(ほぼリアルタイムで視聴したのですが、忙しくて放置してしまったので、記憶が若干曖昧です。
多少、再見してチェックしますが、そこまでするほどの内容でもないような……)
《金井さんには、スペシャルを任せないで欲しい》
………………というのが視聴後の第一の感想
1.詰め込み過ぎと言うか、寄せ集めと言うか…
・反科学主義を掲げている
『楽園の扉』という団体……反社会的な教団ぽい
(本編と関係ないが、PCゲーム「euphoria(ユーフォリア)」の 主題歌も「パンドラの楽園/楽園の扉」(唱:青葉りんご)というタイトル)
・ゲノム編集による新型ウイルスが引き起こす
パンデミック
・
未来人、成瀬真一郎(渕野右登)、水原美波(八木優希)……『沈む天体』という小説の主人公と同じ名前
・
原始的生活主義者、鷺宮栄一(中原丈雄)……『沈む天体』の作者で未来人の男女と関わりがありそう。『楽園の扉』の代表の阿藤(小木茂光)は元同志
・
東国の女スパイ
教団やウィルスや東国などは馴染み?の要素なので、“未来人”という新機軸を繰り出したが、ちょっと設定に無理があった。(詳細は“項目2”で)
2.“未来人”の設定は苦しかった
《世間と隔絶した原始的生活》、《『沈む天体』の設定を過去の歴史として刷り込む》など苦心の設定だったが、やはり無理があった。“隠れ里”も発見されないはずがない。
『ターミネーター』を思わせるふたりの登場だったが、結局、雷に打たれたということなのだろうか?ふたりとも丈夫だなあ…(このふたりについては“項目3”で)
そもそも、ふたりを発見した男性は、雷が鳴る荒天の夜、何が目的でたき火をしていたのだろうか?
3.有能過ぎる“未来人”
未来人ではなく原始的生活者だったが、世間に出てからわずか3ヶ月でPC操作、硫化水素系発生装置作製などをマスター。
その上、冠城をまいた上、拳銃を入手し、八木橋准教授(大浦龍宇一)を狙撃(致命傷とはならず)する機動力や情報収集力や行動力を発揮。如何に人類滅亡を防ごうと必死だったとしても、有能過ぎる。ラストシーン付近でも、いち早く、八木橋と女スパイとの取り引き場所を掴んでいたし。
新聞を読んで驚いた理由に関しては面白かった(記事ではなく、自分たちが思い込んでいた世界より約50年前の日付に驚いた)
4.馬鹿かお前(by 伊丹)
遺伝子工学研究室の3人(機材メーカーの女スパイも含む)、如何にも怪しげだったが……
八木橋准教授(大浦龍宇一)
こいつに関しては伊丹の言葉が端的に表現している
「馬鹿かぁお前、自分がしたことが分かっているのか?
たったひとりの女の為に……おまえは……世界中の人々を殺そうとしたんだぞぉぉおおおっ!」
女スパイにたぶらかされて、殺人ウィルスを製造し東国に渡そうとした。さらに、ウィルスのことを知った教授を殺害、さらに『楽園の扉』の手先だった助手をも殺害。
こんな馬鹿な男でも、人類を滅ぼす兵器を製造できてしまうのが怖い。
助手・北尾(大谷麻衣)
いかにも怪しそうな顔(笑)をしていたが、『楽園の扉』の手先だった。
こいつも危険極まりないウィルス(偽アンプルだったが)をばらまくことに加担した馬鹿
女スパイ・中川麗子(長谷部瞳)
東国のスパイは便利な設定だなあ。
名前が『こちら葛飾区亀有公園前派出所』の登場人物の中川圭一と秋本・カトリーヌ・麗子を合わせた名前だったのは偶然か?
八木橋のアリバイが都合よく成立した証言者だったので最初から怪しかった。
秋川教授
遺伝子工学の権威で頭が良いはずなのだが、准教授の悪事を告発しようとして殺害されてしまう。
教授に限らず、ドラマで殺害される被害者は、なぜ、無防備に背中を向けてしまうのか?
4.フェードアウトさせられてしまった『楽園の扉』
赤と黒の色使いに目玉を連想させるシンボルマーク と “如何にも”という感じの代表の阿藤修(小木茂光)で怪しさが充満。
阿藤は元鷺宮と同志だったが、娘がネット誹謗の被害にあったことにより、歪んでしまった。
反科学主義を掲げていて、2年前にクローン技術研究所に“サタンの母”と呼ばれる高性能爆薬を仕掛けたとして逮捕されたが、証拠不十分で不起訴(仕掛けたかどうかは不明だが、限りなく怪しい)
そんな阿藤だったが、勇躍、殺人ウィルスをばらまいたと思いきや、偽アンプルで野望不発。その後、出番なし。
代表同様に怪しげな事務局長?はともかく、『楽園の扉』の会員は普通そう(フォトスの記者・風間楓子の証言)だし、鷺宮の隠れ里と同じような生活をしていたようだ。その後、どうなったのだろうか?
