Mr.コンティのRising JAPAN

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ジャイアンツ7年振りの日本一 !! を振り返る Parts 2

2009-11-11 | プロ野球


第3戦 両軍 6本塁打も明暗分けたのは終盤の継投

日本ハム 110 010 010 = 4    オビスポ 1勝  クルーン2S
巨       人 021 020 02X = 7  糸数1敗

稲葉2号( オビスポ ) 小谷野1号 ( オビスポ ) 李承( 糸数 ) 阿部1号( 糸数 ) 小笠原1号 ( 糸数 ) 田中賢介1号( オビスポ ) 

舞台は替って東京ドーム。 セリーグのホームゲームなので指名打者制度が使えない。パリーグはいつもこれが不利となる。 スレッジを左翼に入れたので森本稀哲がスタメンから外れる事に。 そして金子誠がこの日からアキレス腱と股関節を痛めた為にベンチから外れ二岡が7番ショートでスタメンに。
先発は今シーズン3年目。沖縄出身の糸数敬作。CSでは岩隈と投手戦を演じて投げ勝った。 
ジャイアンツはラミレスがレフトに入り、好調の谷がベンチスタート。セカンドには脇谷が古城に替ってスタメンに。先発は育成選手では初めて日本シリーズのマウンドに立ったドミニカ共和国からやって来たウリフィン=オビスポ。今シーズンは本当に良いところで好投をしてくれた。
今シーズンのジャイアンツは外国人3投手(ゴンザレス15勝、オビスポ6勝、グライシンガー13勝 )で34勝を挙げた。

  

始球式はジョージ=ブッシュアメリカ合衆国前大統領。

  

立ち上がりのオビスポはストレートが149kmを記録したがコントロールに苦しんだ。初回は稲葉に148kmのストレートをライトスタンドに、2回は小谷野に変化球をバックスクリーンにそれぞれ運ばれ序盤2失点を負う。共に前の打者を三振に打ち取った後だった。気を抜いたわけではないと思うが。
球場のサイズがビジターのファイターズに味方した立ち上がりだったがその裏、李承そして阿部に連続本塁打が出てたちまち同点に、更に3回には小笠原がインコース低めの球を上手く捕えてレフトスタンドに。前の打席ではボールカウント0-3 からレフトフライに倒れたのでこの打席は期するところがあったに違いない。
打線が本塁打攻勢で逆転してくれたのだが5回に今度は日本ハム田中賢介に同点本塁打を浴びる。この打席、1,2球目をストレートが外れストライクを取りに来た147kmのストレートを打たれた。前日に続いて2死から本塁打を放つ日ハム打線もさすがだと思った。 
しかしジャイアンツはその裏1死無走者からオビスポをそのまま打たせ2死となるもここから連打で2点を追加する。オビスポが倒れた後の坂本への 2-2 からのシンカーを見送られたのが痛かった。続く松本にも2-2からレフトへ流された。このイニングからボール、ストライクがはっきりしだした。吉井投手コーチが出て来たが続投となった。そして小笠原には外角低めに落ちるシンカーを狙い打たれ左中間フェンス直撃の2塁打で2者を返したが、レフトが森本稀哲なら追いついていただろう。

勝負を左右したのは8回の両チームの継投。8回から登板した3人目の左腕投手山口は先頭打者の田中賢介にぶつけて出塁させると続く代打森本稀哲の打席の時に牽制悪送球で山口を二塁に進めてしまい2-0 と追い込みながらインコースのカーブを打った当たりがセカンド後方にゆるく飛びセンターに抜けそうな当たりを坂本が上手く回り込んだが1塁への送球がやや右方向にスライドし李承がミットに当ててそらしす間に2塁走者の田中賢介がホームを踏みノーヒットで1点差に。

   

続く稲葉を歩かせてしまい無死1,2塁のピンチ。ただ 0-2 から真ん中に入った甘い球を見送ってくれたのは助かった。続く打者は4番右打者の高橋信二。原監督がベンチからここで出て来たので交代かと思ったが山口は続投。

ここは 送りバントも視野に入れねばならない場面。 初球甘いチェンジアップを見逃してくれたので2球目を外角に外す事が出来た。 そして最後は148kmのストレートを振り遅らせて内野ゴロゲッツーに仕留めるという最高の結果に。続くスレッジにはストレートのきわどいところを見送られたが最後は146kmの外角ストレートを打たせてセカンドゴロに打ち取り後続を断った。この日のジャイアンツバッテリーはスレッジを無安打に抑えた。

