Mr.コンティのRising JAPAN

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Asian Cup それから Socceroos の世代交代は 2

2011-02-13 | Football Asia
Australia now caught between a green generation and a golden generation as they start preparing for future 

それは恐らくLucas Neil が希望的に宣言していた様にオーストラリアにとって大きな大会で優勝する最高のチャンスだっただろう。おそらく今年3月で33歳になる Neilそして恐らく他の10年以上に渡って予選突破を目指しそして昨日の朝ついに最高のレベルの栄誉を勝た取った30歳代のヴェテランオーストラリア代表選手達にとってカタールの砂漠の中に時間が消えて行く事は容易に結論付けられただろう。
勿論代表チームの総入れ替えは無いだろう。確かに2カ月内に行われるドイツとの親善試合を前に主力選手達、Neill, Harry Kewell (32歳), Tim Cahill (31歳), Mark Schwarzer (38歳), Brett Emerton ( 2月で32歳), Jason Culina (30歳)らは2014年のワールドカップに出場する事を宣言している。もしオーストラリアが出来るのであれば。

Sasa Ognenovski は代表入りを果たしたばかりだが彼も既に31歳だ。長年 CB としてプレーしているが残された年月は長くはない。彼らはこれまで Socceroos に大きく貢献して来た質の高い選手だ。しかし倫理的に、常識的にそして経験から何人かは路傍に追いやられ何人かは怪我や願望やパフォーマンスの低下を通じて代表を離れて行く。オーストラリアの将来はどうなのだろう、何人の若手選手が本当に期待が持てるのだろうか。

確かに Melbourne Victory のRobbie Kruse は名も無いところからやって来たそしてまさに充分に貢献できる事を充分にほのめかす事が出来る事を見せた。6-0 で勝利したウズベキスタン戦では1ゴールを決めもう一つの準備されたチャンスをミスした。しかしそれは彼の能力を反映した真実では無かった。しかし日本戦の延長戦の名場面。Harry Kewell と交替で投入された22歳の彼はほぼ試合を決定づけようとするヘッドを放ったがEiji Kawashima の指先で弾き出したファインセーブに防がれた。多くが彼の次のステップに注目するだろう。

Carl Valeri と Mile Jedinak は26歳になり誕生日も数日しか違わない。彼らは 1-1で引き分けた韓国戦の後半から膝の怪我で帰国を余儀なくされた Culina の離脱によってボランチのコンビを組むようになった。そして Jedinak は同様にここで国際試合レベルでも得点を上げられる能力を疑いなく示す事が出来た。この2人は中盤で強固なコンビネーションを築いていた。

例え Holger Osiek 監督が Han Berger テクニカルコーチが “ matchwinner “ と呼ぶ有能な選手を欲しているが、そこには Olyroos や U-20 の中にも期待される選手が現れるだろう。 25歳の Neil Kilkenny は安定したMFだがそれ以上を語るのは難しい。今大会も途中出場が目立ったがそれは試合の終盤になってからでポジションを探しえたとは言い難い。しかし彼が90分間プレーするまでそれはジャッジ出来ない。 もし万が一彼の所属する Leeds United が Premier League に昇格すればもっと印象付けられる機会が増えるだろう。

AEK Athens 所属のNathan Burns はこのレベルでやっていけるかどうかを決められるほどの出場時間は無かった。 彼もまた今年後半から始まるワールドカップ予選に向け見てみる価値がある選手だ。 Matt Spiranovic は一般的にいえば恐らくNeil の後継者として長い間CBのポジションを担える最も才能のある選手だが怪我が多く肝心な時にアピールできなかった。
今回はコンディションも整ったが Neil と Ognenovski のCBが非常に良くプレーする時間が与えられなかった。

19歳の FC Utrecht 所属のウィング選手 Tommy Oar は大会直前 Hull City の Richard Garcia の離脱によって召集された。今大会は出場時間が無かったが Ben Katarovski, Matther Leckie と並んでまさに若手選手の中での筆頭である。




The boys for Brazil 
3年後 Brazil 2014 まで残る選手と難しい選手は下記の通りと予想される。

MARK SCHWARZER: 38歳の Fulham の第1GKは僅か2失点を許しただけだった。召集されたらいつでもやれることを確信させられた。しかし次のワールドカップ時には41歳になっている彼が今と同じフォームでプレーできると言う保証はない。

