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ロスタイムは4分と表示された。そして Oly Whites Barbarous が左サイドで酒井と競りながらCKを取った。“これ後半最初で最後のチャンスでしょうね~。” ずっと一緒に New Zealand Area で観戦していた日本人の人と話をする。そのCKは日本DFがヘッドでゴールラインの外にクリアーする。 Smelz が下がっているしなぁ。 191cm の長身FW Chris Wood または186cmのDF Tommy Smith らは日本遠征に帯同していない。次のCKを Howieson が入れるがGK権田が跳ね返しこぼれ球を Howiseon が拾うけど最後は米本がカットし日本が繋いで斉藤がドリブルシュートに持ち込むが惜しくもボールポストの左に外れる。こう言うシーン、今夜は何度めだろう?そして再会後 Payne と酒井が交錯して倒れるとパラグアイ人のアリアス主審は酒井の反則を取った。
“もう1回こっちまでこれますかねぇ~。”
日本のプレスを何とか掻い潜ってゴール前迄運んでくるが右サイドで Rojas がキープするも徳永と山崎がマークに入りボールを奪う。やはり上手いなぁと思う。
もう48分を過ぎた。あとはボールを繋いでタイムアップまで…と思った。そして山村から村松に繋ぐとそこに Barbarouses がマークに入りあっさりとボールを奪ってしまう。あぁこれは…と思うと Barbarouses は中に入れるとそこに Rojas が走り込む一瞬だけど山村、米本が Rojas にだけ目を奪われたが Rojas が見事にスルーをすると右から走り込んだ Dakota Lucas にフリーで渡る。 Lucas は権田の飛んだ反対側にダイレクトで撃ったNew Zealand 後半最初のシュートが日本ゴールの右隅に転がりこんだ。残り時間はもう15秒程度だった。
10人程度のKiwi と10人程度の私を含めた日本人は狂喜乱舞をする。Kiwi の1人がビールの入った紙コップを放り投げたので警備員に連れて行かれない様に他の Kiwi が同じ事をしない様に制止に行くと数人が私に抱きついて来た。そしてテレビカメラがこちらの様子を映しに来る。 さっきまで大歓声が続いていた国立競技場は物音ひとつしなくなり我々の歓声が競技場に響いているのが解った。
再開のキックオフ後日本がニュージーランドゴールに迫る。“危ない、危ない、look ! look ! “と Kiwi 達に指さして云うがすぐにタイムアップのホイッスルが吹かれ、更に Kiwi 達が歓声を上げる。 日本人と Kiwi 達でハイタッチをかわし合う。 そしてスタンドに目を向けるともう半分くらい空席が見られた。 Kiwi 達と色々話す。 これはものすごく良いレッスンだった。五輪の試合でなくて良かった。 こう言うと彼らは、日本は殆ど試合を支配していたしパスワークが素晴らしい。我々は五輪で大丈夫だろうか…. こう語った。
試合が終わって数日経った今でもこれは私の正直な感想だ。
7月11日の男女五輪壮行試合、ダブルヘッダーが国立競技場で行われる。なでしこの相手はオーストラリア女子代表 Matildasu 。男子五輪代表の相手は New Zealand Oly Whites 。これは堪えられない。試合だ。自分にとっては El Clasico と Milan Derby を一緒に見られる様なものだった。昨年3月ニュージーランド代表 All Whites が日本代表と国立で親善試合が組まれていたが残念がら震災で中止となった。それ以来この試合の再戦を望んでいたけど、五輪代表同士であるがそれが実現したのだ。
なでしこの試合が終わり私は“ Australia 応援席” から ”New Zealand 応援席“ に移った。ここも Kiwi らしき人はいなかった。すると係員の人がやって来て。“ここの席に座って頂いても結構ですが、日本サポーターの人にも開放しますので、ニュージーランドを応援するなら前の方の席に移って下さい。”ってな案内を受けた。 まぁ“ニュージーランドを応援しようとする人は10人もいなかったのでそれも仕方ないか。と思った。それに Kiwi らしき人もいないしなぁ。
ニュージーランドの国旗を持った日本の人が一人いたので“下におりますか…” と声を掛けて下のゾーンに降りた。
しばらくするとイタリア代表のユニフォームを着た白人男性がやって来た。声を掛けると Kiwi だった。そして日本人女性と結婚していてお子さんも2人おられて日本で暮らしているらしい。 私もしょっちゅう仕事でニュージーランドに行く事や昨年ラグビーのワールドカップ観戦に行った事、それから All Whites の事なんかを日本語と英語を混ぜて話した。 そして今回の来日メンバーの事も。 だけど息子さんが日本代表のユニフォームを着ているのでこちらのゾーンには来られないと言い残して“戻ってしまった。”
