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UEFA Champions League 決勝に残るのは?

2006-04-24 | EURO Football
今やワールドカップよりもレベルが高いと言われている UEFA チャンピオンズリーグ。先週は準決勝の First Leg が行われ、バルセロナとアーセナルが先勝を収めた。

ミランついにサンシーロで敗れる。
昨シーズンの準優勝チーム AC Milan がホームのサンシーロでついに破れ、これまでこの大会の準決勝で敗退した事が無いというジンクスにピリオドが打たれそうだ。 準決勝の相手は今最もスペクタクルな観ている者を惹き付けるサッカーをすると言われているFCバルセロナ。76,833 人の観衆の前で行われた大一番は スウェーデン人FW Henrik Larsson の代役、フランス人FW Ludvic Giuly がロナウジーニョの演じた好機から値千金の今季チャンピオンズリーグ初ゴールを挙げ、チームに勝利をもたらし、翌週、カンプ・ノウでの試合を非常に優位にした。殊勲の Giuly は何とフランス代表としてワールドカップ予選に選出された事が無い。一方準々決勝のリヨン戦で2ゴールをあげた AC Milan のFW フィリッポ=インザーギをベンチにも入れず、その代役としてシェフチェンコと2トップを組む、今やイタリア代表では不動のポジションを確保しているアルベルト=ジラルディーニョは対照的に決定機を逸し今季のチャンピオンズリーグでの無得点記録を打ち破る事が出来なかった。インザギを温存したのはこの試合で警告を貰い次の試合で使えない事を危惧してか?試合は開始僅か30秒でコーナーキックのチャンスを得るなどホームのAC Milan が主導権を握る。そして3分には Jaap Stam のヘッドがバルサゴールを襲うがDFがクリアー。AC Milan が攻撃の起点をジラルディーニョに移すまでは2度ほど決定機が見られた。だがジラルディーニョのシュートはミラニスタのストレスを増幅させるに過ぎなかった。14分にはセルジーニョのロングスローの処理を誤ったマルケスからボールを奪ったジラルディーニョが絶好のチャンスを掴むがシュートはゴール枠を外れてしまった。だが Larsson と デコの代役 Giuly も38分にはエトー、ロナウジーニョと繋がりゴール前10mから放たれたシュートは決らない。しかし57分にはその汚名挽回とばかりに Gily がゴールを決めた一方、その6分前シェフチェンコの絶妙のチップキックを拾ったカカから通ったパスからジラルディーニョが至近距離から放ったショットはゴールポストを外れてしまった。64分今度はバルサに絶好の追加点のチャンスが。ガットゥーゾのヘディングを拾った Giuly が今度は前線にスルーパスを通すとバルサはミランゴール前で3人対2人のチャンスに。最後はロナウジーニョのゴロのシュートがGKDida を破るがそのボールはゴールポストの内側を叩いて外に出てしまう。67分アンチェロッティ監督はピルロに替えてベテラン、マルディーニを投入。これでチャンピオンズリーグ通算159試合目の出場は勿論歴代1位。この交代で Stam を前線に上げることに。するとライカールト監督もその3分後に得点者の Giuly を下げてディフェンシブ選手ベレッティを入れる。するとミランは更に74分にガットゥーゾに替えてアンブロシーニを77分には前線に上げた Stam に替えてブラジル人FWカフーを投入し攻撃の枚数を増やす。これにより試合はバルサゴール前で展開されるシーンが続き、準々決勝のリヨン戦の再現を期待されたが80分、81分のアンブロシーニのシュートは決らない。そして82分にはDFネスタがイエローを貰い翌週の試合には出場出来なくなってしまった。一方バルセロナは89分にはその6分前にミラニスタをひやりとさせたFKを放ったロナウジーニョを下げ更に守備がために。ロスタイム直前にカカが放ったシュートも得点にならず、3分のロスタイムもゴールを揺らせずAC Milan はバルサに先勝を許した。 ジラルディーニョの不調も痛かったが今季チャンピオンズリーグ9得点のシェフチェンコもバルサに脅威を与えられなかった。 試合後アンチェロッティ監督はそれでも決勝進出の可能性は両者に平等に残されているとコメント。翌週はインザーギを使うだろうがそれでも勝算があるのだろうか? 一方のバルセロナのライカールト監督はミランの出来は悪くは無かった、それだけにこの結果は massive result (内容の充実した結果)と評価。何人かのディフェンシブ選手が怪我で欠場の中で勝ってサンシーロを後に出来るとは容易に胸算用はしていなかったであろう。翌週はデコが出場できる。もし、ミランが準決勝で敗れる事になれば、12年前のチャンピオンズリーグ決勝戦での惨敗から来るバルササポーター達の溜飲を大いに下げられるであろう。