BRAD JONES: 長年 Schwarzer のバックアップメンバーに甘んじて来た。彼も28歳であるが実戦でプレーする時間が必要だ。

NATHAN COE: 人々に名前を覚えて貰い機会を得た。 26歳の彼はまだ充分に時間がある。 LUKE WILKSHIRE: 例え韓国戦で負った鼠蹊部の怪我がハンディとなったが彼の信頼は大会を通じて安定していた。まだあと2~3年チームの礎となるだろう。

LUCAS NEILL: 彼にとってフィールドの上でも外でも素晴らしい大会だっただろう3月で33歳になる。ブラジル大会の前に時間が無くなるであろう。

SASA OGNENOVSKI: 遅咲きではあったがとうとう Asian Cup に選ばれ素晴らしい大会となった。しかし4月で32歳になり時間も無くなっている様だ。

DAVID CARNEY: 決勝戦の延長戦終了11分前までは素晴らしい大会だった。彼はこのレベルでも左サイドバックのポジションを無難にもなしていた。視界の良い将来が控えているだろう。 

JON McKAIN: 出場時間無。将来を占うほど充分なプレー時間が無い。
JADE NORTH: 投入されれば良いプレーをする。メンバー入りがせいぜいか。




JASON CULINA: 韓国戦で負傷。そして帰国。まだ任務はあるが Jedinak と Valeri の台頭により今や先発出場は保証されなくなった。
MILE JEDINAK: 素晴らしい大会だった。重要なゴールを決め国際選手としての地位を固めた。
BRETT EMERTON: 出場停止によりポジションを失いそのままだった。まだプレーする任務はあるがもうすぐ32歳になる。
TOMMY OAR: まだ19歳。将来を担う1人。決してベンチから外れない様に。
NEIL KILKENNY: 25歳の Leeds United の MF はベンチから何度も出て来た時にはなかなか良く見えた。次のワールドカップ予選には選ばれるだろう。
MATT McKAY: 今大会オーストラリアでブレークした選手。 Emertonをスタメンから追い出し続けた。 Brisbane のMF は劇的に自分のステータスを高めた。A-Leaguenに残るのか?
CARL VALERI: ポジションを奪い返しそして守り続けた。Jedinak とのコンビも良かった。
HARRY KEWELL: 何年にも渡る不振をふるい落とし今大会を通じて決勝戦でいくつかのチャンスをミスしたがオーストラリアのベストプレーヤーに近づいた
BRETT HOLMAN: Football もっとハードな選手がいるのか? 精力的に動き回り大会中ずっと大きくチームに貢献した。多機能な選手だった。
TIM CAHILL: 怪我と戦い続け前線に張り Kewell と素晴らしいコンビネーションを組んだ。
SCOTT McDONALD: 試合では多くを見なかった。ゴールを上げずインパクトを与えられなかった。 NATHAN BURNS:  多くを見られなかった選手の1人。しかし将来が嘱望される。
ROBBIE KRUSE: 大会で限られた出場時間で大きな存在を示した選手の1人。欧州に動くだろう。将来は明るい。

 

Osieck to peruse the young Roos

Osieck監督は3月22日から25日ドイツに若手主体のチームをで遠征し Budesliga のリザーブチームとの試合を予定していると発表した。 このメンバーには名の通った選手も選ばれるが U-23, U-20 世代が中心に組まれると Han Berger コーチは語った。 勿論まだメンバーは発表されていないがかつてBrisbane Roar でプレーし今はルーマニアでプレーするSpase Dilevski, トルコKayserispor に所属するJames Troisi、AZ Alkmaar のJames Holland Bundesliga でプレーする Nikita Rukavytsya ,Dario Vidosic, Aston Villa のChris Herd, Shane Lowry, Scottish Premier の St.Mirren 所属の Aaron Mooy そしてMiddlesbrough の Rhys Williams らにチャンスが巡って来そうだ。

”我々はベテラン選手と若手選手をバランスよく選出する事が出来た。そして若い選手達には本当に驚かされた。 確かに選手は出場出来なければ失望するがだれもが非常に献身的にサポート役に回った。みな一緒になって闘った。選手達は本当にハードに役目をこなしお互いを励まし続けた。これは大変に重要な事だ。
選手を選ぶメリットがあるが、将来をみすえ土台づくりをする必要もあるが、どれだけの間将来を見据え土台づくりを続けねばならないのか? 各試合毎に決めて行かねばならない。もし若い選手を連れて来てべテラン選手達とともにプレーする機会を与えれば同世代の選手達とプレーするよりもずっと効果は上がる。
ベテラン選手達だけで試合に臨んでも効果は上がらない。”

