Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

Socceroos “アジア王者”の称号を懸けて...

2009-09-05 | Aussie & Kiwi

ワールドカップ予選で中国、イラク、日本を破り、先月はアウェーでアイルランドを 3-0 と粉砕したオーストラリア代表が本日ソウルの World Cup Stadium で韓国代表と親善試合を行う。 この試合はオーストラリアのマスコミによると “アジア王者を懸けた試合”となるそうだ……

最近の韓国、オーストラリアのサッカー関係は日本に非常に影響を及ぼしている様に思われる。 2002年日韓共同開催のワールドカップでは Guus Hidink 率いる韓国代表がベスト4に進出し、その時にコーチを務めた Pim Verbeek が後に韓国代表の監督に就任し今はオーストラリア代表監督だ。そして2006年ワールドカップドイツ大会では Hiddink オーストラリア代表監督に就任し、ワールドカップ前に韓国協会が Hiddink が日本を破る為の協力は惜しまないと韓国のマスコミで報道された事は忘れられない。

しかし、70年代はオーストラリアと韓国がワールドカップ出場権を巡って何度も対戦している。 1969年10月ソウルで開催されたメキシコワールドカップ1次予選。この時は日本、韓国、オーストラリアが総当たりで2回ずつ戦った。1974年西ドイツ大会へのアジア、オセアニア地区に与えられた唯一の出場権を掛けてのプレーオフ。 この2大会は共にオーストラリアに軍配が上がった。そして続くアルゼンチン大会のホームアンドアウェーで行われたアジア・オセアニア地区最終予選。ただ一つの出場権を獲得したのはイランで韓国は2位に終わったが5カ国中4位に終わったオーストラリアにはホームで引分けアウェーで敗れた。 70年代、日本が低迷していた時に両国がアジア・オセアニア地区から世界への挑戦権獲得を巡って死闘を演じていいたのだ。

この両国が親善試合とはいえ久々に対戦する事となった。9月1日発表されたメンバーは下記の通り。

GK Ante Covic ( IF Elfsborg Sweden )
     Mark Schwarzer ( Fulham FC England )
     Michael Petkovis ( Sivasspor Turkey )

DF Michael Beachamp ( Aalborg BK Denmark )
     Patrick Kisnorbo ( Leeds United England )
     Jade North ( 仁川 United 韓国)
     Matthew Spiranovic ( FC Nurnberg Germany )
     Rhys Williams ( Middlesbrough FC )
     Mark Milligan ( 上海申花 中国 )
     Shane Stefanutto ( North Queensland Fury Australia )

MF Mark Bresciano ( Palermo Italy ) 
     Nick Carle ( Crystal Palace England )
     Brett Holman ( AZ Alkmar Holland )
     Mile Jedinak ( Antalyaspor Kulubu Turkey )
     Dario Vidosic ( FC Nurnberg Germany )
     Jason Clina ( Gold Coast United Australia )
     Vincenzo Grella ( Blackburn Rovers England )

FW Scott McDonald ( Celtic Scotland )
     Nikita Rukavytsya ( FC Twente )

     Josh Kennedy ( 名古屋グランパスエイト )

赤字は8月12日のアイルランド戦に召集された選手。

20人中13人がアイルランド戦でも選ばれたメンバー。名古屋でもプレーする Kennedy, K-League に所属する North, 中国超級でプレーする Milligan そして A-League でプレーする Clina, Stefanutto らアジア地区でプレーする選手が選出された。
          

Harry Kewellは8月末日のリーグ戦 ( トルコ ) で30分プレーしゴールも上げたが踝を痛めた為召集を見送られた。 そして足にやや不安のある Tim Cahill も韓国には来ない。
Jason Clina, Vincenzo Grella といったボランチが戻ってきた。

    

8月12日のアイルランド戦後でも Verbeek 監督は “ Tim Cahill, Mark Schwarzer, Vince Grella そして Bretto Emerton の4人以外は現在のところワールドカップメンバーの当確者はいない。” と語ったらしい。しかし Emerton は負傷治療中だけど…
この4名は Premiership でレギュラーポジションを獲得しており絶大なる信頼があると言う事か…?
またワールドカップ予選で何試合も主将を務めた Lucas Neil はまだ所属先が決まらないので招集は見送られた。しかし Neil の次の契約先に就いての視界は悪くないらしい。現在のところ Athletico Madrid と Sunderland からオファーを受けていると事。その中で Athletico が有力とみられているがそれはスペインの方が税制が優遇されているかららしい…これまで所属していたのは West Ham だったが英国では税金が50%も課税されるらしい。 Athletico はオランダ人DF Johnny Heitinga を Everton に放出したのでその穴埋めが必要らしい。8月末の Malaga 戦は 0-3 で完敗している。  Sunderland は Scotland 人の右サイドバック Alan Hutton を Tottenham から獲得し損ねたので Neil に白羽の矢が立っているらしい。

この韓国戦。これまで1トップを通してきた Verbeek 監督は McDonald と Kennedy の2トップを試すらしい。 “私のプランは Josh Kennedy と Scott McDonald の2人を起用した2トップシステムを採用するつもりだが普通の2トップとは少し異なる。これまでやって来たフォーメーションはあまり変えたくない。” 
Cahill に就いては “ Timmy は欧州で多くの試合をすることから足に不安を抱えている。これまでの故障とは内容が異なるが今は England に残る方が得策と考える。 まだ他に試したい選手もいるので。そして彼はこれから長いシーズンが待っている。 “ 
Lucas Neil に就いては “彼に就いては心配していない。もし来年4月、5月にプレーしていないのなら心配もするが。アイルランド戦ではプレーしなかったが今は次の所属先にフィットする事を優先させた。

” Kewell は8月26日、所属先の Galatasaray がKayserispor を 4-1 で降した試合に出場したが “彼は踝を激しく蹴られている。金曜日に治療先で見たが状態は良いとは言えない。翌々週の試合でプレー出来る事を祈っている。”

    

また2007年の Asian Cup で代表監督を務めていた韓国代表に就いては “良いチームを選出している。 彼らはホームでは絶対にオーストラリアには負けたくは無いだろう。それだけに面白いゲームになりそうだ。” 
しかしこの韓国戦は勝負よりもテストの意味合いが多く含まれているだろう。アイルランド戦後にこう言うコメントを残している。
“私はこの試合に勝ちたいし、選手達も負けたくはないだろうしかしこのアイルランド戦の様にまず選手達のパフォーマンスに満足している。 そして新しい選手を見る事が出来彼らも私に翌月の試合(韓国戦)に向けて可能性を見せてくれた。これほどコーチの仕事を楽にしてくれることは無い。” 日本は Twente でオランダ代表と歴史的な親善試合を行う。 

私もこの韓国対オーストラリア戦もどこかで観たいなぁ……