著名な中国のサッカー解説者、黄健翔氏は日本戦のあとにまず岡田監督の目指す“ワールドカップベスト4”につていて上記の通りに言及するとこの 0-0 で終わったこの試合、楊昊のPK失敗を何度も悔んだそうだ。
“岡田監督は一般的な日本食の様な煮魚状態だろう。”
中国チームに就いては試合前大地震(ビッグサプライズ)を演じる事が出来る、今はまだ試験期間だ“ファンもメディアもこの試合にはあまり期待していない。”と語った。 日本代表のスタイルの変化に就いて、黄健翔はそれが Barcelona に代表される、 modern football への移行であると評価している。 パスに就いては大きく分けて3種類に分けられる。 一つは安全の為(対峙する相手にボールを取られない為)、二つ目は繋ぐ為のもの、そして3つ目は決定的なスルーパス。 Barcelona やスペインで用いられるパスはフィジカルやパワーを用いる相手に対抗する為のパスは相手に取られない為や繋ぐ為ものが多い。戦術的規律を持っても個人の能力で対抗できない時は三つ目の決定的なスルーパスを用いる。卓翔、郜林に就いて言えば、“この二人は戦術を理解しておらずたびたびボールを失った。また他の選手達はスルーパスを狙いすぎていた。”と不満を露わにした。黄健翔はまた杜威の進化も評価、高洪波新監督によって自身新たな発見をしたと思うと高評価をした。曲波がトラップをしそこねて長友の腕に当たりPKが宣告された時に誰が蹴るのだろう?曲波?姜寧?杜威?それとも楊昊?まさか楊昊とは思わなかった。
この日の中国のフォーメーションに就いては “孫祥を左サイドの2列目に置く 4-2-3-1 であったがこれは技術の比較的高くない彼にと手は少し難しい役目だった。孫祥はオーストリアの Austria Wien でプレーしたがここでは体格、フィジカルが重視され技術的が重視されるわけでなく中国代表では技術の要求されるこのポジションは難しいだろう。もし栄昊の様なテクニックのある選手の後ろに配置されたのなら孫祥の能力は発揮されただろう。そして卓翔とコンビを組めるだろう。
そして日本代表に就いては“トルシエ時代ほど中盤でボールがスムースに回っていなかった。”と論じた。 日本代表に就いては前半の45分は完璧であったと評価。そして後半はハイボールが殆ど中国DF陣にヘッドでクリアーされたと。 ”トルシエ時代の日本は簡単にボールを蹴らずにパスを繋いでビルドアップしいていた。だがこの試合はロングキックを多用しボールを失う事になっていた。それでもオールコートで当たってこられると個々の技術が高い日本が有利だった。“ そして試合前にはベネズエラ戦で引き分けた日本代表にファンもマスコミも不満をあらわにし、黄健翔は“今や日本チームはブラジル、アルゼンチン以外の南米代表国にも完勝する必要がある。”とコメントを残した。そしてこの日の日本の “新しい”右サイドのコンビネーションの出来は今一で中盤では何度か体格差のある中国MFに抑えられるシーンが目に着いた。そしてそのフィジカルコンタクトを嫌いボールを後ろに戻すシーンも目に付いた。 体格差も試合結果を左右したと示唆。
“ゴール前で173cmの玉田と189cm 杜威が並ぶとシーンは中学生と高校生の様。”と表現した。
この日の日本は安全の為のパスと繋ぎのパスが良くなかった。中国代表は日本に対して恐れることなく立ち向かう事が出来た。
そしてワールドカップベスト4を目指す岡田監督に “ならば范志毅と赫海東のを貸し出そう。彼らならまだプレーできるしフィジカルの強さ、スピード、それら日本選手に持っていないものを備えている。今、日本がワールドカップに向けて必要なものは今持っていない何かを見に着ける事だ。” と述べた。
趙旭日がイエローカードを受けた事に就いては“今や日本選手のファールの受け方はブラジル人なみ。”と批評。
後半投入された平山に就いては“平山相太は190cm、郜林も190cmで体重は平山よりも10kg思いが動きは速い。”そして大久保のシュートは威力が無かったが栄昊にはシュート力を感じた。 と述べていた。