だけど入れ替わりに白人の男女が8人程やって来た。勿論みな Kiwi だ。そしてもう1人Kiwi 男性が流暢な日本語を話すと思ったらすぐに日本人女性の奥さんがやって来られた。御夫婦らしい。旦那さんは Christchurch 出身。ご家族は震災には巻きこまれなかったとの事であった。昨年ワールドカップの時期に Christchurch に仕事で言った事と“お願いだからもう日本人女性を連れて行かないで下さい。私はもう結婚しているけど息子はまだ17歳。女の子のストックが無くなってしまうから。”と彼を含めた Kiwiの人達に云うと大受けした。
するとChristchurch の彼が日本語で“うちの奥さんまだ17歳だから大丈夫。”と日本語で答えた。意味は通じないけど結構受けた。
そして先ほどの Kiwiも子供達を連れて“戻ってきた”息子さんはAC Milan のユニフォームを着ている。そしてちょっと大きめだ。“このユニフォームに着替えさせて連れて来たよ。”と言って我々と合流。さっきのなでしこのしあいと異なり Kiwi の男女、日本人を含めこちらには20人程度の“サポーター”が陣取る様になり俄然、国際試合の雰囲気が沸き上がってきた。Kiwi女性のなかにはおなかの大きな妊婦さんもおられる。大丈夫かな..とおもうけどいざとなったら私が主導権を握って対応すればいいんだと勝手に責任感をもってしまった。Wellington からやって来た人や東京に数カ月在住している Kiwi カップルらがいた。中には黄色いTシャツを着た女性も。私の宝物 Ricki Herbert との2ショット写真を見せたらみんな驚きと大喜びだった。 Wellington Phoenix 等キックオフ前に色々話せて楽しかった。
観客席を見るとなでしこの試合よりも観客数は増えて、ほぼ満席。一緒に見ていた日本人の方に“これ何とか逆に出来ないですかね?なでしこの方が世界一でしょ?そっちを後の試合にするべきとちゃいますか?”と勝手な持論を述べるも、結局は視聴率とスポンサーとの兼ね合いでしょうね。と言っておられた。まぁそうだなぁ…
日本のスタメンはOAの徳永が左SBに起用された以外はアジア地区予選の主力選手。ベンチ入りした選手もバックアップメンバーが入っており吉田麻也はベンチにいたらしいけど登録はされておらず、宇佐美は合流していなかった。五輪までの日数、残り試合を考えれば1人でも多く1試合でも多く起用した方が良かったのではないか?
ワントップには大津が入った。五輪予選では永井か大迫が入っていたが最終戦のバーレーン戦では大津がワントップだった。
ニュージーランドの方は OA 3人とも起用されていた。 その Oly Whites は北京五輪に次いで2大会連続男女サッカー代表は五輪への出場を果たしているがこれはオーストラリアがAFC に移籍したことが大きい。 オリンピックのサッカーは16カ国しか出場枠が無い中オセアニア地区には1カ国の出場枠が保証されており、オーストラリアが抜けたこの地域ではニュージーランドの独断場と云いたいところであるがオセアニア地区予選も決して圧倒的な強さで勝ち抜いたわけでは無かった。
準決勝戦の Vanuatu 戦はロスタイムにゴールを決められ何とか 3-2 で逃げ切り、決勝戦の Fiji 戦はGreg Draper のPKで 1-0 での辛勝だった。原因はU-23 レベルでも代表クラスの殆どは選手はプロリーグの無いニュージーランド国内ではプレーしておらず欧州またはオーストラリアのA-League ( Wellington Phoenix もふくむ。)でプレーしてけっしてベストメンバーを組めないと言う事情がある。従ってロンドン五輪最終メンバーはオセアニア地区予選に出場したメンバーからは8人しか選ばれておらずPKを決めた G.Draper なんかは選出されなかった。
五輪メンバーには OA 選手3人を含め既にニュージーランド代表としてプレーした選手や FIFA U-20, U-17 に出場した選手が多く含まれており侮れる相手でも無かったと思ったけどワールドカップ地区予選の1部を兼ねたOFC Nation’s Cup では New Caledonia にまさかの 0-2 の敗戦を喫して2013年にブラジルで開催される FIFA Confederations Cup 出場権を逃してしまった。日本との対戦があるかもと楽しみにしていたが残念。代表のレベルもなかなか向上出来ていないのかもしれない。
