Mr.コンティのRising JAPAN

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Wカップ予選・イラン戦に向けて 6

2005-03-24 | FIFA World Cup
前回の続きから…
その2 知られざる時代。アジアの強豪を連破
1982年11月21日 インド ニューデリー アジア大会 日本1-0 イラン
当時のイランはイスラム革命直後で客席にはホメイニ師の肖像画も見られた。だがアジアでのトップクラスということは変わらない。1980年3月のモスクワ五輪以来の公式戦であったが、初戦のイランを木村和司のゴールで 1-0 で破るという金星スタートであった。この試合はテレビ中継されなかったが試合の結果を同夜、偶然NHKラジオ放送の“アジア大会便り”で知った。番組開始早々“本日行われた競技での最大のトピックスはサッカーで日本がイランを破った事です”と興奮気味に伝えていたのを思い出す。日本は次の南イエメンを 3-1 そして韓国を原、岡田のゴールで 2-1 と逆転で下し(この試合はNHKのダイジェストで見た)、何と3連勝で12年ぶりのアジア大会ベスト8進出を決めた。準々決勝では優勝したイラクに延長戦で 0-1 と惜敗したが、日本代表がイラン、韓国といった当時のアジアのトップクラスを連破した思い出深い大会であった。

その3 カズ魂のゴール アジア王者戴冠
1992年11月3日 広島 アジアカップ 日本1-0 イラン
試合はイランペースで進んでいた。これまでイランは1勝1分け、日本は2分け。勝たねば1次リーグ敗退が決まってしまう。同年7月、北京で開催されたダイナスティ杯で優勝し、そして翌年にはワールド杯アメリカ大会の予選が始まる。そして何より翌年5月には待ちに待ったプロリーグがスタートする。その為にも地元で行われるこの大会ではベスト4(当時の本大会出場枠は8カ国)以上が望ましかった。53分にはモハマディが退場になり、68分には中山、ラモスが投入される。ボール支配率では上回っているのだが中々ゴールを割れない。元々イランは他の中東諸国と異なり、組織的な守備が出来るチームだ。だが87分、井原のロングパスに反応したエースカズがフリーで抜け出し、バウンドに合わせてステップを踏みかえて最後は5年後のジョホールバルでの戦いでもゴールマウスを守ったアベドザデーの左を破ってゴールの右上隅にシュートが突き刺さり均衡を破った。イランは残り3分に猛攻を掛けるが、焦りから逆に退場者を更に二人も出ししかもその二人が1年間出場停止処分を受けるなど自滅した。その後日本は準決勝戦の中国を逆転で 3-2 決勝戦ではサウジアラビアを高木のゴールで下し、アジア王者のタイトルを得て、そして翌年のワールド杯予選に大いに期待が寄せられることとなった。

その4 イランの執念。 前年の雪辱を果たされる
1993年10月18日 カタール ドーハ ワールド杯予選 日本1-2イラン
試合終了後、ベンチから全選手が飛び出してきて、ピッチの選手たちと歓喜の輪を作ったのはイランであった。初戦の韓国戦を 0-3 と完敗し、後が無いイランであったが、前年広島での試合で試合に敗れたばかりか、エースのピュスをはじめ3名の元代表選手が出場停止で使えなくしたその日本相手にただならぬ思いがあったであろう。前年のスタメンから6名が入れ替わったイランに対して日本は北澤に替わってラモスが先発出場で怪我の都並の替わりに三浦泰年が入っていた。イランのゲームプランは明確であった。左サイドのなれない三浦が上がった時の後方を執拗につき好機を探る。そしてラモスにはフォヌーニザデの反則覚悟の体当たりで動きを止めてしまう。日本は大会に入ってコンディションは今ひとつで高木、福田が冴えない。前半終了間際にFKからハッサン・ザデーに頭で決められ先制点を奪われると、守備に定評のあるイランはカウンター狙いに転ずる。後半、MF吉田に替えて長谷川が投入されサイド攻撃を強化するがカズのヘッドがポストを叩く等の同点ゴールが奪えない。逆に85分、デラクシャンからのスルーパスに反応したダエイがGK松永をも落ち着いて外して2点目を日本ゴールに流し込む。88分に中山が執念のゴールで1点を返すが同点には至らなかった。
日本は初戦のサウジアラビア戦を引き分けており、勝ち点ではイランを勝っていたので、日本が守備を固めてカウンター狙いでイランの焦りを引き出すというプランを立てられなかったのか?との悔いが残る。1週間後に韓国を 1-0 で下すのだが、その韓国に 0-3 で完敗したイランに 1-2 で破れた事が最後の星勘定というよりも得失点差に影響した。
以上が、個人的に選出してベストセレクション4ゲームである。
さあ、いよいよイラン戦が間近に迫ってきた。 間に合えば、明日の夕方には直前予想を掲載します!



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