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本・恩田陸 「薔薇のなかの蛇」

2021-08-28 06:00:00 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

変貌する少女。呪われた館の謎。
「理瀬」シリーズ、17年ぶりの最新長編!

英国へ留学中のリセ・ミズノは、友人のアリスから「ブラックローズハウス」と呼ばれる薔薇をかたどった館のパーティに招かれる。そこには国家の経済や政治に大きな影響力を持つ貴族・レミントン一家が住んでいた。美貌の長兄・アーサーや、闊達な次兄・ディヴらアリスの家族と交流を深めるリセ。折しもその近くでは、首と胴体が切断された遺体が見つかり「祭壇殺人事件」と名付けられた謎めいた事件が起きていた。このパーティで屋敷の主、オズワルドが一族に伝わる秘宝を披露するのでは、とまことしやかに招待客が囁く中、悲劇が訪れる。屋敷の敷地内で、真っ二つに切られた人間の死体が見つかったのだ。さながら、あの凄惨な事件をなぞらえたかのごとく。

可憐な「百合」から、妖美な「薔薇」へ。
正統派ゴシック・ミステリの到達点!


               

 読書備忘録 

残酷物語で始まって、どこ行っちゃったんだろう?

からくり屋敷ね・・・おまるだけ置いてあったのか・・・

まぁ、そこに入れるにはね。

私のチェロケースには子供くらいは入ります。ぞっとするようなことを思う。

そういうことでしたか・・・

 

北見隆さんの挿画が素敵

★★★☆☆



本・山寺香 「誰もボクを見ていない」

2021-08-26 07:52:20 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

2014年、埼玉県川口市で当時17歳の少年が祖父母を殺害し金品を奪った凄惨な事件。少年はなぜ犯行に及んだのか? 誰にも止めることはできなかったのか? 事件を丹念に取材した記者がたどり着いた“真実”。少年犯罪の本質に深く切り込んだ渾身のノンフィクション。2020年夏公開予定の映画『MOTHER』(主演:長澤まさみ)原案。


               

 読書備忘録 

映画「マザー」を観て原案になっているルポルタージュが出ているのを知り、ニュースでは少年犯罪としか知らなかったあの、川口の事件だったということを知ったから読んでみた。
 
映画でもひどい母親だと観ていたけれど、ひどいなんてもんじゃない。夫はお金を持ってくる人、だから出て行ってしまっては困るもの。離婚してもすぐ結婚して夫があてにならないと事件の長男にお金を借りに行かせ、あげく事件に!
 
この母親はどのように育ったかと言うと、普通の一般的な家庭なのだ。
 
ほんと、やるせない・・・どこでどうなっちゃったのか?という思いがいっぱい。
 
良い大人たちも周りにいて手を差し伸べていたのに、母親が子供たちを連れて逃げ回るから・・・母親から離れればいいのに!と思ってもそうはいかない。が、読んでいてわかったから切ない。
 
手記には「他人を傷つけず裏切らないように生きていきたい」思いが書かれていた。
 
懲役15年 手を差し伸べている人がたくさんいるのが救われる。


★★★★★



本・古市憲寿 「アスク・ミー・ホワイ」

2021-08-23 06:02:59 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

今年No.1ロマンチック・ストーリー
装画は雲田はるこさん。

過去はね、変えられるはずなんだよ。
もしかしたら、未来よりもずっと簡単に

初めて港くんと会ったのは、大寒波が到来した冬の日だった。
港颯真・元俳優。写真週刊誌のスキャンダル報道によって、彼は、
少し前に芸能界から姿を消した。
ヨーロッパの街を転々としていたようが、
ここアムステルダムに住み始めたという噂は本当だったのだ。


               

 読書備忘録 

港くんって・・・そうそう突然いなくなっちゃった、まるで彼ですよね?ときいてみたくなるほどだった。

なので読んでいる間中港くんは彼だった。

最高の復讐は優雅に暮らすこと・・・私もこれ聞いたことあります。

彼は逃げたんじゃなくて・・・。

一緒にいたい!という気持ちって大事なのよね。

港くんと知り合って知らない世界を見て知って経験してみて、どう?信頼出来て安心して待っていられる?幸せになってほしい・・・

古市さんがネットで発信してい作品・・・まとめて読みたかったからいつか本になるだろうな―と、待っていた。

★★★★★



本・柚月裕子 「臨床真理」

2021-08-20 08:45:23 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

臨床心理士・佐久間美帆が担当した青年・藤木司は、人の感情が色でわかる「共感覚」を持っていた……。美帆は友人の警察官と共に、少女の死の真相に迫る! 著者のすべてが詰まった鮮烈なデビュー作!


               

 読書備忘録 

デビュー作なんだ。と知っていて読んでいるのに、え、これがデビュー長編作品?すごい!

美帆は言いました。「・・・あなたたち医者の言葉が人間の一生をどれだけ左右するか、まったくわかっていない」と・・・

ハラハラドキドキしながらイッキヨミ!

