元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「シムソンズ」

2006-03-21 08:02:08 | 映画の感想(さ行)

 北海道常呂町で結成され、オリンピックにも出場したカーリング・チームの実録映画。

 これがデビューとなる佐藤祐市監督の腕は二流で、シークエンスの繋ぎがぎこちなく、登場人物の動かし方もサマにならない。早い話、質的にはお手軽テレビドラマとそう変わらない。だいたい、主人公が町の名物で学校の体育の授業にも取り入れられているというカーリングのルールさえ知らなかったなんて噴飯ものではないか(爆)。

 しかし“スポ根もの”という娯楽映画の王道路線はそんな不手際を吹き飛ばしてしまうのだから有り難い。筋書きも“落ちこぼれ達が集まって精進を重ね、大きな大会で活躍する”という観る者を安心させる(笑)定石に則っているし、肝心の競技のシーンも申し分ない。特にメジャーとは言えないカーリングについてのルール解説を簡潔にこなし、あとはヒロインたちの奮闘のみにカメラを向けるという割り切り方は賢明。クライマックスは結構盛り上がる。

 映画の出来としては「シコふんじゃった。」や「がんばっていきまっしょい」には負けるけど、これはこれで十分楽しめる。

 それにしても、主演の加藤ローサ(←元気でよろしい ^^;)は“いかにもハーフ”という顔立ちなのに、家庭環境が全然それっぽくないのには苦笑した。今は亡き父親の遺影にイケメンの白人男性なんかが写っていたなら、少しは納得できたかもしれないが(爆)。
コメント
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