innocent view

Sotte Bosse の２枚目のアルバム。
様々なアーティストの曲をボサノヴァ風にアレンジした
カバーアルバムです。

あるお店で流れていたのを聞いて、
「一聴き惚れ」した作品です。





心にしみる歌声に、ただただ、切なくなってしまう。

戻ることのない失った何かや、
これから手探りで探していく何かに、
心の準備なくふいに触れてしまったときみたいに。



電車の中で、このアルバムを聴いていて。

多摩川をまたぐ高架橋を電車が渡るとき、
河川敷を少年野球のチームが
監督を先頭に自転車で連なるように走っていたんだ。

そのとき、ちょうど曲順は「チェリー」で、

　　愛してる、の響きだけで強くなれる気がしたよ
　　いつかまたこの場所できみとめぐり会いたい

そう、メロディーが流れていた。


なぜだか、全く分からないけれど、
わたしはこういうシチュエーションにひどく弱い。
貸し切り状態、たったひとりの車両だったなら、
間違いなく号泣している。



春の、新鮮な、
それでいてどこか不安定で落ち着かない季節の中で、
このアルバムを聴いているけれど。

夏の、どこまでも青い空の下で、
遠くの入道雲を眺めながら。
井村屋のあずきバーでも食べながら。
「hello」を聴いてみたい。


きっと、その一瞬が
“取り出せるストーリー”になるような気がします。