103分、疲れの見えたエース Harry Kewell がベンチに下がり Melbourne Victory の若いFW Robbie Kruse が投入された。その直後 Kruse がヘッドを放つがGK川島が弾き出した…この選手交替は世代交代の縮図….と見るのは時期諫早か…
1990年代中頃かつて Liverpool でスター選手だったテレビ解説者 Alan Hanse はDavid Beckham, Paul Scholes, Ryan Giggs, Nicky Butt and the Neville ら若い選手で構成された Manchester United が開幕戦で Aston Villa に敗れるのを見て “子供だけでは勝てない。”と解説した。
しかしその後の Manchester United の躍進を改めて記述必要はないだろう。多くのオーストラリアの解説者達はワールドカップでの敗退を見て次のワールドカップに向けて早急に Socceroos の若返りを急がせ Asian Cup も若手の経験の場とすべしとの声が高かったが Osieck 監督とオーストラリア協会は正しい判断を降した。
Asian Cup を重要な大会と位置付けベストメンバーを構成した。  30歳代の中心メンバーに加えてNeil Kilkenny, Nathan Burns, Robbie Kruse, Tommy Oar and Matthew Spiranovic ら若手選手も加えた。

  


前任の Pim Verbeek 氏と異なり Osieck 監督にはまだ少し時間の余裕がある。
次のワールドカップ予選ではどういうメンバー構成になるのだろうか…

Osieck 監督にとっては前任者から先送りされた(棚上げされた??)世代交代の課題があるが新戦力を発掘できた大会でもあった。だが前任の Verbeek は時間が無かった。 Osieck 監督は時間がある分若手選手も見極めて行くだろう。
だが日本も手放しでは喜べない。DFライン、特にCBのバックアップメンバーを探すのは急務。そして両サイドバックも。 それからボランチ。
阿部を招集しないのか?? オーストラリア A-League の若い選手達よ J-League も視野に入れろよ。日本とは時差がほとんどないから代表に召集されても良いパフォーマンスは披露できるぞ….. 


Asian Cup それから  Socceroos の世代交代は... 1

2011-02-13 | Football Asia

Socceroos 次のワールドカップに向けての世代交代は

2月7日。10カ月ぶりに再開された日豪 EPA 交渉。4日間の協議は最終的には結論持ち越しとなった。
オーストラリアはコメについて関税撤廃の例外扱いを認める一方、牛肉などでは撤廃要求を譲らず、合意は4月のキャンベラでの開催が決まった次回交渉に持ち越した。日豪交渉は6月に判断する日本の環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)参加の試金石とされ、合意の道筋をどう付けるかが焦点になる。今回の交渉で、政府はコメ、牛肉、小麦、砂糖、乳製品を重要品目に位置づけ、自由化の例外と主張した。これに対し、オーストラリアは自国からの輸出量の少ないコメの関税撤廃は求めない代わりに、その他の4品目の自由化を強く求めた。
交渉筋は「オーストラリアは要求を軟化させておらず、まだ先が長い」として、交渉が引き続き難航する見通しを示した。 政府は昨年11月の閣議決定で、「全品目を自由化交渉の対象に、高いレベルの経済連携を目指す」とした。菅直人首相も今年1月の施政方針演説で、「豪州との交渉を迅速に進める」と宣言し、重要品目の例外化にこだわる態度は自己矛盾に陥っているといえる。

オーストラリアはTPPでも、主要交渉国の一つ。EPAで農業分野の譲歩を決断できないようでは、「TPP交渉参加すら認められなくなる との事だけど
まず米の関税撤廃の例外を認めたのは今オーストラリアではここ数年“米どころ”だった Victoria 州で長期の雨不足からまったく米が収穫できずオーストラリア国内での米はカリフォルニア米が主体となっている為。早い話が国外に輸出するほど米が獲れないと言う事。
日本政府としては何とかして“レア・アース”の供給源を確保したいところだけどこの件はオーストラリア側が“売り手市場”を見せつけ“日本だけ特別扱い出来ない。”との事。それよりもオーストラリアは今天然ガスがガンガン獲れておりその輸出先として中国が鉄鉱石と共にお得意さんとなっている。
ラッド前首相は娘さん達が中国語を勉強するほど大変な親中家。オーストラリア史上初めての女性首相Julia Gillard 現首相はどちらかと言えば外交は右派。
昨年のワールドカップ開催国を決める FIFA Congress にも帯同していた。オーストラリアにとって結果は伴わなかったが日本の首相とは違うなぁ…と思った。まぁそれだけで首相の価値が決まるわけではないが…