GK Gleson は日本の木村光佑と共にアメリカMLS Portland Timbers でプレーする。ここ数試合フル代表の試合でもスタメンで起用されている。 All Whites は3バックだったが Oly Whites は4バックで統率するのはニュージーランドの重鎮 Ryan Nelsen ( QPR )。彼のプレーを見られだけで入場料は半額以下になった価値があると言うもの。共に組むCB James Musa ( Team Wellington ) と右SBの Adam Thomas ( Waikato FC ) はFIFA U-20 2011 のレギュラー選手。 右SB Ian Hogg ( Auckland City ) は北京五輪に続いての選出。ボランチの Adam McGeorge と Alex Fenerdis は共に Auckland City に所属し五輪予選のレギュラー。この試合でもそのコンビがスタメンに。 2列目左の Kosta Barbarouses はかつて Brisbane Roar でプレーしチームの優勝に貢献した。そして今シーズンからギリシアの Panathinaikos でプレーするAll Whites でもほぼレギュラー選手。2列目右の Tim Payne はFIFA U-17 2011 の日本戦に出場した経歴がある。所属先はPremiership の Blackburn Rovers 。トップ下の Michael McGlinchy ( Central Coast Mariners ) は OA 選手でワールドカップにも出場した。ワントップの Shane Smeltz (Perth Glory ) はOA 選手でワールドカップではイタリア戦でゴールを決めた選手。日本のDF陣は彼をどうやって止めるか?というよりも彼にボールが入りるかなぁ…とも思った。
1 Gleson
12 Thomas 6 Nelsen 14 Musa 3 Hogg
13 Fenerdis 17 McGeorge
2 Payne 8 McGlinchey 7 Barbarouses
9 Smeltz
7 大津
11 永井 10 東 17 清武
3 扇原 16 山口
2 徳永 8 山村 13 鈴木 4 酒井
1 権田
日本のキックオフで始まった試合は立ち上がりから予想通り日本が押す展開。2分36秒にはニュージーランドPA内でボールを回し最後は東が上げたクロスがゴールラインを割るがだれもマークに付けていなかった。 4分10秒には Barbarouses から Hogg に縦パスが通りクロスが入り Smeltz が飛び込むが惜しくも当たらず Payne がシュート体勢に入ろうとするが徳永がクリアーしCKに。このシーンからしばらく試合はこちら側、ニュージーランドゴール前で展開され続ける事に。
8分30秒には清武のスルーが東に通るがニュージーランドDF陣はサイドを走った酒井に完全に注意が引き付けられていた。10分には永井が Thomas をかわしていれたクロスに東がダイレクトで撃つが Musa が何とかクリアー。11分には清武から今度は酒井にスルーパスが入りクロスを入れると中央でMusa がヘッドでクリアーするとそのこぼれ球が大津の手に当たった。得点には繋がらなかったがここで何故こう言うクリアーの仕方をするのかと思った。13分26秒にはまたも清武から酒井に縦パスが入り中央に入れられるがここは Nelsen が大津の前でクリアーそのこぼれ球を扇原がミドルを撃つがゴールを外れた。15分、扇原からボールを受けた永井が中へ折り返し Musa がクリアーするがこぼれ球を拾った東が永井とのワンツーで抜け出すがここも Nelsen がマークに入ってCKに。そのCKからこぼれたところを大津が放ったショットはGK Gleesonがナイスクリアーで再びCKに。そのCKを繋いで扇原が入れたクロスに山村が飛び込んでフリーで放ったヘッドは僅かにゴールを外れた。
19分、清武から今度は大津がボールを受けシュートに持ち込むがまたも Nelsen がクリアーしCKに。 立ち上がりから日本の連動した動きに、2列目の清武、永井が左右のポジションを変えたりするので完全にニュージーランドMF,DFは翻弄されNelsen がいなかったら20分で2失点は喫していただろう。
そして目立ったのが清武。立ち上がりから素晴らしいラストパスを入れていた。 24分には大津、26分には永井がシュートを放つが共に清武のパスを受けてからのシュートだった。
29分36秒には徳永がこの日初めてサイドを上がり Payne を振り切り中へ入れると大津が胸でトラップし Nelsen の前で豪快なオーバーヘッドシュートを放つがGK Gleeson の正面に。目の前で見た大津のシュートにはこちらのKiwi 達も驚きの感嘆の声を上げていた。 前半は目の前がニュージーランドゴールだったので日本の迫力ある攻撃に誰もが日本の先制ゴールは時間の問題とおもっていただろう。34分には東のインターセプトから永井に繋ぎそのまま Hogg, Musa のマークをふりほどきドリブルシュートを放つがGK Gleeson がナイスセーブでストップ。
