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本・恒川光太郎 「化物園」

2022-08-30 09:49:21 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

「人間はおもしろい。だが、飼ってはならぬ」

スリルに憑かれ空き巣を繰り返す羽矢子。だが侵入した家の猫に引っかかれ、逃げた先で奇妙な老人に出会い……「猫どろぼう猫」

自尊心が高く現実に向き合えない王司。金目的で父の死を隠蔽した後、家にやってきたのは……「窮鼠の旅」

〈お手伝いさん〉として田舎の館に住み込むことになった、たえ。そこでの生活は優雅だが、どこか淫靡で……「風のない夕暮れ、狐たちと」

その他「十字路の蛇」「胡乱の山犬」「日陰の鳥」「音楽の子供たち」全七篇。

恒川光太郎が描く、《化物》たちの饗宴を、ご覧あれ。


               

 読書備忘録 

「猫どろぼう猫」のケシヨウはいったい何?「窮鼠の旅」でも「風のない夕暮れ、狐たちと」わわわ!

「十字路の蛇」ぞわぞわ怖い!ホント恐い!この人何っ!

「胡乱の山犬」もしかしてそう言う事はしてはいけない!と教育というか躾と言うか、人間はそうして育っているけれど、ふとした時に踏み外してしまうと、もう止まらなくなるのだろうか?立ち入ってはいけない!

「音楽の子供たち」確かに人間は面白い。だが決して飼ってはならぬ。人間は飼ってしまうと人間にはならないからだ。いい感じに不思議なお話だった。

★★★★☆



本・薬丸岳 「刑事弁護人」

2022-08-26 09:57:06 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

有罪率99・9%の刑事裁判に挑む若き女弁護士は真実に辿り着けるのか。構想17年の新たな代表作、降臨。現役女刑事による残忍な殺人事件が発生。弁護士・持月凜子は同じ事務所の西と弁護にあたるが、加害者に虚偽の供述をされた挙げ句、弁護士解任を通告されてしまう。事件の背後に潜むのは、幼児への性的虐待、残忍な誘拐殺人事件、そして息子を亡くした母親の復讐心? 気鋭のミステリ作家が挑んだ現代版「罪と罰」。


               

 読書備忘録 

過去の出来事で刑事になったり、弁護士になったり・・・

それにしてもベビーシッターがね・・・

伏線が回収されている様に先が気になり朝までイッキヨミ!

法廷シーンは圧巻!

七歳で被害にあってずっと外に出られなかった匠海が法廷に立つ・・・僕は弱い人間だから・・・

弁護人西は「君は弱い人間なんかじゃない」と・・・検察官の反対尋問でも「君は弱い人間じゃない」

★★★★★



ときどき森へ・・・の、はずだったけれど!

2022-08-23 07:52:27 | ときどき森へ・・・

涼しいから行こうよ!と言われて前回はこの帯状疱疹の状態で車に2時間は無理!といった理由で断った。

今回も同じように誘われた。

帯状疱疹発症時激しい痛みを伴った人は後遺症の神経痛が長引くなんて書いてあるのを見つけて、あ!それ私だ!ならば先は長いって事になるから引きこもっているのももったいない。

帯状疱疹はコロナワクチンの影響もあるんだよ!って書いているお医者さんや、そう言っているお医者さんもいるから、どうなんでしょうね?

とはいうものの、引きこもりも外に出るのも両方好き!だからこれを機にかつて骨折して引きこもっていたのと同様に本をどっさり読んでやろうじゃないかー!お肌のお手入れをいつもよりちゃんとしようではないかー!

芸人さんがこの病気で10㎏痩せてまだ後遺症が続いていると書いてあったのを読んだ。それほどではないけれど神経痛が出てから帯状疱疹前より5㎏痩せた。と言ったところで、とっても骨太だから見た目はたいして変わらないの。

皮膚科もお休みだからその間のどっさり出たお薬を持って森の家に行こうかな~と思っていた。

森の家では食事の支度はもともとしません!宣言しているし、森は涼しいから散歩するには事欠かないし、どのみちどこにいても神経痛の痛みはあるわけだし、ここにいてクサッテいるよりいっかな?と・・・

でも、ヤメタの。すでに味を占めているから・・・

ひとりでのんびりもいっかなぁ~と思ったの。

なので、またしても夫はひとりで行きまして、帰ってきました。

一週間ちょいの別居 !

