◎姫路~佐用間が未乗だった理由
昔むかし、私が学生の頃、下関から京都へ帰省する際、一度だけ、途中の広島→姫路間を〝芸備線・伯備線・姫新線経由〟で乗り継いで帰ったことがあったのです。
広島から、三次→備後落合→新見→津山→佐用を経て、姫路へ至るルートのことです。
広島からこつこつと列車を乗り継いで佐用へ到達したところで、そのときは、佐用から先(姫路方面)への乗り継ぎ接続が良くなかったこともあって、
つい、私は、接続が良かった智頭急行の列車に乗り移ってしまい、佐用から上郡へ抜けて京都へ帰ったのでした~
もちろん、出発前に乗り継ぎは調べてあったので、『佐用で姫路方面ゆきへの接続は良くないぞ!』っていうことは承知の上でこのルートをたどったはずなんだけどな…
下関からいくつもの列車を乗り継いで来て、佐用へ着いた頃には私も〝疲れ果てていた〟のだろうと思います。
姫新線で姫路まで乗り通すことよりも、早く京都へ帰り着きたい、という思いのほうが強くなったのかも…
その後、姫新線に足を踏み入れることは無いまま時が経ち、今日を迎えるに至りました。
…と、まあ、そのような次第で、姫新線のうち姫路~佐用間(45.9km)だけが〝未乗〟で残されていたのです。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
平成25年2月11日(月曜祝日)
姫新線の未乗車区間「姫路~佐用間」の走破を目指し、京都10時51分発の特急「スーパーはくと5号」倉吉ゆきで出発しました。
京都から姫新線(それも姫路口)へ出かけること自体は、別に大層なことではありません。(←ほな、もっと早くに乗りに行っておけばいいのに…)
姫路駅や佐用駅での乗り換え(待ち合わせ時間)を極力短く済ませられるような案を求めて、『時刻表』をいろいろ調べてみました。
その結果、「スーパーはくと5号」で佐用まで行き、佐用から姫新線で姫路へ戻ってくるのが良い、と判断しました。
学生時代の乗り継ぎの〝続き〟を意識したわけではありませんが…、結果的に、佐用から姫路を目指す格好で、未乗区間を走破してまいりました。
↑京都10時51分発の特急「スーパーはくと5号」(倉吉ゆき)でスタート。
<スーパーはくと>に使用される車両は、JR西日本ではなく智頭急行の特急車両。(HOT7000系ディーゼルカー)
私は、この特急車両に乗るのは今回が初めて
↑「スーパーはくと」車内の座席カバー。
智頭急行沿線の伝承にちなんで、〝宮本武蔵・生誕地〟のPRが付いています。
但し、宮本武蔵の生誕地には諸説あります。(→私自身が兵庫県高砂市生まれなので、一応こっちもPRしておかねばならない! ってか)
↑ひじ掛けやテーブルの材質は〝木〟なんやね。
背もたれ(の背面)には、ネット式の小物入れは付いていませんが、代わりにドリンクホルダーが付いています。
スーパーはくと5号は、お昼どきをまたいで走るので、私も京都駅で駅弁を買って乗り込み、車窓風景を友に、おいしく頂きました。
ひとつ、うっかりしてて、缶ビールを買うのを忘れてさ… (←あほそんなことまで言わんでええから)
◎佐用駅
↑京都からスーパーはくとで約2時間、12時54分に佐用へ着きました。
佐用駅前はこじんまりとした印象でした。
コンクリートの壁がむき出しの建物は、これはこれで近代的な建築なのかもしれません。
古風な郵便ポストとの組み合わせが、私にはミスマッチに思えたけれど…、じーっと見ているとマッチしているように思えてくる…!?
↑佐用駅のプラットホームの様子。ホームは2面ありました。
左側のホームが姫新線の乗り場で、右側(向かい側)のホームが智頭急行の乗り場。
↑姫新線ホームの駅名標。
JR西日本の駅名標にしては、色がおかしいじゃないか …って思いますよねぇ。
姫新線のうち、兵庫県内に属する姫路~上月間については、赤とんぼをイメージした〝朱色(あかね色?)〟がライン・カラーになっているそう。
ちなみに、駅名の読み方は、「佐用」と書いて「さよ」です。
ご当地の住所は、兵庫県佐用郡佐用町。この場合の「佐用」は「さよう(町)」と読むのだそう。駅名だけが〝さよ〟なんやね。
↑佐用駅のホームに、姫路方面・播磨新宮ゆきが入ってきました。1両編成です
キハ122系。きれいな車両でした。
佐用13時06分発の姫新線・播磨新宮ゆきに乗り、未乗車区間に踏み込みました。
1両編成でも車内は空いていて、わずかばかりの乗客はみんなそれぞれに、転換クロスシートに居場所を確保できる状況でした。
車内はのんびりした雰囲気だったけれど、列車はなかなかの高性能と見えて、走りがきびきびしているように思えました。
佐用から播磨新宮にかけての車窓は、自然のままを感じさせる山・川の風景が多く、なんだか懐かしい印象でした。
播磨新宮では、1分接続で、ホーム向かい側に待機していた姫路ゆき列車に乗り換えて、14時06分に姫路へ着きました。(佐用からちょうど1時間やね)
↑終点・姫路に到着したところ。
播磨新宮で乗り継いだこの列車は、キハ122系の2両編成でした。
↑ディーゼルカーなんだけど、新型の電車みたいな印象がするでしょう?
車体には、姫新線のライン・カラー「朱色(茜色)」の帯を巻き、乗降扉の横には「赤とんぼ」のイラストも付いています。
童謡『赤とんぼ』(作詞:三木露風、作曲:山田耕筰)にちなんでいるのですね。
作詞の三木露風が、姫新線の沿線にあたる現在の「兵庫県たつの市」の生まれだそうです。
↑おまけ画像。
姫路駅にて、ホームのはずれに留置されていた、播但線仕様の103系電車。
↑おまけ画像。(再掲)
この日は、姫新線に乗り終えたあと、山陽電車で姫路を後にしたのであります。
山陽→阪神→近鉄の乗り継ぎで、姫路から京都南部のわが家(最寄駅)まで、約3時間です