今季のジャイアンツは好調だ。苦手の千葉ロッテには連敗を喫したが、強い楽天に連勝するなどこれまで首位を何とかキープしている。
昨年も交流戦前までは調子よく21勝8敗2分けで首位を走っていたのだがご存じのとおり交流戦を13勝23敗と12球団中11位に終わりそのままずるずる良いところ無くシーズンを終えてしまった。
昨シーズンの交流戦
一部のマスコミは“ジャイアンツは交流戦が苦手。それは人気のあるジャイアンツ戦で存在価値を示そうとするパ・リーグの選手のモチベーションが高いから。”と公言してはばからないかそれは全く外れている。昨年こそ13勝23敗と大きく負け越したが交流戦が始まった一昨年は18勝14敗4分けとまずまずの数字を残している。しかもその年は開幕から全くの不調で10勝19敗で交流戦を迎えており、むしろ交流戦が不振脱出のきっかけになるのではとも思ったシーズンであった。
しかも最近は地上波での野球中継が激減しており昔ほどナイターテレビ観戦を楽しめなくなっている。
では何故作詞シーズンジャイアンツは交流戦が不振だったんだろう?
1. レギュラー選手の離脱
昨年は5月29日にロッテ2回戦で高橋由伸が左肩を負傷して離脱。6月3日は小久保、6月10日は第二捕手の村田、12日は矢野外野手が相次いで離脱。交流戦36試合で30試合以上に出場した野手は李、清水、二岡の3選手のみ。阿倍が29試合。小久保が20試合そして高橋は13試合の出場に留まった。23勝13敗で交流戦1位であった千葉ロッテは今江、サブロー、里崎、西岡、フランコ、福浦、ベニーと7人のレギュラー選手が30試合以上に出場。チーム本塁打では巨人が36本に対し千葉ロッテは34本であったが、里崎6本、ベニー4本、フランコ4本を含めのべ13人の選手が本塁打を放った。一方のジャイアンツは李承が16本を放ち、二岡が8本を打ったが延べ9人の選手が放ったに過ぎず、“李承の前にランナーを出さない限り一気に2失点以上は喫さない”と言う縮図を作ってしまった。打率でも100打席以上の選手で.280 以上をマークしたのは李承.360 と二岡.328 の二人のみ。阿倍.275 清水.239 であった。六手は福浦.315 フランコ.305 西岡.303 今江.289 とまさに“打者が線で繋がっている”と言う感じであった。
2. 野球は投手力
同様の事は投手陣にも言えた。何と言っても痛かったのはエース上原の怪我の離脱。交流戦防御率 1.88 は立派だが登板数は3回。投球イニング数は24に終わり勝敗も0勝2敗であった。千葉ロッテとの投手陣の比較は下記の通り。
(名前、勝利数 – 敗戦数 防御率 投球イニングス)
小野 1-3 2.27 39.2 上原 0-2 1.88 24.0
久保 4-2 3.12 40.1 内海 1-5 3.86 44.1
小林 3-2 4.10 41.2 工藤 0-0 3.25 36.0
清水 3-1 3.07 41.0 西村 3-4 4.14 45.2
成瀬 3-1 4.25 29.2 パウエル 2-2 4.22 42.2
渡辺 2-0 3.58 37.2
ロッテは先発ローテーションががっちり確立されていた事が一目瞭然だ。
3.直接対決で如実に現れる数字
今年の交流戦でも2連敗し、ジャイアンツは千葉ロッテ戦に1勝13敗と全く歯が立たない。それは上記の野手、投手陣の成績がさらに如実に直接対決で表れている。
投手ローテーション
