Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

Socceroos の挑戦  世代交代は そして次のワールドカップは..

2010-07-30 | 夏季五輪
Kewell 退場も踏みとどまり勝点1  Australia 1-1 Ghana 

http://blog.goo.ne.jp/conty1ban/e/a42c3099ab95b106848dfa538c4075f7

Cahill 退場に続いて Kewell ももっと不可解な判定で退場となってしまった。
しかしドイツ戦の教訓は充分生かされた。 1-1 に追い付かれ1人少なくなった時点で最低でも勝点1を守る戦術に替えたのではないか?
しかしスタメンはもう少し積極的に出ても良くは無かったか? 何故長身の Kennedy をスタメン起用しなかったのだろう? この日のガーナDFラインはセルビア戦のスタメンDFから2人替えて来た。そのうちの1人が 188cm のCB Jonathan Mensah だったが、他の3人は Hans Sarpei ( 178cm ) John Pantsil ( 178cm ) そしてもう1人のCBでセルビア戦最後の数分だけ投入された Lee Addy は178cm。 Kennedy の高さは十二分に脅威にならなかったか? 
Wilkshre を下げてRukavytsya を投入するならセルビア戦で評価が高かった Garcia を入れても、また Carney をMFで使っても良くは無かったか… それにしてもこんな形で恐らくワールドカップを終えてしまったKewellの心中はどうだったのだろう… ガーナ戦の採点は下記の通りだった。

MARK SCHWARZER 8. LUKE WILKSHIRE 8. CRAIG MOORE 7. LUCAS NEILL 9. DAVID CARNEY:  7. JASON CULINA:  6. CARL VALERI: 6. BRETT EMERTON: 6. BRETT HOLMAN8. MARK BRESCIANO:7. HARRY KEWELL 5
Substitutes: SCOTT CHIPPERFIELD 8. JOSH KENNEDY 6. NIKITA RUKAVYTSYA: No rating.

ドイツ戦終了後 “ use-by date 賞味期限切れ” と比喩された Neil, Moore そして Chipperfield らベテラン達の奮起が目立った。ただ Moore はイエローカードを貰ってしまい次の Serbia 戦は累積警告で出場出来なくなった。 オーストラリアの友人に “ J-League でプレーするMark Milligan がスタメンか?“と尋ねたら “ Beachamp “ との答えが返って来た。そして GK Schwarzer はさすがのファインセーブを連発した。 それだけに Kewell の不可解な退場は痛かった。 そして攻撃陣の層の薄さが露呈された。 ガーナ戦の引分けで最後のセルビア戦はただ勝てばよいと言う試合でなくなってしまった。 



有終の美?? 先制 逃げ切り  Australia 2-1 Serbia

Socceroos out of World Cup despite victory over Serbia
Sydney Morning Herald
決して弱音を吐かないオーストラリアは怒号の響き渡る Nelspruit の Mbombela Stadium でセルビアを 2-1 で降した。
後半 Tim Cahill のヘッドと Brett Holman のミドルシュートはオーストラリアに充分に勝点3と夢を与え、いつもの戦い方ではないが少しの間は決勝トーナメント進出の可能性も見出せた。残念ながら勝点4でグループリーグの日程を終えたオーストラリアは、ガーナが決勝トーナメント進出に充分だった結果 0-1 で敗れたので得失点差によってオーストラリアでなくガーナが次のラウンドに進出を決めた。
Tim Cahill が退場となりオーストラリアがドイツの猛攻によりぼろぼろにされてしまい 0-4 で敗れた Durban の悪夢の夜が Socceroos にとって全てであった。もしSocceroos が何とか 0-2 で踏みとどまっておれば、彼らが、ガーナでは無く、総得点によって1次リーグを突破していただろう。2010年の彼らの1次リーグの戦績は 2006年大会と同じ1勝1分1敗であった。 
オーストラリアは大会を後にするであろう、しかし Luca Neil 主将が誓った様に殆ど最後まで正当に戦い、彼が予想した通り最もドラマティックにワールドカップで自分達の復活の歴史を記した。
この試合は全く二分された内容で前半の45分間はセルビアが支配しオーストラリアが後半に試合をコントロールした。 セルビアは個人技と正確なパスそしてボールを両サイドいっぱいに動かす能力を生かしてオーストラリアを悩まし、焦らし続け、開始当初はオーストラリアを翻弄した。しかし試合を支配し右サイドを Milos Krasic が何度も切り裂いたにも関わらずセルビアはオーストラリアを打倒せなかった。

