能 三輪 2023年5月1日
5月7日の私が舞う舞囃子の内容を少しばかり、
書かせていただきます。
大和の国三輪の麓に庵を構えている
玄賓僧都のもとに、
毎日樒(しきみ・線香をつくる灌木)と
閼伽の水(仏前に供える神聖な水)を
持ってくる女性がいます。
人里離れた道も無い三輪の麓の庵に来る訳を
尋ねると
自分の罪を助けてほしいと願い出、
しかも、「秋が深くなり寒くなってきたので
衣を一重私にくださいませ」と言います。
僧都は、衣を与え、
あなたの家はどこかと尋ねると、
「私の住家は三輪の里。私の庵は、三輪山の麓。
もし不審とお思いなら、杉立てる門を目印においでなさい」
と言い、かき消すように失せます。
中入・・・
里人が宿願の満願日に
三輪に参拝すると、
杉の御神木の下枝に
僧都が与えた衣がかけられてありました。
里人は、急いで僧都に知らせます。
僧都が赴くと、言われた通り、
御神木に自分の衣がかかっています。
そこには金字で歌が書かれており、
それを読んでいると
御神木の木陰から声が聞こえてきます。
「神も衆生済度の方便なるを
ときどきは人の心を持つこともあり、自分の罪を
助けていただきたい」
と願うのです。
そして、
神は、
三輪の妻訪ねの話を語り、
天照大神の岩戸隠れの神話を語り、
神楽を奏し、
夜明けとともに消えていきます。
:::::
今回、私が稽古をしているのが
「三輪」で、
神楽を舞います。
三部構成になっており、
① サシ・クセ
神楽に入る前に舞うのが
「夜毎妻を訪ねる夫が、
実は三輪の神であった」
という話
②
神楽
③ キリ
天の岩戸の神話
上記の部分を舞います。
① 「妻訪」の内容:
大和の国のある夫婦の夫は、
夜にしか訪れず、昼に姿を現しません。
何故なのかモヤモヤしながら月日が経つのですが、
ある日、問いただすと、自分は恥ずかしい姿なので、
昼間は人に見られたくないのだ、という答え。しかも、
今日この日以降は通う事ができないと言います。
妻は、さすがに別れを悲しみ、夫が帰っていく場所を
突き止めようと、
苧環(糸巻き)に青柳の糸を巻き、針を付け、
夫の裳裾にそれを取り付けて跡をつけます。
その糸が三巻残るところで止まり、
気付くとそこは三輪の御神木である杉の木。
そこで妻は、夫が三輪の神であることを知ります。
「その糸の残りしより、三輪の印かな」
古事記による三輪伝説では、
女が「男の姿を見たいと」いうと、男は
「タンスの中にいるから見よ」と答えます。
女がタンスを開けると蛇が居ました。
蜷局を巻いていた蛇が三輪の形であったところから、
ミツワ→三輪であり、三輪明神は蛇神であると
言い伝えられています。
② そして巫女が神楽を舞うのですが、いつしか
三輪の神が憑りつきます。神楽舞
③ キリ
この場面は、天の岩戸の神話です。
この能をいつか舞いたいと思ってはいましたが、
まさか舞囃子を舞うとは、思いもよらず。。。
そういえば、私の実家の家紋は柊で、私自身大切にしている家紋ですが、
夫の家紋は三輪。
三輪を舞うには、三輪の家紋で着物をしつらえておけばよかったかな。。。
と今更ながら思いつつ、
考えてみれば、名字も北陸系かと思いきや、大和の豪族にも
同じ姓が存在しています。まさか。。。とは思っていましたが、
家紋が同じという事は、三輪とは関係があるのかもしれません。
☆★★
NPO法人CULLカリタスカウンセリング学会 お知らせ
講座スケジュール
①
目黒カルチャースクール
アンセルモ教室
第1金曜日
2023年5月12日(金)
10:00~12:00
いつもと日にち、時間が違いますので
宜しくお願い致します。
②
目黒カルチャースクール
アンセルモ教室
第3金曜日
2023年 5月18日(金)
13:00~15:00
②
あやの会「生き甲斐の心理学」
場所:篠原地区センター
時間:12時~15時
日程:2023年5月9 日(第2火曜日)
(綾子塾は、限定メンバー制)
メンバー制勉強会
月組 5月22日㈪
星組 6月25日㈰
○○○○
ユースフルライフ研究所
通信講座生対象;
生き甲斐の心理学
場所:アトリエK 講師 越 綾子
(公開講座)定員に達し受付は終了しました。
時間:12時45分~15時45分
日程:第4木曜日2023年5月25日(木)
★植村先生の講座
1町田勉強会
日程:
2023年第1週5月2日㈫
2町田勉強会(宗教心理学・小金井から移動した教室)
日程:2022年5月16日火曜日