五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

香りの記憶

2007年08月18日 | 第2章 五感と体感
ログハウスの松の香り。
久しぶりに思いっきり吸い込んできました。
安らぐ香りの充満した部屋は、時間がゆるりと進み、心地が良いなァと思うのです。

昔は、山中湖あたりに行けば、森の香りが体を包み、山に来た、という実感が湧いたものですが、最近は脳に沁みこむような香りに包まれません。
ちょっぴり残念、と思いつつ、昔の仕事仲間のログハウスの会社に立ち寄りました。

フィンランドのログハウス「ホンカ」。山中湖村役場に程近いところにあり、展示場には5棟のログハウスが建っています。
フィンランドから帰国したばかりの友人にお盆休みの展示場を開けてもらい、息子達の社会勉強と称し見学会。

かつて、八ヶ岳の麓や山中湖周辺は、私の仕事場でもありました。女人禁制の飯場にも宿泊の経験があります。丼飯を頂きながら、青森出身の飯場のおばちゃんと親しくおしゃべりしたり、東北から出稼ぎに来ているおじさんが、照れながら林檎を一つくださったことを松の香りを嗅いだら急に思い出しました。
建築中のログハウスに電気も無く、そんな中で、家具や食器を設置したことは、懐かしい思い出です。

新しいログの香りは、混ざり気のない純粋な松の香りです。
この香りが日常のものだったら、なんて幸せだろう、そんなことを思いながら、20年前を懐かしんだつかの間の時間。

あれから20年。
五感の記憶は、時間の隔たりがすっかり消えて、つい最近のことのようです。

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コメント (2)
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