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明日の神話

2008-01-04 10:42:26 | ☆ART☆
「明日の神話」は、岡本太郎さんが製作した壁画です。

「太陽の塔」と同時期の1968年から1069年に、
メキシコの事業家から依頼され
新築ホテルのロビーに飾る壁画として制作されました。

その後、依頼主の経営状況が悪化し、
ホテルは未完成のまま放置され
「明日の神話」も行方不明になってしまったのでした。

その「明日の神話」がメキシコシティ郊外で発見されたのは、
2003年9月のこと。

当時、岡本太郎記念館館長だった岡本敏子さんが
「明日の神話再生プロジェクト」を発足させ、
壁画を日本へ運び、修復する取り組みが始まりました。





2005年に日本に移送された壁画は、2006年6月に修復を終え、
汐留での公開を経て現在東京都現代美術館に展示されています。


5.5m×30mの巨大な壁画を前にすると、
その大きさからだけではないとても強い力を感じます。

燃える骸骨、火に囲まれる人たち、
原爆をあびながら漁を続ける漁船…
なぜ、ホテルのロビーに飾るための絵が原爆の絵なのか。
なぜ、この絵が「明日の神話」なのか。
この絵を目の当たりにするまでは、ずっと疑問に思っていたのね。

でも、実際に「明日の神話」と対面して、
「明日の神話」からわたしが感じたメッセージは、
“生きる強さ”“生きていく強さ”

ここからまた始めていく、這い上がっていく、
人の再び生きていこうとする、再生する強さ、みたいなものを感じるの。

「明日の神話」が、
“過去”の絵なのではなく、“明日”の絵なのだと、
理屈ではなく心で分かった気がします。



岡本太郎さんの著作を読むたび、作品を見るたび、
もっとリアルな岡本太郎さんを見てみたかったと思うのだけど、
その一方で、
岡本太郎さんの魂は消えることなくここにある、
と感じることがあります。

そして、まぎれもなく、
この「明日の神話」からは岡本太郎さんの魂を、思いを、
強く感じることができました。



岡本太郎さんの最高傑作のひとつとも言われる「明日の神話」
ここに展示されるまでには、
数々のドラマと沢山の人たちの努力があったはずです。

「明日の神話」を観ることができたことに、感謝したいと思います。





「明日の神話」特別公開

2007年4月27日~2008年4月13日

東京都現代美術館



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2 コメント

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明日の神話 (マドレーヌ)
2008-01-09 14:17:18
岡本太郎さんの『明日の神話』、原寸大のレプリカを広島の美術館で以前見ました。

いつか本物を広島の地で見ることができたらと願う一人です。

『出会いは自分を映す鏡』
このフレーズ、いいですね。
返信する
☆マドレーヌさんへ☆ (chaco)
2008-01-10 23:16:15
岡本敏子さんも、
「明日の神話を広島市現代美術館に飾りたい」と
おっしゃっていましたものね。

わたしもずっとテレビや本などでしか見たことがなかったのですが、
実際に見るとその迫力に驚きました。

ひろしま美術館には行ったことがあるのですが、
(素晴らしい作品が沢山あってうらやましくなりました!笑)
現代美術館には行ったことがありません。
昨年出張で比治山まで行ったにも関わらず!泣

また広島にうかがう機会があったら、
現代美術館に行ってみたいと思っています♪
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