   
その裏のジャイアンツの攻撃は先頭の松本が倒れたあと小笠原がストレートの四球で歩き続くラミレスが 2-1 と追い込まれながらフォークを2球見極め2-3 から更に投じられたフォークを引っ張り内野安打。ここで左腕の宮西が投入され亀井は抑えたが続く李承の代打谷を送るとファイターズベンチは4人目右腕江尻にスイッチ。
江尻は谷をストレートの四球で歩かせてしまい左打者の阿部を迎えるがここは同じ右でも金森かピッチング練習をしていた左腕の山本でもよくは無かったか?案の定と言っては失礼か、 0-1 から阿倍に痛打されダメ押しの2点タイムリーとなった。 

  

梨田監督は何故動かなかったのだろう…..


第4戦 日ハム11安打8得点5残塁  巨人13安打4得点8残塁

日本ハム 004 010 120 = 8 八木1勝
巨   人 001 000 030 = 4 高橋尚成 1敗

高橋信二1号(高橋尚 ) ラミレス1号 ( 金森 )

ジャイアンツの先発高橋尚成は試合前日本ハム打線に対しては“稲葉の前にランナーを出さない様にしないといけない。” こう語っていたらしい。 初回の高橋尚は三者三振の素晴らしい立ち上がり。田中賢介、森本稀哲を変化球で仕留め、警戒していた2試合連続本塁打中の稲葉はストレートで見逃し三振に。140kmを越えるスレートが効果的だった。
しかし3回に早々と連打を浴びてしまう。田中賢介、森本稀哲が連打で出塁するがストレートが初回ほど走っていなかった。そして森本も内野安打になったがこの日初スタメンの1塁手、木村拓也がややもたついた。続く稲葉の初球に田中賢介に盗塁を許(1塁ランナーも森本が走らなかったのは助かった。)し警戒していた稲葉を歩かせてしまった。 2-2 から低めの際どい変化球をボールと判定されたのが痛かった。
この四球は大きかった。無死満塁としたばかりか森本の走塁ミスを消してしまった。そして続く高橋信二には初球のスライダーをレフトに引っ張られ2点を先制された。
スライダー頼りのこの回のピッチングを見極められた。高橋は前日の手痛い併殺打のリベンジを果たした。 スレッジはインコース低めに投じて三振に打ち取るも小谷野に右中間を破られ2走者の生還を許した。1-2から投じた143kmのインコースストレートをボールに取られたのが痛かった。

    

それにしても第二戦の3回といいこのイニングと言いファイターズの連打は見事だ。試合を決したのは日本ハム 5-1 とリードの7回。マウンド上は3人目の金刃。先頭打者の田中賢介には3塁打を打たれるがこれは飛んだコースが良く打球が緩かったのが幸いした。 続く稀哲には 1-1 からスクイズを決められるがその前の投球でもスクイズを敢行し失敗していた。何年かに1回あるかのプレー。投手が左腕の金刀だった事もスクイズが出来る要因でもあった。

     

この日は左腕の高橋が先発だったので森本がスタメン起用されたがその任務を果たした。しかも森本がこういうプレーを決めた事によりベンチは大いに盛り上がるだろうと思った。

ジャイアンツは13安打放ちながらそして先頭打者が6回も出塁しながら併殺が3つなど拙攻を繰り返す。特に前日2安打3打点の小笠原には最初の2度の打席、チャンスでボックスに迎えながら変化球をうまく使って抑えられた。
そして極めつけは最終回。2死1塁で打席に入った小笠原は初球のカーブを叩くと打球はレフトフェンスを直撃する。これでランナーを貯めて…と思うと何と小笠原は2塁で刺されてしまいゲームセットとなってしまった。

    

1塁を回ったところで躊躇したのだが、得点差を考えると次の塁を狙う必要はなかったと思う。

ファイターズ5人目、昨シーズンまでジャイアンツの貴重な中継ぎだった林が二人をピシャリと抑え最後武田久に繋いだ時は嬉しかった。

    

ジャイアンツは敗れたが松本が3安打、ラミレスにも1発が出て、リリーフエースの武田久から得点こそ上げられなかったが2安打を放つなど次につなげられる要素もあった。しかし、星取りが不気味だった。この年の日本ハムの様に ●○●○ としたチーム、1981年の巨人、1991年の西武が優勝した事を思い出した。(2004年の中日は西武に敗れたけど。)

