五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

白河の関 遊行柳

2022年08月24日 | 第2章 五感と体感

藤沢の遊行寺


白河の関   2022年8月24日

都をば霞と共に立ちしかど秋風ぞ吹く白河の関
能因法師

白川の関屋を月のまもる影は人の心を留むるなりけり
西行

謡曲では「遊行柳」があります。
藤沢の清浄光寺の遊行上人が白河の関を訪れ、
日が暮れてきます。すると老人が現われ
先年も遊行上人が川岸の古道をお通りになったと話します。
(遊行上人とは、一遍の教えによる浄土教の教えを伝える指導者の事)
そして、その老人は、かつて西行が詠んだ朽木の柳の銘木の古塚に案内します。
「道のべに清水流るる柳蔭しばしとてこそ立ち止まりつれ」
歌を詠み、名木のいわれを語り、上人が読経すると柳の精が現われ、
感謝の舞を舞い、古塚に消えていきます。

能因法師に憧れて西行は、能因法師の足跡を辿り
旅に出ます。
その西行に憧れて、芭蕉も旅に出ます。

この一連の繋がりを、時空を超えた点と点を結びながら
私自身も、古人が歌った現場に立つことを、謡曲と共に
楽しむことが、私の趣味と仕事の境界線を無くしている
一因かもしれません。

心もとなき日数重なるままに
白河の関にかかりて、旅心定まりぬ。
「いかでみやこへ」と、便りもとめしも
断りなり。中にもこの関は、三関の一(いつ)にして
風躁の人、心おとどむ。
秋風を耳に残し、もみぢを俤げ(おもかげ)にして
青葉の梢なおあはれ也。
卯の花の白妙に、茨の花の咲きそひて、
行きにもこゆるここちそする。
古人冠をたたし、衣装を改めしことなど、
清輔の筆にも留め置かれしとぞ。  芭蕉

卯の花をかさしに関の晴着かな 曾良

~奥の細道より~
(三関 逢坂関・不破関・白河関)

東北を旅する機会がある毎に、この白河の関は、
関西で言えば、不破の関や逢坂の関と同じく
旅の区切りの場所、つまり旅の始まり、終わりの場所として、
新幹線の中から必ず心で手を合わせます。

高校野球優勝、白河の関越え。
長き歴史の中で、私自身、
この勝利は、とても意味が深いと解釈をしています。

能因法師、西行、芭蕉のみならず
義経、坂上田村麻呂、松平容保、新選組に至るまで
歴史上名に残る人々の人生を
重ねながら
自分の道行きを投影することも
楽しみたいものです。

講座スケジュール

目黒カルチャースクール
アンセルモ教室
第1金曜日
2022年9月2日
13:00~15:00


目黒カルチャースクール
アンセルモ教室
第3金曜日
2022年 9月16日
13:00~15:00


あやの会「生き甲斐の心理学」
場所:篠原地区センター
時間:12時~15時
日程:2022年10月11日(第2火曜日)
(綾子塾は、限定メンバー制)


○○○○

ユースフルライフ研究所
通信講座生対象;
生き甲斐の心理学
場所:アトリエK 講師 越 綾子
(公開講座)定員に達し受付は終了しました。
時間:12時45分~15時45分
日程:第4木曜日2022年8月25日(木)

★植村先生の講座

1町田修道院
日程:
2022年第一週9月6日㈫

2小金井植村勉強会
日程:2022年9月20日火曜日

◎◎
町田勉強会
10月7~9日








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