Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

Japan 2-1 Australia 17th November 2014 その1 90分間で Socceroos を破る

2014-11-28 | 日本代表
9月11日。オーストラリア協会のサイトを見ていたら下記の通りの見出しが。

Socceroos to warm up for Asia Cup with Japanese test.

Socceroos の 1月に地元で開催されるAsian Cup に向けた準備試合は11月18日、当面のライバルである日本と11月18日に対戦をする事で終える。 試合は J-League のセレッソ大阪がたまにホームゲームを行い、ワールドカップ2002年大会でも試合が行われた大阪の47,000人収容の長居競技場で開催される…
“大会前の11月の最終戦で日本戦が実現する事を嬉しく思う。我々の目標はアジアナンバーワンになる事だが日本は目標達成の為に越えねばならない国の一つだ。“….. Soccceroos の Postecoglou 監督はこの様に語った。

大阪かぁ… World Cup 予選は関東圏でずっと行われるので親善試合は関東圏以外で開催されるのはまぁ公平な事だけど…..

今年6月、大きな期待を以て FIFA World Cup の開幕を迎えた。我が代表はどこまで勝ち進んでくれるのか?最低でもベスト16は…..との期待はあっさりと霧散してしまった。それだけでは無かった。
時差の関係で日本時間の早朝に行われる試合が多く、90分間テレビ観戦を堪能した試合は少なかった。
2010年大会と異なり、今回のブラジル大会は失望と眠気との戦いで不完全燃焼だったワールドカップと自身の中で記憶されると思う。
そんな中で最も好印象に残ったのが Sccoeroos のFW Tim Cahill の連続ゴール。 Chile 戦は連続2失点で本当にこの大会のオーストラリアはどうなるんだろう?と心配したけど35分に見事なヘッド決めた。

 

53分にも右サイドからのクロスを再び高い打点からヘッドがさく裂し Chile Goal Net に突き刺さるもオフサイドの判定。おいおい本当かよ…. と私も天を仰いだ。86分には Oar からの左からのクロスが中央で Jara と競り合う Jedinak を越えて逆サイドの Bresciano に渡るが強烈なショットは GK Bravo がストップ絶好の同点機だった。結局ロスタイムに Chile FW の Beausejor にドリブルシュートを決められ 1-3 と突き放され試合を終えたが88分にPA 内で Cahill が倒されたプレーはPKでも良くはなかったか?と思った。 
続くオランダ戦。 惨敗が懸念された。立ち上がりは Spain を 5-1 で撃破したオランダ相手に互角の戦いを見せるも20分に Robben にスピードに乗ったドリブルシュートを決められた。あぁこの試合、スペインの様に何失点も喫するのだろうか?と思わされたがその1分後、後方からのロングフィードを Cahill がまさにワールドクラスのボレーシュートをオランダゴールに叩き込みたちまち同点。
“よ~し! Cahill ! Nice ! Cahill !! “ とテレビに向かって叫んだ。今年のワールドカップでも最も興奮した瞬間だった。 



更に54分は Jedinak がPKを決めて逆転。 こりゃ行けるぞ!と大いに期待した。
しかし期待は4分しか持たなかった。 58分に Van Persi が同点ゴールを決め、更に68分に Depay に逆転ゴールを許し、頼みの Cahill もこの試合で2枚目のイエローカードを受けたせいか69分に Ben Halloran に替わってベンチに下がりこの試合も勝ち点を挙げる事が出来なかった。
最終戦はスペインに 0-3 で敗れ3連敗勝点0で大会を後にしたが、同じ散るならオーストラリアの様にインパクトを残して散って欲しかった…と思うのは私だけだろうか…



World Cup 終えて4戦1勝1分2敗。
日本戦を前にオーストラリア代表は Belgium ( 0-2 ) Saudi Arabia ( 3-2 ) UAE ( 0-0 ) Qatar ( 0-1 )
4戦1勝1分2敗。3得点5失点。3得点もサウジアラビア戦のみだった。
日本戦を前にマスコミは“オーストラリアも世代交代中。日本同様 Asian Cup に向けて再建の最中。”ってな事をのたまわっていたけど、世代交代は World Cup から始まっていたと言わざるを得ない。

