Mr.コンティのRising JAPAN

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ジャイアンツ7年振りの日本一 !! を振りかえる

2009-11-08 | プロ野球
9回裏日本ハムの先頭打者二岡がクルーンの初球150kmのストレートを引っ張りレフト線を破った。初戦で代打でタイムリーを放ち第3戦から故障の金子誠に替ってスタメンに起用されて来たがこの日はこれまで3打席全てスコアリングポジションにランナーを置いての打席で全て凡退を繰り返してきた二岡が先頭打者で出塁をした。
昨シーズンは故障で31試合出場に終わったがその前まではジャアンツの中心選手だった。トレードで出された理由はただ一つ、あのスキャンダル事件に他ならない。“自業自得”の部分もあるがその二岡の意地の一振りだった。
前回から登板のクルーンのストレートは150kmを記録したがこういうあたりをされると球威が落ちているのかもしれない、と云う心配が出て来た。
続くこの日3安打の田中賢介は1塁ゴロに倒れたが打球は強烈。更に続く代打稲田にはストレートがストライクにならず歩かせてしまった。 1死1,3塁で稲葉を迎える。2006年日本シリーズのMVP男でヤクルト時代は結構巨人戦で痛打を繰り返して選手だ。地元の観客は稲葉ジャンプで後押しをする。しかしバッテリーはフォークボールを中心に攻めて最後は139kmのフォークで見逃し三振に。この日の稲葉は3三振に失点に結びつくエラーまでしてしまった。 しかし1塁走者の紺田は2塁に盗塁を成功させ、ランナー2,3塁となり一打同点のチャンスに。迎える打者はこの日2安打の4番高橋信二。第5戦では9回に本塁打を放っている。しかしこの試合は5回のチャンスには三振に倒れている。クルーンの初球は140kmのフォーク。これをファールにされた。ランナーが3塁にいるので暴投が怖くて余り低く落とせないか?しかし2球目の141kmのフォークは更に低く入り空振り。このフォークが大きかった。次の一球はストレートで外すかもしれない。もしコントロール悪く中に入れば打ち返されてしまう、と思うも捕手の阿部は次もフォークを投じさせワンバウンドしたものの阿部は上手くキャッチし高橋のハーフスイングが空振りと取られ、今年の日本シリーズにピリオドが打たれジャイアンツが7年振りの日本一を達成した。
7年間も日本一から見放されていたのか…..V9時代をしる私は少し違和感を覚えたがよく考えれば松井が New York Yankees に去って以来急速に弱体した2003年からの3シーズンの事を考えればよくぞ建て直してくれたとすぐに思い直した。 
原監督が指揮を執り2006年は選手を若手に入れ替え、2007年から3シーズン連続してセントラルリーグの覇者となったのだ。 亀井、古城らの選手を使いこなし、小笠原、李承らの大砲を活用し、若い坂本そして越智を抜擢しそして山口、松本、オビスポらの育成選手を育て上げ、上原をメジャーに持って行かれながら見事にチーム作りを成就させた。 これから連覇を続けて欲しいというよりも毎年優勝争いに絡む強力な球団になればいいなぁ….と原監督の胴上げを見ながら思った。

第6戦 内海好投 日ハム拙攻 ダルビッシュに繋げられず

巨      人  010 001 000 = 2    内海1勝1敗
日本ハム  000 000 000 = 0    武田勝 2敗

先発が東野と発表された時には“やっぱり内海じゃないのか、じゃぁ第7戦かな…” と思った。日本ハムはダルビッシュをベンチメンバーから外し第7戦の先発に備えさせたらしい。しかし内海はベンチ入りした。これで第7戦の先発はゴンザレスの線も出て来た。 Climax Series では苦手中日相手と云う事で第4戦の先発を東野に譲り登板機会はなく日本シリーズでは2回 2/3 4失点でKOされこのままで終われないと思っていただろう。
日本ハムは武田勝。開幕戦以来中6日の登板。今シーズンは初めて2桁勝利を挙げ(しかし投球回数と奪三振は9勝に終わった2007年の方が上だった。) 
初回は8球でジャイアンツを3者凡退で抑え、“こりゃあ先制点を与えられない”と思った。
東野は先頭の田中賢介に144kmのストレートをレフト前に打ち返されたが7球を要した事も痛かった。しかし続く森本稀哲が送りバントを失敗してくれ、続く稲葉を全部ストレートで見逃しの三振に打ち取りこれで調子が出てくれると思った矢先に高橋信二の初球(これもストレート)のピッチャー返しを浴びて文字通りKOされてしまった。そして登板したのが内海だった。 心中期するものがあったに違いない。打者はスレッジ。第二戦では内海から高橋信二を2塁においてレフトにタイムリーを放っている。しかし初球のスライダーをひっかけてくれた。この1球は非常に大きかった。 
2回のジャイアンツは亀井、阿部の2塁打で先制する。阿倍はバランスをやや崩しながらも外野にボールを運んだ見事なバッティングだったが亀井、阿部ともにスライダーを打ったもの。0-1 からの2球目のストレートがボールに外れていなければ3球目の打たれたスライダーをボール一つ外に外せただろう。
内海は2回以降好投というよりも粘投を続ける。2回は1死から糸井にストレートをレフトに打ち返されるが続く鶴岡をストレートで続く二岡はストレートを鋭くセンターに弾き返されたが中堅手松本のダイビングキャッチで阻止。素晴らしいファインプレーだったがもしこれが抜けていれば試合の行方は解らなかった。野村元楽天監督なら序盤の2回で1点リードしているのになんでダイブするんや?とぼやきそうなシーンでもあった。

