Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

今大会は Semi Finalist 止まり 日本 0 ( PK5-6 ) 0 韓国

2007-07-30 | Asian Cup

日韓揃ってPK戦は5人全員が決めた。韓国6人目は金致佑。外して…. くれなかった。川口も良い方向に飛んでいるのだけれど・・・・・・ 日本は誰が次だろう・・・・・ 羽生だ。少し心配。カタール戦、サウジアラビア戦そしてこの韓国戦とゴールの女神に見放されている。しかし、ここで決めてくれる為に今まで決まらなかったのと思いたかったが・・・・李雲在も置く位置に注文を付けるなど上手くプレッシャーを与えるなぁ・・・・・こりゃあ厳しいぞ、と思うと彼のショットは李雲在の右手に弾かれゴールネットに届かず大きく上に跳ねた。どうだと言わんばかりの李雲在。倒れこむ羽生。彼にとってこの大会は後でどういう大会と刻まれるのか…..



70年代に見せつけられてサッカーでの圧倒的な日韓の差。いつかこの地位が劇的に入れ替わらないだろうか?と思いながら30年近くが経ち、まだまだ勝負強さでは韓国が一枚上だ。3位決定戦後に醸された物議では精神論が大いに議論されたが、その勝負を分けたのは韓国にあって、日本にない4強制度だろう。今でもこの制度は存在するのかはわからないが、今大会の代表選手達は少なくともこの4強制度を乗り越えて代表に残れた選手ばかりだ。高校進学後にそして大学でサッカーを続けるには中学校、そして高校で行われるいくつかの大会で上位4位以内に入らねばならない。それに漏れると特別な場合を除いて救済の道は無く、高校生、学生でサッカーをしている事自身がエリートと言われるこの四強制度。進学後サッカーを続ける為には勝たねばならない。その為には技術の向上よりも目の前に試合に勝たねばならない、マークする選手を抑えねばならない。従って勝負強さは自然と身に付く、そして必然的に複数のポジションをこなせるようにならねばならない・・・・・その積み重ねが28日のPK戦の結果にも反映されるのだろう。対日本戦という特別な意識のみならず。 しかし、そのやり方では日本に勝てても、アジアの予選は勝ち抜けても世界での戦いになると.... ワールドカップでの初勝利に5大会を要したのも、アジアユースでは日本に勝ってもワールドユース ( あぁ古いかFIFA U-20 , U-17 ) では1次リーグで敗退し続けてる。4強制度。まだ存在しているのなら.... そのまま存在してくれたほうがいいか??

絶望的な開きのあった日韓の差が劇的に縮まったのは1992年北京で開催されたダィナスティカップ決勝戦。豪雨の中で始まった試合は前半32分鄭在権のゴールで先制されるも83分に中山のゴールで追い付く。それは日本が7年振りに対韓国戦で挙げたゴールだった。延長戦に入り高木の逆転ゴールが決まるが、その直後金赤赫の同点ゴールが決まるがPK戦で日本が 4-2で韓国を破り激戦にピリオドを打った。 PK戦に突入する前にその試合を思い出した。
しかし、今回は逆の結果だった。 “次の試合はフレッシュな選手を使う” サウジアラビア戦後に指揮官が発したコメントだった。従ってGKに始まり全てのポジションは今大会出場していない選手で構成される、誰もが思った。私もそのメンバーでも面白いと思った。GK楢崎、DF坪井、伊野波、…. MFには水野、2トップは佐藤と矢野?でも高原に得点王を取らせたいので…. 韓国はベストメンバーだろう。でも選手達は疲弊している。その方が日本に勝機があるのでは…. と想像したが、蓋を開ければ日韓両チームこれまでとほぼ同じ“レギュラーメンバー” 。韓国は崔成国が怪我で使えない。DFラインは右から呉範錫、姜敏壽、金珍圭、金致佑。ワールドカップ組の金東進、宋鐘国はベンチスタートだ。一方の日本は初戦のカータール戦以来、高原のワントップ。巻に替って山岸が起用された。
試合は開始早々は韓国が押してくる展開。しかし、効果的な攻撃は李天秀のドリブル突破のみ。崔成国に替って金斗が起用されたが中盤の独創性は日本の方が1枚も2枚も上手だ。韓国DF陣も後手に回りファールでしか止められない。10分には姜敏壽、37分には呉範錫が警告を受ける。39分には廉基勳が下がって李根鍋が入る。 韓国は25分過ぎから少し優位に立った時間帯があったが、それ以外は日本が前半は主導権を握った。韓国のシュートはPAの外から。日本は深く侵入しなんとか崩そうとする意図が見える。後半開始から韓国が飛ばす。55分には決定的なチャンスを作られたが李天秀がヘッドをミスしてくれた。その直後に高原が右サイドを突破するが姜敏壽が高原にボディーブローを入れて2枚目の警告を受けて退場。その前に高原が韓国DFを振り切った時に肘が顔に入ったと姜敏壽、そしてピム監督、洪明甫コーチが執拗に抗議。その3人全てが退場、退席とされてしまった。