月の半分別居!って、いいかもしれないなぁーと、思う今日この頃!

ただしお互いに元気なら・・・

せっかくの暑い夏、標高千メートル越えの森の家に、今夏行くことはできなかった。

秋は行けるかな?今はこれくらい・・・と、コスモス街道の写真がメールで来た。

そして、夫は古巣でフルタイムの本日、早朝お出かけした。

なので私は今日から夕ご飯の支度が始まるってわけなのね・・・

そして昨晩から寝室は別!

なぜなら、睡眠時間爆少!寝ても患部?に触れるとすぐ起きてしまうから、起きてしまったらラジオ聴いたり、本を読んだりして眠くなるまで電気を付けていたから、一緒の部屋でそれをするとなると・・・なんだよー!と森の家で好き勝手していた人と、ひとりで楽ちんしていた人とでは、うっせぇーよ!ってケンカのモトになるでしょ?

だから私はこの家でいちばんちっこい私の部屋に毎夜お布団持って移動することにしましたの。




本・高瀬隼子 「水たまりで息をする」

2022-08-22 08:10:27 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

第165回芥川賞候補作

ある日、夫が風呂に入らなくなったことに気づいた衣津美。夫は水が臭くて体につくと痒くなると言い、入浴を拒み続ける。彼女はペットボトルの水で体をすすぐように命じるが、そのうち夫は雨が降ると外に出て濡れて帰ってくるように。そんなとき、夫の体臭が職場で話題になっていると義母から聞かされ、「夫婦の問題」だと責められる。夫は退職し、これを機に二人は、夫がこのところ川を求めて足繁く通っていた彼女の郷里に移住する。川で水浴びをするのが夫の日課となった。豪雨の日、河川増水の警報を聞いた衣津美は、夫の姿を探すが――。


               

 読書備忘録 

会社の飲み会で後輩に水をかけられ・・・それが始まり?

大の大人を引きずってお風呂にいれたりシャワー浴びせたりなんてこと、妻でもできないなぁー、病んでいるのかなぁー、と思うしかないなぁー

仕事をやめて妻は夫と共に川のある自分の郷里に移住することにする。もしかして何か開けるかと思ったのかも知れない。雨をシャワーの代わりにしたり川に使ってお風呂の代わり?

不思議なお話だったけれど、豪雨で川が増水している中、夫は・・・

魚になっちゃったのかな?むしろ魚だったのか?まさかね!

★★★★☆



本・アンソロジー 「とあるひととき: 作家の朝、夕暮れ、午後十一時」

2022-08-21 08:12:48 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

花王プラザ人気連載、14人の人気作家が一日の3つの時間帯(朝、夕暮れ、午後11時)を絶妙に描いたエッセイアンソロジー。贈り物にも最適な一冊。

「朝」のひととき
三浦しをん「目覚めたときが朝」
道尾秀介「こうして背表紙は増えていく」
西加奈子「間違いなく朝は」
角田光代「朝の損得」
重松清「指一本、指二本……」

「夕暮れ」のひととき
川上未映子「夕暮れの、どんな空を見ても」
森絵都「暮れゆく空を仰ぐ」
池澤夏樹「長い夕暮れ、短い夕暮れ」
綿矢りさ「夕暮れの諦め」

「午後11時」のひととき
吉本ばなな「そわそわ、しみじみ」
高橋源一郎「ラジオの時間」
村山由佳「上機嫌なままで」
小川洋子「分かれ道」
浅田次郎「午後十一時という非常」


               

 読書備忘録 

「朝」のひととき

クロワキさんにパプリカはわかっちゃいましたね。息子はトウモロコシをトウモコロシと言っていましたっけ。

人は、何かを記憶したときと同じ条件下で、そのことを思い出しやすいらしい。・・・へーそうなんですか。

申請していなくても、お金を払っていなくても、朝は間違いなくやってくる。

「夕暮れ」のひととき

夕暮れ好き。なんか今日も一日無事に終わりそうだなーと・・・

「午後11時」のひととき

ばななさんが目の手術をしてお父様と電車で帰った時のことが書かれていたのを思い出した。

いろいろあったけれど、若い頃と違って、もうこの時間は寝る準備に入っているお年頃。

また明日・・・


イラストがとても素敵!

