Mr.コンティのRising JAPAN

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カタルーニャ広場にフェスタは行われたか?

2006-05-14 | EURO Football
随分前の話になってしまった。出張と帰国後の残務処理でなかなか原稿が進まず(誰も見ていないか?)話題の焦点がどんどんずれてしまう。 今から12年前、スペイン語の勉強を始めた家内に“そろそろ成果を試しにスペインに行ってみないか?”と誘い出し連れ出した先はカタルーニャ地方の大都市バルセロナ。私の目的はバルサ対レアルであった。バルセロナ入りしたのは土曜日。試合は日曜日の予定だったのだけど、空港から市街地に向うバスの中でそこに放置していた地元紙にあったこの試合の展望が書かれていている記事を見て、試合は到着日の土曜日に開催される事を教えてくれた。今でも家内は“私がいなければあなたはこの試合を見逃した。”と話題に引き出す。試合は当時全盛期であったロマーリオの3ゴールそしてクーマンのFK等で 5-0 と歴史的なスコアでバルサがレアルを圧倒。試合後カタルーニャ広場等至る所でお祭り騒ぎが始まりそれは一晩中続いた。そのシーズンは最終節で一時独走をしていたデポルティボ・ラ・コルーニャを逆転して優勝。しかし Champions League の決勝戦ではACミランになす術無く0-4 と完敗した。先の4月27日の試合後、12年前に見た様なお祭り騒ぎがカタルーニャ広場で繰り広げられたかは知らないが、ここ数年、ライバルのレアルマドリードに完全に欧州の盟主の座を奪われていたバルサにとって、ここは14年ぶりに欧州のタイトルを奪還したいところだろう。

スリリングな試合の立ち上がり
第一戦、ホームのサンシーロで敗れたミランはFWジラルディーニョに替えて初戦を発熱で出場できなかったインザーギをスタメンに。累積警告で出場停止のCBネスタに替えてベテランのコスタクルタをそして右サイドバックにはフランス人DFスタムを入れてロナウジーニョのマークに付けた。 試合は開始30秒でミランのブラジル人FWカカが右サイドから切れ込んでシュートを放つが惜しくも左ゴールポストをかすめる。するとその2分後に今度はバルサのカメルーン人FWエトーが正面から放ったショットをセレソン代表候補のミランGKジ-ダが好セーブ。この試合は両チーム合わせてバルサの主将プヨール、CBマルケスら6名の選手が既に警告を受けており、決勝戦に向けてプレーが及び腰になるかと思われたが、試合内容はスピーディーなものであった。しかしアウェーとは言え勝たねばならないミランは開始直後のカカのシュート以降は沈黙。エトー、ロナウジーニョのバルサの攻撃が目立つ。ようやく20分になるとインザーギがゴール前に迫るチャンスを掴むがゴールには届かない。逆にその1分後イニエスタがコスタクルタとガットゥーゾを振り切っりゴール前のロナウジーニョにラストパスを送る。それを受けた、アンチェロッティ監督が試合前に “ 彼を止めるのは難しかったが今日は充分なプランがある“と言わしめたロナウジーニョのシュートは僅かにクロスバーを越えた。23分にはそれまで成りを潜めていたウクライナの英雄シェフチェンコがガットゥーゾのチップキックを受け放ったシュートはサイドネットに刺さった。だがこの時間帯からシェフチェンコ、インザーギの動きが活発化し始めそこにセードルフも絡んでてくる。一方のバルサも初戦を累積警告で出場出来なかったデコが攻撃に顔を出し始める。40分にデコが放ったシュートはクロスバーを越えてしまったが、17日の決勝戦でアーセナルを破ると異なった2チームで欧州タイトルを取った選手となる。これはベロデディッチ(ステアウアブカレスト、レッドスターベオグラード)クーマン ( PSV アイントホーフェン, バルセロナ ) 今のバルサ監督のライカールト( AC ミラン、アヤックス ) 等に並ぶ快挙だ。(他の選手を知っていたら教えてください。) 前半ロスタイムに入りバルサが直接FKのチャンスを掴む。しかしロナウジーニョの危険なショットはジーダがセーブを。 

