内容紹介
直木賞作家の新たな到達点! 書くことに取り憑かれた女はどこへ向かうのか
空が色をなくした冬の北海道・江別。柊令央は、ビストロ勤務で得る数万円の月収と、元夫から振り込まれる慰謝料で細々と暮らしていた。いつか作家になりたい。そう思ってきたものの、夢に近づく日はこないまま、気づけば四十代に突入していた。ある日、令央の前に一人の編集者が現れる。「あなた今後、なにがしたいんですか」。責めるように問う小川乙三との出会いを機に、令央は母が墓場へと持っていったある秘密を書く決心をする。だがそれは、母親との暮らしを、そして他人任せだった自分のこれまでを直視する日々の始まりだった。自分は母親の人生を肯定できるのか。そして小説を書き始めたことで変わっていく人間関係。書くことに取り憑かれた女はどこへ向かうのか。
読書備忘録
優秀な編集者乙三に出会って本が世にでる。
書くことによって母への思いがどんどん変わっていく。
母親のミオ
ミオの子として妹として育った娘美莉
職場のビストロの剛とその母
別れた夫とその妻
母親がこの世を去っても、誰も訪ねてこない。ミオこそが、精神的に決定的なダメージを受けず、友だちもいない女だった。
とは言え、助産婦の竜崎豊子を訪ねていくと・・・
そんなにまでしないと本は出ない・・・
その結果ビストロはクビになる・・・そんなに絞り出しても後が続くものなのですか。
北海道には青い空が広がっているのに、ここは・・・
★★★☆☆