“もう Moss, Paston は要らないね。Gleeson で充分だ。”と Kiwi 達に言うとみな頷いていた。
劣勢続きの Oly Whites はDFラインが防いでも中盤でまったくボールが収まらないので日本ゴール前迄ボールが運べない。38分相手のミスパスを拾った Smeltz がドリブルで日本ゴール前に迫る。こちらが一斉に立ち上がるが山口がファールでストップ。イエローカードが出される。そして絶好の位置でFKを得た。
“千差一偶のチャンスですね。なんとかモノにしたいですね。その方が試合は面白くなるんですけど。”と隣の日本人と話す。
“誰が蹴りますかねぇ。” “そうですね、蹴れる人いますかねぇ~。”
そして McGlinchy が直接狙ったFKは権田が右に倒れ込んで弾き出した。 一斉に天を仰ぐ。 惜しいシュートと思ったけどレプレイを見たら権田はしっかりとコースを読んで弾き出していた。 しかしその前のミスパスは頂けない。五輪本番はこう言うミスはしないでくれよ。と思った。そして前半はスコアレスで終わった。 圧倒的に攻め続けられたニュージーランド。これだけ攻めてゴールに結び付けられなかった日本。どちらの方が問題は深刻なのだろう…
ニュージーランドの五輪での対戦相手は26日ベラルーシ、29日エジプトそして1日ブラジル。(日付は現地時間)確実に日本と対等かそれよりも強い国が相手だ。前回は中国と引分けブラジル ( 0-5 ) ベルギー ( 0-1 )には連敗だった。
今回もこの調子では勝利を上げるのは容易ではない。しかし日本遠征には Chris Wood、Tommy Smith といった既にフル代表でもレギュラーである選手が参加していないのでもう少しチーム力が上積みされるかもしれない。
そういう意味ではスペイン、モロッコ、ホンジュラスを相手にする日本は親善試合とはいえ Wood, Smith 抜きの Oly Whites 相手に前半無得点というのも心配になってくる。
両軍選手交替の無いまま Oly Whites のキックオフで始まった後半は開始25秒に酒井からボールを受けた永井が右サイドから素晴らしいシュートを撃つが左ポストを直撃。ゴール裏の大サポーター達から嘆息が漏れる。
Kiwiの一人に“ ゴールポストの色が White だったから入らなかったんだよ。”と云うと大いに受け、“我々は日本より2人多い選手がいる。”と言われ更に受けた。
そして隣の人には“後半はずっとあちらで展開されるみたいですね~。”と云うと、“そうですね。何回かこっち来ませんかね。”と答えた。 双眼鏡持ってくるべきだったかなぁ、それとも観戦用の眼鏡無いかなぁ~と思った。
そして我々の危惧した通り試合はずっと遠くで展開され続ける。47分には徳永のドリブルシュートが、49分には清武から大津に縦パスが入るも GK Gleeson が何とかコーナーに。そのCKから山村がヘッドを撃つが再び Gleeson がパンチで逃れる。再び得たCKはネアーサイドの永井が囮となってとびぬけて来たところをファーサイドの扇原がシュートに持ち込むがGK Glesson がブロックこぼれたところを鈴木がシュートに入ろうとするが McGlinchy が何とかカット。日本サポーター席から大歓声があがるがコールには至らない。
55分先に交替カードを切ったのは優勢に進めいていた日本。東を下げてサプライズ選出となった杉本を投入しワントップに置き大津をトップ下に下げ、63分には山口蛍を下げてアジア地区予選ではレギュラーで無かった村松を投入した。
Oly Whites も65分ようやく McGeorge を下げて Cameron Howieson が投入された。 Howieson はまだ17歳。昨年のFIFA U-17 2011 の日本戦に出場した経歴がある。2015年にはニュージーランドで FIFA U-20 が開催される。 Howieson はこのまま順調にいけばその大会には主力選手として出場出来る可能性がある。もし欧州のビッグクラブにスカウトされなければ…
65分を過ぎるとニュージーランドの守備もだんだんファールでないと止められなくなってくる。68分にはミスパスを拾った大津に Nelsen が反則覚悟のタックルを入れてストップしイエローが出される。しかし日本のシュートシーンもそうそう続かなくなって来た。サイドからクロスを入れるがこちらは容易に跳ね返される様になる。 69分日本ベンチは永井を下げてバックアップメンバーの山崎亮平(磐田)が投入される。五輪本番は永井のスピードを生かす為にスーパーサブとして起用されるか?しかし今の永井は調子いいから長時間起用しないと勿体ないしな…