    

3回はスライダー、チェンジアップを中心にピッチングを組みたてながら2死1塁から高橋信二を1-2 からストレートでショートゴロに仕留め、4回は二死2,3塁のピンチも再び二岡を 2-0 からストレートでセカンドゴロに打ち取った。その前のチェンジアップで空振りを取ったのが大きかった。 内海は5回にも1死2塁のピンチを招くが稲葉、高橋を連続三振に打ち取った。 稲葉は 2-3 からのストレートに手が出ず見逃した。その前のストレートを内角で胸元を突き外角のストレートを見送らせ、高橋にもストレート主体のピッチングで最後は 2-3からの7球目のインコースストレートを見送らせた。 

    

追加点の欲しいジャイアンツは5回に2死から松本がレフトに弾き返し出塁する。松本はこのシリーズこれで7本安打目しかも2死で3度ボックスに入って3度ともヒットを放つしぶとさを見せている。 3番は前日4打席無安打の小笠原だったが初球チェンジアップを引っ張りライト線よりに打ち返す。これを稲葉が1塁ランナーの松本を気にしたのか、打者走者の小笠原を2塁に行かせまいと焦ったのかファンブルし松本が長躯ホームを駆け抜ける。守備に定評のある日本ハム外野陣だが痛いエラーが出た。小笠原も前の打席で初球シュートを打ちあげライトフライに終わったがこの打席でよく初球を叩いたと思った。
ジャイアンツベンチはその裏内海が先頭のスレッジを討取ると、続く小谷野は左打者にも関わらず右投げのトヨタにスイッチした。 その小谷野に初球のカットボールをセンター前に運ばれた時は何故内海を引っ張らなかったのか?と思った。バッテリーは続く糸井をカットボールでライトフライに打ち取るが、続く鶴岡にはカットボールをライト前に打たれる。しかし二岡にはフォークを3球続け最後はストレートで内野ゴロに打ち取った。 ここは二岡がボール球を打ってくれて助かったがそれまでの低めに投じられたフォークが効いていたかもしれない。
豊田の後も山口、越智と繋ぎ失点を防ぐ。この日の日本ハムは11安打を放つも得意の連打が無く、チャンスで3度も連続三振があった。そしてバント失敗も。主砲スレッジはこの日も無安打。8回無死1塁で打席が回って来たが山口のストレート攻めの前に三振。好きなストレートが打てないのでは相当調子が落ちていたのだろう。
また外野のエラー等日本ハムらしくない面がでて来て最後まで主導権を握れないまま完封されてしまい、7回 2/36安打2失点と好投した武田勝を見殺しにしてしまった。

    

ジャイアンツは内海の“意地の65球”が勝利に結びついた。試合終了後悔し泣きにくれる昨年までジャイアンツの中継ぎで活躍した林昌範が印象的だった。

第1戦 終盤の猛追かわしジャイアンツ先勝

巨   人 010 020 100 = 4 ゴンザレス1勝 クルーン1S
日本ハム  010 001 001 = 3 武田勝 1敗

谷1号( 武田勝 ) スレッジ1号( ゴンザレス )