主導権を握るミラン
後半は開始早々からバルサがペースを、と言うよりもスタムがロナウジーニョを捕まえきれない。だが開始5分、シェフチェンコが決定的なダイビングヘッドを放つ。しかしそれをバルデスが完璧なセーブ。 頭を抱えるシェフチェンコ。しかしこの時間からミランが主導権を握る。58分、59分と連続してインザーギがシュートを放つがゴールネットは揺れない。特に59分のヘッドは本当に同点機であった。一方のバルサはゴール前で貰うロナウジーニョからの直接FK頼み。しかしジーダがことごとくセーブ。この2人はセレソン候補なのでワールドカップでの直接対決は無いが、こういう2人をだが相手に我が日本代表は戦わねばならないのかと思うと気が思い。クロアチア、オーストラリアに連勝してもらって、日本戦はリザーブの選手で臨んでくれないかなぁ?てな事を考えているとミランベンチは動き始める。64分にコスタクルタに替えてこれまたセレソン候補のカフーを入れて、ロナウジーニョのマークにつける。そしてスタムはCBにまわる。カフーは攻撃にも参加。セルジーニョの完璧なクロスからのヘッドは惜しくもバルデスにはじき出される。68分にはガットゥーゾに替えてポルトガル人のベテラン、ルイコスタを投入し攻撃的な布陣にシフトを。するとライカールト監督もすぐさま足の負傷が癒えたラーションを初戦で殊勲のゴールを挙げたフランス人FWジュリーに替えて投入する。だがその直後、この試合の最大の山場を迎える。ついにシェフチェンコのヘッドがゴールを割るがこの Champions League 通算53得点目はドイツ人のマーカス=マーク主審の“その前にプヨールへのプッシングがあった”と無効に。試合後ACミランの Vice President のガリアーニ氏は“せっかくの好カード、好ゲームが主審のせいで台無しだ”と怒りを隠さない。その6分後、ロングクロスに合わせた交代出場のラーションのヘッドはまたもジーダの“先天的な”反応でセーブ。ジーダは歴代のセレソンGKの中ではレオン ( 1974-78 ) タファレル ( 1990-2002 ) にならぶGk列伝に入るのではないか?アーセナルのレーマンのみならずジーダも1998,2002とセレソンに選ばれながら出場機会はなかったGKだ。今や完全に全大会の正GKマルコスからポジションを奪ったと植えるかもしれない。でも日本戦には出ないでほしいなぁ。 そういえば前日行われたもう1つの準決勝戦の後半開始早々、アルゼンチンのレプリカシャツを着た一般観客がピッチに飛び降り、アーセナルのエース、アンリに走り寄りバルセロナのレプリカを掛けた。確かにアンリには選択権が多くある。アーセナルに残る、バルサまたはレアルといった金満クラブに移る。 でも後者に居場所はあるのか?でも同じフランス人のヴィエラの路を追うのか?このミランも選択肢はあるかもしれない。 その影に怯えたか77分、バルサDFベレッティに競り勝ったインザーギのヘッドはゴールを捉えられない。カメラが映し出したバルサベンチではライカールト監督の安堵の表情がアップに。ACミランのアンチェロッティ監督はその2分後にインザーギに替わってジラルディーニョを投入する、まだ Champions League に登場した9試合で得点は無いが、そろそろその無得点記録も止まるのではと言う“確率”に賭けたのか?だがジラルディーニョどころかシェフチェンコもカカもシュートを撃つ展開が造れない。89分、エトーに替わって昨シーズン同じ準決勝で朴智星らと共にミランと戦ったマルク=ファン・ボンメルが投入され、最後の守備固めに。最後はロナウジーニョのシュートでホイッスルが鳴り、バルサの12年ぶりの決勝進出が決った。バルセロナがここノウカンプで無得点であったのは今大会初めて。そして Champions League になってから AC ミランが準決勝で敗れたのも初めて。5月17日のパリでの決勝戦が楽しみであるが、スカパーの契約をしていないのでどうやってこの試合を見ようか考えねばならない。 そしてこの試合でハイレベルなパフォーマンスを見せたブラジル人選手を相手にせねばならないのか......と思うと,,,


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