黄健翔氏は中国で著名なサッカー解説者らしいがサッカー経験は無い様だ。 彼の今回の日中戦の試合後の解説は平山と郜林の体格の比較以外は的を得ている気がする。 ( 公式発表では平山は 190cm 85kg 郜林は 186cm 80kg ) そして足元にボールが来た時は平山の方がはるかにテクニックが優れている事が証明されるだろう。 ただ日本FWはスピード系ばかり召集し、もうそれが限界にきている。ただ欧州選手に対抗できる高さの持つ選手はなかなかいないので上背のないFWばかりになるのか….しかしそれが限界だと言う事はワールドカップ予選のオーストラリア戦で証明されたのではないか? アジアでも中国の高さの前に得点が奪えない事実から、これから3ヶ月間でどんな方策を練るのろう?ただ今年に入ってベネズエラ戦しかこなしていない今の日本代表を額面通りには中国も受け止めていないだろう。
対日本戦12年間勝星なし。 楊昊のPK失敗と云うよりも楢崎のPKストップにより中国は勝星を逃しこの結果1998年3月8日のダイナスティカップで日本を 2-0で破って以来12年間で7戦3分4敗となった。
8.Mar. 1998 Dynasty Cup 東京 日本 0-2 中国 黎兵2
16.Mar. 1998 親善試合 神戸 日本 0-0 中国
27.Mar. 2000 Asian Cup レバノン 日本 3-2 中国 范志毅 : 自殺点 祁宏 楊晨 西澤、明神
4.Dec. 2003 東アジア選手権 東京 日本 2-0 中国 久保 2
7.AUG. 2004 Asian Cup 北京 中国 1-3 日本 李明、福西、中田浩、玉田
3.AUG. 2005 東アジア選手権 大田 日本 2-2 中国 李金羽、張永海、茂庭、田中達也 20.FEB .2008 東アジア選手権 重慶 中国 0-1 日本
中国選手にのしかかるPKのプレッシャー 中国代表のPK失敗は今回に始まった事ではない。1998年ダイナスティカップで日本は中国に 0-2 で敗れたが韓国、香港を破り大会3連覇を飾った。しかしこの中国戦 0-2 とリードされ尚もPKを献上してしまったがこのPKを范志毅が失敗したがこのPKを決められていたら得失点差で中国が優勝するところであった。
かつては Premiershipでもプレーした范志毅は上記の通りに2000年の Asian Cup では自殺点を献上する等日本戦の相性は悪い。他にも中国代表や五輪代表はPKのプレッシャーを打ち破れていない。
その他に近いところでは昨年11月24日 Asian Cup 予選のレバノン戦で 2-0 のリード後に得たPKを鄭智がミスしている。
1997年ワールドカップフランス大会予選のアウェーのサウジアラビア戦で范志毅はPKを失敗し勝ち試合を引分け、予選突破を逃す原因に。
1992年に行われたバルセロナ五輪予選では赫海東がカタール戦で失敗しこれが遠因で五輪出場権を逃した。
2004年11月17日、ワールドカップドイツ大会アジア地区3次予選でクウェートと激しく最終予選出場を争っていた中国は最終戦の香港戦で8点差の勝利が必要だった。そして 7-0 までこぎつけ、最後にPKを得たが鄭智 がこれを失敗し最終予選進出はならなかった。
2006年カタールでのアジア大会準々決勝イラン戦はPK戦にまでもつれ込んだが鄭智が失敗し準決勝進出はならなかった。
2008年3月26日昆明で行われたワールドカップ南アフリカ大会予選、0-0 で試合は進み終了間際に PKを得た。しかし邵佳一 が蹴った弾道は GK Schwarzer がストップ。 これが原因でまたもワールドカップアジア地区最終予選にさえ進出出来なかった。
2004年6月9日、天津で行われたアテネ五輪予選のマレーシア戦では 4-0 で勝利を収めたが鄭智がPKを失敗。そして同年地元開催の Asian Cup 準決勝ではイランに勝利を収め決勝に進出したが またも鄭智がPKをミス。
2006年2月22日広州で行われた Asian Cup 予選のパレスチナ戦で 肇俊哲がPKを失敗。(試合は中国が 2-0 で勝利 )
2008年3月15日昆明でタイとの親善試合では李瑋峰 がミスをして 3-3 の引分け。 2008年6月22日アウェーでのワールドカップ予選オーストラリア戦では 1-0 で勝利するもまたも鄭智が失敗。
鄭智 だけで6回もPKを決められていない。 何故彼ばかりに蹴らせるのだろう???? たら、ればは禁物だけど、これらのPKが決まっていれば中国サッカー史は大きく変わっていただろう。 しかし、この東アジア選手権をきっかけに彼らの歴史が変わるかもしれない。