ロードマップ」(←これは東京都)などなど………

 ところで、“新しい生活様式”という表現には抵抗を感じる。
 上記の厚労省のホームページによると、「5月4日、新型コロナウイルス感染症専門家会議からの提言を踏まえ、新型コロナウイルスを想定した「新しい生活様式」を具体的にイメージいただけるよう、今後、日常生活の中で取り入れていただきたい実践例をお示しいたします」とあるが、感染拡大が起きつつあった3月あたりから、盛んに励行を求められていたこととほぼ同じような気がする。
 それはともかく、“新しい生活様式”という表現は、《今後は、これがスタンダードな生活様式で、ずっと続きますよ》と言われている気がする。

 ………相当ストレスが溜まるし、それだけでなく、これまでの商売が成り立たなくなるのではないだろうか?
 現在、「緊急事態制限」が解除された地域でも、「スポーツジム」「ナイトクラブ」「ライブハウス」などは休業要請や休業協力がされているし、その他の施設や店舗も、収容(入場)人数・営業時間を制限している。
 いずれ、「スポーツジム」などの休業要請が解除されるだろうが、“新しい生活様式”が今後のスタンダードとなると、商売が成り立たない業種が多数ありそうだ。

 さて、タイトルに挙げた将棋大会だが、“3密”に完全に引っかかる。
 “3密”とは……
1.密閉空間(換気の悪い密閉空間である)、
2.密集場所(多くの人が密集している)、
3.密接場面(互いに手を伸ばしたら届く距離での会話や発声が行われる)

と定義されているが、1は換気を頻繁に行えば、回避できるが、2と3はダメ。かなりの人数(昨年の日本シリーズ子ども大会・東京大会には2,494名)が参加するし、しかも、至近距離の対面。しかも、駒を媒体として接触、さらに長時間(午前9時~決勝は午後8時過ぎはザラにある。

 そんなわけで、これまでのような将棋大会は当分無理だ。
 で、お先真っ暗かというと、そうではない。打開策としては、ネット将棋。詳しくは分からないが、ネット将棋の運営サイトでは大会も開かれているらしい。
 しかし、大人数だと色々問題も生じそうだし、回線の不具合の危険性もある。カンニングなどの不正行為の防止が難しい。


 やはり、相手の息遣いや表情を含めての勝負を味わいたい。
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新型コロナウイルスに関する疑問 その33「経済最優先の三浦瑠麗氏の暴論」

2020-05-19 10:09:22 | 時事
(「その2」~「その14」までの記事はありません。今までにいろいろ書いてきましたし、書かずにきたものを含めると、このくらいにはなるだろうということで記事タイトルに付けています)

三浦瑠麗氏に関しては「その29」で言及しているが、今朝の氏の発言を聞いて、記事にする欲求が高まってしまった。

 今朝の『とくダネ!』で、経済活動始動に慎重な意向を示している小池都知事など行政に対して、経済のダメージが回復しない(失業者などの“犠牲者”が増え続ける)と批判していた。今回は、珍しく、多少のデータを示していたが、データ元を明示しておらず(“民間の調査”ではといった言い回し)、信憑性には疑問が残る。
 《ヒビが入った水がめをきちんと修復しなければ、水が流出し続け、水をいくら補給しても溜まらない》という理屈(「その29」)は全く頭にないのだろう。

 また、新型コロナウイルス以外の疾病者にも影響が出てきていて、手術や予防注射も滞りが出てきているという報告に対して、“これらの新型コロナウイルス肺炎より、もっと重篤な感染症”という言い回しをしていた。まあ、実際、そうなのかもしれないが、氏の言葉の裏には《新型コロナウイルスは経済をストップさせるほどの感染症ではない》という意識を感じてしまう(勘ぐり過ぎ?)

    ……さらに、三浦氏の主張は、暴走していく……

「感染しても無症状な人は、人に感染させない」(by三浦氏)
 いや、《無症状者が感染させる可能性がない》と言い切れない。多分、そういうケースがあるので感染が拡大していると考えられているから、皆、《3密は避けよう》《マスク着用、アルコール消毒、手洗い》《外出自粛》など、感染予防に努めているのだ
 番組内でも、三浦氏の発言に疑問を感じた他のコメンテーターが、「無感染症者が本当に感染させることはないのか?」とスタジオにいた専門家に質問をしており(ナイス質問!)、それに「その可能性は低いけれど、感染しないとは言い切れない」と答えていた。

(集団免疫の論議になると)
「20代の人は感染しにくく(または感染しても無症状)、彼らが感染の防波堤となる。彼らに社会を回してもらうのが賢策だ」(by三浦氏・意訳)

 まず、20代が感染しにくいという前提が間違っている




 それに、《“集団免疫”による終息する》という理論は正しいと言われているが、終息するには相当数が感染しなければならない(60%と言われている)が、軽症者・無症状者の比率が高くなければ、死亡者や重症者が莫大な数になり、医療崩壊が起き、壊滅的なダメージを受けてしまう危険性が低くない。


 なぜ、この方(かた)はかた)、自分の考えのみで物事を見ず、狭い方向で論理を進めていくのだろう?
 『とくダネ!』はなぜ、この方を起用し続けるのだろう?
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新型コロナウイルスに関する疑問 その32「早稲田大学の暴論」