2013年9月8日。Estadio Nacional de Brasilia に遠征しセレソンと対決した Socceroos はなす術なく 0-6 で惨敗。 更に10月12日 Paris の Parc de Princes に乗り込みフランス代表と対戦するもまたも 0-6 の惨敗。試合後オーストラリア協会はかつて浦和レッズでも指揮を執った Holgar Osieck 監督 の解任を決めた。 弱り目に祟り目とはこの事か?11月6日には文字通り Socceroos の最後の砦、Mark Schwarzer が World Cup を前にして代表からの引退を表明してしまった。
思えば Schwarzer の代表引退がオーストラリアの災難の始まりだった。
2006年日本を撃破しベスト16に進出したメンバーは偉大すぎた。大会後の世代交代は遅々として進まずそのツケが一気に爆発する。 そして後を引き継いだ Ange Postecoglou 監督は大英断を降す。
所属クラブが定まらなく、所属クラブ先でも出場機会が激減したかつてのチームの精神的主柱でもあった主将の Lukas Neil を大会前に代表から外し、更に Luke Wilkshire, Josha Kennedy が外れ、唯一欧州のクラブチームでレギュラーであった ( Bayer Leverkusen ) Robby Kruse が膝の故障が癒えずに離脱。
World Cup メンバー23人中、アジア地区予選に招集された事のない選手が11人含まれていた。その中でも Ben Hollran は代表招集経験のない選手だった。この人選を見た時、多分翌年の Asian Cup を見据えての選考と思った。

対日本戦メンバー23名発表。
11月5日、 Postecoglou 監督は日本戦に臨む23人のメンバーを発表。10月の中東遠征( UAE, Qatar ) から6選手が入れ替わった。Qatar 戦では後半から出場した GK Adam Federici, Bernie Imini, Tomy Juric, Brand Smith 。そしてワールドカップ予選の日本戦で先制ゴールを決めた Tommy Oar も怪我の為に外れた。
そしてメンバー発表以降、 FW Adam Taggart, DF Bailey Wright そしてMF Mark Milligan が故障が完治せず来日は不可能となった。かつて千葉でもプレーした Milligan の離脱は大変残念だった。
選手の入れ替え後、来日メンバーは22人となり、その中でワールドカップメンバーは12人。出場経験者は Bresciano, Cahill を含めて10選手。 結局ブラジルワールドカップメンバーが中心となった日本代表とは対照的なメンバー構成だった。 そして試合の10日も前から大阪入りして日本戦に備えた。
昨年6月のワールドカップ予選でもオーストラリアは日本代表よりも早く日本合宿を始め日本戦に備えた。

その1か月ほど前、大阪在住の大学時代の後輩に連絡をした。息子さんが3人。長男君と次男君はすっかりサッカーにはまり休日は次男君とボールリフティイグに興じているらしい。
このオーストラリア戦、そちらに出掛けるから一緒に見ないか?と打診したところ“良いですね。是非行きましょう。”との即答。まさかサッカーが縁で久し振り(と言っても前に会ったのは6年前でその間何度も連絡はしていたけど )の再会になるとは。チケットはこちらが都合4枚手配し帰阪する事となった。
もし後輩の即答が無ければ大阪遠征を敢行したかは解らなかった。