不思議な力を持っている人は確かにいますよね。

★★★★★



本・垣谷美雨 「代理母、はじめました」

2021-08-18 07:41:35 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

底辺女子が人生逆転!? 不遇な家庭に育った17才のユキが、子供を持ちたい人々と貧困女性を救う〝代理母ビジネス〟の賭けに出る。

義父の策略で、違法な代理母出産をさせられた17才のユキ。命がけで出産したにもかかわらず、報酬はすべて義父の手に。再び代理母をさせ稼ごうとする義父の手から逃げだし、ユキは自らの経験を逆手に取り、自分のような貧しい女性を救う大胆な〈代理母ビジネス〉を思いつく。ユキを支えるのは医師の静子&芽衣子のタッグと、ゲイのミチオ&一路。さまざまな事情を抱えた「子どもを持ちたい」人々が、最後の砦としてユキたちを頼ってやってくるが……日本の生殖医療の闇、貧困層の増大、妊娠・出産をめぐる負担など、現代日本が放置した社会問題を明るみにしながら、「代理母」ビジネスのタブーに切り込んだ問題作。


               

 読書備忘録 

2040年 日本はこんなになっちゃう。どうします?

AIが活躍し、無人タクシーや無人パスや便利なんだか、大丈夫?なんだか、治安がものすごく悪くなって信じられない世界が広がっていました。

そんな中の代理母・・・代理母は今でも聞きますが、貧乏な経産婦を代理母にというビジネスのお話。まだ始まったばかりだから法の整備やらこれからやらなくてはならないことがあるはず。と言っても2040年のお話です。

湾岸のタワマンにいたお金持ちや首都機能なども、内陸部に移ってしまい荒んだ街となった東京の一部

盛りだくさんなお話を読んでいるうちにのめり込み、代理出産はちょっと横に置いといて、他はあるかも・・・

人間は郊外で植木に水やりをしてる。そんだけ?な景色が浮かんだ。

 

★★★★☆


本・山田詠美 「血も涙もある」

2021-08-14 08:57:14 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

私の趣味は人の夫を寝盗ることです――妻と夫とその恋人。極上の“危険な関係”。有名料理研究家の妻と、その10歳年下のイラストレーターで「魅力的」な夫。ある日、妻の助手である一人の女が、夫の恋人となる。はじめは、微妙なバランスを保っていた3人の関係は、ユーモラスに残酷に、その味わいを変えていく。「妻」「夫」「恋人」と異なる視点から語られる、意外なその後味とは―。著者、最新作!


               

 読書備忘録 

何それ! と読み始めたところ止まらない!

妻は男の配偶者であって、男の女ではない。はぁ?それが何か?不倫相手にはわからないかもしれないけれど、夫婦ってふっかぁーいの!二人でいろんな事たくさん乗り越えているの。だいたい妻がつくった男であるのをかっさらうわけでしょ?そんなの面白いかなぁ!と、今井美〇を思った。35才桃子さん!・・・先生の太郎さんだから欲しかったんでしょ?

lover ・  wife ・ husband  が順番にお話ししていて、それだけでも面白いのに、お終いの people around the people で、そうだろう? ミーちゃん。・・・え? ミーちゃんだって?

こんなお話小説でしかアジワエナイ!

面白かった・・・

お料理の名前はちぃーっともわからなかったけれど、豆狸のわさびいなりと、ジャムの取り寄せをしている信州上田のみすゞ飴のもち米水飴に知ってる知ってる!

★★★★☆



本・乃南アサ 「いっちみち」

2021-08-12 08:28:17 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

家族が引き起こした不祥事で故郷を離れ、コロナ禍のなか帰郷した女性。母の実家で、家業代々の秘密を知った息子。両親を事故で失い、我が家にやってきた不思議な従妹。わかりあえると思ったら、遠ざかる。温かいのに怖い。恋があって、愛があって家族になったはずなのに──。「人間」という人生最大のミステリーを描き続けてきた作家による、傑作短編を精選した文庫オリジナルアンソロジー。

「いっちみち」「ルール」「青い手」「4℃の恋」「夕がすみ」「青い夜の底で」「他人の背広」「団欒」

               

 読書備忘録 

「いっちみち」親の都合で夜逃げした。大人になって帰ってみたら・・・早くコロナが収まって松山で会えるといいね。で、この先のお話がこのようにハラハラするけれどいいお話!と思いきや・・・

「ルール」では、お、お父さん!・・・

「他人の背広」笑い話ではありません。とても怖いお話です。余談・・・OL時代靴を間違えられたことがあり、うっわぁやだ!と当時お稽古をしていたお琴の教室を思い出した。24.5cmの私の靴がなくて、なんと残っていたのは素材の違う22cmの靴!どう考えても間違えるわけがない。幸い友達も一緒だったからすぐに外に出て、捕まえて来てくれた。何度かそういうことがあったようで先生は他人の靴を売り飛ばしていたその子をお出入り禁止にした。ま、私もすぐにやめたんだけれど・・・それ以来洗濯ばさみを持ち歩き、靴を脱ぐところでは洗濯ばさみで一足くっつけていた。

そんなお話に続き、最後の「団欒」で、バカか!とうっかり声が出た。なんてことはない、その時にさっさと救急車を呼んで事情を説明すれば、こんなことしなくて済んだのにっ!

