Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

It’s only Bad Joke Socceroos 連続ベスト16に赤信号。

2010-06-22 | 夏季五輪

前半26分オーストラリアゴール前にガーナ攻撃陣が迫る。
PA内右サイドでAndre Ayew がボールをキープするとそこにBrett Emerton とLuke Wilkshire がマークに入るが振り切られる。 Ayew がマイナスのクロスを入れるとそこには Jonathan Mensah ( Sunderland ) がおりそこから放たれた強烈なライナーのシュートはゴールカバーに入っていた Harry Kewell を直撃する。ガーナ選手達は一斉にKewell のハンドをアピールする。イタリア人の Roberto Rosetti 主審が駆け寄りペナルティースポットを指しそして胸ポケットからカードを取りだす仕草をする。
誰かにイエローカードを出すのかと思ったらテレビを視ていた私でさえ驚愕させられた。何と Kewell にレッドカードを提示したのだ。 Kewell が故意に手でボールをはたき落したと言う事か?Kewell は何が起こったか理解できないと言った表情。 Neil をはじめ Socceroos 達が Rosetti 主審に詰め寄る。何とも言えない表情でエース Kewell がピッチから消えていく。 そして得たPKを  Asamoah Gyan が決めて Ghana が 1-1 に追いついた。 Socceroos は残り時間64分を10人で戦わねばならずこの時点で1次リーグ突破に赤信号が灯ったと言えたのかもしれない。



試合後当然 Kewell は怒りを爆発させる、いや爆発した怒りがおさまらない。
“このシーンを見た全ての人達はこう言うだろう。 OK確かにPK だ。しかしそれは故意的なものだったのか?勿論違う。私はこんな事をしたいとは思ったことも無い”

試合後 Kewell は語った。 Mensah のシュートが直撃したのは Kewell の上腕部。そしてまさに弾丸ライナー。とても意図的に上腕で止まられるスピードでは無かった。よける間もなくぶつかって来たという表現が適切でとても一発レッドを示されるプレーでは無かったと思う。

“私が退場になって我々は真のスピリットを見せたと思う。 もし我々が11人でプレーできていればそれでただよかっただろう。人数が少なくなった事が落ち込みの原因になった事が残念だ。しかしそれが football だ。ただ一撃をくらわされてどこかに去ってしまった。私は全てを奪い取られた。 私はわざと手を使ったりはしない。手を使おうとしたわけでなくルール通りに胸を使おうとした。しかし主審はそうは見なかった恐らく他の誰かがそうした様に。そいつは我々のワールドカップを台無しにしてしまった。彼はレフリーだ。判断を下したり審査をしたり最終判断を実効する事が出来る。私は自分の腕を外してどこかに置いておかない限りは私の腕を動かせない。
こんな形でワールドカップを終えたくない。それは退場の事では無く私は故意に手を使ってないと言う事だ。私は素晴らしい瞬間と最悪の瞬間があったが、悪い事も良くしていかねばならない。この次の試合に少しばかりの幸運がある事を祈る。それは誰も解らない。“

前回決勝トーナメント1回戦でオーストラリアはイタリアに 0-1で敗れているがそれは試合終了直前、オーストラリアゴール前左サイドで Neil が Grosso に入れたタックルがファールに取られ与えられたPKを Totti に決められたのが決勝点になった為。 このPKの判定も疑惑が大いに残る判定であったが、またしても Socceroos は“イタリア人”によって大会を後にするのだろうか…

Kewell の退場に怒りを感じているのは本人だけでは無い。Socceroos の Pim Verbeek 監督も同じだ。  “あれは mistake だ。彼は何をすると思われたんだ?腕を切れと言うのか? と怒りを隠さないながらも、
“10人になった選手達とかれらのスピリットは嬉しかった。彼らはオーストラリア魂というのを語っていたが、この試合で自分達が語った事を見せてくれた。選手達はチャンスを掴む為にハードワークを強いられた。それが彼らのやった事だ。 我々には信じられない勝つチャンスがあったが選手達の努力のみならず大変良い試合をした事を誇りに思う。 “ と少ないながらも望みを最後までつないだ選手達の称賛を忘れなかった。


初戦のドイツ戦を 0-4 という大差で敗れた上に Tim Cahill を退場で失ったオーストラリアはこの must-win match となった ガーナ戦、スタメンをかなり変えて来た。  DFラインは左サイドバックをドイツ戦では Oezil らに散々振り切られた Chipperfeld ではなくかつてSydney FC 時代に ACL で浦和レッズと対戦した経験を持つ David Carney (Twente Enschede) を起用。 Jason Culina を本来のボランチに戻し、負傷の Vince Grella に替って Carl Valreri と2ボランチを組む。 
1トップにエース Harry Kewell を置き2列目に左から 初戦出番の無かったBresiano。 真中に Holman. 右に Emerton を置いた。ドイツ戦 Cahill と2トップを組んだ Richard Garcia はベンチ。ただ Garcia はドイツ戦あんまり悪くは無かった思う。
このスタメンも私的には少し”消極過ぎないか?“の印象。 初戦4点差で敗れているのでガーナ戦は勝つこともさることながら得点を重ねることも必要だったはず。
ガーナDF陣はドイツ、セルビアDF人ほど上背が無いので Kennedy と Kewell を共にスタメン起用しても良くはなかったか? 

