内容紹介
角田ワールド全開!心震える待望の小説集
《「さがさないで。私はあなたの記憶のなかに消えます。夜行列車の窓の向こうに、墓地の桜の木の彼方に、夏の海のきらめく波間に、レストランの格子窓の向こうに。おはよう、そしてさようなら。」――姿を消した妻をさがして僕は記憶をさかのぼる旅に出た。》(表題作)のほか、《初子さんは扉のような人だった。小学生だった私に、扉の向こうの世界を教えてくれた。》(「父とガムと彼女」)、《K和田くんは消しゴムのような男の子だった。他人の弱さに共振して自分をすり減らす。》(「猫男」)、《イワナさんは母の恋人だった。私は、母にふられた彼と遊んであげることにした。》(「水曜日の恋人」)、《大学生・人妻・夫・元恋人。さまざまな男女の過去と現在が織りなす携帯メールの物語。》(「地上発、宇宙経由」)など八つの名短篇を初集成。
少女、大学生、青年、夫婦の目を通して、愛と記憶、過去と現在が交錯する多彩で技巧をこらした物語が始まる。角田光代の魅力があふれる魅惑の短篇小説集。
読書備忘録
既読の作品もあって、あれ?と思いながら面白いから読んでいた。
そして、読んだことあるわ・・・反応が遅いのよね。
地上発、宇宙経由
大嫌いなお母さんからのメールを無視していたのに間違えて送っちゃったのね。お母さんのお返事にうるうるした。
私の場合、息子から何日も返事が来ないと、おい、こらぁー〇〇(名前ね)!!!と送ると、ごめんごめんとお返事が
そうそう、私も初めてメールの頃、一行間違えて送って、すぐに気が付いて 間違えましたメールを送ったことがあったっけ・・・
だから気が付かないで送っちゃったのもあったんだろうなぁー・・・
”ねえ、すべての携帯が不通になったとしたら、どれくらいの関係がそれとともに消えちゃうかしら?”
ねっ・・・気になるね。
私はあなたの記憶のなかに
朝起きたら妻がいなかった。焼き肉屋のチラシの裏に「さがさないで。私はあなたの記憶のなかに消えます。・・・おはよう、そしてさようなら」
と、二人で行った場所がヒントのように書かれていて・・・
あららら、探しに出ちゃった。不思議な旅に・・・
で、帰ってきたときに妻は・・・
★★★★☆