★★★☆☆



本・村田沙耶香 「信仰」

2022-08-19 07:10:00 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

世界中の読者を熱狂させる、村田沙耶香の最新短篇&エッセイ

「なあ、俺と、新しくカルト始めない?」

好きな言葉は「原価いくら?」で、
現実こそが正しいのだと、強く信じている永岡。
同級生から、カルト商法を始めようと誘われた彼女は――。

信じることの危うさと切実さに痺れる8篇


               

 読書備忘録 

信仰・・・「なあ、永岡、俺と、新しくカルト始めない?」何を言っているんだ!とのっけから!でもこれは村田沙耶香さんの作品だからね、どんなお話なのかと楽しみに読んだ。

「鼻の穴のホワイトニングなんてあるんですね。知らなかった」私も知らなかった。

なりきり斉川さんに、わー覗いたなぁの石毛!あっさり洗脳されちゃった人がいてびっくり!なんだかなぁ―なお話。

因みに、転勤して誰も知らない街に行った時には、〇起き会?だったかな?妙に親切にしてくれて、一緒に行きませんか?勉強になりますよ。・・・これはね勉強になりますよ!で怪しいから断った。

同じところでピンポンと尋ねてくる人もいないのにおばさんが何人かで玄関開けたら立っていて、何か困ったことありますか?友達はできましたか?とずかずか入って来た。なんだこりゃ?と思っていたら、お隣のおばちゃんが、どしたぁー?と来てくれたらそそくさと帰って行ったっけ・・・おばちゃん曰く、まだ選挙ないよね?

ここに越してきて2回ほど、路上ですれ違いざまに、お祈りしてもいいですか?と声をかけられたことがあって、丁寧にお断りしたことがあったっけ・・・

生存・・・ヒトが野人かしてしまうわけね。

クローンのお話はとても面白かった。

村田作品 なんか好きっ!

★★★★☆



本・垣谷美雨 「もう別れてもいいですか」

2022-08-18 09:12:45 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

58歳の主婦・澄子は、横暴な夫・孝男との生活に苦しんでいた。田舎の狭いコミュニティ、ギスギスした友人グループ、モラハラ夫に従うしかない澄子を変えたのは、離婚して自分らしく生きる元同級生との再会だった。勇気を振り絞って離婚を決意するも、財産分与の難航、経済力の不安、娘夫婦の不和など、困難が山積。澄子は人生を取り戻せるのか?平凡な主婦による不屈の離婚達成物語


               

 読書備忘録 

田舎は大変だわ・・・と読んでいたけれど、それがどうやら功を奏したってことね。上手い事使いましたね。

我慢できないことは人それぞれ・・・不倫されても浮気されてもいずれ戻ってくるからと考える人と、そんなことされたら絶対に許さない!って人とか。

ちょっとこの夫の孝男は私も嫌だわ!

明るい未来が待っているといいですね。

夫婦じゃなくなったら案外いい関係になるかもしれないしね。

結婚にとらわれず仲良しがいるのはいいことですもん。

この人は? 元夫!

いろいろあったでしょ?

