五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

響く言葉

2018年07月02日 | 第2章 五感と体感


響く言葉   2018年7月2日

昨晩の大河ドラマの最終部分を見て、はたと考えてしまいました。

6月はフランス革命を生き延び、フランス革命後に民衆のために活躍した人物を巡る旅をしてきました。
そのようなわけで、「革命」という言葉が、私の中に大きく占める時間を過ごしました。

西郷さんが流刑地の徳之島を去るときに、石橋蓮司さんが扮する流刑人が「ナポレオン」の本を西郷さんに渡します。ドラマでは、西郷さんに向けて「革命」と書いた旗を振って、見送ります。

「民衆のための」という以前に、自分たちの親分を選ぶために画策する幕末の志士たちが目指していたものは、何だったのでしょう?
フランス革命では、民衆が立ち上がり、貴族や既得権を持った人々を追い出し、民衆のための政治と人権を確立していきました。
自由、平等、博愛を基礎とした民主主義がそこから育まれていくのです。

日本は、幕末から明治維新にかけての戦いは、果たして「革命」だったのかといえば、それは違うでしょう。
政の体系を確立しながら、貴族院を作り、新たな既得権益を得る人々が生まれ、西郷さんが散る西南戦争へと進んでいきます。

私自身の祖先の一人は、家臣を連れて北海道函館に渡り、刀を捨て、旅館業を営み、神社の宮司になりました。
一方、別の祖先は、長曾我部に城を落とされ、徳島に落ち延び、明治に入り、瀬戸物と昆布を船に積み船に乗り、根室で商いを大きくし、商社を営みました。
もう一人の祖先は、新潟の寺から安政三年に幕府の命を受けて、函館に寺院を建立しました。
水戸藩の祐筆もいれば、桜田門外の変に大きく関わった祖先も身近にいます。
明治維新の頃の祖先の動きを知ると、自分が今ここにいる事が奇跡のように思います。
私一人であっても、知っているだけでも、実に多くの祖先の遺伝子が身体を司っているのです。もしくは関係性を持ちながら生きています。

同時に、
生き延びるために、何が必要なのか?という自問自答に、「自由、平等、博愛」が意識されていたら、今の日本の政はこんなふうになっていなかったんだろうなぁ。。。と、ツラツラ思うのです。

自分の生き延び方は、個人の個性ですが、人と成るためには、元となるアイデンティティの自問自答が無くては、志も刹那なものになってしまいます。

「自由と平等と博愛」の文字を最高裁判所の建物の表に掲げているフランスを思いながら、改めて革命がなかったであろうと解釈している私は、大河ドラマのシーンを見ながら、日本の行く末を案じるのでありました。


「生き甲斐の心理学」

公開講座のご案内

ユースフルライフ研究所 講座

2018年7月3日 鎌倉腰越講座
2018年7月17日 つつじが丘勉強会
M校、保護者講座 5月7日、14日 (終了)
         6月11日、25日

宝塚売布の森でのワークショップ
7月14日土曜日~16日月曜日

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NPOキュール「生き甲斐の心理学」講座
 
東急セミナーBE講座
2018年7月20日:30~15:30雪谷校
   7月27日10:30~12:30たまプラーザ校





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