Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

得意のアウェーでゴールを割れず  韓国 0-0 日本 12.10. 2010

2010-10-19 | 日本代表

ソウルワールドカップ競技場で行われた今年3回目の韓国戦はゴールを割れず引分けに終わってしまった。 2003年親善試合、2005年東アジア選手権で連勝中だった
アウェーでの韓国戦は2000年の親善試合( 0-1で敗戦)以来の無得点に終わりこれで2試合連続完封を喫した事になった。 

歴史を忘れた民族に未来は無い???

韓国サポーター達は恐らく大変な自信を持ってこの韓日戦(一応アウェーだからね)を迎えた事だろう。例え朴智星が出れなくても…
試合開始前ホーム側のサポーター席の前には多くののぼりが掲げられておりサポーター席の前にハングルで書かれた横断幕があった。のぼりは李舜臣(イ・スンシン)将軍と安重根(アン・ジュングン)義士で横断幕には 

“歴史を忘れた民族に未来は無い” 

と書かれていたらしい。 まぁACLだったかで日本からのサポーター達に対して“敗戦国の皆様ようこそ”と日本ので書かれた横断幕を掲げ安重根義士の似顔絵を掲げたり、2002年ワールドカップのドイツ戦で“ヒトラーの末裔は去れ…” と云う内容のプラカードを掲げるくらいなのでこれくらいはする民族なのだろう。
安重根の事は説明するまでもないだろうが、李舜臣将軍は豊臣秀吉の朝鮮出兵(何故か日本の歴史の授業でも朝鮮征伐と習わされているが朝鮮側が後に出した“宣祖実録”によれば当時、朝鮮王朝や大臣を見限る一般人や武士、豪族も少なくなく、彼らは秀吉側に着いて戦った、と云う記録もあるらしい。) の文禄、慶長の役等で秀吉軍との戦いを指揮した将軍。ただ最後は島津義弘率いる水軍の前に朝鮮水軍の主たる将が多数戦死し大きな被害を出した露梁海戦の混戦の中で戦死したのだが、この露梁海戦は秀吉の死をきっかけに退却を始めた日本軍を後ろから攻撃し返り討ちにあったものとする歴史家もいるらしい。

“歴史を忘れた民族に未来は無い”とおっしゃるのなら併合時代に日本政府が施した植林や農業振興を感謝しろとは言わないけど次の日韓戦(または韓日戦)で 

“当時の韓国国家予算2倍以上の経済協力施した事に遠慮せず精一杯プレーして下さい。”

と云う横断幕を掲げてもばちは当たらないだろう。何語で表記すべきかはその時に決めよう…. ( 1965年日韓基本条約の枠組みの中で結ばれた日韓経済協力協定で日本政府は3億ドルの無償協力、2億ドルの円有償協力、3億ドル以上の民間借款を決めた。当時の韓国の国家予算は3億5千万ドル。 ドルはアメリカドルで当時のレートは @US$=360 だった。)

       

朴智星が不在の韓国のスタメン。
朴智星が膝の古傷が悪化し前日練習を休み、日本戦には出場出来ないかもと云う事は日本でも大きく報道された。そして朴智星はベンチスタートで最後まで出て来れなかった。

    


日本の国歌斉唱に続いてホーム韓国の国歌斉唱時に敬礼をしている選手が。尚武の選手、誰だろう…と見ると崔成国だった。これは驚きだった。 ASモナコ所属朴主永のワントップの後方左にはボルトンの李正龍。そして右には崔成国が起用された、崔成国のスタメン起用はサプライズだった。趙広来監督は彼の早いドルブルで切れ込む事を期待したか。
他の韓国のスタメンでは3バックのDFラインには愛するサンガの郭泰輝は起用されず右に洪正好、CBにはナイジェリア戦、イラン戦に続いて趙容亨が起用され、右サイドにはかつて愛するサンガでプレーした李正秀がスタメン起用された。ベテラン李栄杓が右の守備的MF,左には崔孝鎮。 若手の期待尹ピッカラムと組むボランチは奇誠庸では無く、辛炯が…. あぁ6人も外してしもたなぁ…

一方の日本代表はアルゼンチン戦から川島、岡崎が怪我で離脱。そして森本、内田がベンチスタートでGK西川、右サイド駒野、2列目右に愛するサンガの卒業生松井。そしてワントップに前田が起用された。

               GK1 鄭成龍

    15 洪正好     4 趙容亨     14李正秀

 2 崔孝鎮                      12李栄杓

          23辛炯    8尹ビッカラム

     20崔成国              17李青龍 

               10朴主永

               12前田
                   18本田
     11香川                 8松井

           17長谷部     7遠藤

  5長友      20栗原      15今野 3駒野

               GK20西川

日本のキックオフで始まった一戦は開始早々本田に朴主永が後方から反則タックルを入れる激しいスタート。しかしそれにひるまず本田は仕返しとばかりに53秒に韓国選手に反則タックルをかました。