2005年は小林宏之、清水、渡辺。2006年は小林宏之、小野、久保が2度ずつ巨人戦に登板している。そして12試合全てに先発投手が最低6イニングス以上投げて試合を作っている。特に小林宏之は完投勝利1を含む4勝0敗。30回1/3 を投げて防御率が2.01 と巨人キラーぶりを発揮。そして更に素晴らしいのは小林雅英、藤田、薮田の2番手以降の投手陣。リリーフエースの小林雅英はジャイアンツ戦7試合に登板し 6 回2/3 を投げて打たれたヒットは僅かに5本で失点は2005年第二戦に二岡に打たれた2ランホームランのみ。そして藤田は2005年の初戦では7回二死1,2塁から第二戦では7回無死1塁から登板し後続を断っている。2005年の第五戦では二死1塁から登板し清水に逆転の2ランを浴び、次の試合は替わって小宮山が久保に次いで登板し最終回を1イニングしめている。2006年になるとイニングの頭から登板する様になるが第5戦の8回二死ランナーなしで登板。見事に李承を三振に打ち取っている。
どこからも点が取れる
昨年の直接対決でジャイアンツは千葉ロッテから5本、千葉ロッテはジャイアンツ投手陣から10本の本塁打を打っているがジャイアンツが李承が4本打つも後は鈴木が1本打っただけに対し千葉ロッテは大松が3本打ったのを筆頭に延べ8人の選手が本塁打を打っている。
そして最もジャイアンツ投手陣をカモにしていたのはベニーで2005年は24打数11安打7打点2006年は20打数7安打4打点で2シーズンで.409 の高打率。他の主軸打者も以下の成績だ。
(2005交流戦 2006交流戦 2005+2006 )
ベニー 24-11-7 20-7-4 44-18-11 .400
福浦 13-7-7 17-6-5 30-13-12 .400
西岡 25-8-3 27-6-0 52-13-03 .250
フランコ 13-3-0 16-5-3 29- 8- 3 .270
清水 23-7-6 23-3-0 46-10- 6 .217
二岡 23-9-2 24-5-1 47-14- 3 .298
高橋 10-3-0 6-1-0 16- 4- 0 .250
李承 25-11-6 25-11-6 .440
西岡は打点は少ないがジャイアンツ戦の得点は10。しっかりとリードオフマンの役割を果たしている。一方のジャイアンツは….打ててないなぁ。昨年李承がいなかったらどうなっていたのだろう?
参考までに2005年清原はロッテ戦には出場はしていなかった……
そして高橋由伸がこの2シーズン怪我の為に充分に出場出来なかった事も良く解る。
今シーズンはしっかりとロッテ戦ではホームランを放ったが、サブローに撃たれてしまうなどまだ勝利を挙げていない。
今日6月10日から日本ハムとの2連戦を迎える。ようやく連勝が止まった昨年度王者に対し今年の交流戦は連敗スタートであったが、ここはしっかりと勝星を挙げ首位を疾走して欲しいものだ。
野球と言うスポーツは数字の多くのこるスポーツ。こう言う統計的な資料を集めるとなるほど、と色々な事が見えて来る。サッカーとはまた違った醍醐味があるのだ。
昨年も交流戦前までは調子よく21勝8敗2分けで首位を走っていたのだがご存じのとおり交流戦を13勝23敗と12球団中11位に終わりそのままずるずる良いところ無くシーズンを終えてしまった。
昨シーズンの交流戦
一部のマスコミは“ジャイアンツは交流戦が苦手。それは人気のあるジャイアンツ戦で存在価値を示そうとするパ・リーグの選手のモチベーションが高いから。”と公言してはばからないかそれは全く外れている。昨年こそ13勝23敗と大きく負け越したが交流戦が始まった一昨年は18勝14敗4分けとまずまずの数字を残している。しかもその年は開幕から全くの不調で10勝19敗で交流戦を迎えており、むしろ交流戦が不振脱出のきっかけになるのではとも思ったシーズンであった。
しかも最近は地上波での野球中継が激減しており昔ほどナイターテレビ観戦を楽しめなくなっている。
では何故作詞シーズンジャイアンツは交流戦が不振だったんだろう?