ジャイアンツの栄えある日本シリーズ先発はゴンザレス。今シーズン15勝2敗防御率2.11 投球回数165回 奪三振113は今シーズン文句なくエースの活躍だった。ファイターズは武田勝。本来ならダルビッシュが登板すべきなのだろうが….
ジャイアンツバッテリーは中日とのCS開幕戦ではスライダーを狙い打たれたせいか立ち上がりストレートが目立った。それにしても日ハム打線、積極的と言えばそうだが先頭田中が初球、2番森本が3球目をと初回にしては早打ちが目立った。一方の武田勝は坂本、松本をストレート主体で仕留めた後は3番小笠原をスライダー主体で討取る。 2回に谷、スレッジがそれぞれソロホームランを放ち1対1となるが、谷は内角を狙っておりスレッジはストレートをそれぞれ待っていたところに投げ込んでしまった。 

       

         

ジャイアンツが坂本の2塁打で 3-1 とリードの6回裏1死1,2塁で代打二岡が告げられたがこの時はシングルヒットで1点を還すに留まってほしいと思った。
2-2 からチェンジアップが大きく外れストレートを続けたところを引っ張り見事にタイムリーを放ち古巣の前で存在感を見せつけた。二岡が好きだった私は嬉しかった。

       

しかし2番手山口は続く金子誠をストレート2つのあと落ちるチェンジアップで三振に田中賢介はストレートから入りチェンジアップでセンターフライに打ち取った。 1点差に追いつかれたジャイアンツは1死2,3塁から古城の代打大道の更に代打の李承のタイムリーで突き放すがその前の打者の木村拓が疑似スクイズで阿倍の盗塁を助けたのが大きかった。しかし2塁ランナーの阿部を還さない中堅手糸井もさすがだった。そして3番手で登場した林昌範が阿部に対してヒットを打たれたが気迫の表情を見せたのが印象的だった。

9回裏2死1塁からの攻防は見応えがあった。この日のクルーンは四球を恐れたか150kmを越えるストレートがすくなく低めに投じる140km台のストレートを多投した。150km台のストレートで入ったストライクは森本稀哲に投じた1球だけ。高橋に打たれた2塁打は初球の145kmのストレートがインコースに甘く入った。そして続くスレッジにはストレートを投げられない。変化球で 2-1 と追い込んでも低めに落ちるフォークは見送られやや高めから落ちるフォークはバットに当てられる。結局ストレートを投げられず歩かせてしまった。 2死1,2塁で迎えた小谷野はこの日1安打。 0-2 から152kmのストレートに手を出して(ファールになった)次のスライダーにも手を出したので待っていたのはストレートだったのかもしれない。2-2 からの5球目のフォークに手が出ず見逃し三振となった。

ファイターズはジャイアンツの8本を上回る12安打を放ったが残塁12を記録し接戦をものにできなかった。しかし両チーム好守が見られ締まった試合内容だった。最近すっかりテレビ中継が減ったプロ野球だけど、じっくり見るとサッカーと異なった面白さがある事を再認識した。 

      

第2戦 ダダッダダルビッシュ エースの力投でタイに

巨   人 010 020 100 = 4 ダルビッシュ1勝 武田久1S
日本ハム  010 001 001  = 3 内海 1敗

稲葉1号( 内海 ) 亀井1号( ダルビッシュ )

試合中継が始まる前に札幌ドームで日本ハムの先発投手ダルビッシュ有が告げられた時は大歓声らしかった。初戦を落としているだけに地元観客の期待は測り知れないものだったと思う。

         

似たような事は昔もあった。1982年プレーオフの開幕戦、日本ハム対西武の初戦は指の骨折でシーズン終盤から欠場していた20勝投手エース工藤幹夫だった。しかし後で報道されたが骨折というのは大沢監督のやらせだったらしい。隠れてピッチング練習をしていたところを知り合いの新聞記者に見られたが頼み込んで内緒にしてもらったらしい。 当時解説者だった野村克也氏は “おそらく西武の広岡監督はあまり驚かなかっただろう。あぁ投げられるのか。ぐらいだろう。それは工藤が左腕とかサイドスローの様な技巧派ではなく右の本格派だからだ。”

