キュヴェ タカ/cuvee taka 「酔哲湘南日記」

新鮮な山海の恵みを肴に酒を吞み、読書、映画・音楽鑑賞、散歩と湘南スローライフを愉しんでいる。 

湘南の雪

2008年01月20日 | Weblog
ここのところ短編小説を楽しんでいなかったので、久し振りに北村薫・宮部みゆき編「名短編、ここにあり」を読みました。ストーリーの展開が面白い長編も好きですが、最初の一行から最後まで神経が行き届いている短編の味わいは捨てがたく、色々な方のものが編まれているこのようなスタイルのものは単調にならないのでより好ましいです。毎年6月に前年の優れた短編を集めて編まれる徳間文庫の短編ベストセレクションも特に好ましいですね。聴いた事も無い新しい作家のものが読めたりしますから。

北村さんと宮部さんが選んだ作家は私が馴染んだ方が多かったですね、少なくとも名前だけは良く存じ上げている方ばかりでした。特に馴染みが深い作家は、半村良、吉行淳之介、山口瞳、かなり馴染んでいる方に、小松左京、吉村昭、松本清張、井上靖がありました。もっとも松本清張は宮部みゆき編集の傑作選を文春文庫で読んだくらいですから、ただし宮部さんの著書はほとんど読んだ事が無く、編集なさったものや推薦なさった、たとえば岡本綺堂「半七捕物帖」なんてのを好んで読む傾向にあります。宮部さんの解説を読んでおりますと、いかにも読んでみようかなという気分になりますので勧め上手なんですね。それとなんとなく彼女が好きです。

さて今日の夕刻から当地湘南でも雪が降るとの予想です。確かに午後になりましたら日が翳り陽気が締まってまいりました。早々に散歩に出なくてはいけません。運動がすんだら風呂に入り、相撲を観て、暖かくして「赤と黒」の続きを読むことにいたします。このところイタリア本読んでましたが、気がついたらフランス本を手にしていました。人間無意識に馴染みのあるものを選んでいるものですが、特に雪の夜には「赤と黒」は白に映えて何時もよりコントラストの妙を楽しめるかもしれません。
コメント
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