『ガイア・パブリック』に関しても説明不足。
5.小ネタは評価できる
・「やれぃ!杉下の勘に掛けてみるしかないだろう。……中園参事官、責任者としてしっかりやれぇぃ!」相変わらず、世渡りの上手い刑事部長
・奮闘する中園参事官
・暇か課長の弁当の予知能力(夕食の余り者の再利用)
・右京と冠城の扮装
・ガスマスクを手に避難する青木
6.不可解な事象
冠城の不可解な逃走ほう助
捜一コンビの尾行を、冠城が邪魔をして真一郎らを解放。
二人とゆっくり話がしたかったのだろうが、途中の駅付近でふたりを車から降ろしたのは不用意だ。
神出鬼没な鷺宮
八木橋准教授の狙撃現場、さらに八木橋准教授と女スパイとの取引現場に登場
いろいろな要素を繋ぎ合わせただけの残念なストーリーだった。
甲斐(石坂浩二)と衣笠副総監(杉本哲太)の策士ぶりを示すために、東国の設定を都合良く利用したが、最近の甲斐の行動や考えを考えると、今回の甲斐の行動は不可解だ。
伊丹は格好良かったのが救い……
第1話「ボディ」、
第2話「ボディ ~二重の罠」、
第3話「辞書の神様」、
第4話「バクハン」、
第5話「計算違いな男」、
第6話「ブラックパールの女」、
第7話「うさぎとかめ」、
第8話「微笑みの研究」、
第9話「刑事一人」、
元日スペシャル 第10話「ディーバ」
第11話「密着特命係24時」、
第12話「怖い家」、
第13話「10億分の1」、
第14話「そして妻が消えた」、
第15話「99%の女」、
第16話「容疑者 内村完爾」、
第17話「倫敦からの刺客」、
第18話「漂流少年~月本幸子の覚悟」、
第19話「漂流少年~月本幸子の決断」
【ストーリー】番組サイトより
記憶喪失の男女が訴える人類滅亡の危機!?
致死率100%のパンデミックを特命係は阻止できるのか?
遺伝子工学の世界的権威である大学教授が殺害される事件が発生。准教授の八木橋(大浦龍宇一)によると、教授が取り組んでいたのは鳥インフルエンザに関する研究だったという。その後、現場から有毒ガスの発生装箱と、『楽園の扉』という反科学主義を標榜する団体のバッチが発見される。『楽園の扉』の代表・阿藤修(小木茂光)は、かつてクローン技術研究所に爆発物を仕掛けた疑いで逮捕されたものの、証拠不十分で不起訴になった曰く付きの人物。警察は、殺人への関与を疑い、阿藤を拘束するが、「天の仕業だ」と言って取り付く島がない。
いっぽう、右京(水谷豊)は、防犯カメラの映像に不審な若い男女が映っているのを発見。2人の名前を突き止めるが、それは世界滅亡を描いた『沈む天体』という小説の主人公の名前だった。作者である鷺宮(中原丈雄)が何らかの事情を知っているのではないかと考えた右京は、亘(反町隆史)と共に、彼の元を訪ねる。すると鷺宮と阿藤が、かつて共同でIT企業を立ち上げていたことが分かる。
そんな中、防犯カメラに映っていた若い男女の行方が判明。小説と同じ、成瀬真一郎(渕野右登)、水原美波(八木優希)を名乗る彼らから事情を聞くと、2人は記憶喪失で、事件とは関係ないと主張する。しかし、「このままじゃ世界が滅びる」と、奇妙なことも口にしていた。
さらに、殺された大学教授の研究室では、鳥インフルから致死率100%の新型ウイルスを作ることが可能で、その研究成果が『楽園の扉』に渡っている可能性が浮上してくる。右京と亘は、『楽園の扉』を取材したことがある楓子(芦名星)の協力で、彼らの本拠地に乗り込むが…!?
男女が主張する滅亡のカウントダウン…
妄想か、未来予知か、それとも…!?
世界規模の危機に、特命係決死の捜査は通用するのか!?
ゲスト:中原丈雄 渕野右登 小木茂光 大浦龍宇一 八木優希
脚本:金井寛
監督:内片輝