しかし今年のダルビッシュはやらせでもなんでもなかった。立ち上がり坂本、松本に対しては145kmを越えるストレートを投じアウト2つを奪い3番小笠原にはカーブを連投し空振り三振に打ち取った。この日のジャイアンツは木村拓也に替って李承がスタメンで1塁に入った。
対する内海まずまずの立ち上がり。初回は2死から稲葉、高橋に連打されたが続くスレッジを三振に打ち取ったが初球はインコースのスライダーから入り最後も変化球でハーフスイングアウトの三振に打ち取った。今シーズンの交流戦ではダルビッシュを打ち込んで白星を挙げたジャイアンツ。その時の勝利投手は内海だった。
2回のダルビッシュは先頭打者のラミレスに2塁打を打たれるが投球内容はカーブ主体。続く亀井はカーブで三振に倒れたが5番打者とはいえ確実に送り好調の谷に繋げなかったか?谷も三振に倒れたが初球に149kmのストレートを見せられカーブで三振に切って取られた。比較的長距離打者にはカーブで、そうでない打者はストレートを有効に使ってアウトカウントを稼いでいた様に見えた。
先制点を挙げたのは日本ハム。3回2死無走者から稲葉が2-3 から3球ファールで粘り最後はインコースに入ったカーブをライトスタンドに打ちこんだ。 2アウト2ストライクから打たれた手痛いホームランだった。更に日ハム打線は高橋信二が初球をセンターオーバーの2塁打。 スレッジには 2-1 から外角ストレートをレフトに流されタイムリー。小谷野には 1-0 から打ち返され遊撃手坂本が回り込んで好捕したが2塁への送球がやや高くなり内野安打。ただ1塁に投げた方がアウトの確立が高かったか?そして糸井には 2-3 からインコースのカーブをライトに打ち返され2者を迎え入れあっという間に4点がはいり内海は降板する事となった。 
2死からの連打でしかも4点が入る事がこの日“技巧的な”ピッチングをするダルビッシュを大いに助けた。
   
    

それでもジャイアンツはその直後2死からラミレスが2塁打。亀井が初球をレフトポール際に打ち込む2ランホームランを放つ。ラミレスには140kmのストレートを打ち返された事から球威が落ちて来ている事は明確だった。
小笠原そしてホームランにこそなったが亀井は初球を打ったがここはダルビッシュに球数を投げさせられなかったか?
4回のジャイアンツ打線は阿部が倒れ李承が145kmのストレートで空振り三振に打ち取られ2死となるが古城、坂本がカーブの落ち際を叩いて連打、変化球に目が慣れて来たのかストレートに切れが無くなって来たのか?続いた松本はストレートをセンターに弾き返したのでやはり球威が落ちていたのだろう。しかし2死満塁となりここを勝負とみたダルビッシュは小笠原には初球148kmのストレートでストライクを取ると次も148kmのストレートを投じる。ここはボールとなったが続く2球はカーブを連投し最後は空振り三振に切って取った。

     

ダルビッシュの投球術もすごかったがジャイアンツは3回ヒットで出塁した先頭打者の李承がサイン違い?の盗塁を敢行し失敗したり6回1死から振り逃げで出塁した亀井が続く谷の2球目のワイルドピッチで2塁に進塁するも足が離れてしまいアウトになるミスが連発した事もダルビッシュを捕まえ切れない原因になった。

     

ダルビッシュが6回でマウンドを降りた後、宮西、金森、武田久が1回ずつ投げラミレスの1安打のみに抑えた日本ハムがタイにした。
日本ハム首脳陣としてはダルビッシュで勝てた事が非常に大きかっただろう。これで投手ローテーションが非常に楽になった。そしてチームに勢いがついただろう。

シリーズを左右する第二戦を落としたジャイアンツは2番手東野が好投し、初戦で無安打に終わったラミレス、亀井が2安打をしたりと本拠地での戦いに向けての収穫もあった。この日のテレビ解説者の清原が“東京ドームは狭いので長距離打者が多いジャイアンツには有利”と何度か言っていたので両球場のサイズを調べてみた。

東京ドーム  左右両翼 100m  中堅 122m  フェンス高 4m     左右中間 110m
札幌ドーム    左右両翼 100m  中堅 122m  フェンス高 5.75m  左右中間 116m

1976年の日本シリーズ前、当時の阪急ブレーブスの上田監督が両翼の距離をはからせたところ90m も無かったらしく、以降フェンスに書かれていた 90 と云う数字が消された。

まぁ球場サイズはどちらにも同じ条件。 1,2戦が接戦だったので今後のシリーズが楽しみにもなった。

     


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2 コメント

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稲葉のスィング (Mr. コンティ)
2011-03-21 14:59:31
体がダルビッシュ様

コメント有難うございます。
稲葉のスィングの事は知りませんでした。
でもだから彼は息の長い選手なのでしょうね。
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Unknown (体がダルイビッシュ)
2011-03-21 09:49:56
こんにちは
前から思ってたんですが、稲幡選手のスイングは少年野球をしてる子にはいいお手本ではないのでしょうか?
インパクト時だけに力を爆発させて、後は手首の返しでボールをねじり上げるので、ちょうどアルファベットのVの字の形がしっかりできてます。
なので、少ない力でコンスタントに安定したバッティングができるんですね。
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