試合は立ち上がりからややオーストラリアが優勢に進める。スタンドではガーナを視察するJochnim Loew ドイツ代表監督が確認される。
11分 Kewell がヘッドで落としたところを拾った Valeri が倒されFKを得る。
距離は約30ヤードほどあったが Bresciano が直接狙ったショットを GK Richard Kingson がファンブル。そこに詰めた Brett Holman が押し込んでオーストラリアが先制ゴールを挙げた。



久しぶりに狂喜する Socceroos 達。この幸先の良いスタートにまだ時間はあるが、ドイツ戦の負債をいくらか返済出来るかもと思った。以降ガーナは Socceroos の強いあたりに後手を踏む。21分 Andre Ayew がこの試合最初のシュートを放つがここは Lucas Neil がブロック。 
そして26分問題のシーンが訪れた。 ピッチを去る Kewell の後ろ姿が何とも言えない。怪我でワールドカップ 出場が危ぶまれた Kewell のあの必死のリハビリは何だったのだろう。もしかして彼のワールドカップ はこれで終わってしまうかもしれない。 それはちょっと寂し過ぎる。

 1人少なくなった Socceroos にBlack Star ガーナが襲いかかる 同点直後にPrince Tagoe がドルブルシュートを放つがポストの左に外れる。41分 Kevin-Prince Boateng のショットは GK Schwarzer がセーブ。 
次第にガーナ選手達のドリブルやパスのスピードが上がってくる。Socceroos のDF陣は Carney を除いてスピード不足。 だからドリブルで突破されそうになったり、並走する時は体を寄せて行き相手を倒してFKを与えてしまう。 
今考えればワールドカップ予選でも日本はもっとドリブルで切れ込めばよかったのではないか? 




後半に入ってもガーナはKwadwo Asamoah と Gyan を中心にオーストラリアゴールに迫る。特にオーストラリアの左サイド、 Carney のサイドを狙ってくる。 Carney は本来攻撃的な選手だ。 56分 ガーナベンチはカタールリーグ Al Saad 所属のQuincy Owusu-Abeyie を投入する。そして Owusu-Abeyie は鋭いシュートを放つ。 68分オーストラリアベンチは Holmanを下げて長身の Kennedy を投入するが、クロスを上げるべく Bresiano は2分前に Chipperfield に替ってベンチに下がってしまっていた。 その際に Chipperfield をサイドバックに置いて Carney を前に上げるのかと思ったのだが 2列目に置かれたのは Chipperfield 。しかしこのChipperfield がクロスを何度もあげる。彼にこういう特技があるとは知らずに失礼した。(関係無いか?) 




そして72分、 Kewell 退場後劣勢続きだった Socceroos がビッグチャンスを掴む。  Chipperfield がガーナゴール前でヘッドで逆サイドのフリーの Luke Wilkshire に送る。 Wilkshire の放ったシュートは GK Daniel Kingson を直撃してしまう。そしてそのリバウンドを詰めた Kennedy のシュートもジャストミートしなかった。跳ね返りが強く Kennedy の身体が前に入りすぎた感じだった。絶好のチャンスだったのだけど….

85分 オーストラリアベンチは Wilkshire に替えて Rukavytsya を投入する。Rukavytsya は北京五輪メンバーだけど、このワールドカップ メンバーはFW陣が人手不足だなぁ… Cahill も Kewell もいないオーストラリアはどうやって得点を取るのだろう? ベンチに残る FW はRukavytsya と Kennedy….. 何故 Scott McDonald をメンバーから外したのだろう….. こうなるともう勝点1を死守すべきなのか….



ガーナはこの試合で1次リーグ勝ち抜けを決めるべく2勝目を狙うのか87分 Kevin Prince Boateng を下げて Matthew Awoah を投入する。そしてオーストラリアゴール前にばんばん放り込んで来る。 Mensah のヘッドはわずかに右に外れ Owusu-Abeyie’s の正面からのミドルは Schwarzer がはじき出す。 もしGK が Schwarzer で無ければ確実にあと数失点をしていただろう。



そして両チーム追加点を挙げられないままタイムアップとなった。 
ガーナにとっては勝点2を損した。オーストラリアにとっては勝点1を死守した結果となった。しかしこれでオーストラリアの2大会連続決勝トーナメント進出は厳しくなって来た。
試合後 Pim Veerbek オーストラリア代表監督はまだまだ1次リーグ突破の可能性を信じるコメントを。