大変面白く読みました。

★★★★☆



本・黒澤いづみ 「私の中にいる」

2022-08-17 08:06:45 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

母子二人暮らしのアパートで発見された、女性の変死体。亡くなっていたのは母親、そして殺してしまったのは、日々虐待を受けていた小学生の娘だった。事件以降、“人”が変わったような言動をとりはじめる少女。何かが、おかしい。原因は過度の精神負荷による、解離性同一性障害……多重人格のせいなのか。では――「私の中にいる」のは、誰? 『人間に向いてない』で注目の著者が、読者に突きつける社会の底。


               

 読書備忘録 

十歳の萌果は母親の佳奈からの虐待に抵抗し体当たりをしたところ、バランスを崩した母親が家具の角に頭をぶつけてしまい亡くなってしまった。ってところから話は始まる。

県立の児童自立支援施設の職員である志木による虐待は恐ろしいものだった。

その後に行った学園での寮の夫婦に心理士の斎藤の根気よくおおらかに接しているうちに・・・最後の斎藤の人となりがわかって、なるほど。

途中、あれ?いつ入れ替わったんだろう?と読み返したりして、入れ替わった?ありえない。だって萌果は佳奈の子供の頃のことなど知らないのだから・・・

佳奈を死なせてしまったのは萌果

萌果を殺したのは佳奈

ずっと佳奈で生きて行くのだろうね。萌果の姿で・・・

難しい・・・けど面白かった。黒澤いづみさん2作目

★★★★☆



本・アンソロジー 「あなたの後ろにいるだれか 眠れぬ夜の八つの物語」

2022-08-16 07:00:16 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

静かな夜。誰もいないはずの部屋の暗がりに、うごめく不穏な気配――。訪れる者が姿を消す不気味な学園の秘密とは。雨の停留所で出会った男が語りだす、幼き日の壮絶な恐怖体験。作者不明の怪談作品に取りつかれる小説家。霊能力者を自称する男と、彼の力を疑うジャーナリストの論争、その戦慄の結末。八人の作家が競作、読後も震えが止まらない、背筋凍らせるホラー・アンソロジー。

著者 

恩田陸 、 阿部智里 、 宇佐美まこと 、 彩藤アザミ 、 澤村伊智 、 清水朔 、 あさのあつこ 、 長江俊和


               

 読書備忘録 

恩田陸 「球根」は「歩道橋シネマ」で読んだみたいだけれど、記憶なしだった。

長江俊和 「例の支店」人が死んだらどうなるのか?で出かけた廃墟・・・どっちがどっち?おいおい!

うっすらぞわぞわ怖いお話

どこかで読んだようなお話もあり、あちらのお話と森はセットなのだろうか?わかるような気がする。

昼間の森と夜の森は全然違う。怖いくらい。

こういうお話を読んだ後はいっそう夜の森が怖くなる。

★★★☆☆



本・林真理子 「カムカムマリコ」

2022-08-15 08:01:57 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

ますます猛威を振るうコロナウイルスを跳ね返すべく、いち早くワクチンを打ったマリコ。春には娘が大学を卒業し、子育てもひと段落し、介護問題を描いた『小説8050』も大ヒット。一年遅れのオリンピックでは聖火ランナーを務め、小室眞子さん、圭さんの結婚情報は逃さずチェック。
緊急事態宣言が明けてからは、待ってましたとばかりに、全国各地を飛び回る。コロナが明けて、さらにパワーアップしたマリコが時代を駆ける。
「週刊文春」の人気ご長寿連載エッセイ、ついに33巻!


               

 読書備忘録 

いろんなことがあったなぁーと振り返った。

林さんの小気味いい切り口に、そうだそうだ!と思ったり・・・

私はオバさん・・・そうなのトイレの区別がね、あれ?どっち?ちょっと考えちゃうところもあったりします。

世の中の事情・・・景気の良いところは本当に景気が良くて、そんなにボーナス出るの?と驚くくらいなのに、なんで?ってほど大変な思いをしているところもあり、コロナ禍の苦労は、弱いところに押し寄せている。にはホントそうだわ。

軽井沢・・・アウトレット。これこそはセレブの方々にとって、唾棄すべき仇敵。「よくあんなところに行けるわね!」と軽蔑のまなざしを向けられた。それでもルンルン行く林さんのそういうとこ好き。

別荘地に置きっぱなしの軽で大手の不動産会社に行ったら、入り口開いていて奥に人はいるのに出てこないで居留守使われたってぼやいていて、東京から乗って行ったベンちゃんで同じお店に行ったら、車を止めている間にすっとんで出て来たって・・・車で値踏みされちゃたよ!って話と、とある財閥に軽井沢の冬は寒いからと言ったら、冬は参りませんよ。と言われた話は、ちと有名。でも売っちゃったみたいですね。

急かさないで・・・最近いいCMありますよね。コンビニでモタモタしちゃうお年寄りに、いいんだぜ!