1. レギュラー選手の離脱
昨年は5月29日にロッテ2回戦で高橋由伸が左肩を負傷して離脱。6月3日は小久保、6月10日は第二捕手の村田、12日は矢野外野手が相次いで離脱。交流戦36試合で30試合以上に出場した野手は李、清水、二岡の3選手のみ。阿倍が29試合。小久保が20試合そして高橋は13試合の出場に留まった。23勝13敗で交流戦1位であった千葉ロッテは今江、サブロー、里崎、西岡、フランコ、福浦、ベニーと7人のレギュラー選手が30試合以上に出場。チーム本塁打では巨人が36本に対し千葉ロッテは34本であったが、里崎6本、ベニー4本、フランコ4本を含めのべ13人の選手が本塁打を放った。一方のジャイアンツは李承が16本を放ち、二岡が8本を打ったが延べ9人の選手が放ったに過ぎず、“李承の前にランナーを出さない限り一気に2失点以上は喫さない”と言う縮図を作ってしまった。打率でも100打席以上の選手で.280 以上をマークしたのは李承.360 と二岡.328 の二人のみ。阿倍.275 清水.239 であった。六手は福浦.315 フランコ.305 西岡.303 今江.289 とまさに“打者が線で繋がっている”と言う感じであった。
2. 野球は投手力
同様の事は投手陣にも言えた。何と言っても痛かったのはエース上原の怪我の離脱。交流戦防御率 1.88 は立派だが登板数は3回。投球イニング数は24に終わり勝敗も0勝2敗であった。千葉ロッテとの投手陣の比較は下記の通り。
(名前、勝利数 – 敗戦数 防御率 投球イニングス)
小野 1-3 2.27 39.2 上原 0-2 1.88 24.0
久保 4-2 3.12 40.1 内海 1-5 3.86 44.1
小林 3-2 4.10 41.2 工藤 0-0 3.25 36.0
清水 3-1 3.07 41.0 西村 3-4 4.14 45.2
成瀬 3-1 4.25 29.2 パウエル 2-2 4.22 42.2
渡辺 2-0 3.58 37.2
ロッテは先発ローテーションががっちり確立されていた事が一目瞭然だ。
3.直接対決で如実に現れる数字
今年の交流戦でも2連敗し、ジャイアンツは千葉ロッテ戦に1勝13敗と全く歯が立たない。それは上記の野手、投手陣の成績がさらに如実に直接対決で表れている。
投手ローテーション
2005年は小林宏之、清水、渡辺。2006年は小林宏之、小野、久保が2度ずつ巨人戦に登板している。そして12試合全てに先発投手が最低6イニングス以上投げて試合を作っている。特に小林宏之は完投勝利1を含む4勝0敗。30回1/3 を投げて防御率が2.01 と巨人キラーぶりを発揮。そして更に素晴らしいのは小林雅英、藤田、薮田の2番手以降の投手陣。リリーフエースの小林雅英はジャイアンツ戦7試合に登板し 6 回2/3 を投げて打たれたヒットは僅かに5本で失点は2005年第二戦に二岡に打たれた2ランホームランのみ。そして藤田は2005年の初戦では7回二死1,2塁から第二戦では7回無死1塁から登板し後続を断っている。2005年の第五戦では二死1塁から登板し清水に逆転の2ランを浴び、次の試合は替わって小宮山が久保に次いで登板し最終回を1イニングしめている。2006年になるとイニングの頭から登板する様になるが第5戦の8回二死ランナーなしで登板。見事に李承を三振に打ち取っている。
どこからも点が取れる
昨年の直接対決でジャイアンツは千葉ロッテから5本、千葉ロッテはジャイアンツ投手陣から10本の本塁打を打っているがジャイアンツが李承が4本打つも後は鈴木が1本打っただけに対し千葉ロッテは大松が3本打ったのを筆頭に延べ8人の選手が本塁打を打っている。
そして最もジャイアンツ投手陣をカモにしていたのはベニーで2005年は24打数11安打7打点2006年は20打数7安打4打点で2シーズンで.409 の高打率。他の主軸打者も以下の成績だ。
(2005交流戦 2006交流戦 2005+2006 )
ベニー 24-11-7 20-7-4 44-18-11 .400
福浦 13-7-7 17-6-5 30-13-12 .400
西岡 25-8-3 27-6-0 52-13-03 .250
フランコ 13-3-0 16-5-3 29- 8- 3 .270
清水 23-7-6 23-3-0 46-10- 6 .217
二岡 23-9-2 24-5-1 47-14- 3 .298
高橋 10-3-0 6-1-0 16- 4- 0 .250
李承 25-11-6 25-11-6 .440
西岡は打点は少ないがジャイアンツ戦の得点は10。しっかりとリードオフマンの役割を果たしている。一方のジャイアンツは….打ててないなぁ。昨年李承がいなかったらどうなっていたのだろう?
参考までに2005年清原はロッテ戦には出場はしていなかった……
そして高橋由伸がこの2シーズン怪我の為に充分に出場出来なかった事も良く解る。
今シーズンはしっかりとロッテ戦ではホームランを放ったが、サブローに撃たれてしまうなどまだ勝利を挙げていない。
今日6月10日から日本ハムとの2連戦を迎える。ようやく連勝が止まった昨年度王者に対し今年の交流戦は連敗スタートであったが、ここはしっかりと勝星を挙げ首位を疾走して欲しいものだ。
野球と言うスポーツは数字の多くのこるスポーツ。こう言う統計的な資料を集めるとなるほど、と色々な事が見えて来る。サッカーとはまた違った醍醐味があるのだ。
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