立ち上がりの韓国は前日のAFC U-19 同様ロングボールを入れてくる。1分11秒には李栄杓からゴール前に走り込む崔成国に送られるがここは長谷部がカバー。
1分55秒には朴主永からパスを受けた崔成国が前線に走り込んだ李青龍に狙って入れるがGK西川に流れる。

しかし3分も過ぎると日本が落ち着いてボールを回す様になった。ここらへんは U-19との違いか… 日本選手がボールを受けたりドリブルで上がるといきなりブーイングの大合唱。前田と本田が左右に動いてボールを受けそれに伴い周囲が連動してボールが回りだす。
韓国は3バックだが守勢に回るとボランチの辛炯と尹ビッカラムがCBに入ったり李栄杓が左サイドバックに戻り日本の攻撃に対応する。
それでも最初のシュートチャンスは韓国。8分22秒には今野が崔成国へのチャージがファールに取られ距離があったが正面でFKを献上するし朴主永が直接狙ったがそのショットは大きく外してくれた。
11分18秒にアクシデントが起こる。韓国が攻め込み長友がボールを奪ったが中に上げてしまい、駒野が飛んだ後ろから李青龍が後ろから当たり空中でバランスを失い転倒した駒野が立てない。結局外に運び出され内田と交替となったが後日駒野は右ひじ骨折との報道がなされた。このプレーには激しく長谷部が抗議したがカードは出されなかった。両チームプレスが早く局地戦での対峙は見応えがあるが前半韓国は空中戦でのレートチャージが目立ち34分にも栗原に朴主永が明らかに後ろからチャージに入ったがカードは出なかった。しかしボールキープでは日本が韓国を上回り、松井、本田は韓国DFの激しいあたりをものともせず振り切るシーンが目に着く。
そして日本が攻勢に出る時間が続く。15分48秒、右サイドで遠藤からボールを受けた松井が入れたクロスを前田が後ろに落とし香川に渡るがトラップが僅かに大きくシュートを撃つ前に洪正好にクリアーされる。18分27秒には右サイドで遠藤から前線の前田に渡り再び松井経由で遠藤に戻ったところ逆サイドの本田に繋ぎ長谷部に戻すと長谷部は辛炯をかわしてゴール前に走り込む松井に浮球を送るが李正秀がクリアー、そのこぼれ球を繋いで再び松井がシュート体勢に入るが李青龍が何とかクリアー。得点こそならなかったが見事な波状攻撃だった。
以降も松井のヒールパスや香川が下がりオーバーラップした長友二縦パスが通りチャンスを掴みかけたころを崔孝鎮が何とかクリアーするなど韓国DF陣を翻弄。26分38秒には松井からの左から走り込んだ本田に送られ崔成国がマークに入る前にミドルシュートが放たれるがGK鄭成龍がファインセーブで阻止。惜しいチャンスだった。


      
劣勢続きの韓国は30分から崔成国をトップに上げ朴主永と2トップにし前線のターゲットを増やす。そして右サイド中盤には崔孝鎮を少し高めに張る。
しかし前半韓国が日本ゴールを脅かしたのはセットプレーからのみ。31分45秒李青龍のFKから崔成国がゴロのミドルを放つがポストの左に外れ37分40秒遠藤が朴主永へのファールで与えたFKから辛炯がヘッドを放つがバーを越えた。 攻撃の頼みは李青龍のドリブル突破頼みで日本のボランチ、DFラインを崩す事は出来なかった。 

        


日本は前半終盤にも2度チャンスを掴む。 右から内田のクロスを受けた松井が逆サイドの本田に送り本田は前線の前田にヘッドでボールを送るが李正秀、李栄杓が必死に戻りCKに、86分には長谷部、松井と繋いで受けた本田が李正秀をかわしてシュートに持ち込むがポストの左に外れて行った。
前半は日本が優勢のまま終えたが韓国も最終ラインで踏ん張り決定的に崩される事は無かった……