第5戦 最終回1発攻勢でサヨナラ ジャイアンツ王手

日本ハム 010 000 001   = 2 山口1勝 
巨   人 000 000 012x = 3 武田久1敗1S

高橋信二2号( 山口 ) 亀井2号 ( 武田久 ) 阿部2号 ( 武田久 ) 日本ハム先発の藤井の調子はすごく良かったと思う。とても点が取れそうになかった。チェンジアップ、フォークそしてストレート、ヤクルト時代、何度も抑えられた事を思い出した。
2001年台湾の行われた野球の世界選手権のキューバ戦では延長戦で敗れはしたが素晴らしいピッチングだった。シーズンが終わったあとだったのに本当によく投げたと思った。

     

この試合落としたら次は北海道で2連勝する必要があった。これは至難だと思っただけに暗雲が漂い始めた気がした。1番から3番までが完璧に抑えられた。7回は1死1塁でこの日2安打の古城を併殺打に打ち取った時は完封されるのではないか?とも思った。 
しかし7回を終わってベンチにひっこめてくれた。投球数は85。まだもう1イニングはいけるかと思った。 8回裏の攻撃を私は帰宅途中のバスの中でワンセグ観戦していた。2番手建山は先頭打者の李承にぶつけてしまう。ここでジャイアンツベンチは代走鈴木尚広を送る。坂本の打席で鈴木は初球から走り盗塁を成功させる。

   

続く坂本がバントを失敗しで送れず外角スライダーで空振り三振に倒れるとここで日本ハムベンチは林を投入するがここで大道を代打に送る。 林は 0-1 から2塁への牽制球が悪送球となり鈴木は3塁に。これで林は低めのフォークが投げにくくなった。大道の打席でバスが目的地に到着し下車をしたが次は地下鉄に乗らねばならない。そうなると電波状態の関係からワンセグが見られなくなる。入口の前で大道の打席が終わるまで待つ事とした。
大道は期待にこたえて2-2 からファールで3球粘り8球目の142km のストレートにやや差し込まれるがセカンド頭上を破り遂に試合を振り出しにもどした。もし3塁に走者がいなければもっと低目から落ちるフォークボールを投じられただろう。そうすれば大道に打たれたストレートを投げる必要はなかっただろう。
それにしても大道のすごい執念だった。CSでもそうだった。さすがベテランと感動を覚えた。

   

そして私は地下鉄に乗り込んだ。電車が駅に停車する度にI モードで試合の経過を追っていた。すると日本ハムがすかさず高橋にレフトスタンドに運ばれたとの事。 2番手山口の2イニングス目0-2 からアウトコースに落ちるボールを右中間に打たれた。ストレートを投げたかっただろうがボール2とした事でストレートでストライクを取りたく無かったのかもしれない。高橋はインコーススライダーの後だったのでアウトコースを読んでいたのだろう。今シーズン8本塁打の高橋が既にシリーズ2本目の本塁打だった。   あぁぁ冷や水をぶっかけられた見たいだった。 

   

電車を降りた時、今度は 2-2 になっていた。 先頭打者の亀井が初球をライトスタンド中段に叩き込んだ。 よく初球に手を出してくれたと思った。先発の藤井が好投している時も最終回に武田を出してくれないかな?その方が点が取れそうだ、武田なら昨日も2安打したし…と思っていた。

   

そして自転車置き場に行ってワンセグを点けると原監督のインタビューが始まっていた。阿部が 0-1 から甘く入ったカーブを叩いたてサヨナラ本塁打を放ったあとだった。初球のカーブが外れたのでボール一つ入ったのだろう。阿部はこれで MVP か何か賞を貰えるだろうとおもった。

   

そしてかなりの確率で日本一になれるとは思わなかった。昨年は西武に王手をかけてから、そして1983年はへクタークルーズのサヨナラホームランで王手をかけながら西武球場で連敗したのを思い出した。

このシーンを先発の藤井はどういう思いで観ていたのだろう。シリーズ終了後FA宣言したのはこの事もあったかもしれない。藤井が続投していれば日本ハムが王手をかけていたかもしれなかった。
    
    
久しぶりに日本シリーズをじっくりと観戦した。そして来年もジャイアンツが日本シリーズに進出してくれないかな?東京ドームで日本シリーズ観戦をしたいな、と思った。

今年はWBCに始まりジャイアンツの日本一で締めくくり、私の野球界はハッピーエンドに終わった。

    



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