70分ようやく日本がゴールを上げる。左サイド投入されたばかりの山崎から縦パスがオーバーラップした扇原に入り折り返す。ここはカットされるが Thomas のクリアーボールが徳永の足元に入り後方から Payne,がマークに入る前に放ったドリブルシュートはNelsenが必死に滑り込むも届かず Glesson が何とか左に倒れ込んで防ぐがボールがこぼれて詰めていた杉本が押し込み待望の先制ゴールが決まった。 やっと決まったゴールに大歓声が沸く。
“あぁぁ~、決まりましたね~。” “これで決まりですか~。”とふたりで声を漏らす。
これで日本ベンチは選手を交替選手を投入できるようになった。76分には扇原を替えて米本を、81分には永井を下げて斉藤を投入するけど投入されたのはまたバックアップメンバーの米本だった。
82分に右サイドの清武から中央に走り込んだ大津にパスが入るがここは Nelsen が強烈なタックルでストップ。しばらく大津は立ち上がれず Nelsen に2枚目のイエローが出るかと心配したけど大津は何とか立ち上がりカードも出なかった。
この正面、絶好の位置で得たFKを清武が直接狙うが惜しくもクロスバーを越えた。この時点でも Oly White の同点ゴールの匂いはこの時点では全く感じられなかった。そして直後に Nelsen がベンチに下がり Dakota Lucas が投入される。 Lucas はメンバーのFW登録選手の中で唯一オセアニア地区予選に出場した選手。 Nelsen が下がった時点で更に失点する事を危惧したけど後にこの交替がドラマを呼ぶとはこの時は想像出来なかった。
ニュージーランドベンチは88分についに Rojas を投入する。 Rojas はまだ20歳だがワールドカップ後は既に All Whites のレギュラー選手だ。Kiwi達から “ Go ! Rojas !! “ と歓声が飛ぶけど私は” too late , too late “ と彼らに話す。しかも下げられたのが同じFWの Smeltz 。もう少し早い時間に投入出来たんじゃないかな?Smelz と Rojas のFWを残した方が….てな話をした。
“後半はシュート打ってないんじゃないですか?”隣の人ともこんな話をした。
ロスタイムが4分と表示される。同点よりも日本の追加ゴールが予想される。Oly Whites Barbarous が左サイドで酒井と競りながらCKを取った。 “これ後半最初で最後のチャンスでしょうね~。” 私は隣の人にこう声をかけた…….
試合が終わって一緒に観戦した Kiwi や日本の人達と何度も写真を撮ったり、色々話をしたり。 Kiwi 達はしぶとく引分けに持ち込むも圧倒的に押しまくっていた日本を称賛していた。そして私も彼らに“これがオリンピックで無くて良かった。”と話した。 そして Wellington から来たカップルには“次は Cake Tin で会おう。”と約束した。すると大いに受けた。
スタンドから競技場の出口まで私達はまるで“勝ったかのように”胸を張って凱旋気分で色々話したり歌声を上げたりして歩いて行った。
私は何度も心の中で“こんな試合展開オリンピック前で良かった。”と思った………
試合後 Niel Emblem 監督は日本の質の高さと自分達の改善点がある事を指摘するコメントを残した。 Emblem 監督は2008年に Waitakere のメンバーとして FIFA Club World Cup でここ国立でプレーした事がある選手だ。Oly Whites では誰よりもここを知っていたか?
日本戦の3日後 Oly Whites はソウルで韓国五輪代表と試合を行った。この試合には Chris Wood が合流しスタメン起用されたが韓国には 1-2 で敗れた。Oly Whites は19日に合宿先のオーストリアで UAE と試合を行い26日 Coventry での初戦 Belarus 戦に臨む。 ニュージーランドはC組。日本はD組。準々決勝で当たる可能性があるが今は両国ともそんな胸算用はしていないと思う。
もし五輪で当たる様な事があれば今度は100% 日本を応援しようと思っている。
あの後半ロスタイムの同点打の興奮は今でも忘れられません!
突然ですが、
もしかして著者の方はオールブラックスのジャージを着ていた方でしょうか?
私はオールホワイツのアウェイジャージを着ていた者です。
もし、あのお方でしたら最後に皆で撮った集合写真を頂けないでしょうか?
自分のカメラで撮ってもらうのを忘れてしまったので・・・(´Д`ι)
全く関係の無い方でしたら申し訳ありません。
コメントありがとうございます。返事遅れて申し訳ございません。ご指摘の通り写真はありますがどの様にして渡せばいいでしょうか?次にアップしましょうか?何か方法あれば教えてください。
私のワガママにお付き合いさせてしまって申し訳ありません。