この間5分以上も試合が止まる。そして韓国はMFの金斗を下げてDF のKim Chi-Gon を入れて4バックを再形成。これが試合のターニングポイントとなった。韓国DF陣はこの最終ラインが常に良い位置を維持し、日本攻撃陣の侵入を防ぐ。オーストラリアの様にPA内、その直前に選手を集める出なく、自軍の攻撃時(あまり無かったけど)はラインを上げ、相手にボールが渡ると日本の中盤をケアーする。こんな時ドリブルで突破出来る選手が入れば良かったのだが。日本は71分に憲剛に替えて羽生を、78分には山岸に替えて佐藤を入れると韓国は85分に呉章銀に替えて李浩を入れた。これで右サイドで攻撃時に李天秀をサポートさせようと言う事かもしれないが、むしろ守備も攻撃も出来る栄鐘国を入れられた方が厳しかったか?しかし日本の主導権は変わらず。だがゴールが割れ無い。日本ボールになっても一度スローダウンするので韓国DFラインが出来てしまう。そしてGK李雲在がこの日は当たっていた。5分なったロスタイムも過ぎ、延長戦に入り韓国ゴール前でのシーンが続く。114分に高原が下がり矢野が入る。これで前線に動きが増すが、羽生、佐藤のシュートは李雲在にことごとく跳ね返された。そして120分が過ぎた。 今大会日本は敗戦で幕を閉じた。

オシム監督の今後を問う人もいるだろう。トルシエ、ジーコは優勝したのにと。確かにコンフェデレーションズ杯には出場したかった。しかし、前任の二人は就任後2年近くが経ってのアジアカップ。オシムは1年弱だ。アジアカップはベスト4に進出し、一応の結果は出したと思う。A代表は来年、大きなイベントは無いが(ワールドカップ予選が始まるか??)再来年のワールドカップ予選(最終予選)に向けてのチームづくりタレント発掘に期待できると思う。ただ、もっともっと一人で局面を打開出来る、そしてピンチを凌げる個の力を持った選手が現れてほしい。マラドーナの様にドリブルで4人も5人も抜き去るような、ジェンチーレの様な相手のエースをストップする様な。でもそう言う選手はオシムサッカーには受け入れられないか?????しかし、組織力のみで世界を狙うのは寂し過ぎ無いか??? 昨日行われた決勝戦、イラク対サウジアラビア戦を見て強く感じた。 日本はアジアレベルでも他の列強と比較して選手個人のレベルはどうなのだろう??それは組織サッカーの中に埋没しているのか?それともそれが力量なのだろうか・・・・・・・・ 

あぁ韓国に負けて大会を終わるのは悔しいなぁぁぁぁ……..

 

この試合後 AFC のWEB でピム監督辞任の報道が。日本に勝ったからもういいだろう・・・・・という感じかな?? 何だか韓国代表監督への同情を禁じ得ない。ヒディンク以外の監督は受け入れないのではないかな???

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