ってことで・・・この本のお話、結構好き!

★★★★☆



本・島本理生 「2020年の恋人たち」

2021-08-10 07:59:22 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

前原葵、34歳。同棲していた恋人に別れを切り出され、今は叔母の家で暮らしている。会社員をしながら、亡くなった母が新国立競技場の近くに開くはずだったワインバーを継ぐことになった。会社に店にと忙しい日々の中で、母と古い知り合いの経営コンサルタント、情報誌の副編集長、近所の小料理屋の店主、会社の上司など、タイプのまったく異なる男たちが、葵の周囲を通りすぎてゆく――。「婦人公論」人気連載、待望の書籍化。


               

 読書備忘録 

とっても素敵なお話でした。

世代が違うからか、え、もうそんなことしちゃうの?があったけれど、この世代だったらそうなのかしらね。

港ってなに?その人がどういう人かわかって来たころからのめり込んだ。

伊藤さんとはやめておいた方がいいと思いましたよ。松尾君と一緒!

そうだよ、自分を手放さなければ恋はしたほうがいい。ただしお相手のいる人からとっていけないと思いますよ。

コロナでね・・・お店も大変になるでしょうね。

千駄ヶ谷は子供の頃、日曜日に英語塾に行っていて、終わってから小学生なのにちょっと冒険してビクターの方まで塾のお友達と行ったことがあった。なのでなんとなく知っている街で、その時の神社がね。


★★★★★


本・阿佐ヶ谷姉妹 「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」

2021-08-06 07:27:54 | 図書館本 読書備忘録 

 内容

40 代・独身・女芸人の同居生活はちょっとした小競合いと人情味溢れるご近所づきあいが満載。エアコンの設定温度や布団の陣地で揉める一方、ご近所からの手作り餃子おすそわけに舌鼓。白髪染めや運動不足等の加齢事情を抱えつつもマイペースな日々が続くと思いきや――。地味な暮らしと不思議な家族愛漂う往復エッセイ。「その後の姉妹」対談も収録。

               

 読書備忘録 

仲いいんだなぁー・・・

やっぱり江里子さんはお姉さんで、美穂さんはひとりっ子!

聞き流す!って時には大切なのね。いちいち反応していたらうまくいかないかもしれない。相性もあるし、ホントのほほんに、なんだまたのほほんだな!私も、ちょっと聞いてるのっ!と言わず、もしかして聞き流してくれているのかもしれないと察することにしよう。と読んでいた。いっくら夫婦と言ったって、他人なのだから。

書き下ろし 恋愛小説もよかった。ミホさんのゼリー屋さん、見たい食べたい!と思ったくらい。江里子さんの仲居さんのお話も、もしかして?って・・・

お隣におひとり引越ししたってのはテレビでお話していたのを聞いていたから、そうだったのね。と読んだ。

のほほん読んでほんわかりんとなった。

阿佐ヶ谷愛もあふれていました。

住めば都・・・じゃないところもあるけれどーと、転勤族の妻は囁く。

★★★★☆



本・窪美澄 「ははのれんあい」

2021-08-03 06:37:36 | 図書館本 読書備忘録 

 作品紹介・あらすじ

長男の智晴(ちはる)を産んだ由紀子は、優しい夫と義理の両親に囲まれ幸せな家庭を築くはずだった。しかし、双子の次男・三男が産まれた辺りから、次第にひずみが生じていく。死別、喧嘩、離婚。壊れかけた家族を救ったのは、幼い頃から母の奮闘と苦労を見守ってきた智晴だった。智晴は一家の大黒柱として、母と弟たちを支えながら懸命に生きていく。直木賞候補作『じっと手を見る』の著者が描く、心温まる感動の家族小説。


               

 読書備忘録 

後半、いずれ母も恋愛するであろうということがわかってくるでしょ?

男の子はね、お母さんをみていますよね、やさしく。智晴にはそんなに頑張らなくてもいいのに、もっとお母さんに甘えればいいのにと思いながら読んでいた。

それにしても父親の再婚相手の娘と同級生になってしまうくらいのそんな狭い町で大丈夫なのかしらとの思いは、やはり大変だったようで、がんばっちゃったのよね。偉いなぁー!母は!もう、感心すことばかり。

いわゆる不倫!なのに何?みんないい人ではありませんか?そんなことありますかしら?と、どろっどろの私は、そういうお話もありかな?このままみんながやさしく幸せに生きられたらいいな!智晴が興味を持っている勉強を大学でできたらいいな!きっと素敵な大人になるでしょう。だれもこの子を傷つけないでっ!と思ったのです。

★★★★☆