★★★★☆


本・井上荒野 「生皮 あるセクシャルハラスメントの光景」

2022-08-14 08:06:02 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

小説講座の人気講師がセクハラで告発された。桐野夏生さん激賞「この痛みは屈辱を伴っているから、 いつまでも癒えることはないのだ」 * * *皮を剥がされた体と心は未だに血を流している。動物病院の看護師で、物を書くことが好きな九重咲歩は、小説講座の人気講師・月島光一から才能の萌芽を認められ、教室内で特別扱いされていた。しかし月島による咲歩への執着はエスカレートし、肉体関係を迫るほどにまで歪んでいく--。7年後、何人もの受講生を作家デビューさせた月島は教え子たちから慕われ、マスコミからも注目を浴びはじめるなか、咲歩はみずからの性被害を告発する決意をする。なぜセクハラは起きたのか? 家族たちは事件をいかに受け止めるのか? 被害者の傷は癒えることがあるのか? 被害者と加害者、その家族、受講者たち、さらにはメディア、SNSを巻き込みながら、性被害をめぐる当事者たちの生々しい感情と、ハラスメントが醸成される空気を重層的に活写する、著者の新たな代表作


               

 読書備忘録 

最近も騒がれていたけれど、映画界に限らず、出ては消え出ては消え・・・

断れない女の事情? そうまでして?

一緒に旅行したり、ホテルの部屋まで行っちゃったりはその後の行為に同意したも同じと言うのは男の言い分???

そもそも怪しいと思ったら、その時点で断るとか、逃げ出すとか・・・それができればねー!

咲歩は一度じゃないからね。

小説講座に通うそれぞれの、それぞれが考えていることがね・・・

思っていてもできなかったことで、結婚生活にまで影響してしまった咲歩だったけれど、すっきりした終わり方で良かったわ。

★★★★☆



本・桐野夏生 「インドラネット」

2022-08-11 08:10:41 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

美貌とカリスマを備えた友人・空知の行方を追い、東南アジアの混沌に飛び込んだ晃。だが待ち受けていたのは、空知とその姉妹の凄絶な過去だった……。数多の賞を受賞した著者が到達した「現代の黙示録」!


               

 読書備忘録 

行ってくれないか? 言葉もわからず自己資金もほぼなく与えられた資金だけで危ない地にそんなに簡単に行くのか? いくら親友が行方不明になているからって・・・

案の定お金は盗まれるは、この人怪しいんじゃないの?に、ついて行ってしまったり・・・

結果、周りにはスパイと言うか筒抜けと言うか、怪しい雰囲気満載!で、え、その人も、あの人も?何だはめられていたんじゃないかぁー

ラストはすごいですね。そうなるのかな?どころではなく、ギョッとした。

電話で話したお母さんはどうするんだろう?そういう事、ちゃんと考えていたのだろうか?

勝手だなぁー・・・

母の知り合いの息子のバックパーカーは、家族はやめた方がいいんじゃない?何のため?と、引き留めたのに行ってしまって、事あるたびにあの人どした?には、あ、どしたんだろうね?出発して40年経った10年ほど前にはまだどこにいるかわからない!って言っていたのを思い出した。

ほぼイッキヨミ!