セルビアが前半に得点出来なかったのは主に何度もファインセーブを連発したGK Mark Schwarzer が立ちはだかったからだった。5分には Krasic がJason Culina と David Carney を振り切り右サイドから上がって来てシュートを放ったが Schwarzer が最後の決定機を防いだ。
オーストラリアの前半最大のチャンスは Mark Bresciano のクロスを出場停止が解けてスタメンに戻った Cahill がフリーで放ったヘッドであったがクロスバーを越えてしまった。セルビアも前半に Nikola Zigic がフリーでヘッドを放つと言う決定機を掴んだが外に外れてしまった。
後半に入り Socceroos は息を吹き返した。 Cahill の積極的なロングシュートが効果的だった。 Dejan Stankovic からボールを受けた Milan Jovanovic が左サイドを突破し上げたクロスに合わせた Zigic がシュートを放つがバーを僅かに越える。その直後の Jason Culina のミドルがさく裂するが横に外れる。
そして試合は動きを見せだした。両チームは勝点3を奪わないと自分達のワールドカップが終わってしまう事を理解し始めた。Luke Wilkshire へのチャージにイエローが出された Milos Ninkovic のファールで掴んだ FK を距離があったが Bresciano が直接狙うも僅かに外れる。
そして恐らく両チームのベンチにはドイツがガーナ相手に先制ゴールを挙げた知らせがこの時点では言ったと思われる。 Bresciano は64分には素晴らしいシュートを放ったが GK Stojikovic がファインセーブでストップ。オーストラリアの Verbeek 監督は66分 Carl Valeri に替えて Bretto Holman そして Bresciano に替えて Chipperfirld を同時にピッチに送りだしより攻撃的にシフトチェンジを施す。一方のセルビアの Antic 監督も Zoran Tosic , Marko Pantelic をMilos Krasic 、Nikola Zigic に替えて投入し勝ち点3を狙う。
Cahill が Willkshire のクロスのヘッドで合わせ均衡を破りオーストラリアに希望をもたらすとその直後に Holman のミドルがセルビアゴールに突き刺さり、不可能 ( impossible ) が起こりそうもない事 ( improbable ) と思われだした。そしてオーストラリアに3点目を取りに行く事を勧告させた。



しかしこれまでずっと英雄であった Schwarzer がセルビアを終了間際に生き返らせてしまう。Tosic のクロスを前にこぼしそのこぼれ球を Pantelic に押し込まれてしまった。Pantelic は終了直前にも同点の決定機を迎えたがシュートは僅かにバーを越えてしまった。



Mixed feeling for Socceroos after great performance
ワールドカップベスト16入りを掴もうとしたオーストラリアの試合終盤の波状攻撃は僅かに及ばずSocceroos達は複雑な感情で大会を後にした。今大会最高のパフォーマンスを見せたオーストラリアはセルビアを 2-1 で降したがそれだけでは不充分でドイツとガーナが決勝トーナメント進出を果たした。オーストラリア代表は 0-4 とドイツに粉砕された初戦の敗戦を取り返せなかったが10人で戦ったガーナ戦を 1-1 で引分け、セルビアを破った事から大会の評価は復活させる事が出来た。

“私は色々な感情が入り混じっている。 大会は素晴らしい結果で素晴らしいパフォーマンスだったがベスト16には届かなかった。 南アフリカに来た時の目標であったが達成出来なかった。しかし私は誰も非難できない。誰もが大会は終わってしまったと思われた先週、選手達は大変なハードワークを見せてくれた。私はずっと結果の事を考えていたのでこれが初めてではない。0-4 の敗戦は想定外だった。最後には解く手失点差が明暗を分けてしまった。ドイツ相手に4失点も喫した事は批難される事だろう。そういう事は football では起こり得る事だ。たった1度悪いゲームを演じてしまった事が足を引っ張ってしまった。我々はガーナ戦と今夜のセルビア戦では素晴らしいゲームを演じた。 
私は選手達と自分の考えている事を話した。事実は 0-4 で敗れた事だ。レッドカードや親本を非難できるしかし我々もその夜は不充分であった。我々はドイツを侮ってはいけなかった。彼らは我々に対してファンタスティックなゲームをした。そしてそれ以降同じ失敗は繰り返さなかった。 4年前は勝点4で充分だったが、今回は1次リーグを勝ち抜くには勝点5が必要だった。“
30か月に亘る Socceroos の監督を終えた Pim Verbeek 監督はこの様に語った。
オーストラリアは Guus Hiddinkの指揮下決勝トーナメント1回戦で終了直前の問題になったPKによってイタリアに惜敗した前大会と同じ勝点を1次リーグで残した。