後半まず韓国ベンチはボランチの奇誠庸を辛炯に替えて投入した。これでDF洪正好と崔成国以外はワールドカップメンバーとなった。
後半立ち上がり韓国はボランチの2人を高い位置に張り出させ、相手とボールへの寄せが早くなり日本は前半ほどボールをキープできなくなった。 54分15秒には崔成国が粘って李青龍に送ってシュートを放つがここは内田がクリアー。しかし中央の朴主永がフリーだった。56分には今野が朴主永を倒してFKを与えそのFKを長身李栄秀がヘッドで折り返し中央から朴主永がヘッドを放つ。これをGK西川が後ろにそらすがここは長友がクリアー。危ないシーンだった。
62分50秒には今野を振り切り朴主永がミドルを放つが西川がCKに逃れる。このシーン、さすが朴主永というシュートだった…
後半はやや優勢だった韓国は62分に崔成国を下げて廉基勲を投入し完全に2トップにした。 ベンチに下がる時に敬礼をした崔成国が印象的だったがこんどこそ代表に定着するだろうか…2007年城南一和でのACL浦和戦、そして同年の Asian Cup 時に比べるとやや身体が絞られた感じがした。やはり軍隊に入り心身ともに鍛えられたか…

    

72分今度は日本ベンチが動く。香川を下げてただ一人浦和レッズから出場となった細貝が投入されアンカーの位置に入る。ならば阿部でもよかったか….でも息子に言わせれば“細貝で正解だ。”とのことだった….. これは韓国の攻撃への対応であっただろう。

    


香川はちょっとマークがきつく思う様に前に出られなかったか…それともボールが出てこなかったか見せ場は限られてしまっていた。

   


76分この試合最も物議を醸すシーンが。本田が粘って長谷部にボールを送りマークを振り切り更に松井に送りドリブルで上がり入れたクロスはエリア内の崔孝鎮の腕を直撃。 ハンド、PKと思うもウズベキスタン人のイルマトフ主審は“意図的にボールを手、腕で扱った”と判断せず長谷部が必死に頼むもファールを取らなかった。あのワールドカップでのキューウェルのプレーはPKのみならずレッドカードまでだされたのになぁ…

     

     

78分日本ベンチは松井を下げて金崎を2列目右に入れる。まだ森本の出番はないのか…と思った。 81分、ひやりとするシーンが。 内田、本田に囲まれながら廉基勲が左サイドから上げたクロスに朴主永が栗原のマークをうまく抑えてフリーでヘッドを放つ。 しかし弾道はGK西川の正面に飛び胸をなでおろした…

     

そして韓国ベンチは82分崔孝鎮と入ったばかりの廉基勲を下げて車ドゥリと兪炳守を入れた。 車ドゥリの位置が気になった。さすがに守備に難があるのでサイドバックには入れなかった様で崔孝鎮のところに入れた様だった。
84分に遠藤に替えて中村憲剛を投入した。恐らく細貝をボランチに入れて憲剛は2列目左に入れたかな…やっぱり競技場で観たいなぁ….とこの時痛感した。 
試合時間が少なくなる中89分本田が決定的なチャンスを作る。攻撃に転じようとした趙容亨からボールを奪った本田がドルブルで韓国ゴールに迫りそのままシュートを放つ、しかしまたもGK鄭成龍がファインセーブでストップ。右に走り込んだ憲剛がフリーだったのでそちらに出しても...という気がしたんだけど…

    


本田は79分にも趙容亨をかわしてドリブルで切れ込み相手DF3人に囲まれながらも長谷部に戻してミドルを引き出すなど韓国には存在感を十分示し、攻撃の起点となる動きを90分通して披露してくれた。

そして3分あったロスタイムにも両チーム相手ゴールネットを揺らせずスコアレスのままタイムアップとなった。 あれだけ攻める時間がありながら本田、長谷部の惜しいミドルはあったが相手DFを崩しての決定機は無かった様に思えた。
韓国は朴永主がシュートに持ち込んだが日本のワントップ前田はシュートは撃てなかった。これは前田のせいではなく前田にボールが入らなかったというより前田がチャンスメークをするプレーが多かったからだろう。
11分に駒野が負傷で下がったのが誤算だったか…. 韓国は朴智星がいたらどうなっていただろう…. 結局両チーム、ワールドカップメンバーが主体となったがほぼベストメンバー。それだけに朴智星がいれば今の日韓の本当の力関係が解るんだけど….こう言った対戦が今度はいつみられるだろう?

Asian Cup では欧州組みが多く抜けるだろうし、両チームとも日程的にベストコンディションで臨めるだろうか…… ちょっと消化不良のゲームに見えたけど、今年の韓国戦ではもっとも良い内容だったような気がしたなぁ…. この試合は日本の方が前にアルゼンチン戦があり仕上がりは良かったはずだった。
それだけに勝っておきたかった、いや勝ってほしかったなぁ....
でもアウェーの方が韓国戦は良い試合をするなぁ....

しかしやっぱり競技場で観戦したかったなぁ….次は韓国で観戦するか…その方が勝つ可能性が高いかも…その時は韓国のアイドルも観られるかなぁ....


      

その節は韓国プロ野球も観て帰ろうかな....



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