長居駅前で待ち合わせ久々の再会。子供達は見知らぬおっさんを見て少し緊張気味か?後輩は“ほら、きちんと挨拶せんかい。”とお父さんらしく…お互いに歳をとったなぁ。
長居運動公園は学生時代に合宿をした事もある思い出の地だ。“確かランニングコースは15周したら 42.195km になったんとちゃいますか?” 後輩が訊ねるがそこまでは覚えていない。雨の中20㎞走とかをやったなぁと昔話が。後輩も卒業後に関西の実業団で競技を続けたのでここでは私よりよく練習していたはずだけど、“そんなことはすっかり忘れました。”と。二人とも実業団に行ったけど、やっぱり競技生活も学生時代の時が充実していたなぁという結論の達した。
さすがに代表の試合。地下鉄の駅からスタジアムまでは物凄い人の数。 “セレッソの時とは大違いですわ。”何度か子供達を連れてセレッソの試合観戦に来た事があるそうだ。 振り返れば自分も関東圏以外で日本代表の試合を観戦するのは初めて。さいたまスタジアムとは雰囲気も違った。ワールドカップ予選と親善試合の違いかな…..
人込みを掻き分け競技場内に入るが座席がなかなか見つからない。何人か係りの人に訊ねてようやく最上段の席と解った。 ちょっと悪いことしたなぁ。こんなに上か・・・・折角子供達がいるのに。カテゴリー3でなくてカテゴリー2にすれば良かったかなぁ。私一人なら間違いなくカテゴリー1を選んだけど。相手は3人。予算も考えてカテゴリー3にしたけど、“良いです。良いです。ここなら全体が眺められますから。”
後輩は俺の心中を察してくれたのかな? 
“やっぱりトラックがあるとちっとなぁ・・・”“本当。そうですね。”
だけど二人とも陸上競技出身。“トラックには恨み言は言えないわ。”との共通の意見。
子供達はじっと黙っている。それだけにもっと良い席で見られればと思ったかな? 次は良い所を準備するから許してくれぃ~。
11月中旬で寒さが心配されたけどそれほどでもなかった。ここに来る前にたっぷりと宿泊先のカプセルホテル備え付けのサウナで汗を流したのが良かったか? それにしても難波のカプセルホテルは最高だった。病み付きになりそうや・・・・

試合開始までまだ時間有りとふんで、プログラムを買いに行ったけどこの競技場は中二階みたいなところが無いから結局1階まで降りなければならずスタメン発表迄に席に戻れなかった。
オーストラリアのスタメン。まず GK はMat Ryan。World Cup 後の4試合では Dortmund 所属の Mitch Langrerak と2試合ずつ起用されたが、所属先 Club Brugeでコンスタントに出場をしており、 World Cup でもゴールを守った Ryan がスタメンに。 Langerak は所属が Dortmund とはいえ試合に出ていないからなぁ。
DFライン、CBに Trent Sainsbury ( Zwolle ) とAlex Wilkinson ( 全北現代 ) 。Wilkinson は World Cup 後5試合全てスタメン出場。Sainbury は UAE 戦以来2試合目のスタメン。Asian Cup で Wilkinson と組むCBは誰になるだろう?

右SBにはこれまで3試合スタメン起用されていた Chris Herd では無くて所属先 Torpedo Moscowで出場機会を得ているIvan Franjic が抜擢された。左SBはカタール戦に続いて Aziz Behich ( Bursaspor Turkey ) 。このポジションもカタール戦の前までは Jason Davidson が起用されていたが、Davidson も所属先 West Bromichでベンチを温める日が続いている。Asian Cup で誰を両SB に起用するかは Postecoglou 監督も悩むところか?
そしてアンカーの位置にベテラン Mile Jedinak ( Crystal Palace ) を入れた。World Cup の3試合を含めてアンカーを置いたのはオランダ戦のみ。 日本相手にアンカーを置くのは Asia Cup での日本との対戦を見据えてだろう。
ボランチには Matt MaCkay ( Brisbane Roar ) と若い Massimo Luongo ( Swindon Town England ) 。Luongo をここの位置で使うとは思わなかった。
これは私でも予想できなかった。( だから日本の解説者も予想できなかった?)
右MFには Bayer Leverkusen の Robbie Kruse。この試合のスタメンでは最も警戒すべき選手だった。左MFには James Troisi ( Melbourne Victory )  。そしてトップには故障の Tim Cahill に替わって Leckie ( Iogolstadt 04 ) が起用された。 Bresciano もベンチスタート。やはり90分は無理かな? World Cup メンバーの James Holland もベンチスタートだった。 この布陣は Asian Cup でも準決勝くらいからしか起用しないのでは無いかな?と思った。

  

一方の日本代表はホンジュラス戦で左SBだった酒井高徳が右SBに回り、左SBには FC 東京の太田。長谷部をアンカーに置きボランチには香川と遠藤が引き続き起用されるなど、他はホンジュラス戦と同じメンバーで同じフォーメーションだった。 もう少し違う選手達も見たかったけど。

