キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

千山白酒と竹葉青酒

2009年04月15日 | Weblog
春から夏にかけては朝四時半頃になると外が薄ら明るく、起き出して風呂に入り読書をするのが日課になっておりますが、二年ほど前から子供たちが使うようになってパソコンが独占物では無くなり、早朝からの使用がはばかられ、このところブログをアップする時間も九時前後が多かったと思うのですが、今日は何の因果か五時から皆さん起き出し他の事をやっていて、これ幸いと以前のように早朝ブログを楽しんでおります。

さて先日、社内でその臭いで嫌われている長期在庫になっている千山白酒(センザンパイチュー)を処分しようと思い、春から加わった中国人の社員に販売したところ、よく熟成してとても美味しいとの評価をいただきました。彼は長春の出身で白酒を飲みなれており、日本の焼酎では物足りなかったとの事です。

山西省に竹葉青酒 (チクヨウセイシュ)という酒があります。これは汾酒に中国南方の竹の若葉、当帰や砂仁などを漬け込んだ酒で、爽やかな風味があり、造血、解毒、消炎症の効能があると云われております。20年ほど前その効能ゆえ少量輸入いたしましたが、この爽やかと言われている風味がとても爽やかとは思えず、飲めたものではありませんでした。案の定何方からもお声が掛からず、廃棄処分にしたと記憶しております。

紹興酒はかなり一般的になり、横浜中華街でも各店がオリジナルのものを供するため、甕を輸入して国内で瓶詰めしているのを見かけます。これに加えて桂花陳酒が日本で受け入れられてる中国酒でしょうか、他のやつは匂いが独特であったり、アルコール度数が高かったりで飲酒経験が充分でないと中々受け入れがたいものが多いようです。

ちくま文庫の「人とこの世界」で開高健と武田泰淳の対談を読んでいたら、竹葉青酒を二人仲良く美味そうに飲んでおり、このお二人の経歴を思えば当たり前なのかもしれませんが、それでも線の太さと懐の深さに大いに感じ入りました。

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コメント
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