今回の Asian Cup 決勝戦に進出した日本代表が対戦したオーストラリア代表との試合は2006年のワールドカップで対戦して以来約4年半で5度目だった。
そして初めて日本が勝利を収めた試合だった。( PK 戦は公式記録は引分 )
できれば90分間で勝ってほしかったけど。オーストラリアでもサッカーの世界では日本は一目も二目も置かれている様だ。
昨年のワールドカップでは“アジア実力 No.1 ”として勇躍乗り込んだ南アフリカの地。初戦のドイツ戦で完膚なきまでに叩かれ最後までそこから立ち直れなかった。
そんな Socceroos のプライドはこの Asian Cup ではかなり回復されたと思う。
しかし長年云われ続けて来た世代交代は今度こそ目前に迫った早急に解決すべき問題とされている。
昨年末から今年初めに Brisbane, Gold Coast の一部を襲った大洪水の被害は 1974年以来の大災害と地元では云われているが、最も地元の人達を怒らせているのは洪水そのものでなく、37年前の教訓が生かされていない、即ち洪水対策が全くなされていなかった事が露呈した事らしい。 37年前は、私の尊敬する Johnny Warren 率いる Socceroos が初めてワールドカップに進出した年だった....

手元にある2002年に刊行された彼の著書 Shelias, wogs & Poofters には MCG のイラン戦のスタメンの集合写真が掲載されワールドカップは逃したが将来を期待出来る Young Gun として紹介されている。そしてそのメンバーの中には GK Schwarzer, Kewell, Emerton らが写っている。8年後彼らが中心となりウルグアイを破り32年振りのワールドカップ出場を決めてカイザースラウテルンでは日本を逆転で破りサッカー人気がオーストラリア大陸で一気に上昇したのは日本人でも周知だけどそのメンバーは偉大すぎた。5年後の Asian Cup では6人の選手がドイツワールドカップ組だった。そしてもし怪我さえなければ更に Beachamp, Kennedy そしておそらく Milligan も加わっていただろう。(だったら優勝したか??)。

今オーストラリアではこれから今後の為にいつ世代交代を行うか、それとも結果維持し次のワールドカップ出場権を勝ち取る為にまだベテランに頼るかの激論が始まるだろう。 

Their best and likely last .....

これは決してわれわれから取り去ることの出来ないオーストラリアの名前を silverware ( この場合は優勝トロフィー ) に刻む良い機会だ。 
この世代の選手達にとって残るのは思い出だ... 優勝を勝ち取る事が理想的な最後だ。ハードワークと犠牲への素晴らしい代償となるだろう。“ 
決勝戦を前に Sccoeroos の Lucas Neil 主将はこう語った。
“ピッチ上の至る所で繰り広げられる1対1の争いで競り勝ち日本が作るチャンスを最小限に留めねばならない。日本は決定力に長けた選手達が揃っている。しかし守備面では我々は日本に問題を引き起こす事が出来る事を解っている。”

地元紙では香川が離脱しても本田、岡崎、前田ら3選手が3ゴールずつを挙げている事から日本の攻撃力を懸念していた。これは昨年のワールドカップ前とは大いに異なる。
Neil 達ベテランにとっては最後の大舞台とならないかもしれないが、これが最後の代表としての大きな勲章を勝ち取るチャンスと云う事は本人以外も解っていただろう。  決勝戦を前に物議を醸しだしていたのが左サイドハーフを元通り Emerton を起用するのかそれとも決勝トーナメント以降代役として活躍している Matt McKay を起用し続けるのか...
しかし決勝戦前の Osieck 監督の McKay を使う、と云うコメントでピリオドが打たれた。 “トーナメントでは起こりうることだ。最初のメンバーで最後まで終えられる事は決してない。私は現場主義の監督だ。名前よりも選手のパフォーマンスを重視する。” 

They’re one of my favourites but also one of the most difficult

対日本戦通算4ゴールの Tim Cahill は“日本は私の好きな対戦相手だが同時に最も難しい相手でもある。”と語った。
“日本戦を思う人達は我々の対日本戦に就いて知っている。明らかに私はその中心にいるだろうがそれは悪い気はしない。”
31歳のCahill は他の同僚達と同様に Asian Cup を終えても代表から退くつもりはなく4年後 2015年に地元で開催される Asian Cup への出場についても喜んで辞退するわけではない。
“正直に云って私は身体が動かなくなるまで代表選手でいたい。もちろん2015年までプレーをしたいが多くの若い選手が出てくることも望んでいる。そして私が彼らの一部になれればと思っている。 ”
そして決勝戦に就いては “私はここに休暇に来たのではない。そしてここにただゲームに出場しに来たわけではない。ここでオーストラリアのサッカーの違いを示しに来たのだ。”と述べた。 

そしてオーストラリア地元紙はしきりに香川の離脱を伝えていた.....