”我々は Serbia 相手に3得点を奪って勝たねばならない。それは難しいだろうが我々はまだレース上にいる。例え10人になっても常にファイティングスピリットを保ち続け、ペナルティーは故意的なハンドを取られた。私にはそうは見えなかったがその判定は変えられない。 我々はただ再び前を向けねばならない。”

Lucas Neil はまだ Socceroos が水曜日に Nelspruit で Serbia を破り、同日 Soccer City で行われるドイツ対ガーナ戦が引き分けに終わらねば2006年大会の様にベスト16に残る事が出来ると信じている。

“チーム内には信じられないくらいの確信がある。 我々は明らかに傷つき、最初の試合中に大きな山を迎えてしまった。しかし我々はまだここにいる。国民達はまだあきらめていない。なぜなら我々がまだ諦めていないからだ。 我々はドイツに初戦で我々相手に見せた様なプレーを見せてチャンスを作って冷静に得点を重ねて勝ってほしい。そしてガーナをマイナスの得失点差にしてほしい。そして我々はセルビア戦では彼らを倒す為にゴールを重ねなければならない。 もしドイツが 3-0 で勝ち我々が 2-0 か 3-0 で勝てば、またはガーナが 1-0 で勝って我々がただ勝ちさえすれば、この2通りの方法で1次リーグを勝ちぬ抜けたい。”

セルビア人のMilovan Rajevacガーナ代表監督はオーストラリア戦後
“この試合結果は我々ガーナにとっては大変良かった。我々は勝点が4に達しドイツ戦がどうなるかを見るだろう。 ドイツがどういうチームかは解っている。しかしドイツはセルビアに敗れている。全てが可能だ。” と語ったそして Port Elizabeth で行われた試合でセルビアがドイツを破った事はショックであったとも付け加えた。

オーストラリアはセルビア相手に2点差、3点差で勝つのは容易じゃないと思うなぁ。
元々それほど得点力のあるチームではなく、ワールドカップ アジア地区予選でもどちらかと言えば強固な守備で勝ち抜いてきたチーム。
Serbia 戦は恐らく Kennedy のワントップに Cahill のシャドーしかないだろうなぁ。 
そして Craig Moore がガーナ戦で警告を受け、次のセルビア戦は出場できない。
Neil と組む CB は Beachamp か JEF千葉のMark=Milligan か? 

一方のガーナはアフリカ代表として何とか決勝トーナメントには残りたいところ。
だけどドイツも負けるとは思えないしなぁ…

現地に来ている Gold and Green Army こと Socceroos の大サポーター達が歓喜の声を上げる事が出来るのだろうか……



最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
欲しかった勝ち点3 (鍼灸)
2010-06-23 23:19:08
ドイツ戦の4失点でほぼ諦めていたとはいえ、ガーナとの戦いぶりを見ると、勝ち点3が取れなかったのが惜しくなってきました。
欲張りなものですね(苦笑)。

今大会、レッドで1人減ったところは、どこも失点をしています。ナイジェリア、セルビア、ドイツ、フランス、そしてドイツ戦のルー。
その中でガーナ戦のルーだけは守り切りました。
ガーナの決定力不足もありましたが、意外にガーナくみしやすしと思いました。

でもPKはやむを得ないとしても、赤は厳しすぎます。
「手が後ろにいってなかった」とは言っても、あの至近距離で手をとっさに引くことは難しいです。

それにしてもNZはすごいですね。
「疑惑のPK」(足もかけてなければ、ユニも引っ張ってない)がなければ、世紀の番狂わせでした。
DFのウィンストン・リードが目立ちますね。
大会後はビッグクラブから声が掛かるのでは。
ルーの次期監督はハーバート監督に来てほしいと思うくらいです。
返信する
Socceroos, All Whites (Mr コンティ)
2010-06-26 21:12:33
鍼灸様

オーストラリアは残念でした。やはり初戦がすべてでしたね。4年前も初戦の日本戦でも最後の連続3得点が無ければそれで終わっていたでしょう。でも敗戦よりなぜあんなメンバーでドイツ戦に臨んだのか?が私でも不思議に思います。
最後のセルビア戦でようやく Kennedy と Cahill を同時にスタメン起用しましたが、なぜガーナ戦で( Kewell + Kennedy ) それをしなかったのでしょう?勝たねばならないしあいだったのに。

All Whites はお見事の一言ですね。
最後のパラグアイ戦でも勝つチャンスは0ではなかったです。もしかして日本対N.Z.?と思ってしまいました。彼らが HAKA をするかな?とも楽しみにしてたんですが。(たまに他の球技でもラグビー以外はしましから。)
いっそ N.Z. も AFC に入らないかな?と思いました。 
返信する

コメントを投稿