2020-05-17 16:12:45 | 時事
早稲田大学が5日に声明を出した。
「学費および実験実習料の減額をいたしません」
理由として
「大学の学費は4年間もしくは2年間・3~6年間の教育に対して、必要とされてる総額を年数で等分して、納めていただいているものなのです」

 新型コロナウイルス感染拡大によって、オンライン授業などの対応があるにせよ、講義内容としては100%ととはとても言えない状況であろう。ましてや、実験は皆無に近いだろう。
 しかし、減額はしないと言う。

 その理由は冒頭に挙げた通り。
 「……ものなのです」と、当然のように言及されると、《そういうものなのか》と何となく納得させられてしまうが、とんでもない暴論だ

 授業料は大学4年間の教育に必要とされる総額を4年間で等分して納入するというシステム。実際は学年ごとに必要とされる費用は違うが、学年ごとに算出し、納入するのは煩雑になるからなのだろう(推測です)
 これは、学生側は大学を信頼して納入し、大学もそれに応えるだけの授業を行う責任を持つということである。

 しかし、今回、授業料に値する授業ができていない。コロナウイルス禍によるもので大学側の不手際ではないとは言え、「減額しない」というのは横暴である。

 がめつい?国でさえ、年末調整で源泉徴収による禍徴収分を返還するというのに……

早稲田大学は
「(感染拡大で影響を受けた)学生に向けた支援金などを設ける」と逃げ道を作っているが、応分以上の授業料を徴収した内から、援助として与えるという巧妙さを感じてしまう。
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新型コロナウイルスに関する疑問 その31「不合理な持続化給付金」

2020-05-15 17:14:42 | 時事
(「その2」~「その14」までの記事はありません。今までにいろいろ書いてきましたし、書かずにきたものを含めると、このくらいにはなるだろうということで記事タイトルに付けています)

持続化給付金(経済産業省の解説ページ中小企業向け補助金・支援サイトより引用)
感染症拡大により、特に大きな影響を受けている事業者に対して、事業の継続を支え、再起の糧となる、事業全般に広く使える
②・農業、漁業、製造業、飲食業、小売業、作家・俳優業など幅広い業種で、事業収入(売上)を得ている法人・個人の方
 ・2019年以前から事業による事業収入(売上)を得ており、今後も事業を継続する意思がある事業者
給付条件は新型コロナウイルス感染症の影響により、ひと月の売上が前年同月比で50%以上減少
給付額
  法人は200万円、個人事業者は100万円
   ※ただし、昨年1年間の売上からの減少分を上限とする

★売上減少分の計算方法
前年の総売上(事業収入) — (前年同月比▲50%月の売上×12ヶ月)

 話の中核とは外れるが、米印の但し書き「ただし、昨年1年間の売上からの減少分を上限とする」という表記はおかしい。
 言わんとすることは分かる。「“100万円給付”と謳っているが、上記の計算での算出値が例えば91万円だったら、給付額は91万円となる」という意味であろう。
 しかし、「算出値(1年間で換算した売り上げ減少額)が給付額。ただし、上限は100万円(個人事業者の場合)」と表記すべきだ。


 今回の記事は、私怨が含まれている。
 3月中旬から5月上旬は、合格・卒業・入学・就職などの祝いの宴、送別会・歓迎会、新年度の総会後の宴席、花見や観光や各種イベントなど稼ぎ時だったが、ほとんどキャンセル。100万円以上の売上減…
 ひと月で100万円の売上減というと非常に大変な状況のようだが、利益率が低い業種なのでそれほどではない(いや、苦しいです。)5月は持ち直してきたが、打撃を受けたお得意様が閉店してしまう可能性も低くないし、イベントや宴会の減少は避けられないので、見通しは明るくない。
 まあ、私より遥かに損害を被っている方がたくさんいらっしゃるので、この点については文句は言わない。

 で、給付金がいただけるというので、売り上げを前年の4月と比べてみたら、5割減には届かず該当しない。5割減まで行かなかったのだから、“それで良し”と考えるべきなのだろう。
 しかし、飲食店の方がテイクアウトに方向転換したので、それに応えるためテイクアウト容器のサンプルや見積もりなどに奔走した結果、4割減に留まったのである。
 ……《だったら、ボ~としていれば良かった。テイクアウトは飲食店にとっては一時凌ぎの策かもしれないし》と……。まあ、今回の奔走が、今後に繋がり、無駄ではないはず。


 でも、悔しいので、腹立ちまぎれに持続化給付金制度の不合理・問題点を考察。
1. 1か月という短期のスパンで、年間の売上減を算出してしまう大雑把さ(短期的に落ち込みが大きいが、回復も早い業種は給付金を得られ、長期的停滞業種は該当しないという不公平)
2. 創業間もない事業者は昨年の売上実績がないので給付の対象者にならない(救済施策があるかも)
3. 売上減50%と売上減49%とでは、雲泥の差がある(売上日を対象月以外にずらすような細工する事業者もいそう)
4. 給付金が課税の対象になるかもしれない
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