“私はこの試合でプレーできる機会を持った事を大変誇りに思う。 私はこのチームの一員になれた事を誇りに思う。 ガーナとセルビアの様な強豪から勝ち点4を上げだれる事などは稀なことだ。しかし不運にも次に進めなかった。 
出場停止明けで69分に先制ゴールを決めた Everton 所属の Tim Cahill はこの様に語った。 



Lukas Neil はドイツ戦を悔しそうに振り返った。
“我々は初戦のやり方を大変後悔している。 その後の2試合の試合の進め方は大変誇れるものであった。しかし不運にも不充分だった。 もしセルビア戦が3ゴールも4ゴールも必要でない試合であったら 2-0 になった時点で錨を下ろしていただろう。残念だったのは初戦の我々はいくらかナイーブだった事だった。  0-2 とリードされて Tim Cahill が退場となった時にラインを引いて”我々は 0-2 を維持する“とすべきであった。我々の考えは1点でも取り返そうとした事だったが本当は “ 0-2 で負けても良い。傷口を広げない様に“と云う事だった。”
そして“初戦が残念だった。”と付け加えた。

ガーナ戦とセルビア戦でそれぞれゴールを挙げ大会2得点を決めた Brett Holman は今大会の自分のプレーに満足しいていた。
“おそらく、私は過去にゴールを決めた事は無いだろう。しかし私は常にオーストラリアの為にベストを尽くして来た。しかし私はここで見せた事に満足している。これからも常に批判は受けるだろうが、それに対応しそれらが間違いだった事を証明する。”



Brave Socceroos leave without the spoils
長い間、長すぎる間、永遠に何も起こらなかった。結局 hype ( 勇気付けられる事 ) も hope ( 希望 ) もそして heroism ( 英雄的資質 ) も。それは AIP オーストラリア労働党の一室の様に誰もが魅力的に軌道を逸したものを持っていなかった。少なくとも 0-0 ではどちらも何も得られないと解った時は、喧騒が突如試合を訪れそれが試合終了のホイッスルが鳴るまで続いた。しかし勝者はいなかった、だが勇敢で素早く、何もぶち壊されたものは無かった。
遅すぎるとなるまで、そこにはnil ( ゼロ ) 、noughts ( 無 ) そして nothing の塊だった。そして最後に何かを積み重ねた。セルビアは全ての潜在能力を持ってしても前の2試合では1ゴールを挙げただけで、オーストラリアの唯一の得点は相手GKのミスからだった。良いのか悪いのか、これはゲームの本質だ。チームは精巧に作り上げられたゲームプランにより得点を狙う。しかし更に精巧な戦術が失点を阻む。この試合のハーフタイムと前の Group D の4試合を合わせても8ゴールしか挙げられていなかった。 そして、あたかも気に止めさせるように1チームだけが4ゴールを挙げていた。その4ゴールはオーストラリアを捉える為にまたやって来た。

England のグループでも同じだった。6試合で8ゴール、1試合で4ゴールが生まれた。 それはアメリカがアルジェリアと 2-2 で引き分けた試合で1次リーグのベストゲームと言えた。しかし他の7時間半の football の試合時間で4ゴールしか決まらなかった。 無得点は試合に苦悩とエクスタシーを与え、全ての試合の動きに最高級の脅威を与える、しかし真空地帯も造ってしまう。それはあたかもクルーガー国立公園で昼間にライオンが休眠しているのを見ている様だ。それは物腰の柔らかな美しさであるが同時により必要とされている無理強いな潜在性もある。我々を殺す事だ。
ライオンに就いてはそれが起こる事がないが、football も同じ事だ。ブブゼラの音を除いて最も聞かれる音は落胆のため息だ。
無得点は England のグループの様に93分の最後の瞬間のゴールの様に1つのゴールが状況を完全に変えてしまう事もある。オーストラリアのグループではドイツが4ゴールをオーストラリア戦で挙げたがそれ以外の2試合では1ゴールを挙げたに過ぎなかった。それで充分だった。ガーナは2得点を挙げたにすぎず、そのうちの1点は Kewell を退場した PK だった。そしてそれで充分だった。
しかしロースコアーのダイナミズムは希望は決してなくならないと言う意味を持つ。 だからオーストラリアやその他のチームの様に mission impossible にも大声を枯らして最後まで声援を送るのだ。