    

Blue murder: A lightning raid, then Samurai strike guts Socceroos 

オーストラリアは充分に勝利に値するチャンスを作った。
しかし延長戦に入っての守備のミスが勝利を手にする事が出来ず次に持ちこされる事となった。その持ち去られたものは、綺麗なサッカーをしてくるであろう日本に対して広い地域で試合を流れ良く続けたオーストラリアが勝ち取るべくメジャー大会の王者の称号であった。
Blue Samurai に 1-0で敗れた彼らのパフォーマンスは特に体格に勝りパワフルなオーストラリアが自分達の強さとフィジカルで優位にたつオーストラリアが早くてより技術の高い日本を打ち負かすと考えた人達には関心を惹いた。試合の多くをオーストラリアはその通りであった。

  

彼らはよくボールを回し中盤でプレスを掛け日本がショートパスを繋ぐ時間やスペースを許さなかった。空中戦の強さを充分に活用した。それはただPA内にロングボールを放り込むだけでは無かった。 Soccceroos 達は中盤でボールを支配し時折素晴らしいコンビネーションを見せた。そして対戦相手からスペースを作った。彼らはただ Holger Osiek 監督が嘆いた様にフィニッシュが出来なかった。
日本戦で何度もゴールを決めている Tim Cahill はいくつものハイボールからの空中戦でそしてそこから繋がらなかったり日本が必死にクリアーしたが何度もチャンスを創り日本にとってはまたも脅威となった。
守備の方でも後半 Shinji Okazaki のフリーのヘッドをセーブし前半 Ryoichi Maeda のシュートを防いだ。オーストラリアの守備は広範囲で優位を保ちLuca Neil, Sasa Ognenovski は強固に真ん中を固め Luke Wilkshire とDavid Carney は何度も前線に絡んだ。
こういう状況下で疲労した脚と心が引き起こしたわずかなミスが命取りとなり Socceroos の2度目の挑戦でタイトルをのがした事をくよくよと考える事は酷な事だろう。 Harry Kewell と Tim Cahill はゴールを挙げられなかった。そして Mark Schearzer は決勝ゴールに対して殆どなにも出来なかった。 Carl Valeri と Nile Jedinak そして Matt McKay は相手DF陣を切り裂くパスを出せなかった。
そうだ109分には Luke Wilkshire が Yuto Nagatomo の突破を許しその日本のウィングバックに決定的なクロスを上げさせた。そうだそのDF選手は6回も7回も突破して来た。 そうだ左サイドバックの Carney は説明しがたくその時中盤まで上がっており Tadanari Lee をお手本の様なボレーシュートを放てるだけの時間とスペースを出来るだけフリーにしていいた。彼は大会前の準備試合には出ていなかったがそんなこと大陸地区の決勝戦では関係の無い事だった。

    

それは Carney がすぐに忘れられない失敗だった。
しかし時にはこんな事が起こり得る。試合は何度も一瞬の輝きの様な一方のエラーで決まる。それが人生で、スポーツは気まぐれな何かを写し出すたとえそれが退廃させるよくない結末だとしても。
“それは延長戦も終盤だった。 単なるポジションのミスだった。 そしてそれが致命だった。それに就いて誰かを非難したくはない。我々のいつもの守備のポジションでは無かったがそこに他の誰かを行かせるのは全く不適切な事だった。”
“我々にはチャンスがあった。試合後半にはピンチもあった。 我々は決定力に対してもっと機能的でなければならなかった。試合を支配したりチャンスを創るだけでは不充分だ。勝つためにはゴールを上げねばならない。”
“好チーム同士のたいへん面白いゲームだった。 我々がどれだけ落ち込んでいるか解るだろう。 我々の絶対に勝てる試合だった。ただそれを勝に結びつけられなかった。 しかし私はこう言いたい。私は選手達、彼らのパフォーマンスそして大会期間中の姿勢を誇りに思う。 選手達はファンタスティックな姿勢を貫きただ私は信頼していれば良かった。だから彼らの努力に対して報酬を与えられなかった事を非常に悔んでいる。”

試合後選手達の労をねぎらう Osieck 監督のコメントが印象的だった....  続く