五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

唐崎の「うみ」

2016年04月12日 | 第2章 五感と体感
唐崎の「うみ」2016年4月12日

琵琶湖唐崎の勉強会会場の対岸は大津の街。円柱のプリンスホテルが目印です。
左を向くと近江富士が見えます。

庭の目の前が湖なので、岸まで10歩です。護岸工事がされていないので、そのまま湖に入る事ができます。
早朝から釣り人が魚を求めて湖に入り、つたい歩いてくるので、湖を眺めていると水に浸かり釣竿を持った完全武装をした人と鉢合わせすることも、此処ならではの経験です。
ボートに乗った人が直ぐそばにいることも、しばしばある光景です。

唐崎のこのあたりは、日本建築の立派な別荘が建っていたそうですが、数年前に住宅地に変身。その隣に私達がお世話になっている修道院があり、更にお隣が広大な敷地の別の修道院があるのです。そこは細い水路を跨いで唐崎神社に繋がっていて、平安時代に流行った禊ぎの場であり、江戸時代には港だったそうです。その港の名残として、大きな燈籠が二対据えられています。
広大な芝生と松の敷地の修道院を抜けると唐崎神社と唐崎の松があり、更にその隣の北側には同志社大学のヨットハーバーがあり、そのお隣にはオランダ人商人の別荘の跡地が公園になっています。
湖を北に向かって散歩しながら湖岸の景観が何とか守られている事にほっとしていると、保育園の子供たちが遊びに来ていました。
「センセー、うみ~! ほら!うみ~!」と元気な男の子が叫び、ひらひら舞い飛ぶモンシロチョウを追い掛けながら「ちょうちょ、おったでー!」と、大喜びでチョウチョを追いかけまわしています。
「うみ」を見ながら、大らかに育つ子供たちの姿を見て、育った場所で育まれるものは大きいとしみじみ思うのでした。
我が家の御近所の保育園の3歳未満のお散歩は、車に充分気を付けながら先生達は右に左に気を配り、決して子供たちを各々散らばせません。
どんな環境であれ、感受することを育むことには違いはありませんが、やはり、日常に自然があるのと無いのとでは感性の取り扱いや育む想像力や直感力は、大きな自然に囲まれた子供たちの方が勝るように思います。
私も5歳まで住んだ高知の奈半利で、春になると一面に広がる蓮華の花を小さな小川の橋の上から「なんときれい」と、感動した体感を未だに身体で記憶しています。たぶん、3歳の時だと思います。
琵琶湖の「うみ」を海の概念として育つ子もいれば、私のように太平洋の大きな海原が「海」との初めての出会いである人もいるわけで、自分が初めて体験した時に湧き上がる原初感情は、大人になっても身体のどこかで記憶しているようです。
一番最初に見た「海」が、自分のスケールの中心と成っており、日本海側に住んだ時の日本海の太平洋との正反対な様子は、5歳の私にとっては衝撃的なものでした。

自分の幼い頃を思い出し、「センセー、センセー!ちょうちょ、おったでーーーー!」と、叫ぶ子供の声が何とも愛おしいいお散歩でした。


☆☆ ☆☆
ブログの下に掲載される広告は、私個人に関わるものではなく、一切関係ありません。有料の広告非表示でブログをアップしているのですがスマホ対応はされていないようです。

「生き甲斐の心理学/五感で観る」☆ クりック応援お願いします♪
人気blogランキング



コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ムカデのお告げ「唐崎勉強会」 | トップ | 義仲寺はにぎやか »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

第2章 五感と体感」カテゴリの最新記事