★★★★☆



本・又吉直樹 「東京百景」

2022-08-06 08:30:20 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

死にたくなるほど苦しい夜には、これは次に楽しいことがある時までのフリなのだと信じるようにしている。のどが渇いてる時の方が、水は美味い。忙しい時の方が、休日が嬉しい。苦しい人生の方が、たとえ一瞬だとしても、誰よりも重みのある幸福を感受できると信じている。その瞬間が来るのは明日かもしれないし、死ぬ間際かもしれない。その瞬間を逃さないために生きようと思う(九十九「昔のノート」より)

芥川賞受賞作『火花』、4月公開の話題の映画の原作小説『劇場』の元となるエピソードを含む100篇のエッセイからなる又吉文学の原点的作品『東京百景』が7年の時を超えて、待望の文庫化。18歳で芸人になることを夢見て東京に上京し、自分の拙さを思い知らされ、傷つき、苦しみ、後悔し、ささやかな幸福に微笑んだ青春の軌跡。東京で夢を抱える人たちに、そして東京で夢破れ去っていく全ての人たちに装丁を一新し、百一景と言うべき加筆を行い、新しい生命を吹き込んで届けます。

 

               

 読書備忘録 

何度も職務質問受けるから聞いちゃったのね、警察官に・・・それは薬ってことなんですかね。

タクシーの件は、作家さんのエッセイにも出てきますよね。都立大と学芸大の駅って間違えるんだねタクシーの運転手さん。そんなところで降ろされてもねー。

アメリカのもうひとりのピース!見てますよ。

正直・・・だからとても引き込まれた。

★★★★★



本・乃南アサ 「夜離れ」

2022-08-04 07:53:20 | 図書館本 読書備忘録 

 内容

追えば逃げる。待てば忘れられる。だからなおさら、花散るまえに、あなたの視線に溺れたい…。自分を見つめつつも、流れにあらがえない女性心理を描いた6編。

「4℃の恋」「祝辞」「蒼い夜の底で」「髪」「枕香」「夜離れ」

               

 読書備忘録 

祝辞・・・これって、何?結婚式のスピーチで言っちゃった。って話。親友だから相談もするでしょ?それをわざわざ・・・怖いね。

蒼い夜の底で・・・アイドルに入れ込みすぎちゃった結果に、二度と出てこれないようにしてくださいよ。と言ったってね。ちょっと前に観た映画「jam」と同じね。

夜離れ・・・読み終わってなんか痛快!

解説に・・・

「少しずつ幸せから”ズレ”てゆく。その”ズレ”に気付くことなく、いや気付くチャンスすらなく人生を終える人々が、いかに多いことか!」とあった。

幸せってなんだ?

★★★☆☆


本・高瀬隼子 「おいしいごはんが食べられますように」

2022-08-02 07:20:56 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

「二谷さん、わたしと一緒に、芦川さんにいじわるしませんか」
心をざわつかせる、仕事+食べもの+恋愛小説。

職場でそこそこうまくやっている二谷と、皆が守りたくなる存在で料理上手な芦川と、仕事ができてがんばり屋の押尾。
ままならない人間関係を、食べものを通して描く傑作


               

 読書備忘録 

「わたし、毎日、おいしいごはん作りますね」ケーキ棄てていた本人に芦川は言った。

おう、そうしてくれい!出来れば押尾がそうなる前に言えばよかったのに・・・

ちょっとあららな三角関係!

お仕事早引けしたらゆっくり休めよ、ケーキなんか作ってんじゃねぇ―・・・そんなもん会社で時間かけて分けたりしている間に仕事しろ!ずいぶんのんびりしたお仕事場ではありませんか?とわさわさ・・・

芦川が会社に持って来る手作りケーキを食べる時のマナーに呆れた。

あんまりおいしくないね!と言ったらまた早退しちゃったのかな?ま、そんなことはさすがの私でも言いませんが・・・

今は社内何とかがあって、昔みたいにビシバシ言ってはいけないのね。お箸の持ち方なんか注意しようもんなら大変なことになるかもしれないね。君が恥をかくし、親御さんも恥をかくから箸はきちんと持ちなさい。社員食堂で見てみなさい。みなさんちゃんと箸を使っているから・・・と言われた人は必至で直していたっけ・・・

芦川みたいな女は嫌いだ。押尾だって我慢していたんだからね。

イライラ読んだ作品は意外と面白かった。

読み終わった次の日、芥川賞とりましたね。

★★★★☆