             GK 1 Ryan

2 Franjic   20 Sainsbury   22 Wilkinson  12 Behich

            15 Jedinak

    21 Luongo             17 McKay

  10 Kruse                 14 Troisi

            7 Leckie


            9 岡崎
  14 武藤                  4 本田

    10 香川              7 遠藤

            17 長谷部

21 太田    6 森重      22 吉田      2 高徳

                1 川島


長谷部の両サイドを突かれる。

オーストラリアのキックオフで始まった試合。24秒 McKay からのロングフィードを Kruse が森重と競りながらヘッドで落としそのこぼれ球を左サイドに走り込んだ Troisi がシュートに持ち込むが枠は外れる。
Lecckie が上手く吉田がマークに入りに行くのをブロックした。早速の御得意のパターン。もし競ったのがはたまたシュートに持ち込んだのが Cahill だったらどうなっていたか?と。
1分52秒、今度は吉田のスルーパスに岡崎が抜け出すがここは Wilkinson がマーク。お互いに立ち上がりは持ち味を出したかと思った。
だがここからオーストラリアが主導権を握る。2分20秒、 Troisi から縦パスを受けた 左SBのBehich がクロスを入れるが森重がヘッドでクリアー。
5分22秒、 Wilkinson からのフィードを Kruse がヘッドで落とし今度は Leckie がシュートに持ち込むが吉田がブロックをしてCKに逃れる。
5分43秒にも Wilkinson が入れたロングフィードを今度は McKay を経由して Lecckie にシュートに持ち込まれCKを与える。そのTroisi が入れたCKのこぼれ球を右サイドで Jedinak, Luongo と繋いで Lecckie のシュートを引き出す。日本はなかなかアッタキングサードに持ち込めないがオーストラリアはどんどんシュートを放ってくると言うのが立ち上がりの印象。
16分26秒には FKを与え、 Franjic が入れたFKから Jedinak を経由して Wilkinson に渡りミドルを撃たれる。川島が右に飛んで弾き出してゴールを死守したが日本DF陣のマークは甘かった。



オーストラリアはDFラインからの特に Wilkinson からのロングフィードが効果的。ボランチも攻守の切り替えが早くセカンドボールをよく拾っていた。韓国K-League でもこう言うフィードをしているのかな?
またアンカーに入った Jedinak が非常に良く効いており、効果的な縦パスを中盤に送っていた。30分迄の間で観客が沸いたのは15分20秒、太田のアーリークロスに走り込んだ武藤がドンピシャのタイミングで放ったヘッドがクロスバーを叩いた瞬間のみだった。しかしそれも線審の旗が上がっていてオフサイドの判定だった。
24分46秒、ようやく本田が右サイドを上がった高徳とのパス交換でグラウンダーのミドルを放つがここはGK Ryan が左に倒れ込んで掴む。本田もあまり高い位置でボールの出し入れが出来ず守備に腐心する時間が長かった。
29分9秒、長谷部が Kruse に激しいタックルを見舞ってホイッスルが鳴る。 Kruse が長谷部に何やら激しく言うがお互い die Bundesliga でプレーする選手達。何語で話したのかな?

30分過ぎから日本は長谷部と遠藤のボランチにして香川をトップ下に上げる4-2-3-1のフォーメーションに替えた。これにより長谷部の両脇にオーストラリア選手が入って来てそこから、特に日本の左サイドから切れ込んでくる回数が激減した。本田も高い位置を取れる様になり、香川も前でドリブルが出来る様になった。
39分遠藤からボールを受けた本田がドリブルで上がり香川に縦パスを送り右サイドからドリブルで切れ込んだ香川は Sainsbery, Belich をかわしてオーストラリアゴール前に迫る。しかし迫りすぎたか Wilkinson Jedinak 岡崎が並ぶところに放ったシュートは Wilkinson に当たってゴールラインを割ってしまった。誰かに当たってゴールインしてくれても良かったんだけどな。
43分、今度は Behich からのロングフィードに Kruse が走り込むがここは川島がエリアから飛び出してヘッドでクリアー。 

前半の終り頃は Kruse が前線に出て来て2トップ気味になっていた。

1分あったロスタイムも過ぎて前半はスコアレスで終えた。

オーストラリアのロングフィードばかりが目立つかと思ったけどなかなか繋ぐサッカーもして来た。

だけど Cahill も Bresciano もいない Sccoeroos とスコアレスか….と思わざるを得なかった。

後半に続く





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