アーセナル。来年のチャンピオンズリーグへ前進?
先週プレミアではマンチェスターシティーに破れ、そしてポーツマスに引分。22日の4位を争いの直接対決 Tottenham との試合も引分、勝点が縮まらぬ Gunners は今年のチャンピオンズリーグで勝つほうが来年同大会に出場する事が容易だと地元紙に書かれている。それを実感したのか、それともHighbury 競技場93年の最後を飾ろうという意欲からか、こちらの準決勝はホームのアーセナルが今季躍進著しいスペインの Villarreal を コートダジュール代表のコロ=トゥーレのゴールで1-0 と先勝した。Villarreal は 正GKビエラを累積警告で欠くなどベストメンバーを組めないが今季の Champions League は “ Premiership Killer “ 振りを発揮。 Everton, Macnesuter United を破っての準決勝進出だ。そしてその前ににも UEFA Cup でミドルスブラを 2-0 で破っている。しかし試合はホームのアーセナルが早いテンポでボールを回しポゼッションを高めていく。開始4分にはアンリのFKからトィーレがチャンスを掴むがゴールには至らない。しかしその直後 Villarreal はソリン、フォルランが連続してシュートに持ち込む。そして準々決勝のインテル戦には出場出来なかったリケルメが素晴らしいFKを放つ。しかしこれらの前に立ちはだかったのが先日クリンスマン・ドイツ代表監督から代表正GKに任命されたレーマンだ。ワールドカップ、欧州選手権をそれぞれ2大会ずつ控えに甘んじ出場機会が無かったその苦悩の日々が今報われようとしている。この後にもフォルランのクロスそしてタッキナルディの難しいショットをはじき出している。 そのレーマンの好守に応えたのがトゥーレであった。41分、この試合5回目のコーナーのチャンス。アンリの上げたクロスは一旦は Senna に跳ね返されるが再びアンリの元に。そしてゴロの早い折り返しは白ロシア人MFフレブに。そして素早く走り込んだトゥールに合わし、そのまま先制ゴールが決った。この早いゴロのしかも相手DF陣の合間をぬったパス回し、さすがプレミアといいたいところだが、結構このグランドは試合前に水を撒く、と言うよりもプレミアのグラウンドは総じて水を好く撒き、他の欧州諸国からは滑りやすいと不評を買う事も。建前は芝に足を取られて怪我をせぬようにとの事だが、本音は早いボール回しを身上とするところからか? それでもアウェィの Villarreal はよく攻撃に転じる。アリゼンチン代表のリケルメ、スペイン代表のホセ=マリア・ロメロらが攻め込むが得点にはならない。チリ人、ペレグリーニ監督は55分にはメキシコ代表のフランコをロメロに替えて投入する73分には Sorin に替えてJosico を入れ中盤を攻撃的に替えていく。一方のアーセナル・ベンゲル監督は80分にベルカンプ、81分には van Persie のオランダ人コンビを投入して守備の意識を高める。そのアーセナルの5人のMFが得点を許さない。Villarreal 攻撃陣はレアルマドリード、ユーベントスの列強も得点を挙げれなかったゴールをこじ開けるべく前に出て行くがゴールが遠い。そのゴール前も文字通り Torwarter ( ゴールキーパーのドイツ語。直訳は扉の番人) レーマンが控えている。焦りから終盤にはフランコ、アルバレスが連続して警告を受ける。Villareal はこの試合には5人の警告を出してしまいイタリア代表候補のタッキナルディは次の試合は出場停止に。それでもロスタイムは5分と表示される。93分にはリケルメがロングを放つがクロスバーを越える。逆にその直後、アーセナルは逆襲からチャンスを掴み最後はベルカンプに絶好のクロスが入ろうとしたがその直前で Villareal の javi Venta がクリアー。あわやオウンゴールに。ペレグリーニ監督は3人目の交代選手Javier Calleja を入れるがそのままタイプアップ。大歓声がハイバリーから上がった。 これでアーセナルは829分、9試合連続無失点。Villarreal は未だホームで負けてはいないが決勝進出には引分では不十分だ。ベンゲル監督は勝利は収めたものの得点が1点に終わった事にやや不安と不満を覗かせる。しかし、次戦はアウェーとは言え自信はあると。ペレグリーニ監督はもっとやれたはずとしながらも結果は悪くは無い、ホームでの戦いには自信がありそうだ。

大会も終わりに近づくと各選手の累積警告が気になる。 AC Milan はガットゥーゾ、インザーギ、マルディーニ、ネスタがそして Villarreal はヘクター=フォント、リケルメ、センアそしてソリンが警告を貰っている。だがとにかく両チームとも初戦は落としているのでこの際決勝戦を出場できる、出来ないは考えないだろう。 また Villarreal のタッキナルディに並んでバルサのDFプレサスも累積警告で次の試合は出場出来ない。 先勝した2チームではアーセナルでは得点者のトゥーレとフラミニがそしてバルセロナはマルケス、プーヨルそしてファン=ボンメルの3名が次の試合で警告を受けると例えチームは勝利しても決勝戦には出られない。 大会も長期戦になると累積警告数を視野に入れた監督の選手起用が1つのカギになるだろう。


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