Green-and-Gold は今大会ではモチーフとカモフラージュでもあった。その色は南アフリカとブラジルの象徴でもあった。それはオーストラリアサポーター達は尊大であったと言う事だった。
ガソリンを満タンにしたバスでスタジアムに駆けつけ太く低い声援を送り続けた。“想像してみてください、あたかも4万人いる様です。”地元メディアは驚きながら伝えた。競技場では40,000人の観衆が居るがごとくの音量だった。オーストラリアが最も非旋律な国であったがそこには恥ずかしがることも引き止められることも無かった。彼らは観客席に一角に陣取りビーチボールとマケドニアの旗で完全装備した。サバンナからの煙が渦巻くこの余波黙示録的な感覚を醸しだした。




しかし長時間雰囲気はオーストラリアにあったものの、セルビアが前半を支配した。 Schwarzer の神懸かり的なセーブが無ければセルビアがリードしていただろう。
前半には無かったがオーストラリアが本当に頼りにしするのは Tim Cahill だった。しかし セルビアの高いDF陣が立ちはだかった。
ハーフタイムでは 起こりそうにない任務 ( improbable mission ) は不可能 ( impossible ) になった。 後半は前半を全く違っていた。オーストラリアは自身が好むように掛金をつり上げて躁病的に試合に入った。もちろん Cahill が先制した、もちろんヘディングで。 彼がどれだけこのセルビア戦を待ち焦がれていたか。
これは今大会セルビアがPK等以外で喫した初失点だった。

交替出場の Brett Emerton が30mのショットを決めて祈りをするものの期待にこたえる。 そしてオーストラリアに欠けていた ( lacked ) 幸運 ( luck ) がそこにはあった。ジャングルのどよめきがスタジアムに充満していた。試合は動き出した。 2-0 ではどちらにも不充分だった。
Serbia の Marko Pantelic が1点を返したがこれが今大会セルビアの僅かに2得点目であった。それは Schwarzer のミスだった。しかし、誰も彼を責められない。



セルビアはもう1ゴール追加出来るはずだった。もし Cahill のハンドの抗議が受け入れられていたら。試合終了のホイッスル後それは使い切られた狼狽になった。
ホイッスルは死の鐘声だった。両チームの選手達は崩れ落ち、涙が溢れだした。均衡が遂に崩れ後半に試合が脈動し始めた。しかしこう尋ねる事は出来ない。 

どうしてこんなに遅くに、なぜこんなに手遅れになって….

Socceroos player ratings against Serbia
Mark Schwarzer 6.5/10 Luke Wilkshire 7.5/10 Lucas Neill6. 5/10
Michael Beauchamp 6/10 David Carney 5/10 Jason Culina 6/10 Carl Valeri 6.5/10 Brett Emerton 5.5/10. Mark Bresciano 5/10 Tim Cahill 7/10 Josh Kennedy 4.5/10 Substitutes Brett Holman 8/10 Scott Chipperfield 7/10 Richard Garcia 3/10

今大会の Socceroos は前回の日本にちょっと似ていると思う。初戦で連続3失点を喫し精神的そして数字の上でも追い込まれ、次の試合では引分け最後の試合で得点差を付けた勝利が必要と云う展開… ただ前回の日本は最後はブラジル戦でセレソン相手に2点差で勝つという mission impossible だった。しかし玉田が先制ゴールを挙げた時はそれが mission improbable になった気がした…
残り6分で2点差。それが3点差になれば…と思ったが次に決めたのはセルビアだった。 Tosic のシュートというか、ゴール前に挙げられたボール。 Schwarzer はキャッチ出来なかったか…と思ったが前半からと云うよりもワールドカップ予選、そして今大会もファインセーブを連発し Socceroos の最後の砦を守り続けた Schwarzer をここでは責められないだろう。
この大会は Kewell と Cahill が一緒にプレーする時間がなかった。ここに Kennedy や 今大会好調だった Holman が絡めば…と他国のしかもブラジルでも、オランダでも、イタリアでもない代表国の事を想像した。

大会後恐らく殆どの選手が代表を去ると思う。GK Schwarzer, DF Neil, Moore, Chipperfild, ボランチの Grella,
Culina, そして Kwell, Cahill…. 2006年大会と云うよりもその前のワールドカップ予選から代表の中心となっていた選手達がごっそりと抜けてしまう。
次のワールドカップよりも来年1月の Asian Cup がどういうメンバー構成になるのだろう?時期的に欧州組は簡単に召集出来ないだろうし…それは日本も同じか?
A-League 勢が中心か?でもそれで構成したメンバーではクウェート、インドネシアに勝てなかった。

世代交代が上手く移行できるか….でもそれは日本人の俺が心配する事ではないか??